- 英
- omeprazole
- 化
- オメプラゾールナトリウム omeprazole sodium
- 商
- エンプラール、オブランゼ、オメプトロール、オメプラール、オメプラゾン、オメプロトン、オメラップ, Prilosec
- 関
- プロトンポンプ阻害薬
分類
-
適応
相互作用
併用禁忌
副作用
WordNet
- antacid (trade name Prilosec) that suppresses acid secretion in the stomach (同)Prilosec
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2012/11/21 14:00:46」(JST)
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オメプラゾール |
|
IUPAC名 |
(RS)-6-methoxy-2-((4-methoxy-3,5-dimethylpyridin-2-yl) methylsulfinyl)-1H-benzo[d]imidazole |
分子式 |
C17H19N3O3S |
分子量 |
345.4 |
CAS登録番号 |
[73590-58-6] |
オメプラゾール(英: omeprazole)は、プロトンポンプ阻害薬に属する胃酸抑制薬の1つ。略称はOPZ。アストラゼネカ株式会社からオメプラゾール®、三菱ウェルファーマ株式会社からオメプラゾン®の商品名で発売されている。胃の壁細胞に存在するプロトンポンプを直接抑制することによりH+の放出を阻害し、胃酸の産生を抑制する。消化性潰瘍の治療に使用される。
目次
- 1 効果・効能
- 2 副作用
- 3 脚注
- 4 関連項目
- 5 参考文献
- 6 外部リンク
|
効果・効能
1回10~20mgを1日1回投与する。期間は8週間までとする。
1回10~20mgを1日1回投与する。期間は6週間までとする。
1回10~20mgを1日1回、8週間投与する。再発・再燃を繰り返す逆流性食道炎の維持療法の場合、1日1回10~20mgの長期投与が可能。
1回10mgを1日1回、期間は4週間までとする。
- ゾリンジャー・エリソン症候群
- ヘリコバクター・ピロリの除菌の補助
副作用
主な副作用は、頭痛、かすみ目、下痢・軟便、便秘、白血球減少、発疹・発熱、頻尿、月経異常、脱毛、女性化乳房、ALT・AST上昇等の肝障害、BUN上昇等。
まれに重い造血障害、横紋筋融解症、さらには急性腎不全、また激しい過敏症としてスティーブンス・ジョンソン症候群、間質性肺炎などの重い副作用もある[1]。
脚注
- ^ ここカラダ 『オメプラゾール』
関連項目
- シメチジン
- ファモチジン
- ピレンゼピン
- ケイ酸マグネシウム
- 炭酸水素ナトリウム
参考文献
- 伊藤勝昭ほか編集 『新獣医薬理学 第二版』 近代出版 2004年 ISBN 4-87402-101-8
外部リンク
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- P1-101 医薬品安全性情報提供とその評価 : クロピドグレルとオメプラゾールの相互作用に関する添付文書改訂を通して(一般演題 ポスター発表,医薬品情報・データベース,臨床から学び臨床へと還元する医療薬学)
- 船戸 元子,新田 圭子,明正 純子,南 玲子,笹山 潔,森 正昭
- 日本医療薬学会年会講演要旨集 20, 303, 2010-10-25
- NAID 110008108481
- 糖尿病性腎症を基礎疾患とした血液透析患者の機能性ディスペプシアに対する六君子湯の有用性
- 萩原 誠也,名和 伴恭,佐川 保,種田 紳二,三澤 和史,土田 健一,秋元 祐子,坂東 秀訓,中山 秀隆,園田 智子,萬田 直紀
- 日本透析医学会雑誌 = Journal of Japanese Society for Dialysis Therapy 43(7), 543-550, 2010-07-28
