- 関
- 母斑
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2013/03/07 00:05:41」(JST)
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痣(あざ)は皮膚に現れる赤や青などの変色のこと。
皮膚の色素細胞の異常増殖や、皮膚の内出血によって、皮膚が赤紫色などに変色する。
外傷によりできた後天性(紫斑)の痣の場合は放置していけば自然と元の色に戻っていくが、先天性(母斑)の場合は元々の色素異常が原因であるのでずっとそのままである。
水滸伝の登場人物楊志のように、痣が武勇の象徴として扱われるケースも古来から存在する。
反応
内出血に伴う赤血球、筋肉等の破壊により遊離のヘムが生成される。
遊離ヘムは脂溶性の鉄であることから、活性酸素生成を促進して細胞傷害を悪化させる[1]。例えば、ヘムを含むミオグロビンは筋挫滅や強い圧迫を受けた筋肉が開放されるとカリウム、乳酸などと大量に流れ出し、クラッシュ症候群を引き起こし、急性腎不全を引き起こす。ミオグロビンやヘモグロビンのヘム色素は急性尿細管壊死を引き起こし腎不全の原因となる[2]。
ヘム分解は、DNAや脂質を損傷させる有害な酸化ストレスを速やかに解消するための反応で、種の保存のために進化の過程で獲得されたものと考えられる。つまり、細胞が遊離したヘムにより発生したフリーラジカルにさらされるとヘムを分解代謝するヘムオキシゲナーゼ1が極めて速やかに導入されることとなる(下図参照)。その理由は、細胞は遊離ヘムによる酸化ストレスを迅速に解消するためにヘムを分解する能力を指数的に増加させなければならないからである。これは、遊離ヘムによる悪影響を迅速に回避するための細胞の自衛反応であろう。
ヘムオキシゲナーゼは、赤血球に含まれるヘモグロビンの構成物質であるヘム環のα-メチレン架橋で切断・開環してビリベルジンを生成する。ビリベルジンは、引き続きビリベルジンレダクターゼによりビリルビンに変換される。
反応は、次のとおりである。
ヘム + NADPH + H+ + 3 O2 → ビリベルジン + Fe2+ + CO + NADP+ + H2O[3]
この反応は、事実上すべての細胞で起こり得る。この典型的な例が痣の形成である。内出血による痣は癒えるにしたがって、赤色のヘム、緑色のビリベルジン、黄色のビリルビンへと変化していく。
脚注
- ^ 高橋徹、清水裕子、井上一由、森松博史、楳田佳奈、大森恵美子、赤木玲子、森田潔「酸化ストレスに対するヘムオキシゲナーゼ-1の臓器保護的役割」、『日本薬理学雑誌』第130巻第4号、2007年10月1日、 252-256頁、 doi:10.1254/fpj.130.252、 NAID 10020167375。
- ^ 急性尿細管壊死: 尿細管間質性疾患:メルクマニュアル18版日本語版
- ^ Evans JP, Niemevz F, Buldain G, de Montellano PO (July 2008). “Isoporphyrin intermediate in heme oxygenase catalysis. Oxidation of alpha-meso-phenylheme”. J. Biol. Chem. 283 (28): 19530–9. doi:10.1074/jbc.M709685200. PMC 2443647. PMID 18487208. http://www.pubmedcentral.nih.gov/articlerender.fcgi?tool=pmcentrez&artid=2443647.
