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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2013/08/22 15:09:20」(JST)
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人工心肺装置(じんこうしんぱいそうち)は、心臓手術などの際、一時的に心臓と肺の機能を代行する医療機器である。人工心肺を用いた最初の成功例は、1953年にアメリカ合衆国の外科医ジョン・ギボンによってジェファーソン大学病院にて執刀されたものである。ギボンは[IBMの協力を得て]人工心肺装置の開発を行った。ギボンの成功後、Mayo-Clinicの医師たちがギボンの装置を改良し、 Mayo-Gibbon型と呼ばれた。日本における最初の成功例(1956年)は大阪大学医学部助手の曲直部寿夫による。
目次
- 1 適用
- 2 構造
- 3 経皮的心肺補助装置(PCPS)
- 4 関連項目
- 5 外部リンク
適用[編集]
人工心肺装置は虚血性心疾患、弁膜症、大血管疾患、先天性心疾患などの心疾患の手術の際に短時間だけ使用されるものである。
構造[編集]
おもに、血液循環、血液ガス交換(二酸化炭素除去、酸素添加)、体温調節がある。心臓手術では心臓を停止させ、心臓への血流を遮断して行うため、血液ポンプ(人工心)により全身への血液循環を代行する。また、人工肺により、血流のなくなる肺のガス交換機能を代行する。さらに、体温調節のための熱交換器がある。血液は右心房から脱血され、人工心肺装置を経由して上行大動脈・大腿動脈へ送血される。
生体は人工心肺装置使用時、低体温、非拍動流、抗凝固剤の大量使用、循環血液量が一定であるなど非生理的な状態におかれるためダメージを受ける。それは短時間であれば問題はないが、長時間となるとその影響は極めて大きい。人工心肺装置によって生命を長期間維持することができないことを考えれば、それは明らかである。
人工心肺(体外循環)の歴史はこうした非生理学的環境によって生じる生体に対するダメージを如何に克服するかといった研究である。体外循環条件を出来る限り生体の循環条件に近づけるために拍動流体外循環を行ったり、あるいは常温体外循環が試みられているのもその1つの努力である。一方、無輸血手術を獲得するために最近ではヘマトクリット値15%程度まで同種血輸血を行わない高度希釈を伴う体外循環や手術手技上の容易さを獲得する目的で行われる心臓や脳に対する逆行灌流など新しい非生理学的環境が導入されてきている。いずれにしても体外循環が短時間であれば生体はかなりの非生理学的環境を受け入れることが可能であるが、長時間に及んだり或いは重症例など生体側の条件が悪い場合は非生理学的環境そのものが術後合併症と直結する。体外循環のもたらす非生理学的環境は開心術に伴ったサイトカイン増加と密接に関連していると考えられているが、その機序の解明は今日的研究課題である。より安全かつ有効な体外循環を行うために体外循環の病態生理を更に研究し、解明していく必要がある。
経皮的心肺補助装置(PCPS)[編集]
経皮的心肺補助装置(けいひてきしんぱいほじょそうち)は、主に急性期の心肺補助に使用される人工心肺装置である。大腿動静脈で送脱血を行う。PCPS(percutaneous cardiopulmonary support)と呼ばれる。PCPSは、その名のとおり注射針のように皮膚を貫いて血管にカニューレ(送血管と脱血管)を挿入するのが特徴である。また、血液回路も非常に単純であるため数分間で準備し装着することができ、心原性ショックの蘇生手段として用いる場合もある。重症冠動脈疾患症例のPTCA施行時の循環補助や、呼吸不全における呼吸補助、重症心不全症例に対して適用される。PCPS装着の遅延により心肺機能が回復しても多臓器に影響を残すこととなる。そのため、適用基準を設けている。
- 適用病態
- 体外循環離脱困難症
- 術後低心拍出量症候群(LOS)難治性不整脈を含む
- 急性心筋梗塞後心源性ショック
- 心筋炎による低心拍出量症候群
- 重症冠動脈疾患症例のPTCAの施行時
- 呼吸不全に対するECMO
- 判断基準
- 主徴:左心不全心係数(成人)<2.0ℓ/min/m2(小児)<2.3ℓ/min/m2、収縮期動脈圧<80~90mmHg、左心房圧>18mmHg、
右心不全心係数(成人)<2.0ℓ/min/m2(小児)<2.3ℓ/min/m2、収縮期動脈圧<80~90mmHg、中心静脈圧>18mmHg、左心房圧>5mmHg
- 副徴:尿量<0.5mℓ/kg/h、混合静脈血酸素飽和度<65%、動脈血酸素含量較差>7.0Vol%
関連項目[編集]
外部リンク[編集]
UpToDate Contents
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English Journal
- Monitoring the occurrence of emerging contaminants in treated wastewater and groundwater between 2008 and 2010. The Baix Llobregat (Barcelona, Spain).
