- 英
- colchicine
- ラ
- colchicinum
- 商
- コルヒチン
- 関
尿酸発作の特効薬、尿酸合成、排泄に関与しない
好中球の走化因子(LTB4,IL-8)に対する走化性低下
→炎症部位への遊走を妨げる
尿酸血症の貪食による脱顆粒の抑制
副作用
再生不良貧血、脱毛、下痢
服用
発作が起こりそうなときに飲む
禁忌
- 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
- 肝臓又は腎臓に障害のある患者で、肝代謝酵素CYP3A4を強く阻害する薬剤又はP糖蛋白を阻害する薬剤を服用中の患者
- 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2014/07/24 19:40:50」(JST)
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コルヒチン
|
IUPAC命名法による物質名 |
N-[(7S)-1,2,3,10-tetramethoxy-9-oxo-5,6,7,9-tetrahydrobenzo[a]heptalen-7-yl]acetamide |
臨床データ |
胎児危険度分類 |
X |
法的規制 |
RX/POM |
識別 |
CAS登録番号 |
64-86-8 |
ATCコード |
M04AC01 |
KEGG |
D00570 |
化学的データ |
化学式 |
C22H25NO6 |
コルヒチン(colchicine)とはユリ科のイヌサフラン(Colchicum autumnale)の種子や球根に含まれるアルカロイドである。化学式はC22H25NO6。リウマチや痛風の治療に用いられてきたが、毒性も強く下痢や嘔吐などの副作用を伴う。現在は主に痛風に用いられる。また種なしスイカの作出にも用いられる。
イヌサフランはシチリア出身のローマ帝国の医者ペダニウス・ディオスコリデスの『デ・マテリア・メディカ』(『薬物誌』)において痛風に効くと記載されている。その有効成分であるコルヒチンは1820年にフランスの化学者ピエール=ジョセフ・ペルティエとジョセフ・カヴェントゥによって初めて分離され[1]、のちにアルカロイドとしての構造が明らかにされた。
目次
- 1 生物作用
- 2 医薬品としての利用
- 3 毒性
- 4 その他の応用
- 5 コルヒチンが含まれる植物
- 6 参考文献
生物作用
微小管の主要蛋白質であるチューブリンに結合して重合を阻害し微小管の形成を妨げる。細胞分裂を阻害するほかに、好中球の活動を阻害し抗炎症作用をもたらす。痛風における疼痛抑制と抗炎症効果はこれによると考えられている。
医薬品としての利用
日本での厚生労働省認可の適応は「痛風発作の緩解および予防」のみである。痛風発作の発現後、服用開始が早いほど効果的である。予防投与では、発作が予感されるかなりの初期でないと効き目が少ないのが特徴であり、痛風発作以外への鎮痛・消炎作用はほとんど認められない。長期にわたる(予防投与も含めて)服用は副作用発現の可能性が高くなるので、医師(できれば専門医)に受診しながらの服用が重要である。副作用には胃腸の不快感や好中球減少症等があり。投与量過多により骨髄抑制、貧血を起こすことがある。他に適応外で家族性地中海熱、アミロイドーシス、強皮症、ベーチェット病等に用いられる。
毒性
中毒症状はヒ素中毒に類似する。服用後2–5時間で口腔・咽頭灼熱感、発熱、嘔吐、下痢、背部疼痛、腎不全などの症状が発現する。呼吸不全により死亡することもある。解毒剤はない。致死量は種子の場合、数グラムである。
その他の応用
コルヒチンは植物の細胞分裂時に染色体の倍加(染色体異常)を誘発する作用がある。これを利用して種なしスイカ、あるいはその他の育種のための四倍体や倍化半数体の作出にも用いられる。また、細胞分裂を阻害し、細胞分裂中期で分裂を停止させる性質を利用して核型の診断にも用いる。
コルヒチンが含まれる植物
イヌサフラン(コルチカム)のほか、グロリオサの球根(ヤマイモの球根に相似)にも含まれており、誤食による死亡事故が起こっている。グロリオサには、コルヒチンのアセトアミド基がホルムアミド基に置き換わったグロリオシン(Gloriosine)も含まれている。
参考文献
- ^ Pelletier, P. S.; Caventou, J. Ann. Chim. Phys. 1820, 14, 69.
