- 英
- meningioma
- 同
- メニンジオーマ
- 関
- 脳腫瘍
概念
疫学
分類
部位
悪性度
病理
- 腫瘍細胞のシート状、渦巻き状に配列。壊死巣や核分裂像はほとんど見られない。(SCN.230)
- 22番染色体長腕の腫瘍抑制遺伝子の欠損・変異によって生じる。
- 血管に富んでおり、造影CT,MRIで均一、強く造影される。
検査
- 頭部単純X線写真:頭蓋骨内板の骨肥厚・骨破壊、頭蓋骨の硬膜血管溝拡大、腫瘍の一部石灰化が少なからず見られる(SCN.179)
- CT:境界明瞭な高度吸収域。(造影CT)均一かつ著明に増強
- MRI:(T1)やや低信号、(T2)高信号、(造影)均一にに増強。腫瘍付着部硬膜に線状の増強効果(dural tail sign)。
[show details]
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治療
- 外科手術:腫瘍は骨・硬膜に浸潤していることが多いが全摘を目指すが、重要な組織に付着した腫瘍は残す。
- 術中の出血量を減らすために外頚動脈系の栄養動脈 feeding arteryを塞栓することがある。
- 放射線・ガンマナイフ:残存例、悪性度の高い髄膜腫
- × 化学療法、放射線療法は感受性が低くほぼ無効。
参考
- http://www.ebm.jp/disease/brain/07noshuyo2/guide.html
- http://www.gsic.jp/cancer/cc_19/hc/cc_19_021.html
国試
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 良性髄膜腫の患者 (特集 新人ナース必携! 脳神経病棟の看護技術スタンダード) -- (疾患別患者受け持ちシミュレーション)
- 症例 原発性皮膚髄膜腫 : 消退した苺状血管腫と臨床診断して手術した症例
- 症例報告 2カ所に発生した脊髄髄膜腫に対して斉藤らの硬膜処理法により全摘出しえた1例
- 1. 病理に基づく髄膜腫の治療方針(PS1-2 良性腫瘍の診断と治療,プレナリーセッション,脳神経外科学の課題,第32回日本脳神経外科コングレス総会)
- 岡 秀宏,Perry Arie,Scheithauer Bernd W
- 脳神経外科ジャーナル 21(Supplement), 55, 2012-04-20
- NAID 110009359426
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- ここにお見せする髄膜腫は中程度の大きさのものです。これでも麻痺や失語症や痴呆症 などの症状はありません。(ちょっとおかしかったかな?)とても美しくて若い女性の髄 膜腫ですが,子供に遺伝はしませんし,癌などと違ってたばこなどこれといった原因が ...
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★リンクテーブル★
[★]
- 36歳の女性。分娩後の頭痛と視野障害を主訴に来院した。妊娠 28週ころから頭痛、 30週から左眼の視野障害が出現した。多尿や多飲はない。身長 165 cm、体重62 kg。脈拍 76/分、整。血圧 118/74 mmHg。眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない。対面法による視野検査により両耳側に欠損を認める。尿所見:比重 1.024、蛋白 (-)、糖 (-)。血液生化学所見: AST 33 IU/l、ALT 17 IU/l、クレアチニン 0.6 mg/dl、血糖 92 mg/dl、総コレステロール 124 mg/dl、Na 140 mEq/l、K 3.8 mEq/l、Cl 104mEq/l、アンジオテンシン変換酵素〈ACE〉18 U/l(基準 8.3.21.4)、 TSH 0.15μU/ml(基準 0.2.4.0)、 FT4 0.74 ng/dl(基準 0.8.2.2)、 ACTH 11.4 pg/ml(基準 60以下 )、コルチゾール 1.8μg/dl(基準 5.2.12.6)、 GH 2.7 ng/ml(基準 5以下 )、 IGF-I 164ng/ml(基準 112~271)、プロラクチン 25.4 ng/ml(基準 15以下 )。免疫血清学所見: CRP 0.3 mg/dl、抗サイログロブリン抗体 24 U/ml(基準 0.3以下 )。頭部単純MRIのT1強調矢状断像 (別冊 No.11A)と頭部造影 MRIのT1強調冠状断像 (別冊 No.11B)を別に示す。
- 最も考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [108A033]←[国試_108]→[108A035]
[★]
