- 英
- adrenal medulla (Z)
- 関
- 副腎、副腎皮質
- クロム親和性細胞がカテコールアミンを合成
- クロム親和性細胞の顆粒中にはAD:NA=4:1で貯蔵されている(SPC.140)
- 交感神経節が内分泌器官に分化した組織 (SP.899)
- 胸髄(T5-T9)から出る交感神経節前ニューロン(大内臓神経の線維)の支配を受ける (SP.899)
- 英
- adrenal medulla
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2014/02/01 16:28:31」(JST)
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副腎髄質 |
副腎の層構造
|
英語 |
Adrenal medulla |
グレイの解剖学 |
書籍中の説明(英語) |
動脈
|
|
静脈
|
副腎静脈
|
神経
|
腹腔神経叢
副腎神経叢
|
リンパ系
|
腰リンパ節
|
副腎髄質(ふくじんずいしつ、英: Adrenal medulla)は、副腎を構成する部分の一つ。副腎皮質に包まれており、副腎の内部を構成している。
目次
- 1 機能
- 2 起源
- 3 病理学
- 4 脚注
- 5 関連項目
- 6 外部リンク
機能[編集]
副腎髄質は主にホルモンを作り出すクロム親和性細胞によって構成されており、アミノ酸のチロシンからカテコールアミンのアドレナリン(エピネフリン)、ノルアドレナリン(ノルエピネフリン)、ドーパミンを作る重要な部分である。
フィジカルトレーニングや切迫した危険な状態の時に反応して、髄質の細胞はカテコールを血液中にアドレナリンとノルアドレナリンとを17:3の割合で放出する[1]。
アドレナリンとノルアドレナリンには心拍数、血圧の増加および上昇、血管収縮、細気管支の拡張、代謝を促進させる特有の効果があるが、これらは闘争逃走反応の特徴である。カテコールアミンの放出は神経衝撃を刺激し、また、カテコールアミンの受容体は体内全域に所在している。
起源[編集]
髄質の細胞は胚の神経堤から誘導される。これらは軸索と樹枝状突起を失った交感神経系の節後神経線維から修飾され、対応する節前神経線維から神経分布を受け取る。また、節前神経線維と節後神経線維の間のシナプスは自律神経節と呼ばれ、実際は副腎髄質は交感神経系の神経節である。
病理学[編集]
以下の新生物がある。
- 褐色細胞腫 - カテコールアミン産生腫瘍。
- 神経芽細胞腫 - 交感神経原細胞を起源とする腫瘍。
- 神経節細胞腫 - 末梢神経系を起源とする腫瘍。
脚注[編集]
- ^ Anatomy at UMich intro_autonomics_2_module/autonomics_05
関連項目[編集]
外部リンク[編集]
- Location of Adrenal medulla
内分泌器:ホルモン(ペプチドホルモン、ステロイドホルモン) |
|
視床下部 - 脳下垂体 |
視床下部
|
GnRH - TRH - ドーパミン - CRH - GHRH - ソマトスタチン - ORX - MCH - MRH - MIH
|
|
脳下垂体後葉
|
バソプレッシン - OXT
|
|
脳下垂体中葉
|
インテルメジン
|
|
脳下垂体前葉
|
αサブユニット糖タンパク質ホルモン(FSH - LH - TSH) - GH - PRL - POMC(ACTH - MSH - エンドルフィン - リポトロピン)
|
|
|
副腎 |
副腎髄質
|
副腎髄質ホルモン(アドレナリン - ノルアドレナリン - ドーパミン)
|
|
副腎皮質
|
副腎皮質ホルモン(アルドステロン - コルチゾール - DHEA)
|
|
|
甲状腺 |
甲状腺
|
甲状腺ホルモン(T3 - T4 - カルシトニン)
|
|
副甲状腺
|
PTH
|
|
|
生殖腺 |
精巣
|
テストステロン - AMH - インヒビン
|
|
卵巣
|
エストラジオール - プロゲステロン - インヒビン/アクチビン - リラキシン(妊娠時)
|
|
|
その他の内分泌器 |
膵臓
|
グルカゴン - インスリン - ソマトスタチン
|
|
松果体
|
メラトニン
|
|
|
内分泌器でない器官 |
胎盤:hCG - HPL - エストロゲン - プロゲステロン - 腎臓:レニン - EPO - カルシトリオール - プロスタグランジン - 心臓:ANP - BNP - ET - 胃:ガストリン - グレリン - 十二指腸:CCK - GIP - セクレチン - モチリン - VIP - 回腸:エンテログルカゴン - 脂肪組織:レプチン - アディポネクチン - レジスチン - 胸腺:サイモシン - サイモポイエチン - サイムリン - STF - THF - 肝臓:IGFs(IGF-1 - IGF-2) - 耳下腺:バロチン - 末梢神経系:CGRP - P物質
|
|
誘導タンパク質 |
NGF - BDNF - NT-3
