- 英
- cryptosporidiosis
病原体
- 原虫の一種
参考
- http://en.wikipedia.org/wiki/Cryptosporidiosis
Wikipedia preview
出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2016/09/28 09:58:12」(JST)
[Wiki ja表示]
|
食の安全 |
|
用語 |
食中毒 |
HACCP |
重要な要素 |
FAT TOM |
pH |
水分活性 (Wa) |
病原体 |
ボツリヌス菌 |
大腸菌 |
A型肝炎ウイルス |
ノロウイルス |
寄生虫感染 |
ブラストシスティス症 |
クリプトスポリジウム症 |
旋毛虫症 |
|
クリプトスポリジウム症(英: cryptosporidiosis)とは、アピコンプレックス門のクリプトスポリジウム属に属する原生動物の寄生により、哺乳類の腸が障害を受ける寄生虫病である。糞口経路によって伝播し、免疫系が健全なヒトに対しては自然寛解性の下痢が主要な症状である。しかし AIDS 患者のように免疫不全状態の場合には、重症化ししばしば致死的になる。1976年まで確認されていなかったにもかかわらず、現在、最も一般的な水系感染症の1つとして世界中で認められている。環境抵抗性のシスト(オーシスト)により伝播し、これを摂取すると小腸で脱嚢して腸管上皮組織への感染が成立する。日本においては感染症法の2003年11月の改定以降は5類感染症に指定されており、届出が必要であり全数把握が義務付けられている。
目次
- 1 感染経路
- 2 症状
- 3 予防
- 4 治療
- 5 病原体
- 6 動物のクリプトスポリジウム症
- 7 事例
- 7.1 英語版Wikipediaで紹介されている事例
- 8 参考文献
- 9 外部リンク
感染経路
土壌や水、未調理もしくは感染者・感染動物の糞便に接触して二次的に汚染された食物などにより感染する。経口感染を引き起こし、仕事や余暇などで体と淡水が常時接触するような人の間で蔓延しやすい。プールなどでの水遊び、汚染された水道水や食物が原因となりうる。クリプトスポリジウムのオーシストは塩素系漂白剤などの消毒剤に高い抵抗性があるため蔓延しやすい[1]。保育施設でのおむつの交換によるアウトブレイクも発生している。
症状
症状は感染後2-10日で認められ2週間程度続く。水様性下痢のほか、胃痛、腹痛、まれに発熱が認められる。不顕性感染を示す場合もあるがその場合でも他者へ伝染させることができる。症状が治まっても数週間は他個体への感染を引き起こすことがある。重症化すると膵炎などの疾病を引き起こし得る[2]。
予防
入浴後、糞便に接触した後、食事前の注意深い手洗いは予防効果がある。水道水の安全性に懸念がある場合には沸騰させる[3]。長時間(たとえば15分)煮沸する必要はなく、水を一旦沸騰させればクリプトスポリジウムのオーシストは死滅する[4]。注意深く濾過することでも飲水可能となるが、沸騰させるほうが簡便で特別な装置も必要としない。
治療
クリプトスポリジウムによる腸炎に対する有効な治療法はないため、対症療法を行う。下痢による脱水に対して水分投与が必要である。経口投与で構わないが、まれに点滴が必要となる場合もある。食事は可能なかぎり無乳糖食とすべきである。抗生物質は通常は役に立たないが、重篤な疾病を有する患者あるいは免疫系が弱っている患者には使用される。再発することがある。パロモマイシン・アトバコン・ニタゾキサニド[5]・アジスロマイシンが使われる場合がある。
免疫正常者
免疫が正常な患者の大部分は、水分補給と瀉下薬による対症療法により、2週間以内で自然治癒的な経過を辿る。
免疫不全者
しかしAIDS患者のような免疫不全の患者ではクリプトスポリジウム症は長引くかまったく治らず、しばしば慢性で劇症の水様下痢とそれに伴う腸管からの栄養吸収機能の低下が起こる。これにより脱水・電解質平衡異常・栄養不良・体力消耗と進行し、最終的には死亡する。AIDS患者に感染した場合の死亡率は CD4 マーカー値に依存する。1立方ミリメートルあたり180細胞以上の患者は一般に対症療法や投薬により回復するが、50細胞以下の患者では3か月から6か月ほどで死に至る。ミルウォーキーでの流行(最大の流行)の際には、クリプトスポリジウム感染1年以内に50細胞以下の患者の73%と50〜200細胞の患者の36%が死亡している[6]。
現在のところ、免疫不全患者の免疫状態を改善することが最善の策である。プロバイオティックとして Saccharomyces boulardii(アメリカでの商標は Florastor、イギリスでは DiarSafe)が薬局で販売されており、これはクリプトスポリジウムを含む様々な感染症による下痢に対する自然療法として効果があるとされる[7]。
病原体
Cryptosporidium muris の微分干渉顕微鏡像