- 63歳の男性。頭痛と複視とを主訴に来院した。半年前に下腿浮腫、筋力低下、倦怠感および皮膚乾燥があり自宅近くの診療所を受診した。TSH 3.7μU/mL(基準 0.4~4.0)、FT4 0.3ng/dL(基準 0.8~1.8)の検査結果から甲状腺ホルモン補充療法(レボチロキシン 50μg/日)が開始された。2か月前から食欲が低下し体重も減少してきていた。今朝、突然に右前額部痛、嘔吐および複視が出現したため救急外来を受診した。意識は清明。身長 169cm、体重 69kg(2か月前は75kg)。体温 36.8℃。脈拍 80/分、整。血圧 154/92mmHg。右眼瞼下垂と右眼球外転偏位とを認める。四肢麻痺はない。頭部単純MRIのT1強調像の矢状断像(別冊No. 6A)と冠状断像(別冊No. 6B)を別に示す。
- 基礎疾患として最も考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [109G053]←[国試_109]→[109G055]
[★]
- 56歳の女性。右耳の聴力低下と歩行障害とを主訴に来院した。4年前から右の聴力低下を自覚し、次第に増悪していた。半年前からは歩行障害を自覚し次第に増悪してきたため受診した。意識は清明。体温 36.2℃、脈拍 72/分、整。血圧 132/78mmHg。呼吸数 18/分。右耳の聴力低下を認め、Weber試験では左に偏位し、Rinne試験は左右ともに陽性である。右小脳性運動失調を認め、腱反射は正常でBabinski徴候は認めない。骨条件の頭部CT(別冊No. 12A)、頭部造影MRI(別冊No. 12B)及び手術により摘出した組織のH-E染色標本(別冊No. 12C)を別に示す。
- 診断はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [110D035]←[国試_110]→[110D037]
[★]
- 63歳の女性。頭痛と行動異常を主訴に来院した。3か月前から起床時の頭痛を自覚し、徐々に悪心を伴うようになってきたため受診した。2か月前から約束を間違える、着衣がうまくできないなどの異常に家族が気付いていたという。意識レベルはJCSⅠ-2。脈拍 68/分、整。血圧 142/88mmHg。神経診察で左不全片麻痺を認める。頭部造影MRI(別冊No.19A)を別に示す。入院し、開頭腫瘍摘出術を施行した。病変部のH-E染色標本(別冊No.19B)を別に示す。
- 診断はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [114D042]←[国試_114]→[114D044]
[★]
- 1か月前から頭痛と吐き気とがあり、徐々に増悪してきた。
- 意識は清明。身長168cm、体重45kg。呼吸数18/分。脈拍92/分、整。血圧110/82mmHg。貧血と黄疸とを認めない。胸部にラ音を聴取しない。腹部は平坦で、肝・脾を触知しない。下肢に浮腫を認めない。眼底検査でうっ血乳頭を認める。
- 頭部単純MRIのT1強調像と造影MRIのT1強調像とを以下に示す。
- 最も考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [099A043]←[国試_099]→[099A045]
[★]
- 64歳の男性。右片麻痺を主訴に来院した。6か月前から右足を引きずるようになった。2週前から右手で箸を持ちにくいことに気付き受診した。意識レベルはJCS I-2。脈拍 68/分、整。血圧 164/88mmHg。右同名半盲と右片麻痺とを認める。腱反射は右側優位に両側で亢進し、Babinski徴候は両側で陽性である。頭部造影MRI(別冊No. 19A)と病変部のH-E染色標本(別冊No. 19B)とを別に示す。
- 診断はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [109D040]←[国試_109]→[109D042]
[★]
- 70歳の女性。けいれんのため搬入された。意識レベルはJCS II-10。体温36.8℃。脈拍98/分、整。血圧 138/86mmHg。呼吸数 16/分。 SpO2 96%(room air)。対光反射と眼球運動とに異常を認めない。左上下肢の不全麻痺を認める。来院時の頭部MRIのFLAIR像(別冊No. 1A)と塞栓術のために施行した外頚動脈造影の写真(別冊No. 1B)とを別に示す。
- 診断として考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [106G039]←[国試_106]→[106G041]
[★]
- 59歳の男性。昨日から右半身が使いにくくなり家族に進れられて来院した。1か月前から時々血痰があり、この半年で体重が4kg減少した。数日前から頭痛を訴え、次第に増悪し、昨日全身けいれんが出現した。意識は清明。聴診上、左肺野で呼吸音の減弱を認める。項部硬直はない。右半身に不全片麻痺と感覚鈍麻とを認める。眼底にうっ血乳頭がみられる。最も考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [096D042]←[国試_096]→[096D044]
