オメプラゾール
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Japanese Journal
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
オメプラール錠10
組成
成分・含量(1錠中)
添加物
- ラウリル硫酸ナトリウム、セタノール、乳糖水和物、デンプングリコール酸ナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、水酸化マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、ヒプロメロース、合成ヒドロタルサイト、酸化チタン、ヒプロメロースフタル酸エステル、タルク、カルナウバロウ
禁忌
- 本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者
- アタザナビル硫酸塩、リルピビリン塩酸塩を投与中の患者(「相互作用」の項参照)
効能または効果
オメプラール錠10
○胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、逆流性食道炎、非びらん性胃食道逆流症、Zollinger-Ellison症候群
○下記におけるヘリコバクター・ピロリの除菌の補助
- 胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃MALTリンパ腫、特発性血小板減少性紫斑病、早期胃癌に対する内視鏡的治療後胃
オメプラール錠20
○胃潰瘍、十二指腸潰瘍、吻合部潰瘍、逆流性食道炎、Zollinger-Ellison症候群
○下記におけるヘリコバクター・ピロリの除菌の補助
- 胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃MALTリンパ腫、特発性血小板減少性紫斑病、早期胃癌に対する内視鏡的治療後胃
- 進行期胃MALT リンパ腫に対するヘリコバクター・ピロリ除菌治療の有効性は確立していない。
- 特発性血小板減少性紫斑病に対しては、ガイドライン等を参照し、ヘリコバクター・ピロリ除菌治療が適切と判断される症例にのみ除菌治療を行うこと。
- 早期胃癌に対する内視鏡的治療後胃以外には、ヘリコバクター・ピロリ除菌治療による胃癌の発症抑制に対する有効性は確立していない。
- <オメプラール錠10>
- ○胃潰瘍、吻合部潰瘍、十二指腸潰瘍、Zollinger-Ellison症候群
- 通常、成人にはオメプラゾールとして1日1回20mgを経口投与する。なお、通常、胃潰瘍、吻合部潰瘍では8週間まで、十二指腸潰瘍では6週間までの投与とする。
- ○逆流性食道炎
- 通常、成人にはオメプラゾールとして1日1回20mgを経口投与する。なお、通常、8週間までの投与とする。さらに再発・再燃を繰り返す逆流性食道炎の維持療法においては、1日1回10〜20mgを経口投与する。
- ○非びらん性胃食道逆流症
- 通常、成人にはオメプラゾールとして1日1回10mgを経口投与する。なお、通常、4週間までの投与とする。
- ○ヘリコバクター・ピロリの除菌の補助
- 通常、成人にはオメプラゾールとして1回20mg、アモキシシリン水和物として1回750mg(力価)及びクラリスロマイシンとして1回200mg(力価)の3剤を同時に1日2回、7日間経口投与する。なお、クラリスロマイシンは、必要に応じて適宜増量することができる。ただし、1回400mg(力価)1日2回を上限とする。
- プロトンポンプインヒビター、アモキシシリン水和物及びクラリスロマイシンの3剤投与によるヘリコバクター・ピロリの除菌治療が不成功の場合は、これに代わる治療として、通常、成人にはオメプラゾールとして1回20mg、アモキシシリン水和物として1回750mg(力価)及びメトロニダゾールとして1回250mgの3剤を同時に1日2回、7日間経口投与する。
- <オメプラール錠20>
- ○胃潰瘍、吻合部潰瘍、十二指腸潰瘍、Zollinger-Ellison症候群
- 通常、成人にはオメプラゾールとして1日1回20mgを経口投与する。なお、通常、胃潰瘍、吻合部潰瘍では8週間まで、十二指腸潰瘍では6週間までの投与とする。
- ○逆流性食道炎
- 通常、成人にはオメプラゾールとして1日1回20mgを経口投与する。なお、通常、8週間までの投与とする。さらに再発・再燃を繰り返す逆流性食道炎の維持療法においては、1日1回10〜20mgを経口投与する。
- ○ヘリコバクター・ピロリの除菌の補助
- 通常、成人にはオメプラゾールとして1回20mg、アモキシシリン水和物として1回750mg(力価)及びクラリスロマイシンとして1回200mg(力価)の3剤を同時に1日2回、7日間経口投与する。なお、クラリスロマイシンは、必要に応じて適宜増量することができる。ただし、1回400mg(力価)1日2回を上限とする。
