- 4か月の乳児。健康診査のため母親に連れられて来院した。母親と健診医との会話を以下に示す。
- 健診医 「お子さんはミルクをよく飲みますか」
- 母親 ①「母乳ですが、足りないようなので粉ミルクを足しています」
- 健診医 「あやしたときに笑いますか」
- 母親 ②「はい、よく笑います」
- 健診医 「お母さんの声の方を振り向きますか」
- 母親 ③「はい、振り向きます」
- 健診医 「首はすわっていますか」
- 母親 ④「まだすわっていないようです」
- 健診医 「寝返りをしますか」
- 母親 ⑤「まだしません」
- 異常である可能性が高いのはどれか。
[正答]
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★リンクテーブル★
[★]
- 70歳の男性。下腿の皮疹を主訴に来院した。約3週間前に両下腿に皮疹が出現し、一過性に両膝関節痛と腹部の疝痛があった。数日前から皮疹が増悪したため受診した。身長 168cm、体重 57kg。体温 36.8℃。脈拍 84/分、整。血圧 150/82mmHg。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。両下腿に皮疹を認める。両側の足背に軽度の浮腫を認める。尿所見:蛋白1+、潜血3+、沈渣に赤血球 多数/1視野、尿蛋白 1.8g/日。血液所見:赤血球 420万、Hb 12.2g/dL、Ht 36%、白血球 9,400(分葉核好中球 64%、好酸球 3%、好塩基球 1%、単球 7%、リンパ球 25%)、血小板 19万。血液生化学所見:総蛋白 6.8g/dL、アルブミン 3.8g/dL、尿素窒素 32mg/dL、クレアチニン 1.5mg/dL。免疫血清学所見:抗核抗体 陰性、MPO-ANCA 陰性。尿中Bence-Jones蛋白 陰性。診断のため腎生検を行った。下腿の皮膚所見(別冊No. 4A)、腎生検のPAM染色標本(別冊No. 4B)及び蛍光抗体IgA染色標本(別冊No. 4C)を別に示す。
- この患者で正しいのはどれか。
- a 腎機能の予後が悪い。
- b 消化管出血は起こらない。
- c 心電図異常を高率に合併する。
- d 皮膚生検で真皮深層にIgGが沈着する。
- e 悪性腫瘍のスクリーニングが必要である。
[正答]
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[★]
- 20年前、機械工場から化学物質が大気中に流出した。直後から地域で気管支喘息様の症状を訴える者がみられたが、一時的な流出で数か月後には症状を訴える者はいなくなった。当時の調査では、個人の曝露量と急性の気管支喘息様症状の有病率とに相関が認められた。最近になって、この物質に曝露すると5年後から肝臓悪性腫瘍による死亡率が増加することが海外で報告された。このため、所管する地方自治体が周辺住民への健康影響を再評価することとなった。当時の個人の曝露量のデータは自治体に保管されている。
- 健康影響の評価のために最初に着手するのはどれか。
- a 当時の情報をすべて破棄する。
- b 前向き研究のデザインに着手する。
- c この地域の肝臓悪性腫瘍による死亡率を調べる。
- d 現在の工場周辺の大気中化学物質濃度を測定する。
- e 肝臓悪性腫瘍の入院患者による症例対照研究を開始する。
[正答]
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