[★]
- 61歳の女性。頭痛と嘔吐とを主訴に来院した。1週前から頭痛と嘔吐とがあり, 2日前から38℃台の発熱も加わった。既往歴に副鼻腔炎がある。来院時の意識レベルはJCS I-2。右半身の運動感覚障害、失算および失書を認める。頭部MRIの拡散強調横断像(別冊No.6A)と造影T1強調矢状断像(別冊No.6B)とを別に示す。
- 最も考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [105I041]←[国試_105]→[105I043]
[★]
- 30歳の男性。頭痛とふらつきとを主訴に来院した。2年前から頭痛、易疲労感、物忘れ、ロ渇および見えにくさが自覚され、徐々に悪化してきた。身長158cm、体重56kg。脈拍64/分、整。血圧136/76mmHg。両耳側半盲、うっ血乳頭および記銘力障害を認める。尿所見:比重1.001、蛋白(-)、糖(-)。尿中17-KS 0.5mg/日(基準3~11)。尿中17-OHCS 1.5mg/日(基準3~8)。最も考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [097A043]←[国試_097]→[097A045]
[★]
- 45歳の男性。けいれん発作を主訴に来院した。昨夜、左下肢から全身に波及するけいれん発作が起こり数分でおさまった。神経学的には異常を認めない。頭部造影MRIのT1強調冠状断像と矢状断像とを以下に示す。
[正答]
※国試ナビ4※ [103D033]←[国試_103]→[103D035]
[★]
- 26歳の男性。最近ものが見えにくくなったため来院した。
- 頭部単純MRIのT1強調矢状断像を以下に示す。
- 考えにくいのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [098D042]←[国試_098]→[098D044]
[★]
- 四肢の脱力と感覚障害とを訴える患者の頸椎MRIのT2強調矢状断像(別冊No.6)を別に示す。
- 考えられるのはどれか。2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [107I031]←[国試_107]→[107I033]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [097H049]←[国試_097]→[097H051]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [095A026]←[国試_095]→[095A028]
[★]
- a. (1)(2)
- b. (1)(5)
- c. (2)(3)
- d. (3)(4)
- e. (4)(5)
[正答]
※国試ナビ4※ [095A093]←[国試_095]→[095A095]
[★]
- (a) 頭部X線CT単純スキャン像で高吸収域-類上皮腫
- (b) 頭部X線単純写真で側頭骨錐体部の骨硬化像-髄膜腫
- (c) 一側顔面の疼痛で初発-第5脳神経神経鞘腫
- (d) 反復する嘔吐で初発-第8脳神経神経鞘腫
- (e) 進行する難聴-第8脳神経神経鞘腫
[★]
- 下垂体視交叉部に発生する腫瘍とその症候について適切な組み合わせはどれか
- a. (1)(2)(3)
- b. (1)(2)(5)
- c. (1)(4)(5)
- d. (2)(3)(4)
- e. (3)(4)(5)
[★]
- 受動喫煙によって発症リスクが増加する小児の疾患はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [108I016]←[国試_108]→[108I018]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [107I001]←[国試_107]→[107I003]
[★]
- 英
- brain tumor, cerebral tumor
- 同
- 脳新生物 brain neoplasm
- 関
- 頭蓋内腫瘍
概念
分類
-
-
疫学
- 発生率:10万人対10-15人。罹患率:10万人対46人 →
腫瘍別発生頻度
YN.J.188
小児の脳腫瘍
- SCN.173
- 腫瘍:星細胞腫、髄芽腫、頭蓋咽頭腫、胚細胞腫、上衣腫の順に多い。
- 部位:1歳まではテント上、2-7歳まではテント下、8-15歳まではテント上に多い。
- SRA.163
|
後発年齢
|
好発部位
|
小脳星細胞腫
|
5~10歳
|
小脳半球
|
髄芽腫
|
5~10歳(男児に多い)
|
小脳虫部から発生
|
頭蓋咽頭腫
|
10~15歳
|
トルコ鞍上部
|
上衣腫
|
10~15,30~40歳
|
第四脳室、側脳室
|
髄芽腫
|
10~30歳
