- 英
- cyclophosphamide
- 関
- シクロホスファミド
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2012/11/09 20:56:16」(JST)
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シクロホスファミド
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IUPAC命名法による物質名 |
N,N-Bis(2-chloroethyl)tetrahydro-2H-1,3,2-
oxazaphosphorin-2-amine 2-oxide monohydrate |
臨床データ |
胎児危険度分類 |
D(米国、豪州) |
法的規制 |
劇薬
指定医薬品
処方せん医薬品 |
投与方法 |
経口投与、静脈内投与 |
薬物動態的データ |
生物学的利用能 |
>75%(経口投与) |
血漿タンパク結合 |
12~24% |
代謝 |
肝臓(主にCYP2B6) |
半減期 |
2.8~8.7時間 |
排泄 |
尿中 (68%)
糞中 (1.8%)
呼気中 (0.9~1.4%)
※何れも4日以内 |
識別 |
CAS登録番号 |
50-18-0 |
ATCコード |
L01AA01 |
PubChem |
CID 2907 |
DrugBank |
APRD00408 |
KEGG |
D07760 |
化学的データ |
化学式 |
C7H15Cl2N2O2P・H2O |
分子量 |
279.10 |
SMILES
- C1CNP(=O)(OC1)N(CCCl)CCCl
|
物理的データ |
融点 |
45 °C (113 °F) |
シクロホスファミド(英: cyclophosphamide; CPA)は、アルキル化剤に分類される抗悪性腫瘍剤(抗がん剤)、免疫抑制剤。製造販売元は、塩野義製薬株式会社で、商品名はエンドキサン(Endoxan)。
史上初の抗癌剤ナイトロジェンマスタードの誘導体としてドイツ(現在のバクスター社)で開発され、同じく日本で開発されたナイトロジェンマスタード誘導体・ナイトロミンに代わって広く用いられることになった。プロドラッグであり、肝臓で代謝され、活性を持つようになる。
水やエタノールに可溶のアルキル化剤で、DNA合成を阻害する。 また、抗体産生中のβリンパ球の増殖を妨げるので、免疫抑制作用があり、臓器移植時の拒絶反応を抑える免疫抑制剤として使われるほか、膠原病(全身性エリテマトーデス、血管炎症候群、ウェゲナー肉芽腫症など)の治療の際のエンドキサンパルス療法等で使用する事もある。
目次
- 1 効能・効果
- 2 重大な副作用
- 3 参考資料
- 4 関連事項
- 5 外部リンク
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効能・効果
- 下記疾患の自覚的並びに他覚的症状の緩解。
- 多発性骨髄腫、悪性リンパ腫(ホジキン病、リンパ肉腫、細網肉腫)、肺癌、乳癌、急性白血病、真性多血症、子宮頸癌、子宮体癌、卵巣癌、神経腫瘍(神経芽腫、網膜芽腫)、骨腫瘍
- 下記の疾患については,他の抗悪性腫瘍剤と併用すること。
- 慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、咽頭癌、胃癌、膵癌、肝癌、結腸癌、睾丸腫瘍、絨毛性疾患(絨毛癌、破壊胞状奇胎、胞状奇胎)、横紋筋肉腫、悪性黒色腫
- 以下の悪性腫瘍に対する他の抗悪性腫瘍剤との併用療法。
- 乳癌(手術可能例における術前、あるいは術後化学療法)
- 下記疾患における造血幹細胞移植の前治療。
- 急性白血病、慢性骨髄性白血病、骨髄異形成症候群、重症再生不良性貧血、悪性リンパ腫、遺伝性疾患(免疫不全、先天性代謝障害及び先天性血液疾患 : Fanconi貧血、Wiskott-Aldrich症候群、Hunter病等)
- 公知申請により、2010年8月より難治性膠原病(ループスエリテマトーデス、皮膚筋炎、血管炎症候群など)にも健康保険適応となった。
重大な副作用
アナフィラキシー様症状、骨髄抑制、出血性膀胱炎、排尿障害、イレウス、胃腸出血、間質性肺炎、肺線維症、心筋障害、心不全、抗利尿ホルモン不適合分泌症候群 (SIADH)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、中毒性表皮壊死症(Lyell症候群)、生殖機能障害。
参考資料
- 『注射用エンドキサン100mg/注射用エンドキサン500mg』添付文書・2005年9月改訂
関連事項
外部リンク
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 多発脳神経麻痺で発症したMPO-ANCA陽性Wegener肉芽腫症の1例
- 海野 聡子,水野 智之,武田 克彦,井上 寧,望月 太一,佐藤 哲夫,林 和,北山 康彦
- 国際医療福祉大学紀要 16(1/2), 47-53, 2011-08-31
- … プレドニゾロンとシクロフォスファミドを併用し,シクロフォスファミドを増量し効果を得た。 …
- NAID 110008609669
- 抗がん剤 (シクロフォスファミド) 投与によるマウス受精能への影響 : 投与量の検討
- 小池 恵,熊迫 陽子,大津 英子,荒木 泰行,荒木 康久,宇津宮 隆史
- Journal of mammalian ova research = 日本哺乳動物卵子学会誌 28(2), 110, 2011-04-01
- NAID 10028124525
Related Links
- シクロホスファミド(cyclophosphamide : CPA)は、アルキル化剤に分類される抗悪性 腫瘍剤(抗がん剤)、免疫抑制剤。製造販売元は、塩野義製薬株式会社で、商品名は エンドキサン(Endoxan). 史上初の抗癌剤ナイトロジェンマスタードの誘導体としてドイツ ( ...
