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- artery (Z)
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- 関
- 静脈
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2014/07/06 12:55:06」(JST)
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この項目では、動物の血管について説明しています。Syrup 16gのアルバムについては「動脈 (アルバム)」をご覧ください。 |
動脈
Artery |
ヒトの主な動脈
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ラテン語 |
Arteria (複数: arteriae) |
動脈壁の概念図。動脈壁は外膜・中膜・内膜の3つからなる
動脈(どうみゃく)とは、動物の血管系において、心臓から押し出される血液の流れる血管のことである。逆に心臓へ流れ込む血液の流れる血管は静脈といわれる。
動物の体液は、ある程度以上体の大きいものでは強制的に循環させる必要がある。その循環のためにポンプの役割をする器官があり、これが心臓である。心臓が押し出した血液の流れる管が動脈である。動脈は、その高い圧力に耐えるため、たとえば脊椎動物では外膜・中膜・内膜の3層からなる丈夫な構造を持つ。また、柔軟性に富むため心臓の収縮時と拡張時の血圧の差を吸収できるようになっている。
動脈は各組織へ血液を配分するために分岐していくが、分岐した枝同士が合流していることもある。これを吻合と言い、一方の血流が不十分でも組織が虚血に陥ることを避けられる。逆に、吻合のない動脈の支配領域はそれだけ虚血のリスクが高いと言える。
一般的に、大動脈を通じて全身へ送り出される血液は酸素に富んだ動脈血である。肺で酸素化を受けて心臓に戻ってくる血液は肺静脈を流れていても動脈血である点に注意を要する。
動脈の柔軟性が失われた状態が動脈硬化で、この状態では心臓の駆出力を十分に吸収できず、高血圧の原因になったりする。また、動脈硬化に伴い血管内腔が狭くなることで虚血の原因にもなる。
動脈は壁が丈夫で、しかも内部の血液には高い圧力がかかっているため、生きた動物を解剖すると、その段階で動脈血は出てしまい、それでも壁はつぶれないので空気が入る。そのため、血液の循環が発見されるまでは、動脈は気体を送っていると考えられ、この気体が生気であると考えられたことがあった。
動脈の疾患
- 動脈硬化
- 動脈瘤
- 解離性大動脈瘤
- 大動脈炎症候群(高安病)
- 閉塞性動脈硬化症
- ルーリッシュ症候群
- 腎血管性高血圧
- 網膜動脈閉塞症
- もやもや病(ウィリス動脈輪閉塞症)
- 血管腫
- 動静脈瘻
- 虚血性心疾患
- 脳血管障害
主な動脈
- 大動脈
- 冠動脈
- 腕頭動脈
- 内胸動脈
- 腹腔動脈
- 上腸間膜動脈
- 腎動脈
- 精巣動脈・卵巣動脈
- 下腸間膜動脈
- 総腸骨動脈
循環系の血液の流れ |
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左心 → 大動脈 → 動脈 → 細動脈 → 毛細血管 → 細静脈 → 静脈 → 大静脈 → 右心 → 肺動脈 → 肺 → 肺静脈
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心血管疾患 |
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疾患 |
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心疾患
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不整脈
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徐脈性
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洞不全症候群 | 房室ブロック | 脚ブロック(右脚ブロック · 完全右脚ブロック · 左脚ブロック)
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頻脈性
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上室性
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洞性頻脈(en) | 心房細動 | 心房粗動(en) | ブルガダ症候群 | QT延長症候群 | WPW症候群
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心室性
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心室細動 | 心室頻拍
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虚血性疾患
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狭心症 | 心筋梗塞 | 急性冠症候群 | 冠動脈血栓症 | 心室瘤 | 心破裂 | 乳頭筋断裂(en)
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弁膜症
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僧帽弁狭窄症 | 僧帽弁閉鎖不全症 | 三尖弁狭窄症(en) | 三尖弁閉鎖不全症(en) | 大動脈弁狭窄症 | 大動脈弁閉鎖不全症(en)
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先天性心疾患
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心房中隔欠損 | 心室中隔欠損 | 心内膜床欠損症 | 動脈管開存症 | ファロー四徴症(極型ファロー四徴症) | 大血管転位(左旋性 · 右旋性) | 総肺静脈還流異常症 | 大動脈縮窄 | 左心低形成症候群 | 両大血管右室起始症 | 三尖弁閉鎖(en) | 単心室
