- 英
- tuberous sclerosis, TSC
- 同
- ブルヌヴィーユ病 Bourneville's disease Bourneville disease、ブルヌヴィーユ母斑症(NDE)、ブルヌヴィーユ・プリングル病 ブルヌヴィーユ-プリングル病 Bourneville-Pringle disease、ブルヌヴィーユ・プリングル母斑症(NDE)、結節性脳硬化症 tuberous brain sclerosis
- 関
- 神経皮膚症候群、網膜神経膠性過誤腫
概念
疫学
- 孤発例:60-70 (NDE.345)
- 頻度:1人/1万-15万人 (参考3)
病因
- 特発性
- 遺伝性:TSC1(9q34)、TSC2(16p13.3)
遺伝形式
病理
症候
検査
頭部CT
- 側脳室壁や基底核での結節状石灰沈着、脳室拡大 (NDE.345)
頭部MRI
- 結節状腫瘤 (NDE.345)
- T2強調画像:大脳皮質下の斑状高信号領域
治療
- 皮膚
- てんかん(痙攣発作)
- 進行性知能低下:治療法無し
参考
- http://www.nagata-microtia.jp/images/100628214139.jpg
- 2. [charged] Tuberous sclerosis complex - uptodate [1]
- 3.
- http://i-erika.com/room/bohansyo_1.html
- 同
- 血管線維腫
Wikipedia preview
出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/11/04 14:47:30」(JST)
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結節性硬化症(けっせつせいこうかしょう、別名:プリングル病、英名:tuberous sclerosisまたはBourneville-Pringle、略称:TS, TSC)とは、母斑症(神経皮膚症候群)のひとつである。常染色体優性遺伝をする遺伝性疾患であり、葉状白斑、てんかん、精神発達遅滞の3つの症状が特徴(3主徴)である。日本では、難治性疾患克服研究事業の対象となっている。
目次
- 1 症状
- 2 検査
- 3 治療
- 4 肺リンパ管筋腫症との関連
- 5 出典
- 6 関連項目
- 7 外部リンク
症状
- 皮膚病変
- 顔面の血管線維腫、皮膚の白斑、結合組織母斑、爪囲線維腫
- 内臓病変
- てんかん、網膜腫瘍、心臓の横紋筋腫、腎の混合腫瘍、肺リンパ管筋腫症
検査
治療
根本的な治療法は存在しない。主な症状への対症療法、開発中の薬剤等に関する情報は下記参照。
- 点頭てんかん: ACTH療法、ビガバトリン(商品名サブリール(日本国内未承認))
- 良性腎腫瘍(AML)、良性脳腫瘍(SEGA): 外科的切除、エベロリムス(商品名アフィニトール)[1]
- 顔面血管線維腫、腫瘍: 外科的切除、Nd:YAGレーザーの照射、炭酸ガスレーザーの照射、ラパマイシン(治験段階)[2]
- リンパ脈管筋腫症(LAM): シロリムス(治験段階)
肺リンパ管筋腫症との関連
肺リンパ管筋腫症(LAM:過誤腫性肺脈管筋腫症)は若年女性にみられるまれな疾患である。病理学的には結節性硬化症の肺病変と区別することができず、LAMを肺限局型の結節性硬化症と捉える者もいる。CTではびまん性の嚢胞の形成があり、病理学的には肺胞の破壊と、平滑筋の増生が認められる。閉塞性換気障害をおこし、気胸の原因にもなる。進行例では肺移植が必要となる。
出典
- ^ 「アフィニトール®」、結節性硬化症に伴う腎血管筋脂肪腫および上衣下巨細胞性星細胞腫の治療薬として効能効果追加承認を取得(ノバルティスファーマ株式会社 プレスリリース)2014年05月29日閲覧]
- ^ 神経皮膚症候群に関する調査研究・結節性硬化症の顔面血管線維腫に対するラパマイシン軟膏外用療法に関する研究(片山一朗、金田眞理、田中まり(大阪大大学院医学系研究科))2011年11月8日閲覧]
関連項目
外部リンク
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 結節性硬化症に随伴してみられた脳室上衣下巨細胞性星細胞腫の1例
- 安倍 秀幸,河原 明彦,杉田 保雄,山口 知彦,真田 咲子,矢野 博久,鹿毛 政義
- 日本臨床細胞学会雑誌 50(3), 186-190, 2011-05-22
- NAID 10028110075
- LAMとその周辺に対する新規分子標的治療薬の展望 (特集 リンパ脈管筋腫症(LAM)の最前線)
- 症例 肝・腎血管筋脂肪腫と肺リンパ脈管筋腫症を合併した結節性硬化症の1例
- てんかん原性大脳皮質形成異常の外科病理と病理学的研究手法
Related Links
- 結節性硬化症はプリングル病とも呼ばれます。全身に過誤腫とよばれる良性の腫瘍が できる病気です。皮膚と神経系に異常がみられ、 皮膚の症状があざの様に斑状に出る( 母斑)ことから、神経皮膚症候群あるいは母斑症というグループに入れられています。 ...
