- 40歳の初産婦。児の娩出までの経過は正常であった。胎盤娩出直後から多量の出血を認めるとともに下腹部に激しい痛みを訴えた。
- 最も考えられるのはどれか。
[正答]
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★リンクテーブル★
[★]
- 40歳の初妊婦。双胎妊娠のため妊娠10週3日に紹介受診となった。外来初診時の超音波検査では、胎児頭殿長<CRL>は30mmと29mm(10週相当)で、1絨毛膜2羊膜双胎と診断した。妊娠17週ころから両児間の推定体重に差を認めるようになり(第1子:180g、第2子:100g)、羊水量にも差を認めるようになった。妊娠17週6日に規則的子宮収縮を主訴に来院し入院となった。意識は清明。身長158cm。体重76kg。体温36.8℃。脈拍96/分、整。血圧138/88mmHg。外診では10~20分間隔の不規則な子宮収縮を認めるが持続性の圧痛は認めない。超音波検査では、胎児推定体重は、第1子210g、第2子120gで体重差は43%である。第1子の羊水深度は90mmであるが他に形態異常は認めない。第2子の羊水深度は8mmで膀胱は描出できないが、他に明らかな形態異常は認めない。子宮頸管長は20mm。外子宮口は閉鎖しているが内子宮口の楔状の開大(funneling)を認める。尿所見:蛋白1+、糖1+。血液所見:赤血球387万、Hb1O.2g/dl、Ht33%、白血球8,800、血小板9万。血液生化学所見:空腹時血糖87mg/dl、HbA1c4.7%(基準4.3~5.8)、尿素窒素12.Omg/dl、クレアチニン0.4mg/dl、尿酸3.0mg/dl、AST20IU/l、ALT18IU/l、LDH18IU/l(基準176~353)。
- 考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [102A022]←[国試_102]→[102A024]
[★]
- 36歳の初産婦。妊娠20週時に自然破水して入院した。子宮収縮抑制薬の投与を行い、羊水流出が持続しながら妊娠35週まで妊娠が継続している。出生後に児に出現する可能性が高いのはどれか。2つ選べ。
[正答]
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- 英
- uterine inversion, inversion of the uterus
- ラ
- inversio uteri
疫学
病態
- 陥凹した子宮内膜が子宮頚部で絞扼され腹膜刺激による疼痛から神経性ショックを生じる。内反した子宮内膜面はうっ血し、胎盤剥離面からは出血すし出血性ショックを来す。
症状
- 胎盤娩出後に突発する下腹部痛、多量出血、ショック症状(出血性ショック、神経原性ショック)
身体所見
- 触診:双合診で子宮底触知できず。
- 視診:腟内、外陰に暗紫赤色の腫瘤を見る。
検査
治療
- 抗ショック療法:補液、輸血
- 用手的整復(全身麻酔下で施行)、手術的整復(ハンチントン手術)
- オキシトシン投与:整復終了後。
参考
- 1. D.産科疾患の診断・治療・管理 10.異常分娩の管理と処置 - 日産婦誌60巻4号
- http://www.jsog.or.jp/PDF/60/6004-075.pdf
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