|
|
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 11. ムスカリン受容体を介した副腎髄質カテコールアミン分泌と生活習慣病との関連についてノックアウトマウスを用いた研究(第30回産業医科大学学会総会学術講演・展示抄録集)
- 藁科 彬,井上 真澄
- 産業医科大学雑誌 34(2), 163-173, 2012-06-01
- … 範囲の副腎髄質細胞において神経入力および試薬により誘発される興奮性の変化を調べるために,Ca^<2+>イメージング法を開発した.ラットおよびモルモットの副腎髄質に副腎静脈を介して逆行注にCa2^<2+>指示薬を取り込ませた.副腎に残存する神経線維を電気刺激すると,副腎髄質細胞にシナプス応答が誘発された.試薬は潅流液中に加えて副腎髄質に投与 …
- NAID 110009457182
- 51. 培養ウシ副腎髄質細胞におけるカテコールアミン分泌に対するフラボノール類ケルセチンやケンフェロールの作用(第29回産業医科大学学会総会学術講演・展示抄録集)
- 坂巻 路可,豊平 由美子,小原 剛,稲垣 博英,高橋 浩二郎,外山 健二,柳原 延章
- 産業医科大学雑誌 34(1), 142, 2012-03-01
- NAID 110009418941
Related Links
- 副腎髄質ホルモンとは、腎臓の上に左右一対ある副腎と呼ばれる臓器から分泌されるホルモンのことです。アドレナリン、ノルアドレナリン、ドーパミンの3種類があり、3つを総称してカテコールアミンと呼びます。
- 名前の由来(なぜアドレナリンなのか?)。エピネフリンとも呼ばれる。カテコールアミン類である。ここでは「ホルモン」として働くアドレナリンの話に限定する。アドレナリンが約80%、残りの大部分はノルアドレナリン。
- 機能 副腎髄質は主にホルモンを作り出すクロム親和性細胞によって構成されており、アミノ酸のチロシンからカテコールアミンのアドレナリン(エピネフリン)、ノルアドレナリン(ノルエピネフリン)、ドーパミンを作る重要な部分 ...
Related Pictures
★リンクテーブル★
[★]
- 内分泌器官と分泌されるホルモンの組合せで正しいのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [096G046]←[国試_096]→[096G048]
[★]
- a. 1歳未満児では治療予後がよい
- b. 尿中VMAでマススクリーニングが可能である
- c. 副腎髄質原発は少ない
- d. 遠隔転移は肺に多い
- e. 腎盂の圧排像を呈することがある
[★]
- 英
- hormone
古典的な定義
- 特定の内分泌腺から分泌され、血行によって運ばれ、遠隔部の特定の標的器官に作用して特異的効果を現す物質(PT.403)
例外
- 消化管ホルモン (PT.403)
- 視床下部ホルモン (PT.403)
- 甲状腺濾胞ホルモン?
- カルシトニン?
ホルモンの一覧表
[★]
- 英
- nicotinic receptor
- 同
- ニコチン性受容体、ニコチン性アセチルコリン受容体
- 関
- アセチルコリン受容体、アドレナリン受容体
- 神経筋接合部の運動終板に存在するニコチン性受容体:NM受容体
- 神経筋接合部では、4種類5個のサブユニットからなる→五量体
- α1, α1, β1, γ, δ ← 胎児
- α1, α1, β1, ε, δ ← 成人
- 自律神経節、副腎髄質に存在するニコチン性受容体:NN受容体
受容体
|
サブユニット
|
局在
|
透過するイオン
|
作動薬
|
阻害薬
|
NM受容体
|
胎児
|
(α1)2, β1, γ, δ
|
骨格筋の神経筋接合部
|
Na+, K+
|
アセチルコリン ニコチン スキサメトニウム デカメトニウム
|
ベクロニウム パンクロニウム アトラクリニウム d-ツボクラリン
|
成人
|
(α1)2, β1, ε, δ
|
NN受容体
|
(α3)2, (β4)3
|
自律神経節 副腎髄質
|
Na+, K+
|
アセチルコリン ニコチン epibatidine dimethylphenylpiperazinium
|
triethaphan mecamylamine
|
CNS
|
(α4)2, (β4)3
|
postjunctional prejunctional
|
Na+, K+
|
cytisine, epibatidine anatoxin A
|
mecamylamine dihydro-β-erythrodine erysodine lophotoxin
|
(α7)5
|
postsynaptic presynaptic
|
Ca2+
|
anatoxin A
|
methyllycaconitine α-bungarotoxin α-conotoxin IMI
|
[★]
- 英
- neuroblastoma NB
- 同
- 神経芽腫、交感神経芽細胞腫 sympathoblastoma