|
松果体部、トルコ鞍上部
|
脳幹部膠腫
|
~15歳
|
橋
|
視神経膠腫
|
~15歳
|
視神経視交叉
|
放射線感受性
- SCN.173
転移性脳腫瘍
- 肺癌(約半数)、乳癌、消化器癌、腎癌
- 頻度:肺癌>乳癌>胃・腸癌 (SCN.173)
石灰化が見られる脳腫瘍
- 乏突起膠腫:CT上、低吸収領域の中に石灰化がみられる。(SCN.173)
- 上衣腫:CT:(単純CT)等~低吸収、(造影CT)中~強度の増強。小嚢胞や壊死、石灰化を認める
- 髄膜腫:腫瘍の一部石灰化が少なからず見られる
- 頭蓋咽頭腫:小児において石灰沈着が高頻度にみられる。
嚢胞性腫瘍
参考
- http://www.gsic.jp/cancer/cc_19/hc/02.html
- 1-1. がんサポートセンター 脳腫瘍 フローチャート
- http://www.gsic.jp/cancer/cc_19/hc/cc_19_021.html
- http://www.ebm.jp/disease/brain/07noshuyo1/guide.html
- http://ganjoho.ncc.go.jp/public/cancer/data/brain_adult.html
- http://ganjoho.ncc.go.jp/public/cancer/data/brain_child.html
- http://www.geocities.jp/ululu_o_ululu/report-11.html
国試
[★]
- 英
- neurofibromatosis type 1, NF1
- 同
- フォン・レックリングハウゼン病, (国試)von Recklinghausen病, von Recklinghausen's disease, von Recklinghausen disease、皮膚弛緩症
- 関
- 神経線維腫症
[show details]
概念
病因
- NF1の変異。17q11.2に座乗。ニューロフィブロミンをコード。rasに関係する系を抑制する癌抑制遺伝子。
遺伝
疫学
病変形成&病理
症状
皮膚症状
骨症状
- 脊柱や胸郭の変形。四肢骨の変形。約半数の症例で見られる。
眼症状
中枢神経
精神症状
合併症
診断
- 長径1.5cm以上のカフェオレ斑が6個以上存在すること
診断基準(NIH)
◎以下の所見のうち、2つ以上を有すること.
- 1. 5mm以上のカフェオレ斑が6個以上(思春期前)。15mm以上のカフェオレ斑が6個以上(思春期後)
- 2. 2つ以上の神経線維腫か、末梢神経内に1つ以上の神経線維腫
- 3. 腋窩あるいは鼠径部の色素斑
- 4. 眼窩内の神経線維腫
- 5. 2個以上のLisch結節
- 6. 骨の異常
- 7. NF1の家族歴
検査
治療
- カフェオレ斑:レーザー治療、皮膚剥削術
- 神経線維腫:外科切除
予後
参考
- 1. NEUROFIBROMATOSIS, TYPE I; NF1
- http://omim.org/entry/162200
[★]
- 英
- neurofibromatosis type 2 NF2, neurofibromatosis type II NF II, neurofibromatosis 2
- 同
- 神経線維腫症II型
- 関
- 神経線維腫症1型 neurofibromatosis type 1 NF1
概念
病因
- NF2遺伝子。NF2蛋白=マーリン merlin(moesin-ezrin-radxin like protein)
遺伝
疫学
症状
- 難聴、めまい、平衡覚の異常
合併症
診断
検査
治療
診断基準(NIH)
- 以下の1つ以上を満たす。
予後
[★]
- 英
- spinal cord tumor, spinal cord tumors
[★]
- 英
- intradural extramedullary tumor intradural extramedullary tumors, intradural-extramedullary tumor
- 関
- 脊髄腫瘍
- 脊髄腫瘍の中で最も頻度が高い。ミエログラフィー上では騎跨状に髄液腔が造影される。良性腫瘍が多く、神経鞘腫が最多で髄膜腫がこれに次ぐ。
- 神経鞘腫の場合、末梢神経の奏効に沿って発育する。髄内から髄外に進展し、ダンベル型の発育を呈する。
- 髄膜腫の場合、硬膜にべったりと張り付いて進展する。
[★]
- 英
- meningeal tumor、meningeal neoplasm
- 関
- 髄膜新生物
[★]
- 同
- intraventricular meningioma
[★]
- 同
- foramen magnum meningioma
[★]
- 同
- anaplastic meningioma
[★]
- 英
- meninx, meninges (M)
- 同
- 脳脊髄膜
[★]
- 関
- がん、腫瘍、腫瘤、良性新生物