- 【目的】 糖尿病性腎症を基礎疾患とする血液透析患者では消化管運動機能低下により機能性ディスペプシア(functional dyspepsia;FD)が多く認められる.これに対し近年,漢方薬である六君子湯の有効性が報告されている.今回われわれは糖尿病性腎症を基礎疾患とする血液透析患者のFDに対する六君子湯の有効性を検討した.【方法】 対象は糖尿病性腎症を基礎疾患とする血液透析患者でFDと診断されオメ …
- NAID 10026547326
- O-24.オメプラゾールの胃活動電位におよぼす効果(消化管3,一般口演,一般演題,第51回日本平滑筋学会総会)
- 神谷 武,鹿野 美千子,田中 守,海老 正秀,水島 隆史,平田 慶和,溝下 勤,村上 賢治,久保田 英嗣,谷田 諭史,片岡 洋望,加藤 岳史,今枝 憲郎,城 卓
- 日本平滑筋学会雑誌 13(1), "J-14", 2009-06-19
- NAID 110007331990
Related Links
- オメプラール,オメプラゾンとは?オメプラゾールの効能,副作用等を説明,ジェネリックや 薬価も調べられる(おくすり110番:薬事典版)
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
オメプラゾン錠10mg
組成
有効成分(1錠中)
添加物
- 乳糖水和物,デンプングリコール酸ナトリウム,ヒドロキシプロピルセルロース,ラウリル硫酸ナトリウム,水酸化マグネシウム,ステアリン酸マグネシウム,ヒプロメロース,ヒドロタルサイト,酸化チタン,ヒプロメロースフタル酸エステル,セタノール,タルク,カルナウバロウ
禁忌
- 本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者
- アタザナビル硫酸塩を投与中の患者(「相互作用」の項参照)
効能または効果
錠10mg
- ○胃潰瘍, 十二指腸潰瘍, 吻合部潰瘍, 逆流性食道炎, 非びらん性胃食道逆流症, Zollinger-Ellison症候群
- ○下記におけるヘリコバクター・ピロリの除菌の補助
- 胃潰瘍, 十二指腸潰瘍, 胃MALTリンパ腫, 特発性血小板減少性紫斑病, 早期胃癌に対する内視鏡的治療後胃
錠20mg
- ○胃潰瘍, 十二指腸潰瘍, 吻合部潰瘍, 逆流性食道炎, Zollinger-Ellison症候群
- ○下記におけるヘリコバクター・ピロリの除菌の補助
- 胃潰瘍, 十二指腸潰瘍, 胃MALTリンパ腫, 特発性血小板減少性紫斑病, 早期胃癌に対する内視鏡的治療後胃
- 進行期胃MALTリンパ腫に対するヘリコバクター・ピロリ除菌治療の有効性は確立していない.
- 特発性血小板減少性紫斑病に対しては, ガイドライン等を参照し, ヘリコバクター・ピロリ除菌治療が適切と判断される症例にのみ除菌治療を行うこと.
- 早期胃癌に対する内視鏡的治療後胃以外には, ヘリコバクター・ピロリ除菌治療による胃癌の発症抑制に対する有効性は確立していない.
<錠10mg>
○胃潰瘍,吻合部潰瘍,十二指腸潰瘍,Zollinger-Ellison症候群
- 通常,成人にはオメプラゾールとして1日1回20mgを経口投与する.なお,通常,胃潰瘍,吻合部潰瘍では8週間まで,十二指腸潰瘍では6週間までの投与とする.
○逆流性食道炎
- 通常,成人にはオメプラゾールとして1日1回20mgを経口投与する.なお,通常,8週間までの投与とする.さらに再発・再燃を繰り返す逆流性食道炎の維持療法においては,1日1回10?20mgを経口投与する.
○非びらん性胃食道逆流症
- 通常,成人にはオメプラゾールとして1日1回10mgを経口投与する.なお,通常,4週間までの投与とする.
○ヘリコバクター・ピロリの除菌の補助
- 通常,成人にはオメプラゾールとして1回20mg,アモキシシリン水和物として1回750mg(力価)及びクラリスロマイシンとして1回200mg(力価)の3剤を同時に1日2回,7日間経口投与する.なお,クラリスロマイシンは,必要に応じて適宜増量することができる.ただし,1回400mg(力価)1日2回を上限とする.
プロトンポンプインヒビター,アモキシシリン水和物及びクラリスロマイシンの3剤投与によるヘリコバクター・ピロリの除菌治療が不成功の場合は,これに代わる治療として,通常,成人にはオメプラゾールとして1回20mg,アモキシシリン水和物として1回750mg(力価)及びメトロニダゾールとして1回250mgの3剤を同時に1日2回,7日間経口投与する.
