- 英
- hypercapnia
- 同
- 高炭酸ガス血症(IMD)、(国)高二酸化炭素症(ICU)、高炭酸ガス症、炭酸ガス血症、高炭酸血症
- 関
- 腹腔鏡手術
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定義
- 1. 体内に炭酸ガスが貯留した状態。
- 2. 代謝性アルカローシスの代償以外の原因によりPaCO2が46mmHgを肥えた状態
医学辞書
高炭酸ガス血症を決定づけるパラメタ
- VCO2:増加 → CO2産生量の増加
- VE:減少 → 低換気
- Vd/Vt:増加 → 死腔換気増加
病態生理
- 血中のPaCO2上昇は中枢性化学感受領域を刺激するなどする。これにより血管拡張、交感神経の興奮が起こる。
症状
- 頭痛、めまい、発汗、錯乱、高血圧
- ぼーっとする、眠い
- 血管拡張:皮膚・強膜・結膜の充血
- 交感神経の反応:高血圧、頻脈、発汗
- 代謝性脳症
- 昏睡は正常範囲より30Torr以上高くなったとき(出典不明)。脳内pCO2が70Torrを超えると炭酸ガス麻酔効果出現、200Torrで完全に麻酔状態。
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 全身併存症の管理 消化器障害 (COPDの治療・管理update) -- (安定期の管理)
- 呼吸不全の定義とガス交換障害のメカニズム (特集 呼吸管理プラクティカルガイド) -- (急性呼吸不全の病態・診断)
- 間欠的低酸素高炭酸ガス血症の体循環系および肺循環系への影響, 動物モデルによる検討
- 石井 信,岩元 徳全,永井 明日香,中村 美穂,桑平 一郎
- 日本呼吸器学会雑誌 = The journal of the Japanese Respiratory Society 47(4), 271-277, 2009-04-10
- NAID 10026271385
Related Links
- 高炭酸ガス血症(こうたんさんがすけっしょう)とは、二酸化炭素の排出が不十分となり、動脈血中の二酸化酸素濃度が著しく増加した状態のことである。高炭酸血症、高二酸化炭素血症ともよばれる。 急激な高炭酸ガス
- 高炭酸ガス血症により意識障害を伴い、中枢神経症状を伴う病態をCO2ナルコーシスという。肺のガス交換器の処理能力を上回るCO2が生産されると、CO2が過剰に蓄積し、高炭酸血症を来たす。すると、CO2の血管拡張作用(頭蓋内圧 ...
- 換気不全 換気不全は,呼吸負荷が呼吸運動をになう筋の筋力によって,もはや支えられないときに生じるPaCO 2 の上昇(高炭酸ガス血症)である。最も一般的な原因は喘息およびCOPDの急性増悪である。所見は呼吸困難,頻呼吸,錯乱を ...
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★リンクテーブル★
[★]
- 英
- vasopressin VP
- 同
- バゾプレッシン, arginine vasopressin AVP、抗利尿ホルモン antidiuretic hormon ADH
- 商
- ピトレシン Pitressin
- 関
- デスモプレシン、尿細管
[show details]
分類
性状
産生組織
- PED. 1328
標的組織
- 腎臓の集合管
- 腎臓の細い上行脚、太い上行脚、接合尿細管にも作用する (SP.816)
生理作用
- 血管平滑筋の収縮(V1受容体)
- V1受容体は抗利尿作用を示すより大用量で動作(SAN.189) ← 生理的な量では血管収縮による血圧上昇はない。
- 髄質内層集合管で尿素の再吸収を高める(SP.817)
作用機序
抗利尿作用
|
集合管上皮細胞
|
V2R
|
血管平滑筋収縮(昇圧作用)
|
血管内皮
|
V1R
|
分泌調節
- 血漿浸透圧↑、循環血漿量↓→分泌↑ ( 出血 )
- 血漿浸透圧↓、循環血漿量↑→分泌↓ ( 水の大量摂取 )
ADH分泌促進/作用増強する薬物
- QB.D-331
ADHの作用を修飾する物質
- 糖質コルチコイド:水代謝作用(水利尿):GFR↑させたりADHに拮抗することで細胞内への水移動を抑制する
癌患者とADH
- 日腎会誌 2012:54(7):1016-1022
- Ellison DH, Berl T. Clinical practice. The syndrome of inappropriate antidiuresis. NEJM. 2007;356:2064-2072. PMID 17507705
- 異所性ADH産生腫瘍、抗悪性腫瘍薬の副作用、手術侵襲、嘔気・嘔吐、疼痛
分子機構
ここまで、2007後期生理学授業プリント&想像 でまとめた
- 集合管の上皮の基底側に発現していると思われるV(75%){2};Rを介して、アクアポリン2(AQP2)が発現して尿細管腔側に局在、アクアポリン2から水を細胞内に取り込み、アクアポリン3を介して細胞基底側(血管腔)に水が移動する (2007後期生理学授業プリント, SP.817 図12-63)
- 以下の記述と矛盾する気がする・・・
- 水輸送体apuaporin1(AQP1)に作用して集合管における水透過性を高める(SP.817)。
効能又は効果
- ピトレシン注射液20
薬効薬理
- ピトレシン注射液20
- 遠位尿細管における水の再吸収を促進することにより、抗利尿作用を発揮する1)。
- 腹部内臓の細動脈を収縮させ、門脈血流を減少させるので、一時的に門脈圧が下降するため、門脈圧亢進による食道出血時に止血作用を発揮する。
副作用
- ピトレシン注射液20
- 血管収縮による血圧上昇、狭心症、腹痛がありうる。(QB.D-357)
- 重大な副作用:ショック、横紋筋融解症、心不全・心拍動停止、精神錯乱・昏睡、水中毒、中枢神経障害(中心性橋脱髄症)、無償、心室頻拍
禁忌
- ピトレシン注射液20
- 1. 本剤の成分に対しアナフィラキシー又は過敏症の既往歴のある患者
- 2. 冠動脈硬化症 (心筋梗塞症、狭心症等) の患者[心筋虚血を延長させることがある。]
