赤血球沈降速度
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赤血球沈降速度(赤沈、血沈、英: erythrocyte sedimentation rate; ESR、独: Blutsenkungsgeschwindigkeit; BSG)は、赤血球が試薬内を沈んでいく速度。及び、速度を測る試験。
結核をはじめ、種々の疾患の診断に用いられる。
正常値は、一時間値が、男性で10mm以下、女性で15mm以下。二時間値が、男性25mm以下、女性で40mm以下。 赤血球沈降速度が正常値を超える原因には、赤血球やアルブミンの減少、ガンマグロブリンやフィブリノゲンの増加などがある。 DICの際にはフィブリノーゲンが減少するため、炎症を反映しない。
この試験は1897年にポーランド人の医師Edmund Biernackiによって発明された。 1918年にスウェーデンの科学者ファレウス (Fahraeus) も同様の発表を行った。ファレウスは第一人者でないことを認めているが、赤血球沈降速度試験の発明者として広く知られている。
目次
- 1 疾患・病態による変動
- 2 参考文献
- 3 関連項目
- 4 外部リンク
疾患・病態による変動
亢進
- 貧血
- 結核などの感染症
- 心筋梗塞
- リウマチ・膠原病などの慢性炎症疾患
- 白血病
- 悪性腫瘍
- 潰瘍性大腸炎
- 肝硬変などの肝疾患
- ネフローゼ症候群・*慢性腎炎などの腎疾患
- 多発性骨髄腫
- 高グロブリン血症
- 高フィブリン血症
- 外傷
- 手術
生理的変動
減少
- 播種性(汎発性)血管内凝固症候群 (DIC)
- 赤血球増加症
- 無フィブリン血症
参考文献
関連項目
外部リンク
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Japanese Journal
- 症例 当初リウマチ性多発筋痛症と考えられた筋肉痛と赤沈亢進を伴うACTH分泌低下症の1例
- 慢性進行性の筋炎を合併した原発性シェーグレン症候群の一例
- 内田 貞輔,中野 弘雅,小俣 正美,伊東 宏,柴田 朋彦,大岡 正道,山田 秀裕,尾崎 承一,皆川 直毅,路川 陽介,小池 淳樹
- 日本臨床免疫学会会誌 = Japanese journal of clinical immunology 33(5), 277-282, 2010-10-31
- … 身体所見で大腿筋群,頚部屈筋の筋力低下を認め,血液検査にて赤沈亢進,筋原性酵素の軽度上昇,抗SS-A抗体,抗SS-B抗体陽性を認めた.MRIでT1像においては大腿筋群の広汎な萎縮,脂肪変性,STIR像においては大腿四頭筋に不均一な高輝度領域を認めた.同部位の筋生検で筋線維間に炎症細胞浸潤を認めた.免疫染色では,炎症細胞の主体はCD4陽性T細胞であった.上記より原発性シェーグレン症候群による筋炎 …
- NAID 10027754090
Related Links
- 赤沈とは、赤血球沈降速度の略で、一般には血沈ともいいます。検査結果からは、主に 炎症をともなう病気の有無や程度がわかります。赤沈は基本的なスクリーニング検査 ですので、異常値を示したからといって、すぐに病名がわかるわけではありません。
- 赤血球沈降速度(赤沈、血沈、英: erythrocyte sedimentation rate; ESR、独: bludsenkungsgeschwindigkeit; BSG)は、赤血球が試薬内を沈んでいく速度。及び、 速度を測る試験。 結核をはじめ、種々の疾患の診断に用いられる。 正常値は、一時間 値が、 ...