クリプトスポリジウム属の数種が哺乳類に感染する。ヒトでは C. parvum と C. hominis(以前はC. parvum genotype 1と呼ばれた)が主要な病原体であり、C. canis、C. felis、C. meleagridis、C. muris もクリプトスポリジウム症を引き起こす。
動物のクリプトスポリジウム症
病原体保有動物としてはウシ・ヒツジ・ヤギが最も重要である。さらに近年ではヒョウモントカゲモドキの繁殖家を悩ませている。これにはクリプトスポリジウム科の数種(C. serpentes など)が関与しており、ヤモリ以外にもオオトカゲ・イグアナ・カメ・ヘビなどから見付かっている。
事例
- 1993年、ウィスコンシン州ミルウォーキーにて403000人が発症し、4400人が入院するクリプトスポリジウム症の水系感染が発生した[8]。
- 1995年、イギリス最大の集団感染はデボン州トーベイでの発生であり、575人が罹患した。
- 1996年、カナダのブリティッシュコロンビア州クランブルックにておよそ2000人が発症。これとは独立に数週間後に同州ケロウナで10000から15000人が発症する。
- 1996年6月、埼玉県入間郡越生町で水道水を介した集団感染が発生し、町の人口の6割を超える8000人以上が罹患した[9]。
- 2001年4月、カナダのサスカチュワン州ノースバトルフォードにて5800-7100人に下痢症状が認められ、1907例のクリプトスポリジウム症が確認された。市の旧式の浄水場の設備の整備不良が集団感染の原因と判明[10]。
- 2005年夏、ニューヨーク州北部Finger Lakes地方のSeneca Lake State Parkの親水公園にて多数の客が胃腸症状を訴え、2つの貯水槽がクリプトスポリジウムに汚染されていたことが判明。2005年9月初頭までにクリプトスポリジウムによる症状が3800人以上報告されている[11]。見所のひとつ "Sprayground" は8月15日以降シーズン一杯閉鎖された。
- 2005年10月、北ウェールズのグウィネズ州およびアングルシーにてクリプトスポリジウム症の集団感染が発生した。Llyn Cwellyn から供給される水が関連しているといわれるが証明されていない。結果として、200人を超える人が発症し、Welsh Water (Dwr Cymru) 社は61000人に使用前に煮沸するように勧告した。
- 2007年3月、アイルランドのゴールウェイにて集団感染の疑い例が発生、ゴールウェイ州の大部分の水源となっているコリブ湖が汚染されたためと示唆された。この地域に住む人々(90,000人)は飲用水(調理用や歯磨きを含む)を煮沸するように勧告された。2007年3月21日、市および州の水道が寄生虫に汚染されていることが確認された。この地域の水道水は2007年8月20日にようやく清浄化され、初めに検出されてから5か月が経過していた。約240人が罹患したが、専門家は実際は最大5000人に及んでいた可能性があるとしている[12]。
- 2007年、5歳以下の特におむつをした子供がこの感染症を蔓延させやすいとして、ユタ州20郡の数百の公営プールが幼児立ち入り禁止となった。2007年9月10日の時点でユタ州保健局はこの年[13]のクリプトスポリジウム症を報告、例年であれば30例程度である。9月25日におむつの要らない幼児が立ち入りできるようになったが、過剰塩素処理の強制は解除されなかった。
- 2007年9月21日、集団感染がアメリカ合衆国西部を襲った。アイダホで230人、ロッキー山脈をまたいでボイシやメリディアンで数百人、ユタ州で1600人、コロラド州やその他西部の州も[14]。
- 2008年6月25日、ピッツフォード池から供給されるノースアンプトン、ダヴェントリーなどの地域の水道にクリプトスポリジウムが検出された。当該地域のひとびとは水道水を煮沸せずに飲まないように警告された。Anglian Water社は108,000世帯250,000人に影響するとし、数週間にわたり飲用に適さないだろうと勧告している[15]。これは全ての顧客に対して2008年7月4日に解除された[16]。
- 2008年の夏を通じ、テキサス州ダラス・フォートワース都市圏の水浴場・親水公園・公営プールがクリプトスポリジウムの集団感染に見舞われた。Burger's Lakeで報告されたのをきっかけに、全てではないにせよ多くの市営・私営のプールが閉鎖されて過剰塩素処理された。現在までに400例のクリプトスポリジウムが報告されている[17]。
- 2008年、保健検査官がクリプトスポリジウム症の集団感染を見出したことにより、ケンブリッジでプールを閉鎖させられているジムがある。環境保健局は、青年が感染したことを確認し、水を検査するように要請した[18]。
- 2010年11月、スウェーデンのエステルスンドで、4000以上のクリプトスポリジウム症感染例が報告された。汚染源は、水道水であった[19]。2010年12月中旬までに報告された症例の総数は、地元メディアによると12400件[20]。
