- 英
- third ventricle
- ラ
- ventriculus tertius
- 関
- 脳室系、脳室
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2016/06/18 10:46:43」(JST)
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脳: 第三脳室 |
脳室と脳表面の関係を示した模式図
赤色で示す領域が第三脳室
脳室を側面から見た絵
|
名称 |
日本語 |
第三脳室 |
英語 |
third ventricle |
ラテン語 |
ventriculus tertius |
略号 |
3V |
関連構造 |
上位構造 |
脳室系、間脳 |
画像 |
アナトモグラフィー |
三次元CG |
Digital Anatomist |
冠状断
大脳パーツ
脳室系
冠状断(海馬)
冠状断(脚間窩)
冠状断(脳弓柱)
水平断(上丘)
水平断(前交連)
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関連情報 |
IBVD |
体積(面積) |
Brede Database |
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NeuroNames |
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第三脳室(だいさんのうしつ、英: third ventricle)とは、左右の間脳に挟まれた空間を指す。両外側では室間孔(interventricular foramen、またはモンロー孔、Monro foramen)を通じて側脳室に、尾側では中脳水道を通じて第四脳室につながり、脳脊髄液(cerebrospinal fluid、以下CSF)の通り道になっている。
第三脳室は、左右の視床を隔てる幅の狭い空間である。その壁になっているものを次に挙げる。なお、この場所では特に方向の表現が誤解されやすい。原則として間脳・大脳については前が吻側・上が背側、脳幹については前方ななめ上が吻側である。
- 外側:左右の視床と視床下部。左右の視床をつなぐ視床間橋が第三脳室を通り抜けている。
- 背側(上):第三脳室の脈絡組織。脈絡組織は第三脳室の吻側端近くで後外側に折れかえり、側脳室の脈絡組織に移行する。このとき第三脳室と側脳室の連絡であるモンロー孔を通る。脈絡組織を隔てて第三脳室の背側はクモ膜下腔の続きで大脳横裂と呼ばれる。大脳横裂は第三脳室の脈絡組織と脳弓の間の狭い隙間である。
- 吻側(前):モンロー孔の吻側では、前交連が左右の大脳半球をつなぐ。前交連はやや前下方の視交叉まで続いて第三脳室の吻側壁を作っている。視交叉の場所が第三脳室の中でもっとも吻側にある。
- 腹側(下):視交叉のすぐ後下方から漏斗が伸びる。漏斗は下垂体の根元にあたる部分である。第三脳室の尾側壁はもっとも前方が漏斗に向かう線維で作られ、その後ろは中脳の吻側(上)面である。
- 尾側(後ろ):中脳水道が第三脳室に開く部分の後方で、後交連が左右の大脳半球をつなぐ。第三脳室の尾側壁は後交連からその後方の松果体に続く。松果体の部分が第三脳室の中でもっとも尾側にあり、そこには前上方から第三脳室の脈絡叢がつながっている。
側脳室の脈絡叢で作られたCSFはモンロー孔を通って第三脳室に入り、第三脳室の脈絡叢で作られた分とともに中脳水道から第四脳室に向かう。詳しくは脳脊髄液を参照されよ。
画像
-
第三脳室の位置を様々な角度から眺めた動画。赤色で示す領域が第三脳室。(画像出典:Anatomography)
参考文献
- Werner Kahle、長島聖司・岩堀修明訳『分冊 解剖学アトラスⅢ』第5版(文光堂、ISBN 4-8306-0026-8、日本語版2003年)
関連項目
|
ウィキメディア・コモンズには、第三脳室に関連するカテゴリがあります。 |
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 意識障害で発症した第三脳室部~小脳橋角部のSchwannomaに対し、pterional approachとsubtemporal approachの二期手術にて治療を行った1例
- 飯島 圭哉,長野 拓郎,矢尾板 裕之
- The Kitakanto medical journal 61(4), 557-557, 2011-11-01
- NAID 120003824713
- 第三脳室底開窓術の有用性と限界 : adaptation periodの術後管理を含めて(<特集>神経内視鏡の進歩)
- 新 靖史,松山 武,内山 佳知,朴 永銖,川口 正一郎,中瀬 裕之
- 脳神経外科ジャーナル 20(10), 725-733, 2011-10-20
- … 第三脳室底開窓術(endoscopic thirdventriclostomy:ETV)は,低侵襲性からも大切な治療となっているが,安全性と確実性を高めるためには,手術手技に加えて,髄液循環の評価が重要である.交通性,吸収能に注目したCSF pathwayとpulse pressureを考慮に入れたCSF dynamicsを考えることが有用である.ETVは髄液循環の変化の時期"adaptation period"を経て病態が改善する特徴がある.この時期を第三脳室内にICP sensorを留置して圧変化を …
- NAID 110008750596
Related Links
- 第三脳室 | 詳細 | ニュース 検索 フレッシュアイペディアは、ウィキペディア財団が運営するウィキペディア日本語版に含まれるフリー百科事典の情報及びその関連情報を引用し、提供しております。
- 脳脊髄液が産生される脳内の腔。ヒトの場合、左右一対の側脳室と、正中に第三脳室、第四脳室が一つずつの、計四つの脳室がある(図1)。これらは相互に連絡があり、くも膜下腔へと接続されることで、脳脊髄液は脳室内を循環する。
- 第三脳室(だいさんのうしつ、third ventricle)とは、左右の間脳に挟まれた空間を指す。両外側では室間孔(interventricular foramen、またはモンロー孔、Monro foramen)を通じて側脳室に、尾側では中脳水道を通じて第四脳室につながり ...
