- 英
- nitrate、nitrates
- 関
- 狭心症、心不全
- Nitrates are predominantly venodilators and help relieve symptoms of venous and pulmonary congestion
- 1. 前負荷を軽減させて心筋虚血を軽減
- 2. 冠状動脈を直接拡張させる。
WordNet
- any compound containing the nitrate group (such as a salt or ester of nitric acid)
- treat with nitric acid, so as to change an organic compound into a nitrate; "nitroglycerin is obtained by nitrating glycerol"
PrepTutorEJDIC
- 硝酸塩 / 硝酸塩類化学肥料
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硝酸薬(しょうさんやく)とは血管拡張薬の一種であり、NOが血管平滑筋作用することで血管拡張を促す薬物である。三硝酸グリセリン(ニトログリセリン)が代表であり、虚血性心疾患でよく用いられる。
目次
- 1 作用機序
- 2 NTGとISDN
- 3 代表的薬物
- 3.1 舌下錠
- 3.2 スプレー
- 3.3 内服薬
- 3.4 注射薬
- 4 硝酸薬の耐性
- 5 参考文献
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作用機序
冠動脈主幹部の拡張によって心筋への酸素供給量を増加させるほか、静脈の拡張による前負荷の軽減やわずかだが細動脈の拡張によって後負荷の軽減を行うことができる。ニコラジルはカリウムチャネル開口薬として作用するが硝酸薬として作用もある。
NTGとISDN
硝酸薬の代表格としてはニトログリセリン(NTG)と硝酸イソソルビド(ISDN)があげられる。NTGが持続時間が短く、降圧作用が強いのに対してISDNは持続時間が長く、降圧作用が弱いのが特徴である。
代表的薬物
舌下錠
狭心症発作時に用いるニトログリセリンとしてはニトロペン®(0.3mg)などが有名である。狭心発作が起こった時、または発作の予防として1錠舌下する。内服すると薬効がやや低下するといわれている。約3分程度で効果が出現し、効果は20分程度持続する。2錠摂取しても効果がなければ、不安定狭心症や心筋梗塞のリスクがあるため医療機関の受診が望まれる。副作用としては頭痛、めまい、動悸、血圧の低下が認められる。
スプレー
ニトロペン®と同様の使い方をするスプレーとしてはミオコールスプレー®が知られている。
内服薬
時速時間の長さからニトログリセリンではなく硝酸イソソルビドが用いられる傾向がある。ニトロールR®(20mg)が有名である。一日40mgほど投与されることが多い、フランドル®はテープ製剤もあることからよく用いられる。また一硝酸イソソルビド(ISMN)としてはアイトロール®(10mg,20mg)もよく用いられる。症状改善には役に立つが予後改善効果は乏しい。血圧に余裕がない場合はニコラジルであるシグマート®(5mg)を1日15mgとすることも多い。
注射薬
急性冠症候群の治療でよく使われるものである。ニトログリセリンとしてはミオコール®、硝酸イソソルビドとしてはニトロール®、ニコラジルとしてはシグマート®がよく用いられる。これらは血圧によって使い分けられることが多い。ミオコール®は1バイアルに50mg/100ml含まれている。維持量が0.5~2.0μg/Kg/minであるために体重50Kgならば3ml/hrで開始すると0.5γとなる。その後増量は頭痛が起こらない限りいくらでも行うことができる。この特性から収縮期血圧が180mmHg程度ある場合は降圧をかねて行うことが多い。そこまでの高血圧が認められない場合はニトロール®を用いる。ニトロール®は0.05%と0.1%の製剤が知られている。原液で0.05%ならば6~8ml/hrで0.1%ならば3~4ml/hrで開始することが多い(1~1.3γに相当)。この4倍量程度まで増量は可能である。血圧が低めの場合、ニコラジルを用いる。シグマート®の注射薬は1アンプルで12mg含まれているので4アンプルを5%ブドウ糖で48mlとし点滴する。2~6ml/hrで投与することが多い。他の硝酸薬と一部作用機序が異なり、降圧効果が極めて乏しいことから他の硝酸薬と併用することも多い。血圧の低下が低心拍出量によるものである場合はカテコラミン併用で硝酸薬を用いる場合もある。
硝酸薬の耐性
硝酸薬は持続投与を行うと耐性が生じることが知られている。数日間で耐性が生じるが休薬を24時間から48時間すると耐性は解除されるといわれている。
参考文献
- 循環器内科ゴールデンハンドブック ISBN 9784524243860
- 循環器治療薬ファイル ISBN 4895922952
心血管疾患 |
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疾患 |
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心疾患