- 3. 急速な細胞外水分の増加が危険となるような病態 (心不全、喘息、妊娠中毒症、片頭痛、てんかん等) のある患者[水中毒を起こすことにより、それらの病態を悪化させるおそれがある。]
- 4. 血中窒素貯留のある慢性腎炎の患者[水分貯留を起こすことにより、血中窒素の排泄が抑制されるおそれがある。]
添付文書
- http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/2414402A1035_1_02/2414402A1035_1_02?view=body
臨床検査
基準値
- 0.3-4.2pg/ml (RIA2抗体法) (検査の本)
- 0.3-4.0pg/ml (RIA2抗体法) (LAB.695)
[★]
- 英
- consciousness disturbance, disturbance of consciousness
- 関
- 意識
分類
時間による分類
- 急性/慢性, 持続性/一過性
PSY.38
- 明識困難状態 < 昏蒙 < 傾眠 < 昏眠 < 昏睡
-
-
意識レベルの分類 覚醒度
- Mayo Clinicの分類
救急 意識障害をみたら
- AIUEOTIPS (also see DIF.96)
|
症候学プリント
|
DIF.95
|
A
|
alcohol
|
アルコール関連
|
accidents, arterial occlusions, arteriosclerosis, aneurysms, autoimmune disorders
|
I
|
insulin
|
インスリン関連(低血糖、糖尿病性ケトアシドーシス、非ケトン性高浸透圧性昏睡)
|
inflammatory, intoxication (encephalitis, cerebral abcess, meningitis, alcoholism, opiates, barbiturates)
|
U
|
uremia
|
尿毒症、電解質異常、内分泌異常、肝性脳症
|
undefined disorders (narcolepsy, conversion hysteria)
|
E
|
encephalopathy, endocrinopathy, electrolyte
|
脳症(脳炎、脳血管障害)、てんかん後
|
endocrine disorders(myxedema coma, hyperparathyroidism, diabetic coma, insulin shock), epileptic coma
|
O
|
opiate, other overdose of O2 & CO2
|
薬物中毒
|
organ failure(hepatic coma, respiratory failure, uremia)
|
T
|
trauma, tumor, temparature
|
頭部外傷、脳挫傷、硬膜外血腫、硬膜下血腫
|
|
I
|
infection
|
感染症、髄膜炎
|
P
|
psychogenic
|
精神疾患
|
S
|
syncope, seizure, stroke, shock, senile
|
失神、クモ膜下出血
|
意識障害を来した患者が来た場合:どのような疾患を鑑別に挙げるべきか(IMD.237)
- a. テント上病変(脳幹の圧迫性病変ないし脳ヘルニアをきたす疾患)
- 1) 脳血管障害:脳出血、脳梗塞
- 2) 硬膜下血腫
- 3) 脳腫瘍:原発性、転移性
- 4) 脳膿瘍
- 1) 脳幹出血、脳幹梗塞、小脳出血、小脳梗塞、脳腫痛、多発性硬化症など
- 1) くも膜下出血、中枢神経感染症:髄膜炎、脳炎、 播種性血管内凝固症候群など
-
- 1) ショック:心筋梗塞、大出血など
- 2) 薬物、毒物
- 3) 無酸素ないし低酸素血症
- 4) DIC、全身性感染症:敗血症など
- 5) 肝不全、腎不全、糖尿病性高血糖、重症肝炎、内分泌疾患など
- 6) 低血糖、ビタミンB1欠乏: Wernicke脳症
- 7) 脳振盪、てんかん大発作後
- 8) 酸塩基平衡および電解質異常
- 9) 栄養障害
意識障害をきたす電解質異常
- QB.D-345
- カリウムは静止膜電位にかかわるが、ニューロンの活動にはそれほど関わらないから、意識障害はきたしにくいのかもしれない。
- pHの異常も局所的に干渉されるため意識障害をきたしにくいのかもしれない。
意識障害の評価法
- 英
- evaluation of consciousness disturbance
[★]
- 英
- dyspnea (M)
- 関
- 呼吸、呼吸苦、呼吸不全
概念
- 息が苦しいという自覚症状。呼吸時の不快な感覚である。呼吸苦とも記載されることがあるが、呼吸困難とする。息切れも同義とされている。
- 呼吸困難という自覚症状があるにもかかわらず、必ずしも呼吸不全という客観的な病態に陥っていないことがあるので注意。
原因疾患
鑑別診断
IMD
胸痛と呼吸困難
- 参考1
- 気胸、肺炎、胸膜炎、慢性閉塞性肺疾患、慢性閉塞性肺疾患の悪化、肺癌などの肺疾患、心不全
参考
- 1. 肺血栓塞栓症および深部静脈血栓症の診断、治療、予防に関するガイドライン(2009年改訂版)
- http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2009_andoh_h.pdf
[★]
- 英
- thyroid hormone, thyroid hormones
- 関
- 甲状腺、サイログロブリン、カルシトニン、甲状腺ホルモン製剤
- 胎児の発育・新生児の生理と適応
種類
分類
性状
産生組織
標的組織
受容体
- 核内甲状腺受容体(甲状腺ホルモン受容体ファミリー)
- ステロイドレセプタースーパーファミリーに属する → 核内受容体スーパーファミリー
作用
代謝系別
- 脳、脾臓、睾丸をのぞくすべての組織で酸素消費を高める ← 甲状腺クリーゼによる発熱の原因
- カテコラミンの作用を増強する
心筋細胞のカテコールアミン受容体を増加 ←証明されていない?