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 急性痛風発作への対応 (特集 高尿酸血症・痛風の診療)
- ニンポウキンカン珠心胚へのコルヒチン処理によって得た倍数体の特性とそれらの三倍体育種への利用
- 長期間コルヒチンのみで加療された両側痛風結節を有する痛風性関節炎の1例
- 水田 栄之助,荻野 和秀,加藤 雅彦,山本 康孝,浜田 紀宏,太田原 顕,井川 修,重政 千秋,久留 一郎
- 痛風と核酸代謝 = Gout and nucleic acid metabolism 34(1), 25, 2010-07-01
- NAID 10026550535
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- コルヒチンとは?効能,副作用等を説明,ジェネリックや薬価も調べられる(おくすり110番: 薬事典版)
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
*コルヒチン錠0.5mg「タカタ」
組成
成分・分量
添加物
- 乳糖水和物、トウモロコシデンプン、バレイショデンプン、タルク、ステアリン酸マグネシウム、青色1号
禁忌
- 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
- **肝臓又は腎臓に障害のある患者で、肝代謝酵素CYP3A4を強く阻害する薬剤※又はP糖蛋白を阻害する薬剤※※を服用中の患者[本剤の血中濃度が上昇するおそれがある。](※、※※は「併用注意」の項参照)
- 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人(「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)
効能または効果
- 痛風発作の緩解及び予防
- 通常、成人にはコルヒチンとして1日3〜4mgを6〜8回に分割経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
発病予防には通常、成人にはコルヒチンとして1日0.5〜1mg、発作予感時には1回0.5mgを経口投与する。
参考
- 痛風発作の発現後、服用開始が早いほど効果的である。
- 長期間にわたる予防的投与は、血液障害、生殖器障害、肝・腎障害、脱毛等重篤な副作用発現の可能性があり、有用性が少なくすすめられない。
- **投与量の増加に伴い、下痢等の胃腸障害の発現が増加するため、痛風発作の緩解には通常、成人にはコルヒチンとして1日1.8mgまでの投与にとどめることが望ましい。(「その他の注意」の項参照)
慎重投与
- **肝障害のある患者[重篤な副作用があらわれるおそれがある。投与する場合には、ごく少量から開始すること。]
- 腎障害のある患者[本剤の血漿中濃度が上昇し、早期に重篤な副作用があらわれるおそれがある。投与する場合には、ごく少量から開始すること。(【薬物動態】の項参照)]
- 高齢者(「高齢者への投与」の項参照)
- 衰弱の著しい患者(特に腎疾患、胃腸疾患、心疾患を有する患者)[腎疾患、胃腸疾患、心疾患を悪化させるおそれがある。(【薬物動態】の項参照)]
重大な副作用
再生不良性貧血、顆粒球減少、白血球減少、血小板減少
頻度不明
- これらの副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止すること。
横紋筋融解症、ミオパチー
頻度不明
- 筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇等を特徴とする横紋筋融解症があらわれることがあるので、このような場合には、直ちに投与を中止するなど適切な処置を行うこと。また、ミオパチーがあらわれることがあるので、筋肉痛、筋力低下、CK(CPK)上昇等があらわれた場合には、直ちに投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
末梢神経障害
頻度不明
- 末梢神経障害があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には投与を中止すること。
薬効薬理
作用機序
- 痛風発作時には局所に浸潤した白血球の尿酸貪食作用及び貪食好中球の脱顆粒が上昇している。コルヒチンは白血球、好中球の作用を阻止する。特に好中球の走化性因子(LTB4、IL-8)に対する反応性を著明に低下させることにより痛風の発作を抑制すると考えられる。
- 鎮痛、消炎作用はほとんど認められない。