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心内膜・心筋
・心膜疾患
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心内膜疾患
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感染性心内膜炎
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心膜疾患
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心膜炎(急性心膜炎(en) · 慢性収縮性心膜炎) | 心タンポナーデ
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心筋疾患
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心筋症(虚血性心筋症・拡張型心筋症(en) · 肥大型心筋症(en) · 拘束型心筋症(en) · 特発性心筋症) | 心筋炎
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心臓腫瘍(en) | 心臓性喘息 | 肺性心
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血管疾患
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大血管
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大動脈瘤(胸部・腹部(en)・胸腹部) | 大動脈解離 | 大動脈炎症候群
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動脈
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閉塞性動脈硬化症 | 閉塞性血栓性血管炎 | 動静脈瘻 | 動脈硬化 | レイノー病
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静脈
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静脈瘤 | 血栓性静脈炎 | 静脈血栓塞栓症 | 脂肪塞栓症
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病態・症候 |
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心不全
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左心不全 | 右心不全 | 両心不全(en)
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血圧異常
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高血圧
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本態性高血圧症(en) | 二次性高血圧(en) | 高血圧性緊急症(en)
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低血圧
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心臓発作 | 心臓肥大 | 心停止 | 心肺停止
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所見・検査 |
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血圧計 | 聴診 | 心雑音 | 心電図 | 心電図モニタ | 心臓超音波検査 | 胸部X線写真 | 胸部X線CT | 心臓MRI | 心臓カテーテル検査(肺動脈カテーテル) | 心臓核医学検査 | 脈波伝播速度検査
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治療 |
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外科的治療
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冠動脈バイパス術(CABG)
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CABG | off-pump CAB(OPCAB) | MIDCAB(en) | TECAB(en)
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弁膜症手術
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弁置換術(en) | 弁形成術(en) | 弁輪形成術 | 交連切開術(en)
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小児心臓外科
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動脈管結紮術 | BTシャント | 肺動脈絞扼術(en) | ノーウッド手術 | グレン手術 | フォンタン手術 | ジャテン手術 | ラステリ手術 | ロス手術
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心不全外科
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心移植術 | 補助人工心臓装着術 | 左室形成術(Dor・SAVE・Overlapping)
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不整脈外科
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メイズ手術(en) | ペースメーカー | 植え込み型除細動器
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大動脈手術
