- 英
- xenopathic experience, made experience, controlled experience(PSY)
- 同
- 作為体験
- 関
- 統合失調症
[show details]
- 統合失調症に特徴的な症状である。
- 自我意識の能動性が障害される。
- 自分の思考・感情・行動が他人や外部の力により支配されると体験する症状。
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- 20歳の女性。声が出なくなったことを主訴に友人とともに来院した。今朝、いつもどおりに大学に行ったが、1限目の講義が終了したころから声がかすれるようになり、1時間後には全く声が出なくなった。友人とともに保健管理室で相談したところ、医療機関へ行くことを勧められたため受診した。1年前から部活動での人間関係のトラブルを契機として、不安感や情動の不安定性が出現し治療を受けていた。受診時、筆談は可能で理解力は保たれ、意識は清明と考えられた。発声できないこと以外に神経学的所見に異常を認めない。血液生化学所見、脳波および頭部CTで異常を認めない。
- この患者にみられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [110E042]←[国試_110]→[110E044]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [102A005]←[国試_102]→[102A007]
[★]
- 統合失調症(精神分裂病)で一般にみられない症状はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [097H005]←[国試_097]→[097H007]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [105B026]←[国試_105]→[105B028]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [101B039]←[国試_101]→[101B041]
[★]
- 英
- schizophrenia
- 同
- 精神分裂病、分裂病
- 関
- 精神疾患、向精神薬、抗精神病薬
ICD-10
- F20.0 Paranoid schizophrenia
- F20.1 Hebephrenic schizophrenia
- F20.2 Catatonic schizophrenia
- F20.3 Undifferentiated schizophrenia
- F20.4 Post-schizophrenic depression
- F20.5 Residual schizophrenia
- F20.6 Simple schizophrenia
- F20.8 Other schizophrenia
- F20.9 Schizophrenia, unspecified
DSM-IV
概念
- 統合失調症 schizophrenia (=精神分裂病 shizo(分裂) + phrenia(心))
- 感情、思考、行動の統合がとれていない。
歴史
- クレペリン Kraepelin,E.(1899):早発性痴呆として統合失調症を分離
- ブロイラー Bleuler,E. (1911):schizophreniaの名称を与えた。ブロイラーの基本症状
- シュナイダー Schneider,K.(1939):シュナイダーの一級症状
疫学
- 100人に1人が罹患している。120人に1人とも(発病危険率0.8%)
- 発症年齢:15-35歳に集中。10歳以下や40歳以降に発症することは少なく、55歳におこるのはまれ。
- 性差:男性の方が発症年齢が少ない。
遺伝性
- 参考1
- 発症には遺伝要因と環境要因の関与が考えられる。
リスクファクター
病前性格
- 非社交的、物静か、控えめ、生真面目、変人
- 臆病、繊細、敏感、神経質、興奮しやすい、自然や書物に親しむ
- 従順、善良、温和、無頓着、鈍感
病型
病因
- 前頭葉、辺縁系、線条体、視床下部 → ドーパミンD2受容体遮断薬が治療薬 (抗精神病薬)
統合失調症の特徴
- 1.意識障害はおこらない
- 2.知的障害は起こらない
- 3. 特異的な症状がない
- 4. 個々の精神機能はそれ自体は障害は起こらない
ブロイラーの4つのA
- ①連合弛緩 Assosiationslockerung
- ②感動鈍麻 Affekverblodung
- ③両価性 Ambivalence
- ④自閉 Autisumus
統合失調症の陽性、陰性症状
- 陽性症状:本来あるべきでないことがあるもの:幻聴
- 陰性症状:本来あるべきものがないもの:感情の鈍麻
症状
- PSY.255-256
- 意欲・感情:不安、緊張、興奮。昏迷、カタレプシー
- 自我:自我の能動性が障害され、自らの思考や行動が他人の意志によって影響されていると思いこむこと。
- 知能:知的能力は低下しない。異常体験に支配されている場合や人格の崩壊が進行した例では、的確な判断能力が損なわれる。
- 疎通性:異常体験に支配されていたり、強い興奮や昏迷を示す場合には疎通性は得られない。
- 病識:統合失調患者は自らが異常な状態にあることを認識できない
診断基準
DSM-IVによる統合失調症の診断基準
A.
