ピレンゼピン
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
**ガストロゼピン錠25mg
組成
成分・含量
- 1錠中ピレンゼピン塩酸塩無水物 25mg(ピレンゼピン塩酸塩水和物として26.06mg)
添加物
- 乳糖水和物、トウモロコシデンプン、軽質無水ケイ酸、ステアリン酸マグネシウム
禁忌
効能または効果
下記疾患の胃粘膜病変(びらん、出血、発赤、付着粘液)並びに消化器症状の改善
胃潰瘍、十二指腸潰瘍
- 通常、成人には1回1錠(ピレンゼピン塩酸塩無水物として25mg)を、1日3〜4回経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
慎重投与
前立腺肥大のある患者
緑内障の患者
重大な副作用
無顆粒球症(頻度不明)
- このような副作用があらわれるとの報告があるので、患者の状態に十分注意し、このような症状があらわれた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
アナフィラキシー様症状(頻度不明)
- アナフィラキシー様症状(発疹、蕁麻疹等)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
薬効薬理
胃液分泌抑制作用に対する選択性
- 胃液分泌を選択的かつ著明に抑制し、心臓、唾液腺、眼、膀胱などに対する作用は弱い(ラット11)、イヌ11))。これは生体の各種ムスカリン受容体(high affinity site,low affinity site)に対し、それぞれ区別して結合できる性質を有するためと考えられている(ラット12))。
胃液分泌抑制作用
- カルバコール、ガストリン、ヒスタミン及び肉エキスなどによる胃液、胃酸、ペプシンの分泌亢進を抑制する(ラット11,13,14,15)、イヌ11,13,15))。
抗ガストリン作用
- 肉エキス投与による血中ガストリン値の上昇を抑制する(イヌ13))。
防御因子増強作用
- 胃粘膜血流増加作用が認められ(ラット16)、イヌ17))、また、全身拘束ストレス負荷時に見られる胃粘膜微小循環の異常も改善することが認められている(ラット18))。
- ストレス負荷時、レセルピン投与時の胃粘液産生減少を抑制する(ラット19))。
各種実験潰瘍に対する効果
- シェイ、ストレス、レセルピン、アスピリン、インドメタシン、ヒスタミン及びシステアミン等の急性潰瘍に対して抗潰瘍作用を示す(ラット13,14,20,21,22)、モルモット22)、ミニブタ22))。
- 熱灼潰瘍と熱灼−コーチゾン潰瘍等の慢性潰瘍、さらに抗コリン剤では無効とされている酢酸潰瘍に対しても、治癒促進効果を示す(ラット20,22,23))。
実験的急性胃炎に対する効果
- 塩酸−タウロコール酸、エタノール投与時の胃粘膜損傷に対して抑制効果を示す(ラット24,25))。
実験的慢性胃炎に対する効果
- タウロコール酸投与時の慢性(萎縮性)胃炎の発症に対して抑制効果を示す(ラット26))。
臨床薬理
胃液分泌抑制作用
- 健康成人において、基礎及び刺激分泌抑制試験で、胃液、胃酸、ペプシン分泌量の有意な減少及び分泌亢進を抑制する。27)
抗ガストリン作用
- 胃潰瘍患者において、試験食負荷による血中ガストリン値の上昇抑制及び空腹時血中ガストリン値を低下させる。28)
有効成分に関する理化学的知見
一般名
- ピレンゼピン塩酸塩水和物(JAN)
Pirenzepine Hydrochloride Hydrate(JAN)
Pirenzepine(INN)
化学名
- 11-[(4-Methylpiperazin-1-yl)acetyl]-5,11-dihydro-6H-pyrido[2,3-b][1,4]benzodiazepin-6-one dihydrochloride monohydrate
分子式
分子量
性状
- ・白色〜微黄色の結晶性の粉末である。
・水又はギ酸に溶けやすく、メタノールに溶けにくく、エタノール(99.5)に極めて溶けにくい。
・本品1gを水10mLに溶かした液のpHは1.0〜2.0である。
・光によって徐々に着色する。
融点
分配係数(クロロホルム/緩衝液)
緩衝液のpH:3
緩衝液のpH:5
緩衝液のpH:7
緩衝液のpH:9
緩衝液のpH:11
★リンクテーブル★
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商品
[★]
- 英
- pirenzepine
- 化
- 塩酸ピレンゼピン pirenzepine hydrochloride
- 商
- ガストシオン、ガストロゼピン、ガタンプル、カロデリン、ストマゼピン、ピレンゼール、ピロデイン、ピン、ランクリック
- 関
- ムスカリン性受容体、テレンゼピン
- 消化性潰瘍用剤
- → 血液脳関門を通過しないので、中枢作用がない
- 消化管、尿路に対する作用が無く、散瞳、視力障害、循環器に対する作用もない (SPC.162)
- M1受容体特異的に作用する
薬理作用
- 胃粘膜壁細胞のムスカリン受容体に選択的に作用し胃酸分泌を抑制
- 迷走神経の胃酸分泌機能を特異的に抑制