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大動脈人工血管置換術 | 大動脈基部置換術 (Bentall, David) | ステントグラフト内挿術(en)
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末梢血管手術
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末梢動脈血行再建術 | 末梢静脈血行再建術 | 静脈抜去術(en) | 静脈血栓摘除術(en) | 内シャント作成術 | 肢切断
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内科的治療
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循環作動薬
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抗不整脈薬
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Ia群: プロカインアミド, キニジン
Ib群: リドカイン, フェニトイン
Ic群: フレカイニド(en), プロパフェノン(en)
II群: 交感神経β受容体遮断薬(プロプラノロールなど)
III群: アミオダロン, ソタロール(en)
IV群: カルシウム拮抗剤(ベラパミル, ジルチアゼムなど)
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心不全治療薬(en)
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利尿薬 | 血管拡張薬 | 強心配糖体 | 強心剤 | PDEⅢ阻害薬
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狭心症治療薬
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交感神経β受容体遮断薬 | 硝酸薬
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高血圧治療薬
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利尿薬 | 交感神経β受容体遮断薬 | レニン-アンジオテンシン系 (ACE阻害薬、アンジオテンシンII受容体拮抗薬、レニン阻害薬(en)) | カルシウム拮抗剤 | アドレナリン作動薬 | 脂質降下薬
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血管内治療
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経皮的冠動脈形成術
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循環器系の正常構造・生理 |
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Japanese Journal
- ushio情報box ああ勘違い! 健康Q&A これですっきり! 動脈硬化
- 抗血栓薬による消化管出血リスクと服薬中断による血栓症発症リスク : 循環器内科医の立場から : 抗血栓薬服用者に対する消化器内視鏡診療ガイドラインを中心に (AYUMI 薬剤起因性消化管傷害Update)
- 低用量アスピリンとクロピドグレル併用による消化管出血 (AYUMI 薬剤起因性消化管傷害Update)
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[★]
- 次の文を読み、58-60の問いに答えよ。
- 84歳の男性。両足の痛みを主訴に来院した。
- 現病歴 3年前から長い距離を歩くと両足が痛くなって休憩するようになった。徐々に歩ける距離が短くなってきた。現在では、自宅から300mのところにある畑まで歩くのに2回休憩する。動悸や労作時の息切れは自覚しておらず、歩行以外で日常生活には支障を感じていない。
- 既往歴 50歳から糖尿病のため食事療法と経口糖尿病薬の服用とを行っている。
- 生活歴 喫煙は20本/日を20歳から30年間であったが、その後禁煙している。飲酒は機会飲酒。
- 現症 意識は清明。身長 160cm、体重 51kg。体温 36.4℃。脈拍 72/分、整。血圧 154/82mmHg。眼瞼結膜に貧血を認める。眼球結膜に異常を認めない。心尖部で2/6度の収縮期雑音を聴取する。呼吸音に異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。前脛骨部と足背部とに浮腫を認めない。
- 検査所見 尿所見:蛋白(-)、糖2+。血液所見: 赤血球 319万、Hb 7.1g/dl、Ht 24%、白血球 5,800、血小板 14万。血液生化学所見: 血糖 134mg/dl、HbA1c 6.8%、総蛋白 6.2g/dl、アルブミン 3.7g/dl、尿素窒素 25mg/dl、クレアチニン 0.9mg/dl、尿酸 6.4mg/dl、総コレステロール 146mg/dl、トリグリセリド 66mg/dl、総ビリルビン 0.3mg/dl、直接ビリルビン 0.1mg/dl、AST 17IU/l、ALT 9IU/l、LD 186IU/l(基準176-353)、ALP 242IU/l(基準115-359)、Na 139mEq/l、K 4.4mEq/l、Cl 107 mEq/l。CRP 1.3mg/dl。下肢MRA(別冊No.11A,B)と腰部単純MRI(別冊No.11C、D)とを別に示す。
[正答]
※国試ナビ4※ [104G057]←[国試_104]→[104G059]
[★]
- 78歳の男性。意識障害のため搬入された。
- 現病歴: 7日前から上腹部の鈍痛と38.3℃の発熱とがみられていた。 6日前にかかりつけの診療所を受診し、解熱薬を処方された。 5日前、症状が軽快したため、薬の内服を中止した。 2日前から再び右上腹部痛を自覚し、 37.6℃の発熱と全身倦怠感とがみられた。昨日から食欲低下と悪寒とを伴うようになったため、中断していた解熱薬の内服を再開した。昨日の時点で、尿の色が濃いことに気付いていた。本日、起床後に悪寒と悪心とが出現し、意識がもうろうとした状態となった。家族の問いかけに対してつじつまの合わない返答がみられたため、家族が救急車を要請した。
