- 70歳の女性。口腔内びらんと皮疹とを主訴に来院した。5日前に頭痛と咽頭痛とが生じたため、感冒薬を内服した。3日前から発熱、関節痛、結膜充血、口腔内びらんに加えて、顔面、体幹および四肢に紅色皮疹が出現した。背部の写真と顔面の写真とを以下に示す。考えられるのはどれか。
[正答]
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★リンクテーブル★
[★]
- 14歳の男子。発熱と顔面の皮疹とを主訴に来院した。乳児期から顔面と四肢屈曲部とに痺みのある皮疹を繰り返し、小学校に入学するころから体幹に乾燥肌を伴うようになった。来院の3日前から38℃台の発熱があり、顔面全体に多数の小水疱とびらんとを認める。考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [102A031]←[国試_102]→[102A033]
[★]
- 71歳の男性。数年前に出現した顔面の紅色皮疹が拡大してきたことを主訴に来院した。顔面の写真と同部の病理組織H-E染色標本とを以下に示す。治療法として適切なのはどれか。2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [102A033]←[国試_102]→[102A035]
[★]
[★]
- 英
- Stevens-Johnson syndrome, SJS
- 同
- スティーヴンス-ジョンソン症候群 Stevens-Johnson症候群 スティーヴンス・ジョンソン症候群 スチーブンス・ジョンソン症候群、皮膚粘膜眼症候群、粘膜・皮膚・眼症候群
- 関
- 多形滲出性紅斑(多形紅斑)、中毒性表皮壊死症(TEN)
概念
- 多形紅斑 + 粘膜(口腔粘膜、外陰部、鼻粘膜、肛門周囲)・眼(眼球、眼瞼結膜)の病変(びらん、水疱、出血性水疱) + 全身症状(発熱、全身倦怠、関節痛、筋痛、胸痛、胃腸障害)
- 中毒性表皮壊死症(TEN)に進展しうる。
スティーブンス・ジョンソン症候群と中毒性表皮壊死症
- スティーブンス・ジョンソン症候群と中毒性表皮壊死症は独立した概念か、あるいは重症度の違いによる区分かについては統一見解がない、と思う。(文献ではぼかして書いてあるためにいまいちわかりにくい)
- 資料1では重症度の違いによるという立場に基づき以下のように定義している。
- スティーブンス・ジョンソン症候群:体表面積の10%以下の表皮が剥脱する。90%以上の患者で2箇所以上の粘膜(眼、口腔、会陰)に病変を有する。
- 中毒性表皮壊死症:体表面積の30%以上の表皮が剥脱する。粘膜は全例で冒される。
- SJS/TEN overlap syndrome:体表面積の10~30%の表皮が剥脱する。
症状
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- 皮疹:四肢伸側~顔面~体幹。浮腫が強い多形紅斑。水疱や出血を伴う。
- 粘膜症状:(口腔粘膜、外陰部、鼻粘膜、肛門周囲):びらん、水疱、出血性水疱
- 眼症状:(眼球、眼瞼結膜):びらん、水疱、出血性水疱
- 全身症状:発熱、全身倦怠、関節痛、筋痛、胸痛、胃腸障害
- 重症:上気道粘膜・消化管粘膜
検査
- 参考2(中毒性表皮壊死症の場合)
- 貧血所見(赤血球・Hb減少?)
- リンパ球:減少
- 好酸球:正常。増多はまれ
- 好中球:減少(1/3の患者で見られ、予後不良と関連がある)
- 血清アミノトランスフェラーぜ:(値は2-3倍を示す。1/2の患者で見られる。肝炎は10%の患者で見られる)
原因
- 感染症:ウイルス、マイコプラズマ、溶血性レンサ球菌などの細菌、真菌などの感染
参考
- 1. [charged] スティーブンス・ジョンソン症候群および中毒性表皮壊死融解症:管理、予後、および長期の後遺症 - uptodate [1]
- 2. [charged] スティーブンス・ジョンソン症候群および中毒性表皮壊死融解症:臨床症状、病因;および診断 - uptodate [2]
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