- プロトンポンプインヒビター、アモキシシリン水和物及びクラリスロマイシンの3剤投与によるヘリコバクター・ピロリの除菌治療が不成功の場合は、これに代わる治療として、通常、成人にはオメプラゾールとして1回20mg、アモキシシリン水和物として1回750mg(力価)及びメトロニダゾールとして1回250mgの3剤を同時に1日2回、7日間経口投与する。
- 用法及び用量の表参照
- <参考>
効能・効果 |
オメプラール錠 10 |
オメプラール錠 20 |
1回投与量 |
用法 |
胃潰瘍、吻合部潰瘍、十二指腸潰瘍、Zollinger-Ellison症候群 |
○ |
○ |
20mg |
1日1回 |
逆流性食道炎逆流性食道炎(維持療法) |
○ |
○ |
20mg10〜20mg |
1日1回 |
非びらん性胃食道逆流症 |
○ |
− |
10mg |
1日1回 |
下記におけるヘリコバクター・ピロリの除菌の補助胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃MALTリンパ腫、特発性血小板減少性紫斑病、早期胃癌に対する内視鏡的治療後胃 |
○ |
○ |
20mg |
1日2回 |
慎重投与
- 薬物過敏症の既往歴のある患者
- 肝障害のある患者[肝代謝性であり、血中濃度が高くなるおそれがある。]
- 高齢者(「高齢者への投与」の項参照)
重大な副作用
- ショック、アナフィラキシー様症状 (いずれも頻度不明):ショック、アナフィラキシー様症状(血管浮腫、気管支痙攣等)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
- 汎血球減少症、無顆粒球症、溶血性貧血、血小板減少(いずれも頻度不明):汎血球減少症、無顆粒球症、溶血性貧血、血小板減少があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
- 劇症肝炎(頻度不明)、肝機能障害(0.1%未満)、黄疸(0.1%未満)、肝不全(頻度不明):劇症肝炎、肝機能障害、黄疸、肝不全があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
- 中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(いずれも頻度不明):中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
- 視力障害(頻度不明):視力障害があらわれることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
- 間質性腎炎、急性腎不全(いずれも頻度不明):間質性腎炎、急性腎不全があらわれることがあるので、腎機能検査値(BUN、クレアチニン等)に注意し、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
- 低ナトリウム血症(頻度不明):低ナトリウム血症があらわれることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
- 間質性肺炎(頻度不明):間質性肺炎があらわれることがあるので、発熱、咳嗽、呼吸困難、肺音の異常(捻髪音)等が認められた場合には投与を中止し、速やかに胸部X線等の検査を実施し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
- 横紋筋融解症(頻度不明):筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれることがあるので、このような場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
- 錯乱状態(頻度不明):せん妄、異常行動、失見当識、幻覚、不安、焦燥、攻撃性等があらわれることがあるので、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
薬効薬理
ヒトでの作用
胃酸分泌抑制作用
基礎分泌32)
- 胃潰瘍及び十二指腸潰瘍患者において、20mg投与により基礎胃酸分泌をそれぞれ93%及び94%抑制する。
テトラガストリン刺激33)
- 健康成人において、20mg投与によりテトラガストリン(4μg/kg、筋注)刺激後2時間までの胃酸分泌を93%抑制する。
インスリン刺激34)
- 健康成人及び十二指腸潰瘍患者において、20mg投与によりインスリン(0.2U/kg、静注)刺激後2時間までの胃酸分泌を70〜88%抑制する。
夜間分泌35)
