- 57歳の女性。全身性エリテマトーデス(SLE)の治療のため入院中である。6週前に副腎皮質ステロイドとシクロホスファミドとの点滴を受け、現在はプレドニゾロン40mg/日とプロトンポンプ阻害薬とを内服している。3日前から腹痛と下痢とが続いている。意識は清明。体温 37.6℃。脈拍96/分、整。血圧 140/80mmHg。呼吸数 18/分。口腔内に異常を認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は膨満し、臍部を中心に強い圧痛がある。筋性防御はない。肝・脾を触知しない。原因検索のため行った下部消化管内視鏡像(別冊No. 24A、B)と粘膜生検のH-E染色標本(別冊No. 24C)とを別に示す。
- 腹痛と下痢の原因として最も考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [109I067]←[国試_109]→[109I069]
★リンクテーブル★
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- 75歳の女性。意識混濁のため搬入された。4か月前から易怒性、興奮および不眠が出現し、健忘が急速に進行した。1か月前から床上生活となり、幻視も出現して意思疎通が困難となった。昨日から意識が混濁し回復しないため救急搬送された。海外渡航歴、輸血歴および手術歴はない。意識レベルはJCSⅠ-3。開瞼しているが眼球は浮動しており、追視せず意思疎通は困難である。身長 155cm、体重 58kg。体温 36.2℃。脈拍 60/分、整。血圧 112/68mmHg。呼吸数 20/分。四肢に筋強剛を認め、両上肢と左下肢とにピクつくような素早い不随意運動を周期性に認める。腱反射は全般に亢進しているが、Babinski徴候は陰性である。尿所見、血液所見および血液生化学所見に異常を認めない。頭部MRIの拡散強調像(別冊No. 25)を別に示す。
- この患者における感染防御で最も注意すべきなのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [109I068]←[国試_109]→[109I070]
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- 7か月の乳児。発熱のため母親に連れられて来院した。2日前の昼過ぎから発熱があり就寝前の体温は39.0℃であった。昨日も38.9℃の発熱があったが他に目立った症状はなかった。食欲は良好で、普段より軟らかい便が2回あった。元気に泣いている。体重 6.5kg。体温 39.1℃。脈拍 148/分、整。SpO2 99%(room air)。眼球結膜に充血を認めない。口蓋垂近くの軟口蓋に紅斑を認める。口蓋扁桃に腫脹や白苔を認めない。頸部リンパ節を触知しない。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。皮疹を認めない。尿所見に異常を認めない。血液所見:赤血球 466万、Hb 12.9g/dL、Ht 42%、白血球 3,500、血小板 18万。CRP 0.5mg/dL。特に加療することなく経過観察としたところ、受診翌日の体温は36.6℃で腹部に皮疹が出現した。
- この患児で注意すべき合併症はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [109I066]←[国試_109]→[109I068]
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