- 56歳の男性。健康診断で高血圧を指摘されて来院した。これまでの健康診断では異常を指摘されたことはなかった。喫煙は15本/日を35年間。初診時の血圧は162/102mmHg。精密検査の結果、本態性高血圧症と診断された。担当医は患者に選択できる治療法とそれぞれの利益と不利益とについて説明した後、降圧薬による治療が望ましいと説明した。患者は担当医の説明を十分に理解したようであったが、「先生の言われたことは理解できましたし、薬による治療が必要であることについてもよく分かりました。しかし、現時点で薬を飲むことには抵抗があり、今すぐ決めることは難しいです」と述べた。医師は「そうですか、決めるのは難しいのですね」と患者の考えを受けとめた。
- それに続く医師の言葉として最も適切なのはどれか。
- a 「それでは薬は使わないようにします」
- b 「飲みたくない理由を教えてください」
- c 「あなた自身で決めなくてはなりません」
- d 「従ってもらえないなら、今後診察はできません」
- e 「高血圧のリスクについて十分理解していないようです」
[正答]
※国試ナビ4※ [111F018]←[国試_111]→[111F020]
★リンクテーブル★
[★]
- 75歳の男性。呼吸困難と起坐呼吸とを主訴に来院した。3年前から高血圧症、弁膜症および脂質異常症で自宅近くの医療機関を定期受診していた。1週間前から咽頭痛および発熱の症状があり、その後、階段昇降時に息切れを自覚し、徐々に起坐呼吸の状態となった。意識は清明。体温 37.2℃。脈拍 100/分、整。血圧 138/86mmHg。呼吸数 24/分。SpO2 88%(room air)。頸静脈の怒張と両下腿の浮腫とを認める。胸部の聴診でⅢ音とⅣ音とを聴取し、心尖部を最強点とするⅣ/Ⅵの全収縮期雑音を聴取する。呼吸音は両側の下胸部にcoarse cracklesを聴取する。四肢末梢に冷感を認めない。心電図は洞性頻脈を認めるが、有意なST-T変化を認めない。胸部エックス線写真(別冊No. 1)を別に示す。酸素投与を開始し、静脈路の確保と心電図モニターの装着とを行った。
- 硝酸薬とともに投与すべきなのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [111F019]←[国試_111]→[111F021]
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- 76歳の男性。転倒して頭部を打撲したため長男に伴われて来院した。もともと妻と長男との3人暮らしであったが、6か月前に妻が他界した。それ以降は外出をしなくなり、夜遅くまでテレビを観て過ごすようになっている。炊事や洗濯はしているが生活用品の買い物は長男が会社からの帰りに行っている。3週間前にも食器棚の高い所にある皿を取ろうとして転倒した。妻が他界する前は、自治会の会長を務めていたという。意識は清明。右前頭部に擦過傷を認める。徒手筋力テストで腸腰筋は5、大腿四頭筋は5である。片足立ちは不安定である。その他の神経学的所見に異常を認めない。頭部CTに異常を認めない。
- 最も適切な対応はどれか。
[正答]
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