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★リンクテーブル★
[★]
- 23歳の男性。陰茎の潰瘍を主訴に来院した。
- 現病歴:1週間前に陰茎に潰瘍が出現し、次第に拡大するため受診した。潰瘍部に疼痛はない。頻尿や排尿時痛もない。
- 既往歴:14歳時に肺炎球菌性肺炎。アンピシリン/スルバクタム投与後に血圧低下と全身の皮疹を認めた。
- 生活歴:喫煙は20本/日を3年間。飲酒は機会飲酒。不特定多数の相手と性交渉がある。
- 現症:意識は清明。身長 170cm。体重 74kg。体温 36.3℃。脈拍 80/分、整。血圧 128/68mmHg。呼吸数 12/分。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。神経診察に異常を認めない。下腿に浮腫を認めない。陰茎に潰瘍を認める。
- 検査所見:赤沈 32mm/1時間。血液所見:赤血球 418万、Hb 13.3g/dL、Ht 42%、白血球 9,900(桿状核好中球 14%、分葉核好中球 66%、好酸球 2%、好塩基球 3%、単球 9%、リンパ球 6%)、血小板 20万。血液生化学所見:総蛋白 7.6g/dL、アルブミン 4.2g/dL、尿素窒素 20mg/dL、クレアチニン 1.0mg/dL、Na 137mEq/L、K 4.2mEq/L、Cl 105mEq/L。免疫血清学所見:CRP 3.2mg/dL、抗HIV抗体スクリーニング検査 陰性、尿中クラミジア抗原 陰性、RPR 32倍(基準倍 1未満)、TPHA 80倍未満(基準 80倍未満)。
- 潰瘍部の写真(別冊No. 2)を別に示す。
- 1か月後にトレポネーマ抗体値の上昇を認めた。今後の治療効果判定に最も有用な検査はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [113E048]←[国試_113]→[113E050]
[★]
- 33歳の女性。高熱と多関節痛を主訴に来院した。4週前から両膝関節痛、3週前から発熱と咽頭痛が出現した。自宅近くの診療所を受診し経口抗菌薬を処方されたが改善しなかった。週に3日は39℃を超える発熱があり、発熱時には四肢内側や体幹皮膚に淡い約5mmの小紅斑が出現したという。身長 154cm、体重 50kg。体温 39.6℃。脈拍 100/分、整。血圧 104/64mmHg。咽頭に発赤を認める。両側の頸部に約1cmのリンパ節を複数触知する。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。両手関節に腫脹と圧痛を認める。赤沈 140mm/1時間。血液所見:赤血球 268万、Hb 8.6g/dL、Ht 24%、白血球 3,200(桿状核好中球 36%、分葉核好中球 51%、好酸球 1%、好塩基球 0%、単球 4%、リンパ球 8%)、血小板 5.7万。血液生化学所見:総蛋白 7.8g/dL、アルブミン 2.6g/dL、AST 70U/L、ALT 102U/L、LD 460U/L(基準 120~245)、CK 50U/L(基準 30~140)、尿素窒素 17mg/dL、クレアチニン 0.5mg/dL、フェリチン 5,800ng/mL(基準 20~120)。免疫血清学所見:CRP 10mg/dL、可溶性IL-2受容体 1,240U/mL(基準 157~474)、抗CCP抗体 陰性、抗核抗体 陰性。骨髄血塗抹May-Giemsa染色標本(別冊No. 9)を別に示す。
- この患者の現在の病態に最も関与している免疫細胞はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [114F042]←[国試_114]→[114F044]
[★]
- 78歳の女性。発熱と頸部痛を主訴に来院した。4週間前に39.0℃の発熱、右足関節部に腫脹、疼痛が出現した。数日で右足関節部の症状は改善し、解熱した。5日前から再び発熱し、頸部痛が出現したため受診した。体温 38.4℃。脈拍 104/分、整。血圧 134/74mmHg。呼吸数 18/分。SpO2 97%(room air)。頸部は疼痛による可動域制限がある。四肢関節に腫脹、圧痛を認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。圧痛を認めない。尿所見に異常を認めない。赤沈 110mm/1時間。血液所見:赤血球 385万、Hb 10.8g/dL、Ht 40%、白血球 9,800(好中球 82%、単球 6%、リンパ球 12%)、血小板 52万。血液生化学所見:総蛋白 6.3g/dL、アルブミン 3.0g/dL、総ビリルビン 0.8mg/dL、AST 12U/L、ALT 14U/L、LD 264U/L(基準 176~353)、尿素窒素 19mg/dL、クレアチニン 0.5mg/dL。CRP 18mg/dL。脳脊髄液検査に異常を認めない。頸部CTの矢状断像および水平断像(別冊No. 14)を別に示す。
