- 英
- Mongolian spot, mongolian macula
- 同
- Mongolian斑、小児斑
- 関
- 母斑、メラノサイト系母斑、真皮メラノサイト系母斑
概念
- 新生児仙骨部や腰殿部に見られる青色斑であり、真皮のメラノサイトの増殖による。
疫学
- 蒙古人種では100%存在する。
- 白人では10%以下
病因
- 胎生期に神経堤より発生したメラノサイトは皮膚に遊走し、表皮で増殖分化した後表皮基底層に移動する。本疾患は文化が遅れて表皮に異常遺残したものである。
病理
治療
- 通常、必要ない。広範囲、あるいは異所性の場合は2歳までに色素レーザーによるレーザー治療を行う。
予後
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2014/02/04 21:07:28」(JST)
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蒙古斑(もうこはん、英: Mongolian Spot, Mongolian Blue Spot)は、先天的に発生する幼児の、主に仙椎の部分の皮膚にでる薄青い灰色の母斑のこと。発疹の様に見える。通常3~5歳で消失する。通常、所々に現れるか、一つの大きなものが、腰椎、仙椎、臀部、脇腹、肩に現れる。
胚の発育の段階で、真皮内のメラノサイトが神経堤から表皮までの移動する間に受ける刺激によって発生する。性差は認められず、男女とも同じ割合で発生する。真皮メラノサイト(蒙古斑細胞)は、生後の種々の色素病変に関係する。太田母斑、口唇裂に合併した蒙古斑、後天性太田母斑様メラノージス、色素血管母斑症などである。
江戸時代の日本人は、妊娠中の性交で出血した跡と考えた。ドイツから内科学教授として東京大学に招かれたエルヴィン・フォン・ベルツはこれをモンゴロイドの特徴ととらえ、1885年に"Mongolian Spot"を提唱した。1930年、師岡浩三は、本邦人の蒙古斑について、という120ページに亙る学位論文を発表、顕微鏡的には胎児3ヶ月、肉眼的には7ヶ月で蒙古斑細胞が出現する。またその細胞は、2歳まで増加し、顕微鏡的には一生つづくと発表した。臀部以外の蒙古斑を仙骨部外蒙古斑(異所性蒙古斑)といい、消えにくい。
目次
- 1 人種的分布
- 2 日本語における言い回し
- 3 脚注
- 4 関連項目
- 5 外部リンク
人種的分布[編集]
蒙古斑は主にモンゴル人や日本人などに現れ、他のアジア系民族では漢民族(上海市の調査では新生児の出現率は94.6%。内モンゴルの調査では率はモンゴル族78.79%、漢族73.54%、モンゴルと漢の混血児の場合は83.70%)、朝鮮民族、インドネシア人、ブータン人、アメリカ州の先住民族といった人々にも現れる。また、ネグロイドの乳幼児の臀部の真皮にも、高率に同様の蒙古斑細胞の発色がみられる。しかし、既に表皮に移動済みのメラノサイトが産生するメラニンがモンゴロイドに比べて多い為、蒙古斑が不明瞭になっている。
発生率はモンゴル人の幼児で95%、他の東アジア人の幼児で80%、ヒスパニック系の幼児で40-50%、インド・ヨーロッパ語族の幼児で1-10%と言われている[1]。西欧に於いて、蒙古斑の知識がない人々やソーシャルワーカーや医療スタッフが、児童虐待による傷であると誤解することもある。
日本語における言い回し[編集]
蒙古斑が乳幼児の臀部に出現することから、特に子供や若者に対して未熟であることを揶揄し、「ケツが青い」という表現がなされる。
脚注[編集]
- ^ Morooka K, 1931,Kikuchi I, 1981,Leung AKC 1988:Chinese who imigrated to Canada
関連項目[編集]
外部リンク[編集]
- Spotting Mongolian Spot / Child Fleck - 蒙古斑について英文で書かれた写真入りのパンフレット。海外で児童虐待と間違われた場合にこれを見せれば誤解を解く事ができる。
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Japanese Journal
- 異所性蒙古斑の治療時期による治療成績の比較 (第107回成医会第三支部例会)
- メラノサイト系母斑の診断とレーザー治療 (特集 母斑の診断と標準的治療)
Related Links
- 蒙古斑(もうこはん、英: Mongolian Spot, Mongolian Blue Spot)は、先天的に発生 する幼児の、主に仙椎の部分の皮膚にでる薄青い灰色の母斑のこと。発疹の様に 見える。通常3~5歳で消失する。通常、所々に現れるか、一つの大きなものが、腰椎、 仙椎、 ...
- 2012年7月6日 ... アジア人の赤ちゃんは下半身に蒙古斑ができたりする。 大体それは三歳か五歳くらいで 消える。 <蒙古斑> 蒙古斑は主にモンゴル人や大和民族などに現れ他のアジア系 民族では漢民族や朝鮮民族にインドネシア人やブータン人等やアメリカ ...