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不整脈
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徐脈性
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洞不全症候群 | 房室ブロック | 脚ブロック(右脚ブロック · 完全右脚ブロック · 左脚ブロック)
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上室性
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洞性頻脈 | 心房細動 | 心房粗動 | ブルガダ症候群 | QT延長症候群 | WPW症候群
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心室性
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心室細動 | 心室頻拍
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虚血性心疾患
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狭心症 | 急性冠症候群 | 心筋梗塞 | 冠動脈血栓症
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心内膜・心筋
・心膜疾患
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心内膜疾患
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感染性心内膜炎
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心膜疾患
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心膜炎(急性心膜炎 · 慢性収縮性心膜炎) | 心タンポナーデ
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心筋疾患
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心筋症(特発性拡張型心筋症 · 肥大型心筋症 · 拘束型心筋症 · 特発性心筋症) | 心筋炎
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心臓腫瘍 | 心臓神経症 | 心臓性喘息 | 肺性心
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血管疾患
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動脈
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静脈瘤 | 血栓性静脈炎 | 静脈血栓塞栓症 | 脂肪塞栓症
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病態・症候 |
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左心不全 | 右心不全
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低血圧
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心臓発作 | 心臓肥大 | 心停止 | 心肺停止
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所見・検査 |
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血圧計 | 聴診 | 心雑音 | 心電図 | 心電図モニタ | 心臓超音波検査 | 胸部X線写真 | 胸部X線CT | 心臓カテーテル検査(肺動脈カテーテル) | 心臓核医学検査
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治療 |
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外科的治療
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冠動脈大動脈バイパス移植術 | 経皮的冠動脈形成術 | 植え込み型除細動器 | バチスタ手術 | 人工心臓 | 心臓ペースメーカー
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内科的治療
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心臓作動薬
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抗不整脈薬