- 最も考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [113D039]←[国試_113]→[113D041]
[★]
- 32歳の女性。急激な体重減少を主訴に来院した。6か目前から心窩部痛を自覚している。腹部は膨隆し、波動を認める。肝・脾を触知しない。穿刺腹水所見:淡黄褐色、総蛋白4.0g/dl。血液所見:赤沈4mm/1時間、赤血球344万、Hb9.8g/dl、Ht28%、血小板6万、プロトロンビン時間70%(基準80~120)、フィブリノゲン100mg/dl(基準200~400)、FDP28μg/ml(基準5以下)。血清生化学所見:総蛋白6.9g/dl、アルブミン3.5g/dl、AST30IU/l、ALT22IU/l、LDH719IU/l(基準176~353)、ALP230IU/l(基準260以下)。CEA5.5ng/ml(基準5以下)。上部消化管造影写真を以下に示す。
- 考えられるのはどれか。2つ選べ。
[正答]
BE
- 不正な隆起と陥凹が認められ、胃体中下部から幽門が狭窄
-
- 基礎疾患あり 1点、臨床症状 出血?/臓器?、血小板数 2点、血清FDP 2点、フィブリノゲン 2点、PT比 ? ≧7点 ゆえにDICと診断される。
※国試ナビ4※ [101G024]←[国試_101]→[101G026]
[★]
- 83歳の女性。両上腕の痛みと発熱とを主訴に来院した。 3週前から両上腕と両肩とに疼痛とこわばりとが出現した。 2週前からは37℃台の発熱を伴うようになった。 3日前から大腿にも疼痛がひろがり昼過ぎまで布団から起き上がれなくなったという。体重が3週間で3kg減少した。
- 体温37.5℃。脈拍80/分、整。血圧138/72mmHg。眼瞼結膜は貧血様である。疼痛のため腕を挙上できない。両側の上腕に圧痛を認める。関節に発赤と腫脹とを認めない。筋力は疼痛とこわばりのため正確に評価できない。赤沈78mm/1時間。
- 血液所見:赤血球328万、 Hb9.9g/dl、 Ht30%、白血球6,300、血小板39万。血液生化学所見:総蛋白6.0g/dl、尿素窒素12mg/dl、クレアチニン0.6mg/dl、 AST24IU/l、 ALT22IU/l、 LD220IU/l(基準176-353)、 CK31 IU/l(基準30-140)、 Na 138mEq/l、 K 4.4mEq/l、Cl 102 mEq/l。
- 診断として最も考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [106A034]←[国試_106]→[106A036]
[★]
- 32歳の女性。発熱と多関節痛とを主訴に来院した。 3年前から光線過敏に気付いていた。 1年前の冬にRaynaud現象が出現した。 6か月前から時々、両側の手関節の関節痛を自覚していた。 3か月前から多数の関節に腫脹と疼痛とがみられ、持続するようになったため受診した。体温38.6℃。脈拍92/分、整。血圧110/60mmHg。頚部に可動性のあるリンパ節腫脹を認める。両側の手関節、第2-4指の近位指節間関節および中手指節間関節に腫脹と圧痛とを認める。赤沈50mm/1時間。血液所見:赤血球310万、 Hb11.0g/dL、 Ht33%、白血球3,300、血小板10万。血液生化学所見: AST35IU/L、 ALT40IU/L、 LD 370IU/L(基準176-353)。CRP 1.5 mg/dL。
- この疾患の診断に最も感度の高い検査はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [106I057]←[国試_106]→[106I059]
[★]
- 34歳の女性。3週前から持続する発熱と易疲労感とを主訴に来院した。体温37.6℃。脈拍92/分.整。血圧136/72mmHg。心尖部で3/6度の収縮期雑音を聴取する。赤沈62mm/1時間。血液所見:赤血球 382万、Hb 11.0g/dl、Ht 31%,白血球 9,800、血小板 10万。CRP 11.8mg/dl。来院時の心エコー図(別冊No.6・A、B)を別に示す。
[正答]
※国試ナビ4※ [104D024]←[国試_104]→[104D026]
[★]
- 血液検査項目と抗凝固薬の組合せで正しいのはどれか。2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [101B085]←[国試_101]→[101B087]
[★]
[正答]
A その他の正答:E、
- a. 冷凍によりF VIIが活性化するらしいが、血漿分離すれば凍結可らしい
- b. 遅延するらしい。