- 健康成人において、20mg投与により夜間8時間の胃酸分泌を73%抑制する。
24時間分泌4),36),37)
- 胃潰瘍、十二指腸潰瘍患者及び健康成人において、20mg投与により24時間にわたり胃酸分泌を抑制する。
ペプシン分泌抑制作用35)
- 健康成人において、20mg投与により夜間8時間のペプシン分泌を39%抑制する。
食道内pHに及ぼす影響
- 逆流性食道炎患者において、20mg投与により24時間中に食道内pHが4以下を示す時間の割合は、投与前の32.6%に比し、投与後では0.7%に減少する。
胃排出能に及ぼす影響38)
- 胃潰瘍、十二指腸潰瘍患者及び健康成人において、20mg投与により胃排出能にはほとんど影響を及ぼさない。
内分泌ホルモンに及ぼす影響38),39),40),41)
- 胃潰瘍、十二指腸潰瘍、Zollinger-Ellison症候群患者において、20〜60mg投与により血清ガストリン値の上昇がみられることがあるが、投与終了後、投与前値への回復あるいは回復傾向が認められる。胃潰瘍及び十二指腸潰瘍患者において、20mg投与によりその他の内分泌ホルモンにはほとんど影響を及ぼさない。
動物での作用
H+,K+-ATPase阻害作用42),43)
- ウサギ及びラットの胃粘膜H+,K+-ATPaseに対し阻害作用を示す。
胃酸分泌抑制作用42),44),45)
- ウサギ分離胃底腺を用いたdibutyryl cyclic AMP刺激酸分泌に対して抑制作用を示す。幽門結紮ラット、胃瘻ラット、迷走神経切断ラットにおけるペンタガストリン及びカルバコール刺激、Heidenhain pouch犬におけるヒスタミン刺激、胃瘻犬におけるペンタガストリン刺激による胃酸分泌に対し、強い抑制作用を示す。
実験潰瘍に対する作用44),46)
- ラットにおける水浸拘束ストレス、幽門結紮、インドメタシン、アスピリン、プレドニゾロン及びエタノール胃潰瘍並びにメピリゾール十二指腸潰瘍に対し、強い抗潰瘍作用を示す。また、酢酸胃及び十二指腸潰瘍に対しても治癒促進効果を示す。
ヘリコバクター・ピロリ除菌の補助作用
ヘリコバクター・ピロリ感染動物モデルにおける除菌効果
- マウスヘリコバクター・ピロリ感染モデルにおいて、アモキシシリン水和物単独、又はクラリスロマイシンとの2剤併用群では除菌率は低く(除菌率;各々6%)、オメプラゾールを添加することにより除菌率は著しく上昇し、アモキシシリン水和物とオメプラゾールの2剤併用で約50%、アモキシシリン水和物、クラリスロマイシン及びオメプラゾールの3剤併用では約80%であった47)。
- ヘリコバクター・ピロリ除菌治療におけるオメプラゾールの役割は胃内pHを上昇させることにより、併用されるアモキシシリン水和物、クラリスロマイシンの抗菌活性を高めることにあると考えられる。
作用機序42),43)
- 胃腺の壁細胞の細胞膜上に存在する受容体へ、各種酸分泌刺激物質が結合することにより、壁細胞内において一連の胃酸分泌反応がおきる。この反応の最終過程では、壁細胞内からH+を放出し、代わりにK+を取り込むプロトンポンプと呼ばれる酵素H+,K+-ATPaseが働いている。オメプラゾールは、このプロトンポンプの働きを阻害することによって、胃酸分泌を抑制する。
有効成分に関する理化学的知見
- 一般名 :オメプラゾール(Omeprazole)(JAN)(日局)
- 化学名 :(RS)-5-Methoxy-2-{[(4-methoxy-3,5-dimethylpyridin-2-yl)methyl]sulfinyl}-1H-benzimidazole
- 構造式 :
- 分子式 :C17H19N3O3S
- 分子量 :345.42
- 融点 :約150℃(分解)
- 分配係数:∞[クロロホルム/緩衝液(pH7.0)]
- 性状 :オメプラゾールは、白色〜帯黄白色の結晶性の粉末である。N,N-ジメチルホルムアミドに溶けやすく、エタノール(99.5)にやや溶けにくく、水にほとんど溶けない。オメプラゾールのN,N-ジメチルホルムアミド溶液(1→25)は旋光性を示さない。オメプラゾールは、光によって徐々に黄白色となる。
★リンクテーブル★
[★]
商品
[★]
- 英
- omeprazole
- 化
- オメプラゾールナトリウム omeprazole sodium
- 商
- エンプラール、オブランゼ、オメプトロール、オメプラール、オメプラゾン、オメプロトン、オメラップ, Prilosec
- 関
- プロトンポンプ阻害薬
分類
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適応
相互作用
併用禁忌
副作用
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- puller
- 関
- ガラス電極製作器