|
特徴的症状:以下のうち2つ以上が1ヶ月以上の存在
|
(1) 妄想
|
(2) 幻覚
|
(3) 解体した会話
|
(4) ひどく解体したまたは緊張病性の行動
|
(5) 陰性症状:感情平板化、思考貧困、意欲欠如
|
B.
|
社会的または職業的機能の低下
|
C.
|
期間:少なくとも6ヶ月間存在
|
D.
|
失調感覚障害(統合失調感情障害)と気分障害を除外
|
E.
|
物質や一般身体疾患の除外
|
F.
|
広汎性発達障害との関係:自閉性障害や 他の広汎性発達障害の既往歴がある場合、 顕著な幻覚や妄想が少なくとも1ヶ月存在すること
|
ICD-10による統合失調症の診断基準
- 一ヶ月以上ほとんどいつも明らかに存在すること
検査
治療
- 薬物療法
- 精神療法:支持的精神療法(安定した医師患者関係を樹立する)
- 電気痙攣療法:陽性症状が顕著で薬物療法の効果が見られない場合に適応。陽性症状の有無にかかわらず自殺のおそれがあり、他の治療によって改善に見られない場合も適応。
- 社会復帰のための治療:
- 作業療法:自発性と対人接触が改善。
- レクリエーション療法:
- 認知行動療法:生活技能訓練(ここの患者に適した目標を設定して行動療法を行う。対人及び社会的技能を学習し、実際の生活に応用していく)
参考
- 1. 統合失調症 学習テキスト 病客様とご家族の皆様がともに学んでいただくために 医療法人梁風会高梁病院 心理教育委員会編集
- http://www.ryoufhu.com/hp/sctekisuto.pdf
- 2. 【0738】一卵性双生児の統合失調症について
- http://kokoro.squares.net/psyqa0738.html
[★]
- 英
- self-consciousness, ahankara, ego mind, ego-consciousness
- 関
- 内界意識
概念
- 参考1一部改変
- 自我意識とは自分自身を認識する意識である(ヤスパース)
- 1. 能動性の意識:自己の知覚、思考など心的過程は「自分が」しているという意識。
- 2. 単一性の意識:自我が同一瞬間に一つであるという意識。
- 3. 同一性の意識:過去と現在の自分は同一の者であるという意識。
- 4. 外界や他人に対立する意識:自己と外界、自己と他者を区別する意識。
自我障害
- 参考1引用
能動意識の障害
- 自分がしている感じがしない(離人症)
- 自分の行動や考えが誰かに操られている(させられ体験)
- 自分の考えが誰かに引き抜かれる(思考奪取)
- 自分の頭に考えが入れられる(思考吹入)
- 自分の意志に反してある観念が現れ抑えることができない(強迫観念)
単一性の意識の障害
- 自分が二つに分裂し、自分をもう一つの自分が眺めている(二重身)
- 自分の中の他の自分が自分の意志を邪魔する(させられ体験)
- 狐や神が自分にのりうつった(憑依妄想)
同一性の意識の障害
- 自分は過去の自分と全く別と感じ二つの異なった人格が別に現れる(交代、二重人格)
外界や他人に対立する意識の障害
- 自分と外界、自分と他人の区別が不明瞭となる。恍惚状態の際に自分が神と一体と感じる。
参考
- http://www.shiraume.ac.jp/~kaneko/ego.pdf
[★]
- 同
- Schneiderの一級症状
- 関
- 統合失調症、シュナイダー、ブロイラーの基本症状
概念
- 日本で伝統的に統合失調症の診断のために、Bleulerの基本症状と共に用いられてきた指標。
- 統合失調症の陽性症状から構成されている。
シュナイダーの一級症状
- 身体被影響体験 : 自分の身体に何かされているような感じ
- 会話の最中に突然自分の考えが抜き取られるような気がすること
- 考想伝播 : 自分の考えが周りの他人に知れ渡ってしまうと言う妄想に取り付かれてしまうこと