- 既往歴: 7年前から高血圧症に対しアンジオテンシン変換酵素阻害薬を内服中。3年前に腹部超音波検査で3、 4個の胆石を指摘された。
- 生活歴:喫煙は15本/日を58年間。飲酒は日本酒2合/日を58年間。
- 家族歴 :父親が脳出血で死亡。
- 現 症:意識レベルはJCS II-10。身長164cm、体重59kg。体温39.0℃。心拍数112/分、整。血圧82/58mmHg。呼吸数24/分。 SpO2 97%(3l/分酸素投与下)。眼球結膜に黄染を認める。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部はやや膨隆し、軟で、肝・脾を触知しない。右季肋部を中心に圧痛を認める。
- この患者の循環状態の重症度を評価するための検査で適切なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [106F026]←[国試_106]→[106F028]
[★]
- 53歳の男性。突然生じた強い左背部痛のため搬入された。 2年前から痛風で尿酸排泄促進薬を内服している。身長175cm、体重91kg。体温36.0℃。脈拍76/分、整。血圧162/92mmHg。呼吸数16/分。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。左肋骨脊柱角に叩打痛を認める。尿所見:蛋白1+、糖(-)、潜血3+、沈渣に赤血球多数/1視野、白血球1-5/1視野。血液所見:赤血球428万、 Hb13.6g/dl、 Ht38%、白血球7,800、血小板21万。血液生化学所見:総蛋白6.9g/dl、アルブミン3.9g/dl、尿素窒素12mg/dl、クレアチニン0.9mg/dl、尿酸7.0mg/dl、 Na138mEq/l、 K3.9mEq/l、 Cl102mEq/l。 CRP0.lmg/dl。腹部超音波検査で左水腎症を認める。腹部エックス線写真で異常を認めない。
- 診断に有用なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [106D023]←[国試_106]→[106D025]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [100G038]←[国試_100]→[100G040]
[★]
- 48歳の男性。5年前から糖尿病で近医に通院していた。最近、血糖コントロールが悪化したため、紹介されて来院した。中間型のインスリン製剤を1日に2回注射することとした。正しい注射部位はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [095F021]←[国試_095]→[095F023]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [106G024]←[国試_106]→[106G026]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [095E043]←[国試_095]→[095E045]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [103C009]←[国試_103]→[103C011]
[★]
- 糖尿病患者がインスリンを自己注射する部位はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [105C008]←[国試_105]→[105C010]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [101C040]←[国試_101]→[101C042]
[★]
- ☆case59 尿中の血液
- 52歳 ビジネスマン
- 顕微鏡的血尿のため泌尿器科医に紹介があった。
- 主訴:顕微鏡的血尿
- 現病歴:6ヶ月前、new jofのためのisurance medicalで血尿を指摘された。以来、家庭医に2回血尿指摘された。以前の尿検査は正常だった。一度も顕微鏡は指摘されたことが無く、泌尿器系の症状もなかった。顕微鏡的血尿であることを除けば健康である。視覚、聴覚に問題なし。タバコ1日30本、アルコール35 unit/week(缶ビール(350ml)20本/週)
- 既往歴:特記無し。
- 家族歴:特記無し。腎臓病の家族歴無し
- ・身体所見
- 栄養状態良く体調はよい。心拍:72/分、整。血圧:146/102 mmHg。心血管系、呼吸器系、腹部、神経学所見:異常なし。眼底鏡でarteriovenous nippingを認める。
- ・検査
- (血液生化学)
- 上昇:尿素、クレアチニン、γ-GTP
-
- (尿検査)
- 蛋白:++。血尿:++。赤血球:>100 red cells
- 24時間尿蛋白:1.2g; 正常値 <200mg/24hr
- (その他)
- ECG:左室拡大。腎超音波検査:大きさは正常
- (第一パラグラフ)
- ・顕微鏡的血尿の原因は腎臓と尿路系のものがある(ex.前立腺病変、結石)。
- ・顕微鏡的血尿 + 高度のタンパク尿 + 高血圧 + 腎障害 = 慢性糸球体腎炎の病態
- ・γ-GTP高値はアルコールの過剰摂取による肝臓病であることに適合する
- ・男性で推奨されるアルコール摂取の上限は、28unit/週 ()
- (第二パラグラフ)IgA腎症
- ・IgA腎症は先進国における一般的な糸球体腎炎。メサンギウム領域におけるIgAの蓄積が特徴的
- ・患者はしばしば、上気道感染と同時におこる顕微鏡血尿のエピソードがある
- ・IgA腎症は多くは特発性だけど、ヘノッホ-シェーンライン紫斑病(Henoch-Schonlein purpura)とアルコール性肝硬変(alcoholic cirrhosis)と関連するのが普通である。
- ・IgA腎症の患者の20%は20年の経過で末期腎不全(end-stage renal failure)に陥る。
- (第三パラグラフ)基底膜病・アルポート症候群
- ・菲薄基底膜病はisolated microscopic hematuria、minimal proteinuria及び正常腎機能(悪化しない)をしめす家族性の疾患である。
- ・電顕的にはびまん性の糸球体基底膜の菲薄化が見られる(300-400nm -> 150-225nm)
- ・アルポート症候群は進行性糸球体病態であり、聴覚消失と視覚異常と関連している。ふつうX連鎖優性遺伝で、男性がひどく影響を受ける。