英語版Wikipediaで紹介されている事例
- en:1998 Sydney water crisis
- en:2002 Glasgow floods
- en:Lough_Corrib#Cryptosporidium_outbreak
- en:Milwaukee Cryptosporidium outbreak
参考文献
- ^ Carpenter C, Fayer R, Trout J, Beach M (1999). “Chlorine disinfection of recreational water for Cryptosporidium parvum.”. Emerg Infect Dis 5 (4): 579-84. PMID 10458969.
- ^ Hawkins S, Thomas R, Teasdale C (1987). “Acute pancreatitis: a new finding in cryptosporidium enteritis.”. Br Med J (Clin Res Ed) 294 (6570): 483-4. PMID 3103738.
- ^ Residents urged to boil tap water - BBC NEWS
- ^ 'Boil water' warning to thousands - BBC NEWS
- ^ Smith HV, Corcoran GD (December 2004). “New drugs and treatment for cryptosporidiosis”. Curr. Opin. Infect. Dis. 17 (6): 557–64. PMID 15640710. http://meta.wkhealth.com/pt/pt-core/template-journal/lwwgateway/media/landingpage.htm?issn=0951-7375&volume=17&issue=6&spage=557.
- ^ Gilson, Ian M.D., Buggy, Brian P. M.D. "Cryptosporidiosis in Patients with HIV Disease: Is It Safe to Drink the Water?". Oct 1996: HIV Newsline, San Francisco General Hospital. Retrieved from http://www.thebody.com/content/art12553.html
- ^ Management of children with infection-associated persistent diarrhea. Seminars in Pediatric Infectious Diseases , Volume 15 , Issue 4 , Pages 229 - 236 T . Ochoa , E . Salazar-Lindo , T . Cleary
- ^ Corso P, Kramer M, Blair K, Addiss D, Davis J, Haddix A (2003). “Cost of illness in the 1993 waterborne Cryptosporidium outbreak, Milwaukee, Wisconsin.”. Emerg Infect Dis 9 (4): 426-31. PMID 12702221.
- ^ “クリプトスポリジウムによる集団下痢症”. 埼玉県衛生研究所. 2012年10月5日閲覧。
- ^ “Waterborne Cryptosporidiosis Outbreak, North Battleford, Ssaskatchewan, Spring 2001”. Public Health Agency of Canada (2001年11月15日). 2008年1月25日閲覧。
- ^ “State Health Department Issues Update on Seneca Lake State Park Gastrointestinal Outbreak”. New York State Health Dept. 2006年9月29日閲覧。
- ^ RTÉ News - Galway water now safer than ever - HSE
- ^ 1302例
- ^ Yahoo.com, Cryptosporidium outbreak hits the West
- ^ Northampton Chronicle and Echo
- ^ Anglian Water-lifting of boil notice
- ^ Crypto spreads to private pools - WFAA-TV (retrieved August 13, 2008).