<錠20mg>
○胃潰瘍,吻合部潰瘍,十二指腸潰瘍,Zollinger-Ellison症候群
- 通常,成人にはオメプラゾールとして1日1回20mgを経口投与する.なお,通常,胃潰瘍,吻合部潰瘍では8週間まで,十二指腸潰瘍では6週間までの投与とする.
○逆流性食道炎
- 通常,成人にはオメプラゾールとして1日1回20mgを経口投与する.なお,通常,8週間までの投与とする.さらに再発・再燃を繰り返す逆流性食道炎の維持療法においては,1日1回10?20mgを経口投与する.
○ヘリコバクター・ピロリの除菌の補助
- 通常,成人にはオメプラゾールとして1回20mg,アモキシシリン水和物として1回750mg(力価)及びクラリスロマイシンとして1回200mg(力価)の3剤を同時に1日2回,7日間経口投与する.なお,クラリスロマイシンは,必要に応じて適宜増量することができる.ただし,1回400mg(力価)1日2回を上限とする.
プロトンポンプインヒビター,アモキシシリン水和物及びクラリスロマイシンの3剤投与によるヘリコバクター・ピロリの除菌治療が不成功の場合は,これに代わる治療として,通常,成人にはオメプラゾールとして1回20mg,アモキシシリン水和物として1回750mg(力価)及びメトロニダゾールとして1回250mgの3剤を同時に1日2回,7日間経口投与する.
<参考>
効能・効果:胃潰瘍, 吻合部潰瘍, 十二指腸潰瘍, Zollinger-Ellison症候群
- 錠10mg:○
錠20mg:○
1回投与量:20mg
用法:1日1回
効能・効果:逆流性食道炎
- 錠10mg:○
錠20mg:○
1回投与量:20mg
用法:1日1回
効能・効果:逆流性食道炎(維持療法)
- 錠10mg:○
錠20mg:○
1回投与量:10?20mg
用法:1日1回
効能・効果:非びらん性胃食道逆流症
- 錠10mg:○
錠20mg:?
1回投与量:10mg
用法:1日1回
効能・効果:下記におけるヘリコバクター・ピロ リの除菌の補助
胃潰瘍, 十二指腸潰瘍, 胃MALTリンパ腫, 特発性血小板減少性紫斑病, 早期胃癌に対する内視鏡的治療後胃
- 錠10mg:○
錠20mg:○
1回投与量:20mg
用法:1日2回
- ○:効能あり, ?:効能なし
慎重投与
- 薬物過敏症の既往歴のある患者
- 肝障害のある患者〔肝代謝性であり,血中濃度が高くなるおそれがある.〕
- 高齢者(「高齢者への投与」の項参照)
重大な副作用
ショック,アナフィラキシー様症状(いずれも頻度不明)
- ショック,アナフィラキシー様症状(血管浮腫, 気管支痙攣等)があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと.
汎血球減少症, 無顆粒球症, 溶血性貧血,血小板減少(いずれも頻度不明)
- 汎血球減少症, 無顆粒球症, 溶血性貧血,血小板減少があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと.
劇症肝炎(頻度不明), 肝機能障害(0.1%未満), 黄疸(0.1%未満), 肝不全(頻度不明)
- 劇症肝炎, 肝機能障害, 黄疸, 肝不全があらわれることがあるので, 観察を十分に行い, 異常が認められた場合には投与を中止し, 適切な処置を行うこと.
中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN),皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(いずれも頻度不明)
- 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN),皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと.
視力障害(頻度不明)
- 視力障害があらわれることがあるので,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと.
間質性腎炎,急性腎不全(いずれも頻度不明)
- 間質性腎炎,急性腎不全があらわれることがあるので,腎機能検査(BUN,クレアチニン等)に注意し,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと.
低ナトリウム血症(頻度不明)
- 低ナトリウム血症があらわれることがあるので,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと.
間質性肺炎(頻度不明)
- 間質性肺炎があらわれることがあるので,発熱,咳嗽,呼吸困難,肺音の異常(捻髪音)等が認められた場合には投与を中止し,速やかに胸部X線等の検査を実施し,副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと.
