- 53歳の男性。幼児期から嗅覚が脱出しており、二次性徴が発達しなかった。最近、特に誘因無く胸椎の圧迫骨折を生じた。
- 予想される血中ホルモンの所見はどれか?
[正答]
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- testosterone, TS
- 化
- テストステロンエナント酸エステル testosterone enanthate ester
- 商
- エナルモン、エネルファ、ダイホルモン、テスチノン、テストロン、プリモジアン、ボセルモン
- 関
- アンドロゲン、ホルモン
- 男性ホルモン剤
- first aid step1 2006 p.125,249,251,397,401,402,406
分類
性状
- C19ステロイド
産生組織
標的組織
- 精巣、前立腺、精巣上体、精管、精嚢
- 脳、下垂体前葉、汗腺、毛嚢
受容体
作用
- SP.909
- 1. 生殖器・二次性徴に対する作用
- 2. 精子形成促進作用
- 男性二次性徴の発現と維持
- 副生殖器の発育と機能化
- 体毛発生、頭髪生え際の後退、皮脂腺発育、変声、脱毛
- 蛋白同化作用による骨格筋を発育させ、体型や骨格を男性的にする。
- 下垂体からのFSH,LHの分泌を視床下部・下垂体に作用して抑制。
- 胎児精巣から分泌されたアンドロジェンは副生殖器、中枢神経系を男性型に分化させる。
分泌の調整
- +:LH?
- -:テストステロン(視床下部、下垂体に対するネガティブフィードバックにより)
分子機構
臨床関連
-
- I型骨粗鬆症(閉経後骨粗鬆症):破骨細胞の活性の上昇により起こり、主として骨梁骨が侵される。このI型骨粗鬆症は51-75歳の間に女性は男性の6倍多く起こる。男性では、早期に血清テストステロン値が低いと破骨細胞の活性を増し、I型骨粗鬆症を起こすことがある。(参考1)
参考
- http://merckmanual.jp/mmpej/sec04/ch036/ch036a.html
- 2. 腰椎圧迫骨折をきたした低ゴナドトロピン性性腺機能低下症の1例
- 吉永 敦史,林 哲夫,石井 信行,大野 玲奈,寺尾 俊哉,鎌田 成芳,渡邉 徹,山田 拓己
- 泌尿器科紀要 50(12), 877-879, 2004-12
- 57歳男.30歳頃,無精子症を指摘されていた.2000年8月頃腰痛が出現し,近医で第4腰椎圧迫骨折を,また骨密度の低下を指摘された.骨粗鬆症の精査目的で2002年6月当院内科受診となった.血中ホルモン検査の結果,黄体ホルモン・卵胞刺激ホルモン・テストステロンの低下が認められたため,低ゴナドトロピン性性腺機能低下症の精査・加療のため泌尿器科受診となった.エナント酸テストステロン250mgの筋注を4周 …
- NAID 120002141364
[★]
- 英
- Kallmann's syndrome Kallmann syndrome
- 同
- Kallmann症候群
概念
遺伝
病態
- 視床下部の先天性の形成異常(神経核の欠損など)を来して、GnRHの分泌低下と嗅覚の異常を呈する。
症候
検査
鑑別疾患
治療
- 挙児を希望する場合にはhCG-hMG療法やGnRHの間欠投与
参考
- 1. [charged] 先天性性腺刺激ホルモン放出ホルモン欠乏症(特発性低ゴナドトロピン性性腺機能低下) - uptodate [1]
OMIM
- 1: #308700. KALLMANN SYNDROME 1; KAL1; Gene map locus Xp22.3
- http://omim.org/entry/308700
- 2: #147950. KALLMANN SYNDROME 2; KAL2; Gene map locus 8p11.2-p11.1
- http://omim.org/entry/147950
- 3: #244200. KALLMANN SYNDROME 3; KAL3; Gene map locus 20p13
- http://omim.org/entry/244200
- 4: #610628. KALLMANN SYNDROME 4; KAL4; Gene map locus 3p21.1
- http://omim.org/entry/610628
- 5: #612370. KALLMANN SYNDROME 5; KAL5; Gene map locus 8q12.1
- http://omim.org/entry/612370
- 6: #612702. KALLMANN SYNDROME 6; KAL6; Gene map locus 10q24
- http://omim.org/entry/612702
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