- ^ Gym closes pool in danger bug alert
- ^ “Smittskyddsinstitutets arbete med det vattenburna utbrottet av Cryptosporidium i Östersund” (Swedish). Smittskyddsinstitutet. 2011年4月19日閲覧。
- ^ Sjöö, Patrick (2010年12月13日). “Kommunens parasitenkät avslutas” (Swedish). Östersunds-Posten. http://op.se/ostersund/1.2575643-kommunens-parasitenkat-avslutas 2011年4月19日閲覧。
外部リンク
- Monroe County Health Dept. Fact Sheet
- NYSDOH Crypto Fact Sheet
- NYS Dept. of State Parks Update, 8/26/05
- Treatment of Cryptosporidiosis from the AidsMeds site
- Azithromycin information
- Summary of treatment results with Azithromycin
- Galway City Council notice
日本の感染症法における感染症 |
一類感染症 |
エボラ出血熱 - クリミア・コンゴ出血熱 - 痘そう - 南米出血熱 - ペスト - マールブルグ病 - ラッサ熱
|
二類感染症 |
急性灰白髄炎 - 結核 - ジフテリア - 重症急性呼吸器症候群(病原体がコロナウイルス属SARSコロナウイルスであるものに限る) - 中東呼吸器症候群(病原体がコロナウイルス属MERSコロナウイルスであるものに限る) - 鳥インフルエンザ (H5N1) - 鳥インフルエンザ (H7N9)
|
三類感染症 |
コレラ - 細菌性赤痢 - 腸管出血性大腸菌感染症 - 腸チフス - パラチフス
|
四類感染症 |
E型肝炎 - ウエストナイル熱 - A型肝炎 - エキノコックス症 - 黄熱 - オウム病 - オムスク出血熱 - 回帰熱 - キャサヌル森林病 - Q熱 - 狂犬病 - コクシジオイデス症 - サル痘 - ジカウイルス感染症 - 重症熱性血小板減少症候群(病原体がフレボウイルス属SFTSウイルスであるものに限る) - 腎症候性出血熱 - 西部ウマ脳炎 - ダニ媒介脳炎 - 炭疽 - チクングニア熱 - つつが虫病 - デング熱 - 東部ウマ脳炎 - 鳥インフルエンザ(鳥インフルエンザ(H5N1及びH7N9)を除く) - ニパウイルス感染症 - 日本紅斑熱 - 日本脳炎 - ハンタウイルス - Bウイルス病 - 鼻疽 - ブルセラ症 - ベネズエラウマ脳炎 - ヘンドラウイルス感染症 - 発しんチフス - ボツリヌス症 - マラリア - 野兎病 - ライム病 - リッサウイルス感染症 - リフトバレー熱 - 類鼻疽 - レジオネラ症 - レプトスピラ症 - ロッキー山紅斑熱
|
五類感染症 |
アメーバ赤痢 - ウイルス性肝炎(E型肝炎及びA型肝炎を除く) - 急性脳炎(ウエストナイル脳炎、西部ウマ脳炎、ダニ媒介脳炎、東部ウマ脳炎、日本脳炎、ベネズエラウマ脳炎及びリフトバレー熱を除く) - クリプトスポリジウム症 - クロイツフェルト・ヤコブ病 - 劇症型溶血性レンサ球菌感染症 - 後天性免疫不全症候群 - ジアルジア症 - 先天性風しん症候群 - 梅毒 - 破傷風 - バンコマイシン耐性黄色ブドウ球菌感染症 - バンコマイシン耐性腸球菌感染症 - 風しん - 麻しん - 侵襲性インフルエンザ菌感染症 - 侵襲性髄膜炎菌感染症 - 侵襲性肺炎球菌感染症 - RSウイルス感染症 - 咽頭結膜熱 - A群溶血性レンサ球菌咽頭炎 - 感染性胃腸炎 - 水痘 - 手足口病 - 伝染性紅斑 - 突発性発しん - 百日咳 - ヘルパンギーナ - 流行性耳下腺炎 - インフルエンザ(鳥インフルエンザ及び新型インフルエンザ等感染症を除く) - 急性出血性結膜炎 - 流行性角結膜炎 - 性器クラミジア感染症 - 性器ヘルペスウイルス感染症 - 尖圭コンジローマ - 淋菌感染症 - クラミジア肺炎(オウム病を除く) - 細菌性髄膜炎 - マイコプラズマ肺炎 - 無菌性髄膜炎 - ペニシリン耐性肺炎球菌感染症 - メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症 - 薬剤耐性アシネトバクター感染症 - 薬剤耐性緑膿菌感染症
|
|
UpToDate Contents
全文を閲覧するには購読必要です。 To read the full text you will need to subscribe.