横紋筋融解症(頻度不明)
- 筋肉痛,脱力感,CK(CPK)上昇,血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれることがあるので,このような場合には,投与を中止し,適切な処置を行うこと.
錯乱状態(頻度不明)
- せん妄,異常行動,失見当識,幻覚,不安,焦躁,攻撃性等があらわれることがあるので,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと.
薬効薬理
ヒトでの作用
胃酸分泌抑制作用
基礎分泌31)
- 胃潰瘍及び十二指腸潰瘍患者において,20mg投与により基礎胃酸分泌をそれぞれ93%及び94%抑制する.
テトラガストリン刺激32)
- 健康成人において,20mg投与によりテトラガストリン(4μg/kg,筋注)刺激後2時間までの胃酸分泌を93%抑制する.
インスリン刺激33)
- 健康成人及び十二指腸潰瘍患者において,20mg投与によりインスリン(0.2U/kg,静注)刺激後2時間までの胃酸分泌を70?88%抑制する.
夜間分泌34)
- 健康成人において,20mg投与により夜間8時間の胃酸分泌を73%抑制する.
24時間分泌4,35,36)
- 胃潰瘍,十二指腸潰瘍患者及び健康成人において,20mg投与により24時間にわたり胃酸分泌を抑制する.
ペプシン分泌抑制作用34)
- 健康成人において,20mg投与により夜間8時間のペプシン分泌を39%抑制する.
食道内pHに及ぼす影響
- 逆流性食道炎患者において,20mg投与により24時間中に食道内pHが4以下を示す時間の割合は,投与前の32.6%に比し,投与後では0.7%に減少する.
胃排出能に及ぼす影響37)
- 胃潰瘍,十二指腸潰瘍患者及び健康成人において,20mg投与により胃排出能にほとんど影響を及ぼさない.
内分泌ホルモンに及ぼす影響37?40)
- 胃潰瘍,十二指腸潰瘍,Zollinger-Ellison症候群患者において,20?60mg投与により血清ガストリン値の上昇がみられることがあるが,投与終了後,投与前値への回復あるいは回復傾向が認められる.胃潰瘍及び十二指腸潰瘍患者において,20mg投与によりその他の内分泌ホルモンにはほとんど影響を及ぼさない.
動物での作用
H+,K+-ATPase阻害作用41,42)
- ウサギ及びラットの胃粘膜H+,K+-ATPaseに対し阻害作用を示す.
胃酸分泌抑制作用41,43,44)
- ウサギ分離胃底腺を用いたdibutyryl cyclic AMP刺激酸分泌に対して抑制作用を示す.
幽門結紮ラット,胃瘻ラット,迷走神経切断ラットにおけるペンタガストリン及びカルバコール刺激,Heidenhain pouch犬におけるヒスタミン刺激,胃瘻犬におけるペンタガストリン刺激による胃酸分泌に対し,強い抑制作用を示す.
実験潰瘍に対する作用43,45)
- ラットにおける水浸拘束ストレス,幽門結紮,インドメタシン,アスピリン,プレドニゾロン及びエタノール胃潰瘍並びにメピリゾール十二指腸潰瘍に対し,強い抗潰瘍作用を示す.また,酢酸胃及び十二指腸潰瘍に対しても治癒促進効果を示す.
ヘリコバクター・ピロリ除菌の補助作用
ヘリコバクター・ピロリ感染動物モデルにおける除菌効果
- マウスヘリコバクター・ピロリ感染モデルにおいて,アモキシシリン水和物単独,又はクラリスロマイシンとの2剤併用群では除菌率は低く(除菌率;各々6%),オメプラゾールを添加することにより除菌率は著しく上昇し,アモキシシリン水和物とオメプラゾールの2剤併用で約50%,アモキシシリン水和物,クラリスロマイシン及びオメプラゾールの3剤併用では約80%であった46).
- ヘリコバクター・ピロリ除菌治療におけるオメプラゾールの役割は胃内pHを上昇させることにより,併用されるアモキシシリン水和物,クラリスロマイシンの抗菌活性を高めることにあると考えられる.