- Tuberous sclerosis(結節性硬化症)に関する記載は,1862年von Recklinghausen により ...
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★リンクテーブル★
[★]
- 4か月の乳児。両手を挙上する発作を主訴に来院した。1週前から1日2、3回、何かに驚いたように両上肢を瞬間的にピクつかせる動作が出現した。発作時意識消失がなく、発作後は笑っていた。発作は連続して5、6回シリーズをなして起こるようになり、これが1日に20シリーズ以上になった。両上肢の挙上と同時に頭部を前屈する発作となり、あやしても笑わなくなった。意識は清明。体格・栄養中等度。体温36.7℃。引き起こし反射で頭部後屈を認め、首の坐りが遅れている。両側深部腱反射は正常であり、両側Babinski徴候は陽性である。大腿外側部の写真と脳波とを以下に示す。考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [096A043]←[国試_096]→[096A045]
[★]
- 1歳の男児。湿疹を主訴に来院した。生後6か月ころから湿疹を認め治療していたが軽快しなかった。皮膚の掻破によってしばしば膿痂疹を形成した。身長68cm(-1.5SD)、体重7.1kg(-2.OSD)。体温37.0℃。脈拍96/分、整。全身に湿疹を認める。右肋骨弓下に肝を1cm触知する。血液所見:赤血球370万、Hb9.8g/dl、Ht30%、白血球13,000(桿状核好中球5%、分葉核好中球30%、好酸球10%、単球2%、リンパ球53%)、血小板2.1万。血液生化学所見:IgG1,260mg/dl(基準460~1,220)、IgA 200mg/dl(基準16~128)、IgM 10mg/dl(基準57~260)。CRP2.1mg/dl。
- この疾患と遺伝形式が同じなのはどれか。2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [102G040]←[国試_102]→[102G042]
[★]
- 4歳の女児。けいれん発作を主訴に来院した。3歳児健康診査で言葉の遅れを指摘された。4歳5か月時、保育所で昼寝中に意識障害と全身けいれんとを起こした。身長94.0cm(-2.5SD)、体重12.0㎏(-2.0SD)。体温36.8℃。呼吸数30/分。脈拍80/分、整。四肢と腰背部とに多毛がみられる。脳脊髄液所見:細胞数2/μl(基準0~2)、蛋白25mg/dl(基準15~45)、糖59mg/dl(基準50~75)。血清生化学所見:血糖130mg/dl、アンモニア40μg/dl(基準18~48)、乳酸82mg/dl(基準5~20)、ピルビン酸4.0mg/dl(基準0.3~0.9)。頭部単純MRIのT2強調像を以下に示す。
- 最も考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [100A046]←[国試_100]→[100A048]
[★]
- 7か月の乳児。頻回のけいれん発作を主訴に母親に連れられて来院した。母親の妊娠・分娩経過に異常なく、定頸は5か月であった。6か月ころより首を前に倒すようなけいれん様発作が1日に何度も出現するようになった。身長 67.0cm、体重 8.0kg。体温 36.5℃。脈拍 116/分、整。血圧 80/46mmHg。呼吸数 24/分。SpO2 98%(room air)。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。体幹と殿部とに白斑を5個認める。血液所見:赤血球 400万、Hb 10.5g/dL、Ht 38%、白血球 10,000、血小板 25万。頭部単純CTで脳室周囲の石灰化像を認める。
- 最も考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [109I054]←[国試_109]→[109I056]
[★]
- 20歳の男性。頭痛を主訴に来院した。 3週前から頭痛が出現し徐々に増強してきた。食欲がなくなり、歩行時にふらつきもみられた。母と叔父とが脳腫瘍の手術を受けている。入院時血圧180/100mmHg。失調性歩行を認め、入院後も血圧高値が持続している。眼底検査で網膜血管腫を認める。腹部CTで左副腎に腫瘤を認める。頭部造影MRIのT1強調矢状断像(別冊No.8)を別に示す。
- 最も考えられるのはどれか。
[正答]
E
- 家族歴、褐色細胞腫、年齢、脳圧亢進症、小脳失調、網膜血管腫から疑う。
※国試ナビ4※ [105D029]←[国試_105]→[105D031]
[★]