※国試ナビ4※ [103C010]←[国試_103]→[103C012]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [096E026]←[国試_096]→[096E028]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [105H012]←[国試_105]→[105H014]
[★]
- a. (1)(2)(3)
- b. (1)(2)(5)
- c. (1)(4)(5)
- d. (2)(3)(4)
- e. (3)(4)(5)
[★]
- (1) 5日以上続く発熱
- (2) 眼球結膜の充血
- (3) 化膿性の頚部リンパ節腫脹
- (4) 血小板の減少
- (5) 赤沈の亢進
- a. (1)(2)(3)
- b. (1)(2)(5)
- c. (1)(4)(5)
- d. (2)(3)(4)
- e. (3)(4)(5)
[★]
- 英
- pregnancy, gravidity, gestation
- 関
- 妊娠週数、妊娠期間、(妊娠週数・妊娠月数の推定)子宮#子宮の大きさ、trimester。妊婦
- 妊娠x週
- x weeks of gestation
妊娠期間 (L.107)
- 最終月経の開始から280日(40週)
- 受精後266日(38週)
妊娠に伴う自覚、検査所見
- QB必修
- 尿検査による妊娠反応陽性:4週
- つわり症状 :6週
- 胎動の自覚 :18-20週
検査
超音波検査
- QB必修
- 妊娠4週:胎囊
- 妊娠5週:胎児
- 妊娠6週:胎児心拍
- 妊娠10-12週:ドップラーによる胎児心拍
尿妊娠反応
妊娠による変化
- G10M.38 NGY.293-303
- 循環血液量増加 → 血漿量の増加が血球成分の増加より著しい → 血液希釈(赤血球数↓、Hb↓、Ht↓)
- 白血球増加(5000~12000 /ul)。多核白血球優位に増加。
- 凝固能:凝固系亢進、線溶系抑制
- 血液凝固因子:第XI因子、第XIII因子を除き、血液凝固因子の濃度が上昇
- 胃:緊張度と運動性低下。食道括約筋圧低下、妊娠子宮による胃の変異により胃食道逆流が生じやすい(→麻酔管理では妊婦はfull stomach扱い)。
- 胸郭弛緩、横隔膜挙上、気道拡張(プロゲステロンによる気管平滑筋弛緩)
- →[一回換気量]増加、[予備呼気量]減少、[残気量]減少 → 残気量が減少し、一回換気量が増加 → 分時換気量増加
-
- 食後血糖は上昇。空腹時血糖は低下する。また、食後に高インスリン血症が持続する。 (NGY.293)
- FSH, LH:非妊娠時の基礎値
- hCG:10週前後にピークとなり以降、減少。
- PRL:妊娠末期に向かって増加
妊娠によるエネルギー付加量
- NGY.324
- 日本人成人女子の生活活動強度別の栄養所要量(kcal/day)
- 妊婦 +350
- G10M.72
- 妊娠初期:50kcal
- 妊娠中期:250kcal
- 妊娠末期:500kcal
- 授乳中:450kcal
妊娠と服用薬
- 妊娠と薬情報センター - 独立行政法人 国立成育医療研究センター
- http://www.ncchd.go.jp/kusuri/index.html
服用薬の影響
- 4週から7週末までは器官形成期であり、催奇形性が確認されているものはワルファリン(鼻奇形、骨形成不全)、メトトレキセート(種々の奇形)、抗てんかん薬(種々の奇形)がある。(参考1)
臨床関連
届出
参考
- http://www.jsog.or.jp/activity/pdf/FUJ-FULL.pdf
[★]
- sedimentation
- 英
- erythrocyte sedimentation rate, ESR
- 同
- 赤沈, 血沈 blood sedimentation rate, BSR
- 関
- [[]]
概念
- 抗凝固剤を加えた全血中の赤血球が自然凝集により沈降する速度。
- 自然凝集は正電荷または負電荷をもつ血漿蛋白質のバランスを反映する。
- 炎症により正電荷をもつ蛋白質が増加し、負電荷をもつ蛋白質が減少するので、炎症のマーカーとして用いられている。
- 大きいほど赤血球同士が凝集して沈降する速度が高まっていることを示す
基準値
- 一時間値で評価
- 全血+クエン酸(臨床検査法提要第32版 p.1790)
- M:2-10 mm
- F:3-15 mm
- 男性で10mm/h以上、女性で15mm/h以上で赤沈促進と判定
赤沈の起こるメカニズム (OLM.138)
- 負に帯電:赤血球、アルブミン → 増加により赤沈↓
- 正に帯電:αグロブリン(α1-グロブリン)、γグロブリン、フィブリノゲン → 増加により赤沈↑
- 赤血球は負に帯電しており、電気的反発力により凝集塊の形成が妨げられている。赤血球数が増加すると、赤血球同士が反発しあうことで赤沈が遅れ、赤沈が減少する。
- アルブミンは負に帯電しており、赤血球同士を反発させることで凝集を妨げる。これにより赤沈が遅れ、赤沈が減少する。