- Cabeza Y, Candela L, Ronen D, Teijon G.SourceDepartment of Geotechnical Engineering and Geoscience, Technical University of Catalonia-UPC, Gran Capitán s.n., 08034 Barcelona, Spain.
- Journal of hazardous materials.J Hazard Mater.2012 Nov 15;239-240:32-9. doi: 10.1016/j.jhazmat.2012.07.032. Epub 2012 Jul 27.
- The occurrence of 166 emerging compounds and four heavy metals (Cd, Ni, Hg and Pb) in treated wastewater and groundwater has been monitored at the Llobregat delta (Barcelona, Spain) over a period of 3 years. Selected compounds were pharmaceuticals, personal care products (PCPs), dioxins, polycyclic
- PMID 22877748
- Primary care physicians' and psychiatrists' approaches to treating mild depression.
- Lawrence RE, Rasinski KA, Yoon JD, Meador KG, Koenig HG, Curlin FA.SourceDepartment of Psychiatry, Columbia University Medical Center and the New York State Psychiatric Institute, New York, NY Department of Medicine, University of Chicago, Chicago, IL Department of Medicine and the MacLean Center for Clinical Medical Ethics, University of Chicago, Chicago, IL Department of Psychiatry, Vanderbilt University, Nashville, TN Department of Psychiatry, Duke University Medical Center, Durham, NC Department of Medicine, University of Chicago; and the MacLean Center for Clinical Medical Ethics, University of Chicago, Chicago, IL, USA.
- Acta psychiatrica Scandinavica.Acta Psychiatr Scand.2012 Nov;126(5):385-392. doi: 10.1111/j.1600-0447.2012.01887.x. Epub 2012 May 23.
- Lawrence RE, Rasinski KA, Yoon JD, Meador KG, Koenig HG, Curlin FA. Primary care physicians' and psychiatrists' approaches to treating mild depression. Objective: To measure how primary care physicians (PCPs) and psychiatrists treat mild depression. Method: We surveyed a national sample of US
- PMID 22616640
Japanese Journal
- 22.易出血性の悪性気管分岐部狭窄に対してPCPS下にブロンコキャス^[○!R]を用いて気道を確保し放射線治療を行った1例(第138回 日本呼吸器内視鏡学会関東支部会)
- 井上 慶明,青木 耕平,福田 祐樹,竹内 健,儀賀 理暁,江口 圭介,中山 光男
- 気管支学 : 日本気管支研究会雑誌 33(6), 500, 2011-11-25
- NAID 110008896992
- PCPSを挿入し社会復帰し得た上肢深部静脈血栓症による致死性肺塞栓症の1例
- 木内 俊介,吉原 克則,朴 理絵,伊賀 淳,伊藤 博,坪田 貴也,山崎 純一
- 日本心臓病学会誌 =Journal of cardiology. Japanese edition 6(3), 222-228, 2011-10-15
- NAID 10029839480
Related Links
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- PCPS とは. 遠心ポンプと膜型人工肺を用いた閉鎖回路の人工心肺装置により,大腿動 静脈経由で心肺補助を行うもので. ある. 大腿静脈から遠心 ... PCPS と同じシステムを 用いても,呼吸補助を主体に考えるなら ECMO と称する. 純粋な呼吸不全に対する ...