- 尿酸代謝にはほとんど影響しない。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
化学名
- N-[(7S)-(1,2,3,10-Tetramethoxy-9-oxo-5,6,7,9-tetrahydrobenzo[a]heptalen-7-yl)]acetamide
分子式
分子量
性状
- 帯黄白色の粉末である。
メタノールに極めて溶けやすく、N,N-ジメチルホルムアミド、エタノール(95)又は無水酢酸に溶けやすく、水にやや溶けにくい。
光によって着色する。
分配係数
- 19.95[pH7.0,1-オクタノール/緩衝液]
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[★]
- 次の文を読み、25~27の問いに答えよ。
- 42歳の男性。今回初めて会社の健康診断で異常を指摘され来院した。
- 現病歴: 1年前に管理職に昇任し食事時問が不規則となり、体重が約8kg増加した。
- 既往歴・家族歴: 特記すべきことはない。
- 生活歴: 飲酒はビール2,000ml/日を10年間。
- 現症: 身長172cm、体重80kg。体温36.2℃。脈拍76/分、整。血圧152/91mmHg。心音と呼吸音とに異常を認めない。肝・脾を触知しない。下肢に浮腫を認めない。
- 検査所見: 尿所見:蛋白(-)、糖(-)、潜血1+、沈渣に赤血球5~10/1視野。
- 血液所見:赤血球510万、Hb14.5g/dl、Ht46%、白血球7,800、血小板18万。
- 血清生化学所見:空腹時血糖118mg/dl、HbA1c5.2%(基準4.3~5.8)、総蛋白7.5g/dl、アルブミン4.2g/dl、尿素窒素12mg/dl、クレアチニン0.6mg/dl、尿酸9.5mg/dl、総コレステロール240mg/dl、トリグリセライド170mg/dl、総ビリルビン1.2mg/dl、AST38IU/I、ALT45IU/l、LDH280IU/l(基準176~353)、ALP120IU/l(基準260以下)、γ-GTP94IU/l(基準8~50)、アミラーゼ136IU/l(基準37~160)、Na 140mEq/l、K4.0mEq/l、Cl 102mEq/l、Ca 10.0mg/dl、P3.2mg/dl。
[正答]
※国試ナビ4※ [101E026]←[国試_101]→[101E028]
[★]
- 24歳の女性。頭痛と発熱のため3日前から入院中である。2週前から微熱と多発関節痛を自覚していた。3日前に38℃台の発熱と頭痛が出現したため受診し、同日入院した。入院時、身長 160cm、体重 48kg。体温 38.3℃。脈拍 92/分、整。血圧 126/74mmHg。呼吸数 18/分。頬部紅斑、無痛性の口腔内潰瘍を認める。両手関節、両膝関節に圧痛を認める。血液所見:赤血球 326万、Hb 10.4g/dL、Ht 28%、白血球 2,600(桿状核好中球 70%、分葉核好中球 12%、好酸球 2%、リンパ球 16%)、血小板 23万。免疫血清学所見:CRP 0.1mg/dL、リウマトイド因子(RF) 陰性、抗CCP抗体 陰性、抗核抗体 陽性、抗dsDNA抗体 134IU/mL(基準 12以下)、抗Sm抗体 陽性。抗β2GPI抗体 陰性、抗カルジオリピン抗体 陰性、ループス抗凝固因子 陰性。入院2日目から見当識障害を認め、その後せん妄状態となった。脳脊髄液所見:無色、水様透明。初圧 130mmH2O(基準 70~170)。細胞数 52/mm3(基準 0~2)(多核球 20%、単核球 80%)。蛋白 87mg/dL(基準 15~45)、糖 48mg/dL(基準 50~75)。頭部MRIで異常を認めない。
- この患者の治療で副腎皮質ステロイドと併用する薬剤として適切なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [114A019]←[国試_114]→[114A021]
[★]
- 45歳の女性。関節痛の増悪を主訴に来院した。5年前に両手指関節、両手関節および両肘関節の痛みが出現した。関節リウマチと診断され、サラゾスルファピリジン、非ステロイド性抗炎症薬および少量の副腎皮質ステロイドが処方された。2年前から関節痛が強くなったため、メトトレキサートの投与が開始され痛みは軽減したが、3か月前から増悪し、メトトレキサートが増量されたが効果は不十分で、日常の動作も困難となったため受診した。心音と呼吸音とに異常を認めない。両側の示指、中指、環指の中手指節関節(MP関節)と両手関節および両肘関節の腫脹と圧痛とを認める。血液所見:赤血球 420万、Hb 12.9g/dL、Ht 39%、白血球 7,200。血液生化学所見:AST 16U/L、ALT 20U/L、尿素窒素 12mg/dL、クレアチニン 0.5mg/dL。免疫血清学所見:CRP 2.8mg/dL、リウマトイド因子(RF) 122IU/mL(基準 20未満)、抗CCP抗体 86U/mL(基準 4.5未満)。HBs抗原、HBs抗体、HBc抗体、HCV抗体および結核菌特異的全血インターフェロンγ遊離測定法(IGRA)は陰性である。
