フェブキソスタット
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フェブキソスタット
|
IUPAC命名法による物質名 |
2-(3-cyano-4-isobutoxyphenyl)-4-methyl-
1,3-thiazole-5-carboxylic acid |
臨床データ |
ライセンス |
EMA:リンク、US FDA:リンク |
胎児危険度分類 |
|
法的規制 |
|
投与方法 |
経口 |
薬物動態的データ |
生物学的利用能 |
49% |
血漿タンパク結合 |
99% |
代謝 |
CYP 1A2, 2C8, 2C9 および UGT 1A1, 1A3, 1A9, 2B7 |
半減期 |
5~8 時間 |
排泄 |
尿中(原薬3%、代謝物46%); 糞中(原薬12%、代謝物33%) |
識別 |
CAS番号 |
144060-53-7 |
ATCコード |
M04AA03 |
PubChem |
CID 134018 |
KEGG |
D01206 |
化学的データ |
化学式 |
C16H16N2O3S |
分子量 |
316.374 g/mol |
フェブキソスタット(febuxostat)は、非プリン型のキサンチンオキシダーゼ阻害薬である。痛風、高尿酸血症の治療薬として帝人ファーマが開発した。欧州、米国[1]などに続いて、日本でも「フェブリク」として2011年1月に承認された。尿酸産生を抑制し、痛風発作を予防する。開発コードはTMX-67。
目次
- 1 作用機序
- 2 販売
- 3 参考文献
- 4 関連項目
- 5 外部リンク
作用機序
キサンチンオキシダーゼは体内で尿酸を生成する酵素の一つであり、この働きを阻害することで尿酸値を低下させる。先行薬であるアロプリノールとの比較臨床試験の結果、フェブキソスタットはアロプリノールより強い尿酸値低下作用を示した。痛風発作と痛風結節面積に対する抑制作用は同程度であった[2]。
販売
- 日本:帝人ファーマが販売(商品名:フェブリク)。
- 米国:武田薬品工業子会社が販売(商品名:Uloric)。
- 欧州:イプセン社が販売(商品名:Adenuric)。
- 台湾:アステラス製薬が販売。
参考文献
- ^ Stamp LK, O'Donnell JL, Chapman PT (2007). "Emerging therapies in the long-term management of hyperuricaemia and gout". Internal medicine journal 37 (4): 258–66. doi:10.1111/j.1445-5994.2007.01315.x. PMID 17388867.
- ^ “Uloric Approved for Gout”. U.S. News and World Report. 2009年2月16日閲覧。
関連項目
外部リンク
- 新規高尿酸血症治療剤「フェブリク錠」の日本における製造販売承認を取得(帝人ファーマ)
- 帝人ファーマ株式会社
- 帝人株式会社
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- 革新的新薬誕生への道 日本の新薬創製物語(第4回)フェブキソスタット(フェブリク)
- 循環器治療 この薬をつかう理由(第31回)ソコにはまりますフェブリク
Related Links
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- ザイロリックとフェブリクの違い. 痛風・高尿酸血症の新薬で、フェブリク錠(フェブキソ スタット)なるものが発売されました。 非プリン型のキサンチンオキシダーゼ阻害薬。 キサンチンオキシダーゼ阻害薬というとザイロリック(アロプリノール)。 何が違うのか。
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
- 非プリン型選択的キサンチンオキシダーゼ阻害剤
- 高尿酸血症治療剤
販売名
フェブリク錠10mg
組成
有効成分・名称
有効成分・含量(1錠中)
添加物
- 乳糖、部分アルファー化デンプン、ヒドロキシプロピルセルロース、クロスカルメロースナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、マクロゴール
禁忌
- 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
- メルカプトプリン水和物又はアザチオプリンを投与中の患者[「相互作用」の項参照]
効能または効果
- 本剤の適用にあたっては、最新の治療指針等を参考に、薬物治療が必要とされる患者を対象とすること。
- 女性患者における安全性及び有効性は確立していない。[使用経験が少ない。]
- 通常、成人にはフェブキソスタットとして1日10mgより開始し、1日1回経口投与する。その後は血中尿酸値を確認しながら必要に応じて徐々に増量する。維持量は通常1日1回40mgで、患者の状態に応じて適宜増減するが、最大投与量は1日1回60mgとする。
- 尿酸降下薬による治療初期には、血中尿酸値の急激な低下により痛風関節炎(痛風発作)が誘発されることがあるので、本剤の投与は10mg1日1回から開始し、投与開始から2週間以降に20mg1日1回、投与開始から6週間以降に40mg1日1回投与とするなど、徐々に増量すること(「臨床成績」の項参照)。なお、増量後は経過を十分に観察すること。
慎重投与
- 重度の腎機能障害のある患者[使用経験が少なく安全性が確立していない。]
- 肝機能障害のある患者[使用経験が少なく安全性が確立していない。]
重大な副作用
肝機能障害
(頻度不明)
- AST(GOT)、ALT(GPT)等の上昇を伴う肝機能障害があらわれることがあるので、本剤投与中は定期的に検査を行うなど、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。
過敏症
(頻度不明)
- 全身性皮疹、発疹などの過敏症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
薬効薬理
作用機序
- フェブキソスタットは、尿酸生成を掌るキサンチンオキシダーゼの酸化型(Ki値:0.6nmol/L)、還元型(Ki値:3.1nmol/L)をいずれも阻害することにより、尿酸生成を抑制する(in vitro 試験)25)。
- フェブキソスタットは、他の主要なプリン・ピリミジン代謝酵素の活性に影響を及ぼさず、キサンチンオキシダーゼを選択的に阻害する(in vitro 試験)25)。
薬理作用
血中尿酸低下作用
- ラット(正常、高尿酸血症モデル)でフェブキソスタットは経口投与により、血中尿酸値を低下させた26)。
尿中尿酸低下作用
- ラットでフェブキソスタットは経口投与により、尿中尿酸値を低下させた26)。
有効成分に関する理化学的知見
分子式
分子量
融点
性状
- 白色の粉末。N ,N -ジメチルホルムアミドに溶けやすく、ジメチルスルホキシドにやや溶けやすく、エタノール(99.5)にやや溶けにくく、メタノール及びアセトニトリルに溶けにくく、水にはほとんど溶けない。
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- febuxostat
- 商
- フェブリク
- 関
- 痛風治療薬、尿酸
作用機序
併用禁忌
併用注意
ADME
たんぱく結合率
代謝
- 主にグルクロン酸抱合反応。
- CYP1A2、CYP2B6、CYP2C9、CYP2C19、及びCYP3A4/5に対する阻害は認められない。
- CYP1A1/2、CYP2B6、CYP2C9、CYP2C19、CYP2D6、CYP2E1及びCYP3A4/5を誘導しない。
排泄
- 投与後4時間までの血漿中総放射能に対するフェブキソスタット及びそのグルクロン酸抱合体の割合はそれぞれ83.8~95.8%及び2.3~6.8%
用量
高尿酸血症
- 1日10mg1日1回で開始。尿酸値をフォローアップして徐々に増量、維持量は40mg、コントロール不良であれば60mgまで増量可。
参考
[★]
商品