- 8歳の女児。疲れやすいため母親に連れられ来院した。2年前から低身長、頻回の嘔吐および運動後の激しい疲れに気付いていた。2か月前に右半身のけいれんが2回あり、けいれん後に一過性の視力障害があった。母親も低身長であり、糖尿病の治療を受けている。来院時、全身の骨格筋にやせと脱力とがあり、軽度の難聴を認める。血清生化学所見:GOT 65単位(基準40以下)、GPT 50単位(基準35以下)、CK 200単位(基準10~40)、乳酸47mg/dl(基準5~20)。
- 診断はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [095D044]←[国試_095]→[095D046]
[★]
- 6か月の女児。下肢の皮疹を主訴に来院した。在胎40週、2,800gで出生した。出生時には下肢に水疱を多数認めたが、水疱は次第に軽減した。母親は流産歴が2回ある。下肢の写真を以下に示す。考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [102A035]←[国試_102]→[102A037]
[★]
- 17歳の女子。体幹と四肢とに多発する皮疹を主訴に来院した。皮疹は出生時から存在する。脊往側湾を認める。体幹の写真を以下に示す。
[正答]
※国試ナビ4※ [095G006]←[国試_095]→[095G008]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [100B012]←[国試_100]→[100B014]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [098H012]←[国試_098]→[098H014]
[★]
- a. (1)(2)
- b. (1)(5)
- c. (2)(3)
- d. (3)(4)
- e. (4)(5)
[正答]
※国試ナビ4※ [097B012]←[国試_097]→[097B014]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [102E038]←[国試_102]→[102E040]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [104I037]←[国試_104]→[104I039]
[★]
- a. (1)(2)
- b. (1)(5)
- c. (2)(3)
- d. (3)(4)
- e. (4)(5)
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [102A008]←[国試_102]→[102A010]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [095B008]←[国試_095]→[095B010]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [101B061]←[国試_101]→[101B063]
[★]
[★]
- 顔写真と(A)と頭部単純X線写真(B)とを次に示す
- 疾患はどれか
[★]
[★]
- 英
- hereditary disease
- 関
- 先天性疾患
- 世代を通じて配偶子に伝えられる疾患。家族性発生をみる。
- 遺伝性疾患は必ずしも先天性疾患ではない。
- 例:Huntington病
遺伝性疾患
常染色体優性遺伝
常染色体劣性遺伝
伴性劣性遺伝
伴性優性遺伝
[★]
- 英
- neurocutaneous syndrome、neurocutaneous disorder
- 関
- 母斑症 phakomatosis
- 外胚葉異常により皮膚母斑や神経腫瘍を生じる先天性疾患
- 神経線維腫症2型, neurofibromatosis type 2, NF2
- 結節性硬化症, tuberous sclerosis
- ポイツ・イェーガー症候群, Peutz-Jeghers syndrome:顔面片側性の単純血管腫(三叉神経第1枝に沿う(CN V1))、眼の脈絡膜血管腫、脳軟膜の血管腫 → 中枢神経症状(乳幼児期からの痙攣発作、大脳半球萎縮、石灰化、知能障害)、眼症状(脈絡膜の血管腫による眼圧亢進、緑内障 → 牛眼 )
- 色素失調症, incontinentia pigmenti, ブロッホ・ザルツバーガー症候群, Bloch-Sulzberger syndrome
- スタージ・ウェーバー症候群, Sturge-Weber syndrome:遺伝性無し。皮膚症状:顔面片側性の単純血管腫(三叉神経第1枝に沿う(CN V1)) 。中枢神経症状:顔面血管腫が存在する側の特に後頭葉に脳軟膜の血管腫が発生 (NDE.349)。乳幼児期からの血管発作。大脳半球萎縮、石灰化、知能障害。眼症状:緑内障(牛眼)