-
-
- →甲状腺ホルモンの投与によりコルチゾールが減少し副腎クリーゼを誘発
- エリスロポエチン産生促進 → 赤血球増加
- ヘモグロビンからの酸素解離を促進 → 末梢組織での酸素利用↑
- 骨代謝回転を高め、骨形成・骨吸収を促進 (閉経後女性で甲状腺ホルモン多 → 骨塩量減少 → 骨粗鬆症
- グレーブス病では筋肉蛋白の代謝亢進、筋肉量の減少、筋力低下、筋脱力、四肢麻痺
-
- 肝臓におけるコレステロール産生を促進
- 肝臓のトリグリセリドリパーゼ活性を亢進し、コレステロールの代謝を促進
- コレステロールが減少 ← 総じて分解系の法が作用が強い
薬理学的作用 (SPC.321)
- 全ての生体の活動に関わる-(不足)→成長停止、身体的・精神的発育停止
- 組織の酸素消費を高め、基礎代謝を亢進させる。Na+,K+-ATApaseの活性刺激や、核内クロマチンに作用してDNA転写を促進する作用による
- 上記の通り
- ネガティブフィードバック
分泌の調節
- 視床下部--(甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン)-→下垂体前葉--(甲状腺刺激ホルモン)-→甲状腺濾胞細胞-→T3, T4-→T3, T4は下垂体前葉・視床下部に作用し甲状腺刺激ホルモンの分泌を抑制
分子機構
臨床関連
過多
欠乏
-
- 低栄養、外傷、感染症、手術、腎不全、肝不全、心不全、悪性腫瘍
- エネルギー消費を減らすための適応かもしれない
- 以上2007後期生理学授業プリント内分泌(3)
生合成 (SP.916)
[★]
- 譫妄
- 「せん妄」を使うのが普通らしいよ
- 英
- delirium, confusional state
- 同
- せん妄。急性錯乱状態 acute confusional state、急性脳症候群 acute brain syndrome
- 関
- 意識障害。アメンチア ← せん妄の軽度なものとして使われていたが、今日で使われるのは稀らしい。
定義
- 種々の意識混濁があって、時間、空間の見当識障害が見られ、情動不穏、精神運動興奮が見られる状態
概念
- 軽度ないし中等度の意識混濁が基底にあり、認知の障害、精神運動活動の変化を主徴とする急性の器質性精神症候群。
- 急性発症し日内変動を示し、数日ないし1週間くらいで消失する。
症状
- 患者は強い不安、恐怖状態にあり、体動が激しく、錯覚、幻覚も出現する。
- 見当識も障害されており、発症中の記憶はないか不完全である。
疾患との関連
- 手術後、感染症等の身体的疾患、薬物中毒、多発性脳梗塞、痴呆など脳機能が低下しているときに発生しやすい
病因
table 26-2 譫妄の主要な病因 (HIM.160)
- 処方薬:抗コリン薬、麻薬、ベンゾジアゼピン系薬
- 薬物乱用:アルコール中毒、アルコール離脱、オピオイド系薬、エクスタシ、LSD、γ-ヒドロキシ酪酸(GHB, γ-hydroxybutyrate)、フェンシクリジン(PCP, phencyclidine)
- 全身感染症:尿路感染症、肺炎、皮膚・軟部組織感染症、敗血症
- 中枢神経感染症:髄膜炎、脳炎、脳の右葉
- 全身性低灌流状態(global hypoperfusion states)
- 高血圧性脳症
- 巣状虚血性梗塞や出血:頭頂葉、視床(ただ主要な病変部位ではない)
- 非痙攣性てんかん重積状態
- intermittent seizures with prolonged post-ictal states
[★]
- 英
- acid
- 関
- 塩基
ブランステッド-ローリーの定義
ルイスの定義
[★]
- 英
- sis, pathy