Japanese Journal
- 病理学的検査により診断できたHIV合併クリプトスポリジウム症の1例
- 管内一酪農家における子牛クリプトスポリジウム症の発生状況分析と対策
Related Links
- クリプトスポリジウム症 従来、クリプトスポリジウム(Cryptosporidium )はウシ、ブタ、イヌ、ネコ、ネズミなどの腸管寄生原虫として知られてきたものであるが、ヒトでの感染は1976年にはじめて報告された。1980年代に入ってからは ...
- 寄生虫である クリプトスポリジウム は世界中でさまざまな動物と人に感染します。人糞や動物の糞で汚染された水や食べものを摂取したり、この寄生虫がついた土、人、ものなどに接触することによって感染します ...
Related Pictures
★リンクテーブル★
[★]
- 78歳の女性。高熱、咳および喀痰を主訴に来院した。5日前にA温泉旅館に一緒に宿泊した友人10名のうちの1人に同じ症状があると聞き心配になったと言う。胸部エックス線写真では多発性陰影が認められた。同日、保健所から医療機関に「A温泉旅館の過去1か月間の宿泊客2,540名のうち15名が同じ症状を持っていることが判明し、また患者喀痰と温泉の浴槽水とを調べたところ検出された菌の遺伝子が一致した」との連絡があった。
[正答]
※国試ナビ4※ [102I067]←[国試_102]→[102I069]
[★]
- 35歳の男性。腹痛と粘血便とを主訴に来院した。東南アジアを2週間旅行し、帰国3目目から腹痛とともにイチゴゼリー様の粘血便を1日数回排便している。発熱はない。粘血便の直接鏡検により、偽足を出して活発に運動している虫体が観察される。最も考えられる疾患はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [098B009]←[国試_098]→[098B011]
[★]
- 診断したら直ちに保健所長を経由して都道府県知事に届け出なければならないのはどれか。2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [109G029]←[国試_109]→[109G031]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [096B029]←[国試_096]→[096B031]
[★]
- 関
- 感染症法、感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律施行規則
概念
- 国が感染症発生動向調査を行い、その結果等に基づいて必要な情報を国民や医療関係者等に提供・公開していくことによって、発生・拡大を防止すべき感染症(現在42疾患)
- 発生動向の収集把握と情報の提供を行う。
五類感染症
全数把握疾患
定数把握疾患
統計
- 五類感染症のうち、全数把握とされる疾患。
- 診断後7日以内に届出。
- 参考1を改変
西暦
|
1999
|
2000
|
2001
|
2002
|
2003
|
2004
|
2005
|
2006
|
2007
|
2008
|
2009
|
元号
|
平成11
|
平成12
|
平成13
|
平成14
|
平成15
|
平成16
|
平成17
|
平成18
|
平成19
|
平成20
|
平成21
|
アメーバ赤痢
|
276
|
378
|
429
|
465
|
520
|
610
|
698
|
752
|
801
|
871
|
786
|
ウイルス性肝炎
|
B型肝炎
|
510
|
425
|
330
|
332
|
245
|
241
|
209
|
228
|
199
|
178
|
178
|
C型肝炎
|
136
|
119
|
65
|
61
|
65
|
43
|
57
|
46
|
34
|
52
|
40
|
D型肝炎
|
0
|
0
|
0
|
0
|
0
|
0
|
0
|
0
|
0
|
0
|
0
|
その他
|
74
|
41
|
29
|
23
|
19
|
7
|
10
|
6
|
4
|
8
|
5
|
不明
|
36
|
22
|
14
|
14
|
4
|
2
|
1
|
0
|
0
|
0
|
0
|
急性脳炎
|
...