- クリッペル・トレノーニイ・ウェーバー症候群, Klippel-Trenaunay-Weber syndrome
- 神経皮膚黒色症, neurocutaneous smelanosis
- 汎発性黒子症候群, lentiginosis profusa, LEOPARD症候群
- 基底細胞母斑症候群, basal cell nevus syndrome
- フォン・ヒッペル・リンドウ病, von Hippel-Lindau disease:常染色体優性遺伝。
- 色素血管母斑症, phacomatosis pigmentovascularis, オスラー病, Osler disease
- 遺伝性出血性毛細血管拡張症, hereditary hemorrhagic telangiectasia
- 青色ゴムマリ様母斑症候群, blue rubber-bleb nevus syndrome
- マフッチ症候群, Maffucci's syndrome
- Zinsser-Cole-Engman症候群, Zinsser-Cole-Engman syndrome
- 先天性角化異常症, dyskeratosis congenita
- 表皮母斑症候群, epidermal nervus syndrome
- 先天性血管拡張性大理石様皮斑, cutis marmorata telangiectatica congenita
[★]
- 英
- nevus, birthmark
- ラ
- naevus
- 同
- あざ
定義
- 遺伝的ないし胎生的素因に基づき、生涯のさまざまな時期に発現し、きわめて徐々に発育し、皮膚の色調あるいは形の異常を主体とする限局性の皮膚の奇形
分類
由来による分類
- A. メラノサイト系母斑(神経堤由来):
- B. 上皮細胞系母斑
- C. 間葉細胞系母斑
-
- 通常型
- 特殊型
[★]
- 英
- syringoma
- 同
- 発疹性汗腺腫 eruptive hidradenoma、発疹性汗管腫 eruptive syringoma
- 関
- 汗腺系腫瘍
臨床写真
- 参考1より引用
概念
- 主として表皮内エクリン汗管への分化を示す良性腫瘍。
- エクリン汗腺の真皮内汗管が限局性に増殖した結果、皮膚色~褐色の1-3mm大の小丘疹を生じる。
- 下眼瞼部に好発するが、それ以外にも体幹前面、腋窩、外陰部にも生じうる。対称性に生じる。
- 体幹前面に播種状に多発した場合は発疹性汗腺腫とよばれる。
疫学
- 女性に多い
- 汗の分泌が増加する思春期以降に顕著となる。
症状
鑑別診断
- 参考1.
診断
治療
- 無治療でも問題ないが、美容上問題となる場合には自由診療で治療対象となりうる。
- CO2レーザー療法での焼灼が有用であると報告されている。
- 凍結療法も有用とされる
予後
- 無治療で問題なく、悪性化しないが、自然消退しない。
参考
- 1. Cutaneous Syringoma: A Clinicopathologic Study of 34 New Cases and Review of the Literature
- https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3726900/
[★]
痙攣
- 英
- (脳脊髄性)convulsion、seizure、(痛性)cramp、(痙縮)spasm、convulsive
- 同
- 痙攣発作
- 関
- 筋痙攣、痙縮、痙直、痙攣、痙攣性、スパスム、スパズム、てんかん、癲癇、てんかん発作、腹痛、発作、攣縮、けいれん性、れん縮、こむら返り、腓返り、筋けいれん
分類
部位
原因
アミノ酸代謝異常で痙攣を呈さないもの
乳幼児期の精神発達遅延+痙攣
- YN.J-39
参考
- 1. 小児科診療・2009年・6号 (103)1083 けいれん
国試
[★]
- 英
- nodule, node
- 関
- 発疹
大辞泉
心臓
整形外科
発生学
泌尿器
皮膚・神経内科
循環器
感染症
未分類
[★]
- 英
- consolidation、stiffening、curing、hardening、induration、sclerosis、harden、indurated
- 関
- 加硫、強化、硬化症、固定、治療、ハードニング、圧密、硬結
- コンソリデーション
[★]
- 英
- sclerosis、scleroma
- 関
- 硬化
- 臓器や組織が硬くなること。
- 皮膚 → 皮膚硬化症(強皮症など)
- 肝臓 → 肝硬変
[★]
- 英
- nodosity、nodal、nodular、tubercular、tophaceous
- 関
- 結節、結節型、結節状、小結節、節
[★]
- 英
- sis, pathy