<作用機序>41,42)
- 胃腺の壁細胞の細胞膜上に存在する受容体へ,各種酸分泌刺激物質が結合することにより,壁細胞内において一連の胃酸分泌反応が起きる.この反応の最終過程では,壁細胞内からH+を放出し,代わりにK+を取り込むプロトンポンプと呼ばれる酵素H+,K+-ATPaseが働いている.オメプラゾールは,このプロトンポンプの働きを阻害することによって,胃酸分泌を抑制する.
有効成分に関する理化学的知見
一般名
化学名
- (RS)-5-Methoxy-2-{[(4-methoxy-3,5-dimethylpyridin-2-yl)methyl]sulfinyl}-1H-benzimidazole
分子式
分子量
性状
- 白色?帯黄白色の結晶性の粉末で,N,N-ジメチルホルムアミドに溶けやすく,エタノール(99.5)にやや溶けにくく,水にほとんど溶けない.
N,N-ジメチルホルムアミド溶液(1→25)は旋光性を示さない.
光によって徐々に黄白色となる.
融点
分配係数
★リンクテーブル★
[★]
商品
[★]
- 英
- proton pump inhibitor PPI
- 同
- プロトン-カリウムATPアーゼ阻害薬 proton-potassium ATPase inhibitor、H+ポンプ阻害薬
- 胃潰瘍の治癒率を向上する (⇔H2受容体拮抗薬)
プロトンポンプ阻害薬
-
-
相互作用
プロトンポンプ
H+/K+ ATPase ・・・これはNa+/K+ ATPaseと60%相同性を持つ
2,4のαサブユニットと同数のβサブユニットを含む。
αサブユニット10回膜貫通, 120-150kDa, glycoprotein
αは管腔側、原形質膜まで。細胞内輸送に必要。
βサブユニットは管腔側に突き出ており、反対側は膜内に埋もれている。
休止期には小胞体内内腔へのH+,K+,Cl-の移動、分泌期には小胞は管腔の細胞膜と癒合してK+, Cl-を管腔側に排出する一方でH+を排出でしてK+を取り込む。
PPIは弱塩基性
PPIはH+と反応してPPIaとなりS-S-活性体となり、H+,K+-ATPaseのSH基と結合して不可逆的に阻害する。
比較
PPI:胃潰瘍の治癒率↑
H2R阻害薬:十二指腸潰瘍の治癒率↑
PPI問題
胃潰瘍8
十二指腸6
逆流性食道炎8
副作用
血中ガストリン↑→ECL cell↑→リバウンドが激しい
week end therapy: 週末3日だけ投与後休薬
ピレンゼピン(Mi R blocker), PG(プロスタグランジン) → ガストリン↑を軽減
ラベプラゾール:ガストリン濃度を上げず酸分泌↓
→リバウンドが少ない。
PPI抵抗性潰瘍:PPIによる酸分泌抑制不十分
①個人差によるPPIの用量不足
②胃内でのPPIの不活性化→
胃内容の排泄遅延。PPIが不活化、アルカリに晒される。
副作用
- http://www.uptodate.com/contents/overview-and-comparison-of-the-proton-pump-inhibitors-for-the-treatment-of-acid-related-disorders?source=search_result&search=%EF%BC%B0%EF%BC%B0%EF%BC%A9&selectedTitle=1~150#H59974871
[★]
- 英
- esomeprazole
- 化
- エソメプラゾールマグネシウム水和物 esomeprazole magnesium hydrate
- 商
- ネキシウム
- 関
- オメプラゾール、消化性潰瘍用剤
ADME
代謝
- CYP2C19及び一部CYP3A4で代謝:in vitro肝代謝試験の結果から、ヒドロキシ体、5-O-脱メチル体の生成にはCYP2C19、スルホン体の生成にはCYP3A4が関与し、これら3種の代謝物への代謝クリアランスは同程度であると報告されている(添付文書ネキシウム20mg)
=排泄
外国人のデータでは、14C標識エソメプラゾールを単回経口投与したとき、投与放射能の約95%が48時間までに尿中及び糞中に排泄され、尿中排泄量と糞便中排泄量の比は約4対1であった(添付文書ネキシウム20mg)
[★]
オメプラゾール、オメプラゾールナトリウム