- 日齢24の新生児。嘔吐を主訴に両親に連れられて来院した。10日前から哺乳後の嘔吐を時々認めていたが、2日前から哺乳のたびに噴水状の嘔吐を認めるようになった。活気は不良である。体重 3,848g(日齢9では3,882g)。体温 36.7℃。心拍数 128/分。血圧 94/58mmHg。呼吸数 28/分。毛細血管再充満時間は3秒と延長している。四肢末梢に軽度冷感を認める。皮膚のツルゴールは低下している。大泉門はやや陥凹。咽頭発赤を認めない。胸部に異常を認めない。腹部は軽度膨満しており、右上腹部に径1.5cmの腫瘤を触知する。
- 患児の腹部超音波検査で認められる所見はどれか。
- a 腸管の拡張
- b 腸管壁の浮腫
- c 幽門筋層の肥厚
- d 肝内の充実性腫瘤
- e 総胆管の嚢腫状変化
[正答]
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★リンクテーブル★
[★]
- 83歳の男性。咳嗽と喀痰とを主訴に来院した。約1か月前に咳嗽と喀痰が出現し、1週間前には血痰も出現したため受診した。体温 36.5℃。脈拍 84/分、整。血圧 140/76mmHg。呼吸数 18/分。SpO2 92%(room air)。心音に異常を認めないが、呼吸音は右背下部にcracklesを聴取する。神経学的所見に異常を認めない。尿所見:蛋白1+、糖(-)、潜血1+。血液所見:赤血球 284万、Hb 7.8g/dL、Ht 24%、白血球 6,000(桿状核好中球 12%、分葉核好中球 55%、好酸球 3%、単球 5%、リンパ球 25%)、血小板 29万、PT-INR 1.0(基準 0.9~1.1)。血液生化学所見:AST 29U/L、ALT 24U/L、LD 189U/L(基準 176~353)、尿素窒素 19mg/dL、クレアチニン 1.7mg/dL。免疫血清学所見:CRP 9.2mg/dL、MPO-ANCA 267U/mL(基準 3.5未満)、PR3-ANCA 3.5U/mL未満(基準 3.5未満)、抗核抗体陰性、抗GBM抗体陰性。気管支鏡によって採取した気管支肺胞洗浄液は肉眼的に血性であった。腎機能障害が進行したため腎生検を施行した結果、壊死性半月体形成糸球体腎炎を認めた。胸部エックス線写真(別冊No. 20A)と胸部CT(別冊No. 20B)とを別に示す。
- 最も考えられる疾患はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [112D040]←[国試_112]→[112D042]
[★]
- 47歳の女性。腹部膨満を主訴に来院した。20歳台からアルコールの多飲歴があり、1週間前までワイン1本/日を飲んでいた。3日前から腹部膨満が出現し食事が摂れなくなったため受診した。意識は清明。身長 156cm、体重 49kg。体温 36.3℃。脈拍 72/分、整。血圧 106/60mmHg。眼瞼結膜に貧血を認めない。眼球結膜に軽度黄染を認める。頸部から胸部にかけて赤い放射状の皮疹を多数認め、圧迫によって消退する。腹部は膨満しているが圧痛を認めない。下肢に浮腫を認める。血液所見:赤血球 325万、Hb 9.4g/dL、Ht 31%、白血球 4,000、血小板7.0 万、PT-INR 1.4(基準 0.9~1.1)。血液生化学所見:総蛋白 5.9g/dL、アルブミン 2.5g/dL、総ビリルビン 3.2mg/dL、直接ビリルビン 0.9mg/dL、AST 56U/L、ALT 40U/L、ALP 280U/L(基準 115~359)、γ-GTP 24U/L(基準 8~50)、アンモニア 185μg/dL(基準 18~48)、尿素窒素 35mg/dL、クレアチニン 0.7mg/dL、Na 131mEq/L、K 3.6mEq/L、Cl 97mEq/L、α-フェトプロテイン(AFP) 3.1ng/mL(基準 20以下)。免疫血清学所見:CRP 1.2mg/dL、HBs抗原陰性、HCV抗体陰性。来院時の腹部CT(別冊No. 21)を別に示す。経口摂取ができないため輸液を開始した。
- 初期輸液のNa+濃度(mEq/L)として適切なのはどれか。
- a 35
- b 77
- c 90
- d 130
- e 154
[正答]
※国試ナビ4※ [112D042]←[国試_112]→[112D044]
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