- 正に帯電した物質の存在により赤血球の電荷が打ち消され、赤血球の凝集が促進される。これにより赤沈が増加する。
測定方法 (OLM.137)
- Westergren法
- 3.28%(109mmol/l)クエン酸ナトリウム(Na3C6H5O7・H2O)液と血液を1:4の割合に混合し、内径2.55±0.15mm、前腸300±1.5mmのWestergren肝に吸い上げ、これを正確に垂直に立てて18-25℃に整地し、1時間後に赤沈地を記録する。
赤沈値の解釈 (OLM.138)
赤沈の亢進
- 1. 技術的間違い:ピペットを傾斜させた場合
- 2. 赤血球数の減少
- 血液希釈状態
- 循環血漿量の増加:妊娠
- 貧血
- 3. フィブリノゲン・αグロブリンの増加
- 妊娠
- 炎症性疾患:感染症、膠原病活動期、悪性腫瘍など
- ストレス:大手術、外傷など
赤沈亢進とCRP陰性
- 急性炎症回復期
- 貧血
- ネフローゼ症候群
- 妊娠
- 多発性骨髄腫 → CRPが陰性かどうかは疑わしい。典型例や軽症例、病初期では陰性ということか。成書にはCRPについての記載はない(HIM WCH)。進行期にはCRP陽性となる(参考1,2)。
- 慢性甲状腺炎 → 自己抗体の増加
- 原発性マクログロブリン血症
- 高フィブリノゲン血症
赤沈の遅延
参考
- http://ganjoho.jp/public/cancer/data/myeloma_diagnosis.html
- http://www.med.osaka-cu.ac.jp/labmed/page086.html
[★]
- 79歳男性
- 【主訴】易疲労感
- 【現病歴】娘につれられてGPに来院。娘が言うにはとても疲れていて、人生に興味を失っているそうだ。5、6週間まえから漠然とした不快感を訴えている。今回にかけ体重が数キロ減っているように感じると娘はいうが、定期的に体重を測っているわけではない。1年やそこらの間に疲れで激しい活動に制限がある。時に無理をすると胸が締め付けられる感覚がある。
- 【既往歴】特になし
- 【嗜好歴】タバコ20本/日、酒1?2パイントのギネスを毎土日
- 【薬剤歴】パラセタモール頓用
- 【システミックレビュー?】先月から食欲が低下している。夜尿により時に眠りが妨げられる。ここ数週間のうち2、3回夜寝汗で目覚めている。
- 【家族歴】特になし
- 【社会歴】小売業店長を引退し、犬を飼っている?
- 【診察】
- HR70/min、BP110/66mmHg、指は、ばち指なし、右手の指と爪にタールが染み付いている。頸静脈圧正常、心尖拍動は鎖骨中線から2cmの位置にある。聴診で3/6の収縮期駆出性雑音が頸部に放散しており、弱い拡張早期雑音が下左の傍胸骨縁に聞かれる。腹部、神経系に異常は見られない。尿はきれいに見えるが、検査で潜血が見られた。尿沈渣で赤血球が見られた。胸部X線で心臓がやや肥大していた。
- 【検査】
- ヘモグロビン↓、白血球↑、好中球↑、赤沈↑
- 心電図は参照
[★]
- 34歳 女性
- 主訴:皮疹
- 現病歴 2週間前から脛と前腕に有痛性紅色の腫脹(multiple tender red serllings)が多数認められるようになった。古い腫脹(older swelling)は黒ずんでおり(darker)、中心から治癒傾向にあるようであった。調子が悪く全身倦怠感を訴えており、手首と足首の痛みも訴えていた。最近咽頭痛は無かった。2年前からずっと口内アフタが再発していた。陰部に潰瘍はなかったが間欠的な腹痛と下痢に悩まされてきた。
- 職業歴:ウェイトレスとして働いている。
- 結婚歴:未婚。
- 嗜好歴:1日15本。機会飲酒。
- 既往歴:なし
- 家族歴:なし
- examination
- 全身:やせているが元気そう。
- 口内:アフタを認めない(診察時)。
- 関節:炎症所見無し。可動域制限なし。疼痛無し。
- 皮膚:脛と前腕に有痛性隆起性病変(直径1-3cm)を多数認める。新しい病変は赤色で古い病変は水疱の様に見える。
- その他異常所見を認めず
- investigations
- 高値:白血球。赤沈。
- 胸部単純X線写真:異常所見認めず
- 尿検査:異常を認めず
[★]
- 英
- anticoagulant agent、anticoagulant drug、anticoagulant
- 関
- 抗凝血、抗凝血剤、抗凝血性、抗凝血薬、抗凝固、抗凝固剤、抗血液凝固薬。血液凝固阻止薬
ガイドライン
- 循環器疾患における抗凝固・抗血小板療法に関するガイドライン(2009年改訂版)
- http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2009_hori_h.pdf
臨床検査の抗凝固薬
[★]
- 同
- 赤沈促進
- 関
- 赤血球沈降速度
[show details]
- →赤血球沈降速度#赤沈の亢進
[★]
- 同
- 赤沈亢進
- 関
- 赤血球沈降速度