関連項目
|
ウィキメディア・コモンズには、痣に関連するカテゴリがあります。 |
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Japanese Journal
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
アザニン錠50mg
組成
成分・含量(1錠中)
添加物
- ステアリン酸マグネシウム、デキストリン、トウモロコシデンプン、乳糖水和物
禁忌
- 本剤の成分又はメルカプトプリンに対し過敏症の既往歴のある患者
- 白血球数3,000/mm3以下の患者〔白血球数が更に減少することがある。〕
- フェブキソスタット又はトピロキソスタットを投与中の患者〔「相互作用」の項参照〕
- 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人〔「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照〕
効能または効果
下記の臓器移植における拒絶反応の抑制
- 腎移植、肝移植、心移植、肺移植
- ステロイド依存性のクローン病の緩解導入及び緩解維持並びにステロイド依存性の潰瘍性大腸炎の緩解維持
治療抵抗性の下記リウマチ性疾患
- 全身性血管炎(顕微鏡的多発血管炎、ヴェゲナ肉芽腫症、結節性多発動脈炎、Churg-Strauss症候群、大動脈炎症候群等)、全身性エリテマトーデス(SLE)、多発性筋炎、皮膚筋炎、強皮症、混合性結合組織病、及び難治性リウマチ性疾患
- 本剤を臓器移植における拒絶反応の抑制を目的として投与する場合は、副腎皮質ステロイドや他の免疫抑制剤との併用で用いること。
- 本剤をステロイド依存性のクローン病及びステロイド依存性の潰瘍性大腸炎を有する患者に投与する場合は、他の標準的な治療法では十分に効果が得られない患者に限ること。なお、本剤をステロイド依存性のクローン病における緩解導入を目的として投与する場合は、副腎皮質ステロイドとの併用で用いること。
- 本剤を治療抵抗性のリウマチ性疾患に投与する場合は、副腎皮質ステロイド等との併用を考慮すること。
移植の場合
- 通常、成人及び小児において、下記量を1日量として経口投与する。しかし、本剤の耐薬量及び有効量は患者によって異なるので、最適の治療効果を得るために用量の注意深い増減が必要である。
腎移植の場合
維持量としてアザチオプリン0.5〜1mg/kg相当量
肝、心及び肺移植の場合
維持量としてアザチオプリン1〜2mg/kg相当量
ステロイド依存性のクローン病の緩解導入及び緩解維持並びにステロイド依存性の潰瘍性大腸炎の緩解維持の場合
- 通常、成人及び小児には、1日量としてアザチオプリン1〜2mg/kg相当量(通常、成人には50〜100mg)を経口投与する。
全身性血管炎(顕微鏡的多発血管炎、ヴェゲナ肉芽腫症、結節性多発動脈炎、Churg-Strauss症候群、大動脈炎症候群等)、全身性エリテマトーデス(SLE)、多発性筋炎、皮膚筋炎、強皮症、混合性結合組織病、及び難治性リウマチ性疾患の場合
- 通常、成人及び小児には、1日量として1〜2mg/kg相当量を経口投与する。なお、症状により適宜増減可能であるが1日量として3mg/kgを超えないこと。
- 肝機能障害又は腎不全のある患者では、投与量を通常投与量の下限とすることが望ましい。臨床検査値(血液検査、肝機能、腎機能検査等)を慎重に観察し、異常を認めた場合さらに減量を考慮すること。〔「慎重投与」及び「重要な基本的注意」の項参照〕
- ステロイド依存性のクローン病及びステロイド依存性の潰瘍性大腸炎の患者では、2年程度を目安に本剤の投与継続の要否を検討すること。なお、臨床的な治療効果は3〜4ヵ月の投与ではあらわれない場合がある。
- 本剤を治療抵抗性のリウマチ性疾患に投与する場合、本剤の治療効果が認められた際には効果を維持できる最低用量まで減量することを検討すること。
慎重投与
- 骨髄機能抑制のある患者〔骨髄機能を更に抑制するおそれがある。〕
- 感染症を合併している患者〔免疫能を低下させ、感染症を増悪させるおそれがある。〕
- 出血性素因のある患者〔骨髄機能を抑制し、出血傾向を増悪させるおそれがある。〕
- 肝機能障害又は肝炎の病歴のある患者〔肝機能障害の発現・増悪又は骨髄機能抑制があらわれるおそれがある。「重要な基本的注意」の項参照〕
- 腎不全のある患者〔骨髄機能抑制があらわれるおそれがある。「重要な基本的注意」の項参照〕
- 水痘患者〔致命的な全身症状があらわれるおそれがある。〕
- アロプリノールを投与中の患者〔「相互作用」の項参照〕
重大な副作用
- 次のような症状があらわれることがあるので、投与初期は1〜2週間ごとを目安に、その後も頻回に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には減量又は投与を中止し、症状に応じて適切な処置を行うこと。
血液障害
- 再生不良性貧血、汎血球減少、貧血、巨赤芽球性貧血、赤血球形成不全、無顆粒球症、血小板減少、出血(いずれも頻度不明)
- ショック様症状(悪寒、戦慄、血圧降下等)9)(いずれも頻度不明)