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★リンクテーブル★
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- 63歳の男性。前胸部痛を主訴に来院した。1か月前から、1週間に1回程度の頻度で200m程度の歩行時に前胸部痛が出現するようになった。今朝から、軽労作で2分程度の発作を繰り返すようになったため心配になって受診した。高血圧症と糖尿病の既往があり治療中であった。身長 164cm、体重 80kg。体温 36.8℃。脈拍72/分、整。血圧 166/92mmHg。心音と呼吸音とに異常を認めない。血液所見:赤血球 472万、Hb 13.2g/dL、Ht 40%、白血球 7,800、血小板 16万。血液生化学所見:総蛋白 6.9g/dL、AST 32IU/L、ALT 34IU/L、LD 210IU/L(基準 176~353)、CK 122IU/L(基準 30~140)、尿素窒素 23mg/dL、クレアチニン 0.9mg/dL、空腹時血糖 130mg/dL、HbA1c 7.2%(基準4.6~6.2)、トリグリセリド 190mg/dL、HDLコレステロール 25mg/dL、LDLコレステロール 148mg/dL、Na 136mEq/L、K 3.8mEq/L、Cl 100mEq/L、トロポニンT陰性。胸部エックス線写真で異常を認めない。心電図を施行するため検査室に移動したところ、胸部症状が出現した。その時の心電図(別冊No. 2A)を別に示す。直ちに硝酸薬の舌下投与を行い、2分程度で症状は改善した。改めて施行された心電図(別冊No. 2B)を別に示す。急性冠動脈症候群の診断で緊急入院となり、冠動脈造影を施行された。冠動脈造影像(別冊No. 2C、D)を別に示す。
- この患者への対応として適切なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [110D022]←[国試_110]→[110D024]
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- 58歳の男性。胸痛を主訴に来院した。1週前、プールで水泳中に締め付けられるような胸痛を初めて自覚した。痛みは数分で消失した。昨日の夕食後に同様の強い症状が出現し、約1時間で改善したためそのまま入眠した。今朝になって心配した家族に連れられて受診した。喫煙は20本/日を38年間。糖尿病にて食事指導と運動指導とを受けている。意識は清明。身長 160cm、体重 59kg。体温 36.3℃。脈拍 96/分、整。血圧 150/84mmHg。呼吸数16/分。SpO2 98%(room air)。眼瞼結膜に異常を認めない。頸静脈の怒張を認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。血液所見:赤血球 430万、Hb 14.0g/dL、Ht 36%、白血球 6,200、血小板 22万。血液生化学所見:心筋トロポニンT 陽性、CK 239IU/L(基準 30~140)、CK-MB 23IU/L(基準 20以下)。胸部エックス線写真で異常を認めない。心電図(別冊No. 31A)と冠動脈造影像(別冊No. 31B、C)とを別に示す。
- 治療として適切なのはどれか。3つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [109I078]←[国試_109]→[109I080]
[★]
- 62歳の女性。胸部違和感を主訴に来院した。脂質異常症と高血糖とを定期健康診断で指摘されていたが、仕事が忙しくそのままにしていた。本日、買い物の帰りに駅の階段を昇った時に胸部違和感を自覚した。30分ほど椅子に座って休息したが症状が改善しないため受診した。最近1か月の間に労作時の胸部違和感が頻回にあった。脈拍84/分、整。血圧124/78mmHg。SpO2 98%(room air)。同日、緊急で冠動脈造影が実施された。左冠動脈造影像(別冊No.12)を別に示す。
- 対応として適切なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [107D030]←[国試_107]→[107D032]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [107E002]←[国試_107]→[107E004]
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[正答]
※国試ナビ4※ [101B115]←[国試_101]→[101B117]
[★]
- 英
- intraaortic balloon pumping intra-aortic balloon pumiping intra aortic balloon pumping IABP
- 同
- 大動脈バルーンパンピング、大動脈内バルーンパンピング法、バルーンパンピング法
- 関
- 経皮的心肺補助 PCPS
概念
- 先端にバルーンのついたカテーテルを大腿動脈から刺入し、先端が下行大動脈左鎖骨下動脈分岐部直下にとどまるように留置。
- バルーンにはヘリウムもしくは二酸化炭素が注入される。
メリット
- 1. 拡張期動脈圧が上昇 :バルーンが拡張 → 駆出された血液を停滞させる → 冠動脈血流量の増加 → 冠状動脈の血流は拡張期圧に依存
- 2. 収縮期の駆出抵抗減弱:バルーンが収縮 → バルーン容積(30-40 mL)に相当する血液量を心臓から吸引 → 駆出抵抗減弱 → 収縮期血圧が低下 → 心仕事量・心筋酸素消費量が低下
PCPS施行時にIABPを併用することが推奨される理由
- 1. 後負荷の軽減
- 2. 組織血流の拍動化
- 3. PCPS離脱時のバックアップ
適応
禁忌
[★]
- 英
- percutaneous cardiopulmonary support, PCPS ← 日本のみ
- percutaneous cardiopulmonary bypass, emergent portable bypass system ← 欧米
- 同
- 緊急V-Aバイパス emergency V-A bypass
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