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★リンクテーブル★
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- 24歳の女性。頭痛と発熱のため3日前から入院中である。2週前から微熱と多発関節痛を自覚していた。3日前に38℃台の発熱と頭痛が出現したため受診し、同日入院した。入院時、身長 160cm、体重 48kg。体温 38.3℃。脈拍 92/分、整。血圧 126/74mmHg。呼吸数 18/分。頬部紅斑、無痛性の口腔内潰瘍を認める。両手関節、両膝関節に圧痛を認める。血液所見:赤血球 326万、Hb 10.4g/dL、Ht 28%、白血球 2,600(桿状核好中球 70%、分葉核好中球 12%、好酸球 2%、リンパ球 16%)、血小板 23万。免疫血清学所見:CRP 0.1mg/dL、リウマトイド因子(RF) 陰性、抗CCP抗体 陰性、抗核抗体 陽性、抗dsDNA抗体 134IU/mL(基準 12以下)、抗Sm抗体 陽性。抗β2GPI抗体 陰性、抗カルジオリピン抗体 陰性、ループス抗凝固因子 陰性。入院2日目から見当識障害を認め、その後せん妄状態となった。脳脊髄液所見:無色、水様透明。初圧 130mmH2O(基準 70~170)。細胞数 52/mm3(基準 0~2)(多核球 20%、単核球 80%)。蛋白 87mg/dL(基準 15~45)、糖 48mg/dL(基準 50~75)。頭部MRIで異常を認めない。
- この患者の治療で副腎皮質ステロイドと併用する薬剤として適切なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [114A019]←[国試_114]→[114A021]
[★]
- 英
- hematopoietic stem cell transplantation、hematopoietic stem cell transplant、HSCT
- 骨髄移植 bone maroow transplantation BMT
- 末梢血幹細胞移植 peripheral blood stem transplantation PBS CT
- 臍帯血移植 cord blood transplantation CBT
前処置
- 参考1
- 抗悪性腫瘍薬、全身放射線照射、免疫抑制薬を組み合わせて行う。
CY+TBI法
- 参考2
- 1の後に2を行う。
- 1. シクロフォスファミド:60 mg/kg/day, 2-4時間かけて静脈投与, 2 days。
- 2. 全身放射線照射:3Gy/回, 1日2回。CY前後。延べ2日間。前照射線量 10-12Gy。1回1時間程。
ガイドライン
- http://www.jshct.com/guideline/
参考
- http://ganjoho.jp/public/dia_tre/treatment/HSCI/method.html
- 2. 愛知県がんセンター/がんの知識/いろいろながん/造血幹細胞移植
- http://www.pref.aichi.jp/cancer-center/200/210/several-cancers/iroiro-na-gan-19.html
- 3. わたしの療養手帳/私の治療ダイアリー|がん情報ガイド|中外製薬株式会社
- http://gan-guide.jp/handbook/
- 患者むけ
- http://gan-guide.jp/handbook/pdf/diary_1_3.pdf
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- 英
- cyclo
- 関
- 環状、サイクロ