- 79歳の男性。排尿障害を主訴に来院した。10年前から骨転移を伴う前立腺癌に対してホルモン療法を受けているが、1年前から治療に抵抗性を示している。1か月前から頻尿と残尿感とを自覚していた。今朝から排尿障害と下腹部膨満感が出現したため受診した。意識は清明。身長 165cm、体重 63kg。体温 36.2℃。脈拍 80/分、整。血圧 148/86mmHg。呼吸数 16/分。下腹部に膨隆を認める。血液生化学所見:尿素窒素 28mg/dL、クレアチニン 1.5mg/dL、Na 135mEq/L、K 4.6mEq/L、Cl 116mEq/L、PSA 15.5ng/mL(基準 4.0以下)。腹部超音波検査で両側水腎症と膀胱内の大量の尿貯留とを認める。
- まず行うべきなのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [111I046]←[国試_111]→[111I048]
★リンクテーブル★
[★]
- 76歳の女性。発熱と呼吸困難とを主訴に来院していたが、待合室でぐったりして呼びかけに応じない状態で発見された。5年前から労作時呼吸困難のため自宅近くの診療所に通院していたが、2か月前から通院を自己判断で中断していた。3日前から咳嗽、膿性痰および37.5℃の発熱が出現し、今朝から呼吸困難が出現したため救急外来を受診した。喫煙は71歳まで40本/日を50年間。来院時、意識は清明。脈拍 96/分、整。血圧 132/88mmHg。呼吸数 20/分。SpO2 82%(room air)。口唇にチアノーゼを認めた。呼吸音は減弱し、左胸部にrhonchiを聴取した。下腿に浮腫を認めなかった。鼻カニューラで2L/分の酸素投与を開始し、胸部エックス線撮影を行った。その30分後に、血液検査のため順番を待っていた待合室で倒れていたところを発見された。発見時、脈拍 124/分、整。血圧 162/108mmHg。呼吸数 12/分。動脈血ガス分析(鼻カニューラ2L/分酸素投与下):pH 7.17、PaCO2 102Torr、PaO2 69Torr。胸部エックス線写真(別冊No. 6)を別に示す。
- 適切な処置はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [111I045]←[国試_111]→[111I047]
[★]
- 34歳の男性。筋のやせを主訴に来院した。5年前から徐々に重いものを持ち上げにくくなってきた。2年前から下肢を高く挙上しづらくなり全身のやせも自覚していたが、仕事に支障がないので気にしなかった。最近、食事の時にむせるようになったため受診した。意識は清明。身長 178cm、体重 58kg。鼻声でこもるような構音障害を認める。舌、顔面および近位部優位で四肢に筋萎縮と顕著な筋線維束性収縮とを認める。両上肢挙上は可能であるが、座位からの起立には上肢の補助が必要である。腱反射は全般に低下している。感覚系、小脳系および自律神経系に異常を認めない。CK 852U/L(基準 30~140)。胸部エックス線写真で異常を認めない。呼吸機能検査で%VCは72%である。
- 診断に有用なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [111I047]←[国試_111]→[111I049]
[★]