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Ia群: プロカインアミド, キニジン
Ib群: リドカイン, フェニトイン
Ic群: フレカイニド, プロパフェノン
II群: 交感神経β受容体遮断薬(プロプラノロールなど)
III群: アミオダロン, ソタロール
IV群: カルシウム拮抗剤(ベラパミル, ジルチアゼムなど)
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心不全治療薬
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利尿薬 | 血管拡張薬 | 強心配糖体 | 強心剤
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狭心症治療薬
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交感神経β受容体遮断薬 | 硝酸薬
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血管作動薬
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高血圧治療薬
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利尿薬 | 交感神経β受容体遮断薬 | レニン-アンジオテンシン系 (ACE阻害薬、アンジオテンシンII受容体拮抗薬、レニン阻害薬) | カルシウム拮抗剤 | アドレナリン作動薬 | 脂質降下薬
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循環器系の正常構造・生理 |
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Japanese Journal
- 更年期動物モデルにおける亜硝酸薬及びPDE-5阻害薬誘発ホットフラッシュ発現の性差に関する研究
- 冠攣縮性狭心症の診断と治療基準 (冠動脈疾患(下)診断と治療の進歩) -- (狭心症の臨床)
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★リンクテーブル★
[★]
- 76歳の男性。全身倦怠感と呼吸困難とを主訴に来院した。昨日、引っ越しのために一日中荷物の移動を行った。その後、全身倦怠感を自覚していたが、21時ころに就寝した。午前2時ころ呼吸困難が生じてきたため、しばらく座位で安静にしたという。今朝も全身倦怠感と呼吸困難が改善せず、呼気時の喘鳴も出現してきたため妻とともに受診した。10年前に健康診断で不整脈を指摘されていたが、特に症状がなかったので医療機関を受診していなかった。意識は清明。身長 167cm、体重 66kg。体温 36.2℃。脈拍 84/分、不整。血圧 152/66mmHg。呼吸数 24/分。SpO2 95%(room air)。胸部の聴診ではⅢ音と心尖部に最強点を有するⅢ/Ⅵの汎(全)収縮期雑音を聴取する。両側の胸部でwheezesを聴取する。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。両側の脛骨前面に圧痕を残す浮腫を認める。血液所見:赤血球 459万、Hb 14.1g/dL、Ht 42%、白血球 4,900、血小板 19万。血液生化学所見:総蛋白 7.6g/dL、アルブミン 3.8g/dL、総ビリルビン 1.1mg/dL、直接ビリルビン 0.3mg/dL、AST 52IU/L、ALT 49IU/L、LD 420IU/L(基準 176~353)、ALP 358IU/L(基準 115~359)、γ-GTP 60IU/L(基準8~50)、アミラーゼ 124IU/L(基準 37~160)、脳性ナトリウム利尿ペプチド(BNP)478pg/mL(基準 18.4以下)、尿素窒素 16mg/dL、クレアチニン 1.1mg/dL、Na 141mEq/L、K 4.0mEq/L、Cl 104mEq/L。CRP 1.3mg/dL。心電図(別冊No. 28A)と胸部エックス線写真(別冊No. 28B)とを別に示す。心エコーで左室駆出率 44%であり、高度の僧帽弁逆流と下大静脈の拡大とを認める。
- 初期治療において投与するのはどれか。3つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [110I079]←[国試_110]→[ ]
[★]