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★リンクテーブル★
[★]
- 英
- schizophrenia
- 同
- 精神分裂病、分裂病
- 関
- 精神疾患、向精神薬、抗精神病薬
ICD-10
- F20.0 Paranoid schizophrenia
- F20.1 Hebephrenic schizophrenia
- F20.2 Catatonic schizophrenia
- F20.3 Undifferentiated schizophrenia
- F20.4 Post-schizophrenic depression
- F20.5 Residual schizophrenia
- F20.6 Simple schizophrenia
- F20.8 Other schizophrenia
- F20.9 Schizophrenia, unspecified
DSM-IV
概念
- 統合失調症 schizophrenia (=精神分裂病 shizo(分裂) + phrenia(心))
- 感情、思考、行動の統合がとれていない。
歴史
- クレペリン Kraepelin,E.(1899):早発性痴呆として統合失調症を分離
- ブロイラー Bleuler,E. (1911):schizophreniaの名称を与えた。ブロイラーの基本症状
- シュナイダー Schneider,K.(1939):シュナイダーの一級症状
疫学
- 100人に1人が罹患している。120人に1人とも(発病危険率0.8%)
- 発症年齢:15-35歳に集中。10歳以下や40歳以降に発症することは少なく、55歳におこるのはまれ。
- 性差:男性の方が発症年齢が少ない。
遺伝性
- 参考1
- 発症には遺伝要因と環境要因の関与が考えられる。
リスクファクター
病前性格
- 非社交的、物静か、控えめ、生真面目、変人
- 臆病、繊細、敏感、神経質、興奮しやすい、自然や書物に親しむ
- 従順、善良、温和、無頓着、鈍感
病型
病因
- 前頭葉、辺縁系、線条体、視床下部 → ドーパミンD2受容体遮断薬が治療薬 (抗精神病薬)
統合失調症の特徴
- 1.意識障害はおこらない
- 2.知的障害は起こらない
- 3. 特異的な症状がない
- 4. 個々の精神機能はそれ自体は障害は起こらない
ブロイラーの4つのA
- ①連合弛緩 Assosiationslockerung
- ②感動鈍麻 Affekverblodung
- ③両価性 Ambivalence
- ④自閉 Autisumus
統合失調症の陽性、陰性症状
- 陽性症状:本来あるべきでないことがあるもの:幻聴
- 陰性症状:本来あるべきものがないもの:感情の鈍麻
症状
- PSY.255-256
- 意欲・感情:不安、緊張、興奮。昏迷、カタレプシー
- 自我:自我の能動性が障害され、自らの思考や行動が他人の意志によって影響されていると思いこむこと。
- 知能:知的能力は低下しない。異常体験に支配されている場合や人格の崩壊が進行した例では、的確な判断能力が損なわれる。
- 疎通性:異常体験に支配されていたり、強い興奮や昏迷を示す場合には疎通性は得られない。
- 病識:統合失調患者は自らが異常な状態にあることを認識できない
診断基準
DSM-IVによる統合失調症の診断基準
A.
|
特徴的症状:以下のうち2つ以上が1ヶ月以上の存在
|
(1) 妄想
|
(2) 幻覚
|
(3) 解体した会話
|
(4) ひどく解体したまたは緊張病性の行動
|
(5) 陰性症状:感情平板化、思考貧困、意欲欠如
|
B.
|
社会的または職業的機能の低下
|
C.
|
期間:少なくとも6ヶ月間存在
|
D.
|
失調感覚障害(統合失調感情障害)と気分障害を除外
|
E.
|
物質や一般身体疾患の除外
|
F.