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★リンクテーブル★
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- a. (1)(2)
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[正答]
※国試ナビ4※ [098H007]←[国試_098]→[098H009]
[★]
- 英
- neonate
- 同
- 新産児 newborn
- 関
- 胎児 fetus,乳児 infant
- neonatal, newborn, newborn animal, newborn infant
定義
- 早期新生児期:出生後1週未満
- 後期新生児期:7日から28日未満
出生後にみとめられるもの
- 098G051
- 吸啜反射:出生時より
- 胎便:出生直後-3日頃
- 生理的黄疸:出生後2-3日に出現。出生後4-6日にピーク ← 出生時~出生後24時間内の黄疸は病的
- 生理的体重減少:出生後3-4日で最大。
- 臍帯の脱落:出生後5-7日
解剖
生理
腎機能
免疫
- 細胞性免疫>液性免疫
- 在胎26-33週に移行した母体のIgGによる受動免疫で感染から防御している。
- 出生後5ヶ月で消失
血液
- Ht:50-55%:生後細胞外液の喪失に伴い上昇、8日で生後の値にもどり、3ヶ月に最も低くなる。
- Hb:17-19g/dL
- 白血球:9,000-30,000/mm3
- 血小板:10-28万/mm3 (SPE.74)
身体所見
身体の大きさ
- QB.P-329
- 前後径、肩幅:11cm
- 大横径、小斜径、殿幅:9cm
- 体重:3300g
- 頭囲:33cm
- 胸囲:33cm
呼吸器
- SPE.78
- 腹式呼吸
- 呼吸数:40-50/分 (早産児ではこれより早く、5-10秒の呼吸停止を挟む呼吸)
- 聴診:呼吸音は胸壁が薄いためよく聴取され、高調である。
経過観察できる所見
- QB.O-76改変
診察箇所と疑われる疾患
- SPE.77
出生体重による分類
- 高出生体重児 high birth weight infant
- 巨大児 giant baby : 4000g以上
- 超巨大児 exceptionally large baby : 4500g以上
- 正出生体重児 normal birth weight infant :2500g以上、4000g未満
- 低出生体重児 low birth weight infant : 2500g未満
- 極低出生体重児 very low birth weight infant : 1500g未満
- 超低出生体重児 extremely low birth weight infant : 1000g未満
身長、体重による区分
- SPE.48
- 日本での定義/体重のみで評価
- light for gestational age infant / light for dates infant : 体重が10パーセンタイル未満の児
- apropriate for gestational age infant AGA infant : 体重が10パーセンタイル以上の児 かつ 体重が90パーセンタイル未満の児
- heavy for gestational age infant :体重が90パーセンタイル以上の児
- 参考1
- 体重による評価
- light for date LFD
- appropriate for date AFD
- hearve for date
- 参考1
- 身長と体重による評価
- small for date SFD / small for gestational age SGA
- large for date? LFD? / large for gestational age? LGA?
成熟新生児の身体所見
- 参考2 G10.M235 SPE.78 など
- 大泉門は開存(4x4cm)しており、小泉門は小さい
- 産瘤(経腟分娩による場合)
- 頭頂部方向に長く変形(児が後頭位であって、経腟分娩により出生した典型的な場合)
- 骨重積(産瘤、頭部変形、骨重積は2日程度で戻る)(経腟分娩による場合)
- 頭髪の長さは2cm前後
- 耳介の巻き込み
- 面疱は鼻に限局
- うぶ毛は背中、肩甲部に限局 ← 未成熟の場合、うぶ毛は多い
- 皮膚は厚く、血管は透けない
- 足底にしわを認める ← 未成熟の場合、しわは少ない
- 四肢に浮腫を認めない
- 関節屈曲部に胎脂が残る
新生児と疾患
在胎週数と疾患
参考
- 1. C.産婦人科検査法 14.胎児発育・児体重推定 - 日産婦誌59巻6号
- http://www.jsog.or.jp/PDF/59/5906-168.pdf
- http://www.hogarakana.jp/study/index.php?ID=55
国試
[★]
- 英
- nevus, birthmark
- ラ
- naevus
- 同
- あざ
定義
- 遺伝的ないし胎生的素因に基づき、生涯のさまざまな時期に発現し、きわめて徐々に発育し、皮膚の色調あるいは形の異常を主体とする限局性の皮膚の奇形
分類
由来による分類
- A. メラノサイト系母斑(神経堤由来):
- B. 上皮細胞系母斑
- C. 間葉細胞系母斑
-
- 通常型
- 特殊型
[★]
- 英
- Mongolian spot
- 関
- 蒙古斑
[★]
- 英
- macula
- 関
- 発疹