- 63歳の男性。安静時の左前胸部の絞扼感を主訴に来院した。3週前から階段を上るときに左前胸部の絞扼感が出現するようになった。症状は左前胸部の広い範囲で咽頭部や左肩にも放散する。背部痛は伴わず食事との関係もない。これまでは、3分程度の安静で改善するので様子をみていたが、昨日からは歩行時や安静時にも生じるようになった。本日も午前9時にテレビを見ていたときに20分程度の同様な発作が生じたため心配した家族とともに午前11時に受診した。来院時に症状はない。家族歴と既往歴とに特記すべきことはない。喫煙は40本/日を41年間。意識は清明。身長 170cm、体重 83kg。脈拍 72/分、整。血圧 168/90mmHg。SpO2 98%(room air)。心音と呼吸音とに異常を認めない。胸部に圧痛を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。尿所見:蛋白(-)、糖(-)。便所見:潜血(-)。血液所見:赤血球 480万、Hb 14.2g/dL、Ht 48%、白血球 8,800、血小板 18万。血液生化学所見:総蛋白 6.2g/dL、AST 38IU/L、ALT 37IU/L、LD 205IU/L(基準 176~353)、CK 110IU/L(基準 30~140)、尿素窒素 25mg/dL、クレアチニン 0.9mg/dL、トリグリセリド 190mg/dL、HDLコレステロール 27mg/dL、LDLコレステロール 148mg/dL、Na 136mEq/L、K 4.0mEq/L、Cl 100mEq/L。トロポニンT陰性。受診時の心電図は、心拍数 72/分、洞調律で胸部誘導V1からV4で陰性T波を認めるが有意なST上昇や低下を認めない。胸部エックス線写真で異常を認めない。心エコーでは前壁から心尖部にかけて壁運動の軽度低下を認めた。
- この患者への対応として適切でないのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [110B042]←[国試_110]→[110B044]
[★]
- 次の文を読み、30、31の問いに答えよ。
- 74歳の男性。胃癌の治療で入院中に胸痛の訴えがあったため当直医が呼ばれた。
- 現病歴:3日前から消化器外科に入院し、昨日の午後に胃癌に対して幽門側胃切除術を受けていた。本日の夕方に胸痛を自覚したため訪室した看護師に申し出た。
- 既往歴:50歳時に糖尿病を指摘され内服治療中である。2年前に狭心症で経皮的冠動脈形成術(ステント留置術)を受けており、抗血小板薬を服用中である。
- 生活歴:喫煙は66歳まで20本/日を35年間。飲酒はビール350mL/日を40年間。
- 家族歴:父親が糖尿病で脳梗塞のため死亡。
- 現症:意識は清明。身長 169cm、体重 65kg。体温 36.2℃。脈拍 80/分、整。血圧 136/72mmHg。呼吸数 20/分。SpO2 94%(room air)。眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない。頸静脈の怒張を認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、圧痛を認めない。四肢に軽度の冷汗を認める。
- 検査所見(発症前):血液所見:赤血球 418万、Hb 13.3g/dL、Ht 38%、白血球 9,300、血小板 21万、PT-INR 1.1(基準 0.9~1.1)。血液生化学所見:総蛋白 6.9g/dL、アルブミン 3.8g/dL、総ビリルビン 0.9mg/dL、AST 29U/L、ALT 19U/L、LD 267U/L(基準 176~353)、ALP 283U/L(基準 115~359)、γ-GTP 51U/L(基準 8~50)、アミラーゼ 75U/L(基準37~160)、尿素窒素 12mg/dL、クレアチニン0.7mg/dL、尿酸 6.9mg/dL、血糖 98mg/dL、HbA1c 6.5%(基準 4.6~6.2)、Na 138mEq/L、K 4.3mEq/L、Cl 100mEq/L。CRP 1.1mg/dL。
- 心電図でST-T変化を認め、虚血性心疾患を疑った。
- 検査の結果、急性冠症候群と診断した。今後の対応として適切でないのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [111C030]←[国試_111]→[111D001]
[★]
- 58歳の男性。胸痛を主訴に来院した。1週前、プールで水泳中に締め付けられるような胸痛を初めて自覚した。痛みは数分で消失した。昨日の夕食後に同様の強い症状が出現し、約1時間で改善したためそのまま入眠した。今朝になって心配した家族に連れられて受診した。喫煙は20本/日を38年間。糖尿病にて食事指導と運動指導とを受けている。意識は清明。身長 160cm、体重 59kg。体温 36.3℃。脈拍 96/分、整。血圧 150/84mmHg。呼吸数16/分。SpO2 98%(room air)。眼瞼結膜に異常を認めない。頸静脈の怒張を認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。血液所見:赤血球 430万、Hb 14.0g/dL、Ht 36%、白血球 6,200、血小板 22万。血液生化学所見:心筋トロポニンT 陽性、CK 239IU/L(基準 30~140)、CK-MB 23IU/L(基準 20以下)。胸部エックス線写真で異常を認めない。心電図(別冊No. 31A)と冠動脈造影像(別冊No. 31B、C)とを別に示す。
- 治療として適切なのはどれか。3つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [109I078]←[国試_109]→[109I080]
[★]
