- 68歳の女性。腹痛を主訴に来院した。13年前から時々食後に上腹部痛があった。昨日の夕食後にも腹痛があった。体温37.4℃。右季肋部に圧痛を伴う腫瘤を触れる。白血球12,500。CRP5.8mg/dl。腹部造影CTを以下に示す。
- 考えられるのはどれか。2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [102D036]←[国試_102]→[102D038]
★リンクテーブル★
[★]
- 52歳の男性。右季肋部痛を主訴に来院した。昨夜、夕食後に右季肋部痛が出現し、今朝まで持続している。体温36.5℃。眼球結膜に黄染を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。右季肋部に圧痛を認める。白血球11,000。血液 生化学所見:総ビリルビン1.6mg/dl、AST58IU/l、ALT45IU/l、ALP580IU/l(基準260以下)、γ-GTP1O2IU/l(基準8~50)。CRP3.4mg/dl。腹部超音波検査で異常を認めたため行った内視鏡的逆行性胆管膵管造影写真<ERCP>を以下に示す。
- 治療として最も適切なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [102D035]←[国試_102]→[102D037]
[★]
- 65歳の男性。腹部超音波検査で異常を指摘され来院した。症状は特に認めない。磁気共鳴胆管膵管像<MRCP>を以下に示す。診断はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [102D037]←[国試_102]→[102D039]
[★]
[★]
- 英
- acute cholecystitis
- 関
- 胆嚢炎、胆石胆嚢炎
- fat, female, forty, and fertile” = acute cholecystitis
検査
- 腹部超音波検査:胆嚢壁肥大、胆嚢壁3層構造(胆嚢壁の最内部と最外部がhigh、中間部がlowに描出される)。胆砂はhigh。胆嚢周囲に炎症が及び膿瘍が形成されればlowに描出される。
- 腹部CT
- 胆嚢壁の浮腫
[show details]
鑑別疾患
治療
- ガイドライン1
- 黄疸例や全身状態不良例では一時的な胆嚢ドレナージも考慮する
- 重症急性胆嚢炎は緊急手術を行う
- 中等症急性胆嚢炎は迅速に手術(腹腔鏡下胆嚢摘出術)や胆嚢ドレナージを検討
- 軽症でも初期治療に反応しない例では迅速に手術(腹腔鏡下胆嚢摘出術が望ましい)や胆嚢ドレナージを検討
- 初期治療:手術や緊急ドレナージ術の適応を考慮しながら、絶食、十分な輸液と電解質の補正、鎮痛剤、抗菌薬投与を行う。
ドレナージ
- PTGBD percutaneous transhepatic gallbladder drainage
- PTGBA percutaneous transhepatic gallbladder aspiration
合併症
- Q80. 急性胆嚢炎に胆嚢癌が合併している頻度は?
- 急性胆嚢炎に胆嚢癌が合併している頻度は1~1.5%である。
- 高齢者では胆嚢癌の合併頻度が高い(60歳以上では9%)。
予後
- 胆嚢癌の約80%に結石を合併しているが、胆石症に胆嚢癌が合併する確率は0.1%(NIH 92)あるいは0.01%(胆石国際学会95)ともいわれている。
ガイドライン
- http://minds.jcqhc.or.jp/stc/0020/0020_ContentsTop.html
国試