- 肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明)
- 悪性新生物(悪性リンパ腫、皮膚癌、肉腫、子宮頸癌、急性骨髄性白血病、骨髄異形成症候群等)(いずれも頻度不明)
感染症(頻度不明)
- 肺炎、敗血症があらわれることがある。また、B型肝炎ウイルスの再活性化による肝炎やC型肝炎の悪化があらわれることがある。投与初期は1〜2週間ごとを目安に、その後も頻回に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には減量又は投与中止し、症状に応じて適切な処置を行うこと。
- 次のような症状があらわれた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤投与等の適切な処置を行うこと。
- 間質性肺炎(発熱、咳嗽、呼吸困難、捻髪音、胸部X線異常、動脈血酸素分圧低下等を伴う)(いずれも頻度不明)
重度の下痢(頻度不明)
- クローン病又は潰瘍性大腸炎患者への本剤の再投与により重度の下痢が再発し、本剤との関連性が疑われた報告がある。本剤投与中に下痢があらわれた場合には本剤との関連性も考慮に入れ、必要に応じ投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
進行性多巣性白質脳症(PML)(頻度不明)
- 進行性多巣性白質脳症(PML)があらわれることがあるので、本剤の治療期間中及び治療終了後は患者の状態を十分に観察し、意識障害、認知障害、麻痺症状(片麻痺、四肢麻痺)、言語障害等の症状があらわれた場合は、MRIによる画像診断及び脳脊髄液検査を行うとともに、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
薬効薬理
薬理作用
- アザチオプリンは生体内で6-メルカプトプリン(6-MP)に変換されて作用するが、マウスにおけるアザチオプリンの抗体産生抑制作用の強さは、6-MPの約4倍である。25)
アカゲザル腎移植モデルを用いた検討において、シクロスポリン(10mg/kg/日又は25mg/kg/日)にアザチオプリン(2mg/kg/日)及びプレドニゾロン(1mg/kg)の併用投与群はシクロスポリン(10mg/kg/日又は25mg/kg/日)の単独投与群に比し、移植腎の生着期間は同程度以上であり、腎毒性或いは易感染性の徴候は観察されなかった。26)
イヌ同種肺移植モデルにアザチオプリン(2mg/kg/日)及びシクロスポリン(17mg/kg/日)をそれぞれ14日間及び35日間経口投与し、その後シクロスポリンを漸減したところ、5頭の内2頭はそれぞれ13ヵ月及び6ヵ月生存し、正常な肺機能を維持すると共に明確な拒絶反応を示さず、3頭は拒絶反応を示したもののメチルプレドニゾロンのパルス療法により回復し、5ヵ月以上生存した。27)
モルモット免疫性大腸炎モデルにおいて、アザチオプリン(100mg/kg/日の腹腔内投与)は下痢、直腸出血等の発生率を低下させ、結腸における炎症性病変及び浮腫の形成を抑制した。28)
ラット免疫複合体・ホルムアルデヒド誘発大腸炎モデルにおいて、アザチオプリン(1mg/kg/日の腹腔内投与)は結腸での血漿滲出、好中球浸潤及び浮腫形成を抑制した。29)
作用機序17,25)
- 生体内で6-MPに分解され、核酸合成を阻害することにより免疫抑制作用をあらわす。細胞内に取り込まれた6-MPは、チオイノシン酸から6-TGNに変換され、DNAへ取り込まれて細胞障害作用を発揮すると考えられている。また、チオイノシン酸及びそのメチル化体は、5-ホスホリボシル-1-ピロリン酸(PRPP)から5-ホスホリボシルアミンへの形成反応等プリンヌクレオチド合成に不可欠な反応を阻害する。
有効成分に関する理化学的知見
○分子式
○分子量
○性状
- ・ 淡黄色の結晶又は結晶性の粉末で、においはない。
- ・ ピリジン又はN ,N -ジメチルホルムアミドにやや溶けにくく、水又はエタノール(99.5)に極めて溶けにくく、ジエチルエーテル又はクロロホルムにほとんど溶けない。
- ・ 水酸化ナトリウム試液又はアンモニア試液に溶ける。
- ・ 光によって徐々に着色する。
- ・ 融点:約240℃(分解)
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- nevus, birthmark
- ラ
- naevus
- 同
- あざ
定義
- 遺伝的ないし胎生的素因に基づき、生涯のさまざまな時期に発現し、きわめて徐々に発育し、皮膚の色調あるいは形の異常を主体とする限局性の皮膚の奇形
分類
由来による分類
- A. メラノサイト系母斑(神経堤由来):
- B. 上皮細胞系母斑
- C. 間葉細胞系母斑
-
- 通常型
- 特殊型
[★]
- 英
- phocomelia
- 同
- アザラシ肢症、海豹肢症、アザラシ肢状奇形、あざらし肢状奇形
- 関
- サリドマイド。サリドマイド胎芽病、サリドマイド児、半肢症
[show details]
[★]
- 英
- mole
- 関
- 色素性母斑