- 56歳の男性。意識障害のため救急車で搬入された。午前7時30分に、頭痛、悪心および嘔吐が出現し、徐々に意識がもうろうとしてきたため、30分後に妻が救急車を要請した。40歳時に高血圧症を指摘されていたが、定期的な通院はしていなかった。喫煙は20歳から20本/日。飲酒はビール2L/日。意識状態はJCS Ⅰ-3。体温 37.9℃。心拍数 96/分、整。血圧 226/136mmHg。呼吸数 22/分。SpO2 96%(鼻カニューラ 3L/分酸素投与下)。眼底にうっ血乳頭を認める。心音に異常を認めない。両側胸部にcoarse cracklesを聴取する。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。血液所見:赤血球 412万、Hb 13.9g/dL、白血球 9,300、血小板 21万。血液生化学所見:総蛋白 6.3/dL、アルブミン 3.2g/dL、総ビリルビン 0.9mg/dL、AST 25U/L、ALT 21U/L、LD 232U/L(基準 176~353)、クレアチニン 1.3mg/dL、血糖 94mg/dL、Na 139mEq/L、K 3.8mEq/L、Cl 103mEq/L。CRP 1.6mg/dL。頭部CTで軽度の浮腫が疑われたが脳出血を認めない。
- 降圧治療の方針で適切なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [113D041]←[国試_113]→[113D043]
[★]
- 次の文を読み、35、36の問いに答えよ。
- 32歳の女性。持続する咳嗽を主訴に来院した。
- 現病歴:2か月前から鼻汁と鼻閉とを感じていた。1か月前から咳を自覚するようになり、3週前から咳が増強し、続いている。特に夜間に咳嗽が強い。
- 既往歴:5歳時にアトピー性皮膚炎を発症。
- 生活歴:両親と3人暮らし。事務職。喫煙歴はない。飲酒は機会飲酒。5か月前からハムスターを飼っている。
- 家族歴:父親が高血圧症で治療中。
- 現症:意識は清明。身長160cm、体重50kg。体温36.4℃。脈拍88/分、整。血圧126/72mmHg。呼吸数20/分。SpO2 98%(room air)。咽頭粘膜に発赤を認めない。両側の胸部に強制呼出でwheezesを認める。胸部エックス線写真(別冊No.9)を別に示す。
- 外来で通院治療していたが、自宅で歯痛があり市販の鎮痛薬を服用したところ、約30分後喘鳴と呼吸困難とを生じたため受診した。意識は清明。両側の胸部にwheezesを聴取する。
[正答]
※国試ナビ4※ [107H035]←[国試_107]→[107H037]
[★]
- 65歳の男性。糖尿病の教育入院中である。退院予定日の午前4時に突然の前胸部痛を自覚し、30分程度我慢したが症状が持続するため、病棟スタッフに訴えた。これまでに同様の症状を自覚したことはない。60歳時から糖尿病に対し経口糖尿病薬で治療中である。家族歴に特記すべきことはない。意識は清明。体温 36.6℃。心拍数 104/分、整。血圧 160/94mmHg。呼吸数 20/分。SpO2 94%(room air)。心雑音はないが、奔馬調律を聴取する。呼吸音に異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。下肢に浮腫を認めない。直ちに記録した心電図(別冊No. 27)を別に示す。
- この患者に対する初期対応として適切でないのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [112D052]←[国試_112]→[112D054]
[★]
- 58歳の女性。胸部圧迫感を主訴に来院した。 1か月前から、早朝に前胸部の圧迫感を感じるようになった。圧迫感は冷や汗を伴い、 5分程度で自然に消失するという。労作時には同様の症状はないという。喫煙は40本/日を38年間。飲酒は機会飲酒。身長163cm、体重72kg。体温36.5℃。脈拍72/分、整。血圧126/78mmHg。呼吸数20/分。心雑音を聴取しない。下腿に浮腫を認めない。尿所見と血液生化学所見とに異常を認めない。入院時の心電図に異常を認めない。入院後に施行した冠動脈内アセチルコリン負荷時の右冠動脈造影写真(別冊No. 25A、 B)を別に蝣j;->"
- 治療薬として適切なのはどれか。 2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [106D056]←[国試_106]→[106D058]
[★]
- 78歳の男性。前胸部痛を主訴に来院した。胸痛は1時間前に朝食の準備をしていたところ突然生じ、前胸部から咽頭部、両頸部にかけての締め付けられる痛みで現在も持続している。高血圧症と脂質異常症で5年前から内服治療を継続している。意識は清明。身長 166cm、体重 72kg。体温 36.8℃。脈拍 40/分、整。血圧 120/60mmHg。呼吸数18/分。SpO2 99%(room air)。心電図(別冊No. 7A)を別に示す。心電図検査の後から、突然の一過性の意識消失発作を繰り返すようになった。この時の心電図モニターの波形(別冊No. 7B)を別に示す。
- 直ちに投与すべき薬剤はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [110D027]←[国試_110]→[110D029]
[★]