- 次に投与する薬剤として適切なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [112C041]←[国試_112]→[112C043]
[★]
- 25歳の女性。関節痛を主訴に来院した。1年前から両側の手関節と中手指節関節の腫脹と疼痛とを自覚するようになった。市販の消炎鎮痛薬と貼付剤とで様子をみていたが、3か月前から関節痛が増悪し、1か月前からは家事をすることが困難となったため受診した。挙児希望はない。両側手関節および両側示指と中指の中手指節関節に腫脹と圧痛とを認める。皮疹は認めない。血液所見:赤血球 430万、Hb 12.5g/dL、Ht 38%、白血球 8,300、血小板 23万。血液生化学所見:AST 14U/L、ALT 18U/L、LD 204U/L(基準 176~353)、ALP 258U/L(基準 115~359)、尿素窒素 10mg/dL、クレアチニン 0.5mg/dL。免疫血清学所見:CRP 3.1mg/dL、リウマトイド因子(RF) 72IU/mL(基準 20未満)、抗CCP抗体 151U/mL(基準 4.5未満)。B型とC型の肝炎ウイルス検査および結核菌特異的全血インターフェロンγ遊離測定法(IGRA)は陰性である。胸部エックス線写真で異常を認めない。両手エックス線写真(別冊No. 13)を別に示す。
- この患者にまず行う治療はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [111I057]←[国試_111]→[111I059]
[★]
- 56歳の女性。気が遠くなるようなめまいを主訴に来院した。1年前に鼻翼に丘疹が出現した。皮膚サルコイドーシスと診断され、副腎皮質ステロイド外用薬の塗布により、3か月程度で皮疹は改善した。今朝から気が遠くなるようなめまいが出現したため受診した。体温 36.7℃。脈拍 40/分、整。血圧 132/72mmHg。眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない。頸静脈怒張を認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。血液所見:赤血球 414万、Hb 12.6g/dL、白血球 5,400、血小板 27万。血液生化学所見:総蛋白 7.4g/dL、アルブミン 4.3g/dL、AST 21U/L、ALT 22U/L、LD 261U/L(基準 120~245)、CK 78U/L(基準 30~140)、クレアチニン 0.5mg/dL。CRP 0.1mg/dL。胸部エックス線写真で異常を認めない。心電図で完全房室ブロックを認める。心エコー図(別冊No. 21)を別に示す。左室駆出率は45%であった。完全房室ブロックに対して一時的ペースメーカーを挿入した。
- 適切な治療はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [114A049]←[国試_114]→[114A051]
[★]
- 52歳の男性。足の激痛を主訴に来院した。昨晩、突然に右第一中足趾節関節に発赤と激痛を伴った腫脹とが出現し、自宅近くの夜問診療所で非ステロイド性抗炎症薬を投与されたが改善しないため受診した。身長 174cm、体重 80kg。尿所見:蛋白(±)、糖(-)、潜血(±)。血液所見:赤血球 471万、Hb 15.4g/dL、Ht 44%、白血球 11,000、血小板 15万。血液生化学所見:尿素窒素 30mg/dL、クレアチニン 1.5mg/dL、尿酸 9.2mg/dL。CRP 5.4mg/dL。尿酸排泄率(FEUA) 18%(基準 7~14)。
- この時点で行うべき治療と、今後、長期的に行うべき治療の組合せで正しいのはどれか。
- この時点で行うべき治療 長期的に行うべき治療
[正答]
※国試ナビ4※ [109A048]←[国試_109]→[109A050]
[★]