|
広汎性発達障害との関係:自閉性障害や 他の広汎性発達障害の既往歴がある場合、 顕著な幻覚や妄想が少なくとも1ヶ月存在すること
|
ICD-10による統合失調症の診断基準
- 一ヶ月以上ほとんどいつも明らかに存在すること
検査
治療
- 薬物療法
- 精神療法:支持的精神療法(安定した医師患者関係を樹立する)
- 電気痙攣療法:陽性症状が顕著で薬物療法の効果が見られない場合に適応。陽性症状の有無にかかわらず自殺のおそれがあり、他の治療によって改善に見られない場合も適応。
- 社会復帰のための治療:
- 作業療法:自発性と対人接触が改善。
- レクリエーション療法:
- 認知行動療法:生活技能訓練(ここの患者に適した目標を設定して行動療法を行う。対人及び社会的技能を学習し、実際の生活に応用していく)
参考
- 1. 統合失調症 学習テキスト 病客様とご家族の皆様がともに学んでいただくために 医療法人梁風会高梁病院 心理教育委員会編集
- http://www.ryoufhu.com/hp/sctekisuto.pdf
- 2. 【0738】一卵性双生児の統合失調症について
- http://kokoro.squares.net/psyqa0738.html
[★]
- 英
- midbrain
- ラ
- mesencephalon
- 関
- 脳, 一次脳胞
解剖
- 中心管は、細い中脳水道となっている
- 中脳は3つの領域に分けられる。
- 中脳水道より背側にある領域は中脳蓋
- 腹外側に突出した部分は大脳脚
- 両者の間の領域が中脳被蓋である
発生
Henry Gray (1825-1861). Anatomy of the Human Body. 1918.
中脳とは(医学大事典)
臨床関連
神経内科
[★]
- 英
- Wernicke's encephalopathy, Wernicke encephalopathy
- 同
- Wernicke脳症、急性出血性上部灰白脳炎 polio-encephalitis haemorrhagica superior acuta
- 関
- ウェルニッケ症候群、ウェルニッケ病
病因
病理
症状
- 眼球運動障害:両側外転神経麻痺、両側方注視麻痺、上方注視麻痺、両側内転障害。眼振。
- コルサコフ症候群:記銘障害、作話、空間と時間に対する失見当識
検査
-
- 乳頭体、第三脳室、中脳水道、第四脳室周囲の灰白質に病変部位が認められる。
国試
[★]
- di 分離、二の、二重の
- 英
- interbrain
- ラ
- diencephalon (KH)
- 関
- 脳
発生過程
間脳より発生する構造
- thalamus, hypothalamus, epithalamus, subthalamus, posterior lobe of the pituitary, and neural retina (KAPLAN STEP 1 Q BOOK p.54)
解剖学
- --視床下溝--
[★]
- 英
- posterior pituitary (Z), posterior lobe of hypophysis
- ラ
- lobus posterior hypophyseos
- 同
- 神経下垂体 neurohypophysis (Z)、神経性下垂体
- 関
- 下垂体
発生学的由来
- 第三脳室が突出したもの(PT.408)
- 間脳腹側部の神経上皮の一部より生じる
解剖
機能
-神経性下垂体
-neurohypophysis
[★]
- 英
- third cerebral ventriculostomy
- 関
- 神経内視鏡、水頭症
[show details]
第三脳室底開窓術 : 約 10,400 件
第3脳室底開窓術 : 約 4,090 件
第3脳室底開窓術 : 約 4,140 件
- 非交通性水頭症に対する治療として広まりつつある。神経内視鏡を用いて行う。
- これまでは脳室シャント術が一般的であったが、シャント感染、シャント機能不全、あるいは髄液の過剰排出に伴う合併症も少なくなかった。このため、内視鏡的第3脳室開窓術が広く行われるようになってきた。冠状縫合近傍の頭蓋骨に小孔を開け、内視鏡を側脳室、モンロー孔を介して第3脳室にすすめ、第3脳室底を掻爬し脳室とくも膜下腔を交通させるものである。(SCN.299)
参考
- http://square.umin.ac.jp/neuroinf/cure/006.html
- http://home.hiroshima-u.ac.jp/nouge/right/endoscopicsurgery.htm
- http://home.hiroshima-u.ac.jp/atom/hydrotreat.htm
[★]
内視鏡的第3脳室開窓術
[★]
- 英
- ventricle、ventriculus、ventriculi、ventricular
- 関
- 胃、腔、心室、心室性、脳室
[★]
- 英
- ventricle, ventricles
- ラ
- ventriculus cerebri
- 関
- 側脳室、第3脳室、第4脳室