- 33歳の 1回経妊 1回経産婦。妊娠 28週。本日朝からの軽度の下腹部痛と少量の性器出血とを主訴に来院した。妊娠 27週の妊婦健康診査までは特に異常を指摘されていなかった。腟鏡診で淡血性の帯下を少量認める。内診で子宮口は閉鎖している。胎児心拍数陣痛図で 10分周期の子宮収縮を認める。経腟超音波検査で頸管長 15 mm、内子宮口の楔状の開大を認める。腹部超音波検査で胎児推定体重は 1,200 g、羊水量は正常、胎盤は子宮底部にあり異常所見を認めない。 BPS〈biophysical profile score〉は 10点である。
- 治療薬として適切なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [108F022]←[国試_108]→[108F024]
[★]
- 51歳の男性。息切れを主訴に来院した。3か月前から階段昇降時の息切れを自覚し、徐々に増悪してきたという。父方の家系に心疾患が多い。意敵は清明。身長172cm、体重62kg。呼吸数24/分。脈拍84/分、整。血圧104/64mmHg。III音を聴取する。呼吸音に異常を認めない。心エコー図(別冊No.24A、B.C)を別に示す。
- 治療薬として適切なのはどれか。2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [105I073]←[国試_105]→[105I075]
[★]
- 64歳の男性。労作時の息切れと胸部圧迫感とを主訴に来院した。以前から心電図異常を指摘されていたが精査は受けていなかった。呼吸数18/分。脈拍72/分、整。血圧130/80mmHg。頸静脈の怒張はない。収縮期雑音とIV音とを聴取する。呼吸音に異常を認めない。下肢に浮腫を認めない。心エコー図の左室長軸断層像と僧帽弁のMモード像とを以下に示す。
- 治療薬として適切なのはどれか。2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [102D025]←[国試_102]→[102D027]
[★]
- 26歳の女性。会議中に突然起こった動悸を主訴に来院した。以前から同様の規則的に早く打つ動悸が年に数回あるという。気管支喘息で治療中である。意識は清明。脈拍 148/分、整。血圧 104/52mmHg。呼吸数 20/分。心雑音と肺雑音とを聴取しない。心電図(別冊No. 35)を別に示す。
- 対応として適切なのはどれか。2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [112D064]←[国試_112]→[112D066]
[★]
- 21歳の女性。運動時に気が遠くなる感じがあることを主訴に来院した。 3か月前から同様の症状に気付いていた。脈拍68/分、整。血圧112/68mmHg。心尖部にⅣ音を、胸骨左縁第4肋間を中心に収縮期雑音を聴取する。心エコー図(別冊No.11A、 B)を別に示す。
- 治療薬として適切なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [106D032]←[国試_106]→[106D034]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [107D012]←[国試_107]→[107D014]
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[正答]
※国試ナビ4※ [109D011]←[国試_109]→[109D013]
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[正答]
※国試ナビ4※ [106A011]←[国試_106]→[106A013]
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- 英
- hypertrophic obstructive cardiomyopathy, HOCM
- 同
- 特発性肥厚性大動脈弁下狭窄症 idiopathic hypertrophic subaortic stenosis IHSS
- 関
- 肥大型心筋症
- 非対称性心室中隔肥大、肥大型閉塞性心筋症、肥大性閉塞性心筋症、特発性肥大性大動脈弁下狭窄症
病態
- 心筋の肥大に伴い左室流出路狭窄を来しており、心拍出量が低下する。
- 心房細動などにより心房からの駆出量が減少すれば、心拍出量低下に繋がる。
類似疾患との鑑別
- QB.C-495改変
病理
病態
左室流出路狭窄の増悪・寛解因子
症状
合併症
検査
心エコー
[show details]
僧帽弁
- 僧帽弁前尖の収縮期前方運動(SAM):循環血液量の減少と左室の過収縮による(YN.C-135)
- 僧帽弁後退速度 DDRの低下:左心室のコンプライアンスが低下することにより、左室への血液流入速度が低下するため(YN.C-135)
大動脈弁
- 大動脈弁の収縮中期半閉鎖:HOCMでは収縮中期に駆出される血液量低下のために大動脈弁が閉鎖しそうになる(参考2)
心臓カテーテル検査
- 左室~大動脈圧:左室流入路圧 > 左室流出路圧
- ブロッケンブロウ現象:期外収縮が起きた場合、心室性期外収縮の休止期後の期外収縮後増強により収縮力が増強し、左室流出路閉塞が増強するためにかえって大動脈圧が低下する
- 造影:左室流出路狭窄
治療
- 治療目標:自覚症状の軽減、突然死、不正脈の予防