[show details]
概念
病因
- 神経堤細胞から派生した交感神経原細胞に由来
- 脊柱傍部の交感神経節や副腎髄質(大多数(約65%))から発生。
疫学
- 小児期の悪性腫瘍の10-15%を占める
- 小児固形腫瘍の中で最も頻度が高い (次に多いのがWilms腫瘍)
- 5歳以下で発症
進展形式
病態
- 全身に進展しうる。
- 骨髄に進展すれば、造血能の低下から貧血をきたす。
- 眼窩周囲に進展してすることにより眼症状を呈する。
症状
- 非特異的で、腫瘍が進展してから発見されることが多い
- 腹部・頚部:硬い腫瘤を触れる
- 全身症状:顔色不良、貧血、食欲不振
- 眼症状:眼球突出、眼瞼周囲の皮下出血
検査
- 腫瘍マーカーの尿・血液からの検出。症例の70-80%に尿中のHVA, VMAの出現を見る
- 画像検査:CT, MRI, 超音波検査で原発巣と転移を判断。
診断
治療
- 限局例:手術
- 進行例:全身化学療法、造血細胞移植+超大量化学療法
予後
- 進行例ではきわめて予後不良。
- 1歳未満発症でかつN-myc遺伝子増幅がなければ予後良好
- 1歳以上の患児における5年無病生存率:病期III 70%。病期IV 30%
予後良好因子と予後不良因子
- 予後良好因子・・・1歳未満(病期I、II、III、IVs)
- 予後不良因子・・・1歳以上の病期III、IV。二倍体。trk遺伝子未発現。染色体1p欠失。N-myc遺伝子の増殖。
予防
- 新生児スクリーニングとしては実施されていない
- 乳児期(6ヶ月)にスクリーニングが行われる?(小児科学第2版p.263)
[★]
- 英
- adrenarine
- 同
- (国試)エピネフリン epinephrine、エピレナミン epirenamine、スプラレニン suprarenin
- 化
- 酒石酸水素エピネフリン
- 商
- Adrenalin, EpiPen、ボスミン、エピペン
- 関
- カテコールアミン、ノルアドレナリン、アドレナリン受容体
SPC. 61,68,86,142
GOO. 244
作用機序
薬理作用
血管作用
- 小動脈、前毛細血管括約筋?収縮
- アドレナリン反転 epinephreine reversal
- アドレナリン投与下にα受容体阻害薬を投与すると末梢血管抵抗が低下し血圧が低下する現象。α受容体を介した末梢血管収縮が抑制され、β2受容体を介した末梢血管平滑筋が弛緩することによる。
動態
適応
効能又は効果
(エピネフリン注0.1%シリンジ「テルモ」添付文書)
- 気管支喘息,百日咳
- 各種疾患もしくは状態に伴う急性低血圧またはショック時の補助治療
- 心停止の補助治療
用量
- ACLS:静注1mg ← プレフィルのシリンジは大抵1mg/1mlで調製されている。
- PALS:静注・骨髄 0.01mg/kg 気管内投与 0.1mg/kg
- アナフィラキシーショック:皮下注~筋注で0.3mg
注意
- 本剤は心筋酸素需要を増加させるため、心原性ショックや出血性・外傷性ショック時の使用は避けること(エピネフリン注0.1%シリンジ「テルモ」添付文書)
禁忌
副作用
[★]
- 英
- adrenomedullary hormone, adrenal medullary hormone
- 副腎髄質で産生・分泌されるカテコールアミン(アドレナリン・ノルアドレナリン・ドーパミン)、エンケファリンの総称?(SP.899-900)。
以下、アドレナリンとノルアドレナリンだけについて記述する。
分類
性状
産生組織
標的組織
生理作用
|
受容体
|
存在部位
|
作用
|
心臓
|
β1
|
心臓
|
心拍数・心収縮・心伝導速度↑
|
平滑筋
|
α1
|
血管、性器、泌尿器の平滑筋
|
収縮
|
〃
|
α1
|
消化管平滑筋
|
弛緩
|
〃
|
α2
|
血管平滑筋
|
収縮
|
〃
|
α2
|
消化管平滑筋?
|
収縮?
|
〃
|
β2
|
血管、気管支、胃腸、尿路、子宮の平滑筋
|
弛緩
|
代謝
|
α1,β2
|
肝臓
|
グリコーゲン分解, 糖新生
|
〃
|
β2
|
骨格筋
|
グリコーゲン分解, 糖新生
|
〃
|
β3
|
脂肪組織
|
脂肪分解促進
|
内分泌
|
α2
|
膵臓β細胞
|
インスリン・グルカゴン分泌↓
|
〃
|
β1
|
腎臓傍糸球体細胞
|
レニン分泌↑
|
作用機序
分泌調節
ホルモン>:ホルモン
[★]
- 英
- adrenal medulla scintigraphy
[★]
- 英
- adrenal gland (KH), suprarenal gland (Z)
- 同
- 腎上体
解剖
血管(図:N.322)
- ref(renal_gland_av.png,副腎)
組織
機能
[★]
- 英
- renal medulla (Z)
- ラ
- medulla renalis
- 関
- 腎臓、腎皮質
[★]
- 英
- medulla (Z)
[★]
- 英
- quality
- 関
- 品質