- 32歳の男性。関節痛を主訴に来院した。本日未明から突然、右の第1趾に強い疼痛を感じた。数時間様子をみたが、疼痛が増悪したため受診した。半年前、同部位に同様の疼痛があったが、3日で自然に軽快したためそのままにしていた。意識は清明。身長160cm、体重70kg。体温37.0℃。脈拍76/分、整。血圧134/80mmHg。呼吸数12/分。血液所見:赤血球580万、Hb 16.0g/dl、Ht 50%、白血球12,800、血小板38万。血液生化学所見:アルブミン3.8g/dl、尿素窒素28mg/dl、クレアチニン1.2mg/dl、尿酸8.2mg/dl。CRP 5.6mg/dl。足の写真(別冊No.29)を別に示す。
- 現時点の治療薬として適切なのはどれか。2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [107D054]←[国試_107]→[107D056]
[★]
- 65歳の女性。下腿浮腫を主訴に来院した。1か月前から下腿浮腫と軽度の労作時呼吸困難感があり改善しないため受診した。体温 36.5℃。脈拍 72/分、整。血圧 110/80mmHg。呼吸数 14/分。SpO2 95%(room air)。心音は微弱で拡張早期過剰心音を聴取する。呼吸音に異常を認めない。両側に著明な下腿浮腫を認める。胸部CT(別冊No.18A)及び右心カテーテル所見(別冊No.18B、C)を別に示す。
- 治療で選択すべきなのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [114D040]←[国試_114]→[114D042]
[★]
- a. (1)(2)
- b. (1)(5)
- c. (2)(3)
- d. (3)(4)
- e. (4)(5)
[正答]
※国試ナビ4※ [096H063]←[国試_096]→[096H065]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [104I027]←[国試_104]→[104I029]
[★]
- 英
- vomiting, emesis
- ラ
- vomitus
- 関
- 悪心、嘔気 nausea、悪心・嘔吐 nausea and vomiting
概念
- 胃の内容物をはき出す現象。
- 胃または腸内容が食道を経て口腔より吐出される現象。
嘔吐中枢
嘔吐中枢の近傍に存在するもの
- 呼吸中枢、血管運動中枢、消化管運動中枢、唾液分泌中枢、前庭神経核
随伴症状
- 発汗、唾液分泌、顔面蒼白、脈拍微弱、徐脈、頻脈、血圧の動揺、めまいなど
症状の出現形式と原因の所在
噴水状、噴射状嘔吐
- projectile vomiting is where stomach contents 'shoot out' (like a fountain) to a distance sometimes many feet away.
嘔吐に関わる経路
- IMD.351
- 1. 嘔吐中枢(延髄網様体背側神経背側核近傍)への直接刺激(脳圧亢進、循環障害)
- 2. 化学受容体誘発帯(CTZ; 第四脳室底)への刺激(代謝異常や中毒による化学物質の作用) → 1.
- 3. 大脳皮質(中枢神経など高位中枢)からの入力 → 1.
- 4. 求心性迷走神経や交感神経を介する入力 → 1.
原因
小児科で遭遇する嘔吐の原因
[★]
- 英
- pharmacology
- 関
- drug entries
定義
- 生物系と化学物質の選択的な相互作用を研究する学問 (SPC.2)
生物系と薬の相互作用
- 薬の生物系に対する相互作用:薬理作用 <-化学の視点
- 生物系の薬に対する相互作用:薬物動態 <-生物の視点
関連分野
- 薬物学 materia medica
- 生薬学
- 実験薬理学
- 臨床薬理学
- 動物薬理学
- 人体薬理学
- 比較薬理学
- 薬理作用学(薬力学)
- 薬物動態学
- 中毒学、毒科学
- 薬物治療学
- 処方学
薬品の命名
薬一覧
薬理動態
神経伝達物質
神経筋接合部遮断薬(筋弛緩薬)
交感神経作動薬
- →アドレナリン受容体
交感神経遮断薬
- →アドレナリン受容体
副交感神経作動薬
- →アセチルコリン受容体
副交感神経遮断薬
- →アセチルコリン受容体
甲状腺関連物質
[★]
- 英
- gout
- 関
- 原発性代謝性痛風、尿酸
- DNAがプリン体を介して尿酸が産生される。
- プリン体は肝臓から700mg, 食事から300-400mg摂取される
- 腎臓から500mg、腸管から200mg排泄される
病因
-
- 鶏・豚レバー、小魚、干し物
病型
病態生理
- 尿酸はプリン代謝の最終産物
- 顆粒球の遊走・結晶貪食・ケミカルメディエーターの放出・スーパーオキシド放出
