- 83歳の女性。1か月前から続く不眠と食欲低下とを主訴に来院した。高血圧症で自宅近くの診療所を定期受診しており、血圧コントロールは良好である。既往歴に特記すべきことはない。血液検査、腹部超音波検査および上部消化管内視鏡検査で異常を認めない。半年前に夫を1年間の看病の後に亡くしている。
- 医療面接における医師の発言として適切でないのはどれか。
- a 「体重の変化はいかがですか」
- b 「死にたいと考えたりしたことはありませんか」
- c 「長期間にわたり看病されたのですね、頑張りましたね」
- d 「原因が明らかになるまで検査を繰り返し続けましょう」
- e 「ここ半年の体の調子や気持ちの面での変化を教えてください」
[正答]
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★リンクテーブル★
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- 70歳の男性。息苦しさを主訴に来院した。1か月前から農作業の途中で息切れを自覚するようになり、1週間前から就寝中に息苦しさで目が覚め、しばらく座っていると呼吸が楽になることが何度かあった。2日前から就寝中の息苦しさが増悪するため受診した。意識は清明。体温 36.5℃。脈拍 88/分、整。血圧 112/90mmHg。呼吸数 24/分。SpO2 94%(room air)。頸静脈の怒張を認めない。胸部の聴診でⅡ音の奇異性分裂、Ⅲ音およびⅣ音を認め、胸骨右縁第2肋間を最強点とするⅣ/Ⅵの収縮期駆出性雑音を聴取し、頸部への放散を認める。両側の下胸部に吸気時のcoarse cracklesを聴取する。下腿に軽度の浮腫を認める。
- この患者で予想される所見はどれか。
- a 脈圧の開大
- b 大腿静脈の怒張
- c 脈波伝達速度の亢進
- d 頸動脈波の鈍い立ち上がり
- e 足関節上腕血圧比(ABI)の低下
[正答]
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- 66歳の女性。5日前の大地震で主要道路が破壊され、大規模な余震が続く地域に居住している。糖尿病のため経口血糖降下薬を服用中で、地震前は約50km離れた自宅から自家用車で通院していた。内服していた薬がなくなったため、対応について電話相談を受けた。近隣に診療所はあるが地震後は閉院しているという。徒歩圏内に避難所が開設されているが、自宅は損壊を免れ居住可能であり、現在1人で暮らしている。公共交通機関は復旧していない。
- 最も適切な対応はどれか。
- a 診療所の医師を探すように伝える。
- b 自家用車で診察に来るよう伝える。
- c しばらく放置しても問題ないと伝える。
- d 直接診察しないと医学的な判断はできないことを伝える。
- e 自治体または最寄りの避難所の保健医療職に連絡するよう伝える。
[正答]
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