|
...
|
...
|
...
|
12
|
167
|
188
|
167
|
228
|
192
|
526
|
クリプトスポリジウム症
|
4
|
3
|
11
|
109
|
8
|
92
|
12
|
18
|
6
|
10
|
17
|
クロイツフェルト・ヤコブ病
|
92
|
108
|
133
|
147
|
118
|
176
|
153
|
178
|
157
|
151
|
142
|
劇症型溶血性レンサ球菌感染症
|
21
|
44
|
46
|
92
|
52
|
52
|
60
|
106
|
95
|
104
|
103
|
後天性免疫不全症候群
|
合計
|
588
|
794
|
947
|
916
|
970
|
1162
|
1203
|
1348
|
1493
|
1565
|
1446
|
無症候性キャリア
|
346
|
413
|
570
|
547
|
564
|
699
|
753
|
852
|
951
|
1000
|
882
|
AIDS
|
215
|
331
|
320
|
312
|
337
|
386
|
359
|
406
|
414
|
441
|
429
|
その他
|
27
|
50
|
57
|
57
|
69
|
77
|
91
|
90
|
128
|
124
|
135
|
ジアルジア症
|
42
|
98
|
137
|
113
|
103
|
94
|
86
|
86
|
53
|
73
|
70
|
髄膜炎菌性髄膜炎
|
10
|
15
|
8
|
9
|
18
|
21
|
10
|
14
|
17
|
10
|
10
|
先天性風しん症候群
|
0
|
1
|
1
|
1
|
1
|
10
|
2
|
0
|
0
|
0
|
2
|
梅毒
|
I期梅毒
|
112
|
129
|
104
|
99
|
114
|
136
|
151
|
175
|
198
|
172
|
142
|
II期梅毒
|
126
|
157
|
134
|
121
|
127
|
179
|
180
|
205
|
234
|
282
|
251
|
晩期顕症梅毒
|
47
|
46
|
40
|
53
|
54
|
54
|
37
|
50
|
55
|
65
|
44
|
先天梅毒
|
9
|
8
|
6
|
9
|
5
|
7
|
3
|
12
|
7
|
9
|
5
|
無症候
|
457
|
421
|
301
|
293
|
209
|
160
|
172
|
195
|
225
|
299
|
249
|
破傷風
|
66
|
91
|
80
|
106
|
73
|
101
|
115
|
117
|
89
|
123
|
113
|
バンコマイシン耐性黄色ブドウ球菌感染症
|
...
|
...
|
...
|
...
|
0
|
0
|
0
|
0
|
0
|
0
|
0
|
バンコマイシン耐性腸球菌感染症
|
23
|
36
|
40
|
44
|
59
|
58
|
69
|
83
|
84
|
80
|
116
|
風疹
|
...
|
...
|
...
|
...
|
...
|
...
|
...
|
...
|
...
|
293
|
147
|
麻疹
|
...
|
...
|
...
|
...
|
...
|
...
|
...
|
...
|
...
|
11012
|
732
|
参考
- 年別報告数一覧(その1:全数把握) 一類~五類感染症、新型インフルエンザ等感染症および指定感染症(全数)
- http://idsc.nih.go.jp/idwr/ydata/report-Ja.html
国試
[★]
- 英
- afferent infection disease, imported infectious disease
- 同
- 旅行者感染症?、輸入伝染病 imported communicable disease
- 関
定義
- 日本に存在しない伝染病が旅行者や輸入食品などによって国内に持ち込まれたもの
↓拡張
- 過去に日本で存在したが激減した急性伝染病、性感染症を含む。
疫学
- 旅行者下痢症(30-80%)、マラリア、急性呼吸感染症、消化器感染症、性感染症
輸入感染症
- テーブルが載っている
[★]
クリプトスポリジウム症
[★]
- 英
- sis, pathy
[★]
クリプトスポリジウム属