- βブロッカー、カルシウム拮抗薬 → 左室流出路狭窄の軽減 ⇔ ×硝酸薬、ジギタリス:左室流出路狭窄を増強
- Ia群抗不整脈薬
予後
国試
[★]
- 英
- cardiovascular disease
循環器疾患と治療薬
[★]
- 英
- isosorbide dinitrate
- 同
- 二硝酸イソソルビド
- 商
- 硝酸イソソルビド、硝酸イソソルビドテープ、ニトラステープ、イソコロナールR、イソピットテープ、カリアントSR、ニトロールR、ニトロールスプレー、ニトロール、フランドルテープ、フランドル (2020/5/9)
- L-オーネスゲン、アパティア、アンタップ、イソコロナール、イソピット、カリアントSR、サークレス、サワドール、ジアセラL、ニトラス、ニトロール、フランドル、リファタック、一硝酸イソソルビド、硝酸イソソルビド
- 関
- 一硝酸イソソルビド、血管拡張剤。硝酸薬
分子式
薬効薬理
- 硝酸イソソルビドはニトログリセリン同様、構造中より一酸化窒素(NO)を放出し、細胞内cGMP量を増加させることで血管平滑筋を弛緩させる。その結果、心臓に対する前後負荷が軽減され、うっ血性心不全の血行動態が改善される。また、比較的太い冠動脈と共に側副血行路も拡張するため、冠血流量は増大する。静脈血管に選択性が高いが、血圧は下降する。効果発現はニトログリセリンより遅く、持続は長い。
適応
フランドルテープ
- 狭心症、心筋梗塞(急性期を除く)、その他の虚血性心疾患
- 狭心症の発作寛解を目的とした治療には不適であるので、この目的のためには速効性の硝酸・亜硝酸エステル系薬剤を使用すること。
禁忌
フランドルテープ
- 血管拡張作用により更に血圧を低下させ、症状を悪化させるおそれがある。
- 血圧低下により貧血症状(めまい、立ちくらみ等)を悪化させるおそれがある。
- 5. 硝酸・亜硝酸エステル系薬剤に対し過敏症の既往歴のある患者
- 6. ホスホジエステラーゼ5阻害作用を有する薬剤(シルデナフィルクエン酸塩、バルデナフィル塩酸塩水和物、タダラフィル)を投与中の患者
- 本剤とこれらの薬剤との併用により降圧作用が増強され、過度に血圧を低下させることがある。
添付文書
- http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/2171011G1123_1_04/2171011G1123_1_04?view=body
- http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/2171700S1095_1_03/2171700S1095_1_03?view=body
[★]
- ラ
- angina pectoris AP
- 関
- [[]]
定義
- 冠動脈血量が不十分で、心筋の酸素需要に対して十分な酸素を供給できていないときに生じる胸痛発作 (SPC.226)
疫学
- http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kanja/05syoubyo/suiihyo24.html
病態
- 血管が75%以上狭窄すると症状が出現してくるらしい。(参考1)
- 負荷時の冠血流量は狭窄率が70%を越えると著明に低下する。安静時の肝血流は狭窄率が90%を越えると著明に低下する。(PHD.148)
症状
- 胸痛(絞扼感、圧迫感)が数分持続。30分以上続く場合は心筋梗塞の疑い
- 前胸部を締め付ける様な痛み。痛みの局在性は悪く、左肩、左内腕、顎、背部に放散する。背部痛や上腹部痛もありうる。
- 糖尿病患者、高齢者(感覚低下あるいは認知症などによる)、精神病患者
分類
誘因
経過
発生機序
診断
問診
- S: sudden onset : 突然発症
- A: anterior chest pain: 前胸部痛
- V: vagus pain : 不快な前胸部圧迫感
- E: effort participation : 労作により誘発
- N: nitroglycerin effective : ニトログリセリンが有効
- S: short duration : 短時間発作
参考
- http://www.agu-web.jp/~seminar/archives/2009/05/images/1256258430.pdf
[★]
- 英
- antianginal agents, antianginal drug
- 関
- 狭心症
種類
硝酸薬
- 冠血管スパズム緩解→酸素供給↑
- 末梢血管拡張→心筋仕事量↓→心筋酸素需要↓
特徴
- 小動脈より静脈を拡張させる → 前負荷の減少
- 冠血管では、細い動脈より太い動脈を弛緩させる
β遮断薬
- 冠血管スパズム緩解→酸素供給↑ (SPC.226)
- 心筋抑制→心筋仕事量↓→心筋酸素需要↓
作用機序
- 電位依存性型Ca2+チャネルのαサブユニットに作用
その他の冠血管拡張薬
抗狭心症薬の使い分け
[★]
- 英
- drug, agent
- 同
- 薬物
- 関
- 作用薬、剤、ドラッグ、媒介物、病原体、麻薬、薬剤、薬物、代理人、薬品
[★]
- 英
- nitric acid, nitrate
- 関
- 硝酸塩、亜硝酸 nitrous acid、亜硝酸塩 nitrite