- (第四パラグラフ)What further incestigations would you organize?
- ・腎生検
- ・age>50: 尿細胞診、前立腺特異抗原、膀胱鏡 → 除外診断のため(膀胱・前立腺病変)
- ・肝超音波検査が必要で、肝生検を考慮するべき。
- (第五パラグラフ)What advice would you give this patient
- ・指導:禁酒、血圧のコントロール
- ・経過観察:透析、腎移植に移行しうるため
- ・血清/血漿クレアチニン:これはGFRが50%減らないと上昇しない → この症例では軽度のクレアチニンの上昇は腎機能は正常の腎機能の40%であることを示す。
- ・治療:免疫抑制薬がIgA腎症の大部分で透析導入を遅らせるという証拠はない
- ■KEYPOINT
- ・50歳以下の血尿のみを訴える患者はまず腎臓専門医に紹介すべき。
- ・50歳以上の血尿のみを訴える患者は、膀胱や前立腺の疾患を除外するためにまず泌尿器科医に紹介すべき
- ・血清/血漿クレアチニンのわずかな上昇は腎機能の大きな喪失を示している。
- ・大量のアルコール摂取による肝障害は明らかな徴候なく起こるかもしれない。
- ■もっとも一般的な顕微鏡的血尿をきたす糸球体による原因
- IgA腎症
- 菲薄基底膜病(thin basement membrane disease)
- アルポート症候群(XR)
- ■高血圧の病理的帰結 HIM.1552
- ・高血圧が生み出すリスクファクター:粥状硬化症
- ・高血圧が悪化因子?(predisposing factor)となる疾患:心不全、冠動脈疾患、梗塞、腎臓病、末梢動脈疾患
- 心臓:高血圧性心疾患は高血圧に対する機能的・構造的適応 → 左心室肥大、拡張期機能不全(diastolic dysfunction)、うっ血性心不全、血行異常(冠状動脈の粥状硬化・微小血管障害による)、不整脈
- 左心室肥大(1遺伝的要因と血行動態要因による) → ↑リスク:冠動脈心疾患、梗塞、慢性心不全、突然死
- 拡張期機能不全:(左心室壁が肥厚して拡張期に十分拡張できないという意味での機能不全(written by s))
- 脳:(高血圧は脳梗塞と脳出血のリスクファクター)
- ・認知症(脳梗塞による)
- ・高血圧脳症(autoreguration(50-150mmHg)が傷害され、重度の頭痛、悪心・嘔吐、巣状神経徴候(focal neurologic sign)、精神状態の変調をきたす)
- 腎臓:高血圧は腎障害と末期腎臓病のリスクファクター。
- ・腎臓における粥状硬化性の高血圧に関連した血管損傷は、最初に糸球体の前の細動脈に及ぶ。これにより糸球体と糸球体の後の構造に虚血性の変化を起こす。
- ・糸球体の損傷は糸球体の高灌流による糸球体毛細血管の損傷の結果かもしれない。
- ・糸球体の病理は糸球体硬化症を呈し、そして尿細管は虚血により萎縮する。
- 末梢動脈:長期にわたって持続する高血圧により、下肢の動脈を狭窄させる → 跛行
- 網膜:交差現象(http://www.1stretinalscreen.com/ra_DR_NonDR.asp )
- AV nipping is indicative of hypertension and describes the changes which occur at arteriovenous crossings in the retina where an artery crosses a vein. In patients with hypertension and associated arteriolosclerosis (narrowing of the artery) the artery applies increased pressure on the vein at the point where it passes over the top of the vein.
- ■顕微鏡的血尿
- 血尿のうち、肉眼的には血尿ではないが、尿沈渣で400倍毎視野1個以上の赤血球を認める場合をいう。 しかしそれでは再現性に乏しいので、一般的には5個以上の赤血球を認める場合を顕微鏡的血尿といい病的意義をもつ。
- ■glossary
- modest adj. 謙虚な。慎み深い、控えめな、遠慮がちの。(主に女性が)しとやかにした、ひどく上品な。質素な、地味な。適度の、穏当な。大きくない、ささやかな。
[★]
- 英
- brain stem
- ラ
- truncus cerebri, truncus encephali
概念
中枢
循環中枢
以下3つの中枢が存在し、相互に干渉し合う。
昇圧中枢(交感神経興奮性中枢)
降圧中枢(交感神経抑制性中枢)
呼吸中枢
嘔吐中枢
排尿中枢
[★]
- 英
- renin
- 関
- アンジオテンシノゲン、アンジオテンシン
分類
産生組織
標的組織
作用
分泌の調整 (PT. 480)
- 循環中枢からの刺激→レニン放出↑ β1受容体を介する
- 立位 → 交感神経亢進(おそらく脳への血行を保つため) → レニン放出↑
- 腎動脈圧↓→レニン放出↑
- 腎動脈圧↑→レニン放出↓
- 腎臓の輸入細動脈の圧受容器による
- cf.腎動脈の動脈狭窄により血流↓→レニン・アンジオテンシン・アルドステロン系↑→血圧↑
- 遠位尿細管濾液中のNaCl濃度↓→レニン放出↑
- 緻密斑細胞により検出される
- 血漿濃度や輸入細動脈圧の減少はGFRを減少させ、それによって遠位尿細管濾液中のNaCl濃度を減少させる
- ネガティブフィードバック制御を受ける。
- アンジオテンシンII↑→レニン↓
分子機構
臨床関連
[★]
- 英
- adrenal gland (KH), suprarenal gland (Z)
- 同
- 腎上体
解剖
血管(図:N.322)
- ref(renal_gland_av.png,副腎)
組織
機能
[★]
- 英
- posterior abdominal wall
- 関
- 腹壁
定義
組織 (M.176)
後腹壁の筋 (M.176)
(体性神経)
(自律神経)
[★]
- 英
- aortic occlusion、aortic obstruction
- 関
- 大動脈閉塞症
[★]
- 英
- diabetic atherosclerosis
- 関
- 糖尿病性動脈硬化症
[★]
- 英
- basilar artery stenosis
- 関
- 脳底動脈狭窄
[★]
- 関
- 非解剖学的バイパス
[★]
- 英
- peripheral artery stent