- 好中球と滑膜細胞が乳酸を分泌して組織のpHを下げ、酸を析出しやすくする
- 組織に蓄積した尿酸が引き金となって臓器障害を呈する
- 高尿酸血症-(引き金)→高尿病、高脂血症、高血圧症、腎障害、結石→動脈硬化
症状
- 夜間~早朝に突然のに疼痛。数時間内に激烈となり、著明な発赤、腫脹、熱感を呈する。
- 部位:母趾の中足趾節間関節(60-70%)、足背、距腿関節、膝関節
- 関節・耳介などの軟骨、骨端部、皮下組織などに形成された肉芽組織。白色の小結節として認められる (IMD.924)
- 尿酸ナトリウム血症を核とする肉芽腫。皮下、軟骨(鼻、耳)、骨に見られる。骨にできた場合にはpunched-out lesionとなる。(QB.D-325) また、嚢胞状変化のようにも見える?(REU.298)
診断基準
- SOR.237
- 1) 尿酸結晶が関節液中に存在すること
- 2) 痛風結節の証明
- 3) 次の11項目のうち、該当するものが6つ以上ある
- a) 2回以上の急性関節炎の既往がある
- b) 24時間以内に炎症のピークに達する
- c) 単関節炎である
- d) 関節の発赤がある。
- e) 第1中足趾節関節の疼痛または腫脹がある
- f) 片側の第1中足趾節関節の病変である。
- g) 片側の足関節の病変である
- h) 痛風結節がある
- i) 血清尿酸値の上昇がある
- j) X線上の非対称性腫脹がある
- k) 発作の完全な寛解がある
治療方針
- 6・7・8のルール
- 血清尿酸値(mg/dl)が7mg/dlで正常、8mg/dlで要治療、治療目標は6mg/dl以下
治療
- 生活療法
- 食事療法:アルコール、プリン体に富む食物の回避
- 薬物療法 → 痛風治療薬
食事療法のポイント
- 肥満、水分多く。プリン体を控える。野菜を十分に取る→尿をアルカリ性にする
- アルコールを控える(ピールは麦芽由来のプリン体を多く含む。アルコールの取りすぎは尿酸排泄を悪化させる)
- 規則正しい食事、塩分摂取を控える
ガイドライン
- 1. 高尿酸血症・痛風治療のガイドライン、第2版ダイジェスト版
- http://www.tukaku.jp/tufu-GL2.pdf
参考
uptodate
- 1. [charged] 痛風の臨床症状および診断 - uptodate [1]
- 2. [charged] 痛風性関節炎の病態生理 - uptodate [2]
- 3. [charged] 急性痛風の治療 - uptodate [3]
- 4. [charged] 痛風再発の予防 - uptodate [4]
[★]
- 英
- Sweet's disease, Sweet disease
- 同
- スウィート病、(国試)Sweet病、急性熱性好中球性皮膚病 acute febrile neutrophilic dermatosis、スイート症候群 Sweet syndrome Sweet's syndrome
- 関
- 好中球性皮膚症, neutrophilic dermatosis
概念
- 好中球皮膚症の原型がスイート病である。急性に発熱、好中球増多、及び好中球の浸潤による紅斑を特徴とする新しい疾患概念として1964年に記載された。(参考2)
病因
- 不明
- 特定の疾患の経過に合併しやすい:好中球の活性化が見られる疾患?
疫学
- 中年の女子に好発
- 稀な疾患。男女比=1:4 (参考2)
病理
症状
- 発熱、好中球増加、好中球湿潤性紅斑
- 上気道感染などを前駆症状とし、その数日-4週間後に発熱と共に10-25mmの境界明瞭・有痛性・暗紅色浮腫性紅斑を多発。
- 皮膚症状
- 局在:顔面、項頚部、前腕、手背
- 所見:圧痛を伴う辺縁隆起性の浮腫性紅斑。紅斑の表面は粗大顆粒状、中央・辺縁に小水疱・膿疱を伴う。
治療
- NSAIDs、ヨードカリ、コルヒチンの内服。ステロイドは重症例のみ(原疾患を隠蔽してしまうため)
- 抗菌薬無効
参考
- http://dermnetnz.org/reactions/sweets.html
- http://www.sciencephoto.com/media/262589/enlarge
- http://www.visualphotos.com/image/1x9082848/sweets_disease
- 2. [charged] 好中球性皮膚症 - uptodate [5]
- 3.
- http://www.oguradaiclinic.jp/page1845.html
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