- 英
- aminophylline
- 同
- テオフィリンエチレンジアミン theophylline ethylenediamine
- 商
- アプニション、アルビナ、キョーフィリン、テオカルヂン、ニチフィリン、ネオフィリン、ミクロフィリン
- 関
- テオフィリン。メチルキサンチン
- メチルキサンチン誘導体であり、テオフィリン2分子量、エチレンジアミン1分子量、水約2分子量からなる。
- 気管支拡張作用があり、気管支喘息の治療に用いられる。
- 添付文書上の適応は気管支喘息、喘息性(様)気管支炎、肺性心、うっ血性心不全、肺水腫、心臓喘息、チェーン・ストークス呼吸、閉塞性肺疾患(肺気腫、慢性気管支炎など)における呼吸困難、狭心症(発作予防)、脳卒中発作急性期である。
- 作用機序は、まずホスホジエステラーゼ3,4を阻害してcAMP濃度を維持することが根本である。cAMPの存在下でcAMP依存性キナーゼはミオシン軽鎖キナーゼをリン酸化する。ミオシン軽鎖キナーゼはCa2+・カルモジュリン複合体の存在下で活性型となりミオシンをリン酸化することができる(ミオシンはリン酸化されて初めてアクチンと相互作用可能となる)が、リン酸化されたミオシン軽鎖キナーゼはCa2+・カルモジュリン複合体との相互作用が低下する。このために平滑筋の収縮は妨げられ、結果として弛緩する。(平滑筋#cAMP)
参考
- http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%9F%E3%83%8E%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%AA%E3%83%B3
WordNet
- a theophylline derivative that is used as a bronchodilator in the treatment of bronchial asthma, emphysema, and bronchitis
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2014/05/20 20:28:35」(JST)
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アミノフィリン
|
IUPAC命名法による物質名 |
1,3-ジメチル-7H-プリン-2,6-ジオン; エタン-1,2-ジアミン |
臨床データ |
胎児危険度分類 |
? |
法的規制 |
P (UK) |
投与方法 |
経口, i.v. |
薬物動態的データ |
血漿タンパク結合 |
60% |
半減期 |
7-9 時間 |
識別 |
CAS登録番号 |
317-34-0 |
ATCコード |
R03DA05 |
PubChem |
CID 9433 |
DrugBank |
APRD00329 |
KEGG |
D00227 |
化学的データ |
化学式 |
C16H24N10O4 |
分子量 |
420.427 g/mol |
アミノフィリン (英:aminophylline) とはキサンチン誘導体であり、アルカロイドのひとつ。テオフィリンに 1/2当量のエチレンジアミンを加え水溶性にしたもの。CAS登録番号は [317-34-0]。強心作用、利尿作用、気管支平滑筋弛緩作用などを有する。気管支平滑筋弛緩作用はホスホジエステラーゼ阻害によりcAMPを増加させることによる。アルビナ、キョーフィリン、ネオフィリンなどの商品名で市販されている。
関連項目
参考文献
- 獣医学大辞典編集委員会編集 『明解獣医学辞典』 チクサン出版社 1991年 ISBN 4885006104
- 伊藤勝昭ほか編集 『新獣医薬理学 第二版』 近代出版 2004年 ISBN 4874021018
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 乳児喘息の急性発作治療におけるアミノフィリン持続点滴の必要性
- 小児気管支喘息の治療 急性発作への対応 (特集 小児気管支喘息のいま--喘息とうまく付き合うための援助) -- (基礎知識)
Related Links
- ネオフィリンとは?アミノフィリンの効能,副作用等を説明,ジェネリックや薬価も調べられる(おくすり110番:薬事典版) ... 概説 気管支を広げるお薬です。おもに、喘息や気管支炎の治療に用います。 作用 気管支が腫れたり収縮すると ...
- アミノフィリンの効果・副作用について解説します。 ... アミノフィリンについての基本情報 アミノフィリンの効能・作用……効能は『気管支喘息,喘息に伴う気管支炎,閉塞性肺疾患における呼吸困難,肺性心,うっ血性心不全 ...
- アミノフィリン水和物として、通常成人1回250mgを1日1〜2回生理食塩液又は糖液に希釈して5〜10分を要して静脈内に緩徐に注入する。必要に応じて点滴静脈内注射する。小児には1回3〜4mg/kgを静脈内注射する。投与間隔は8時間以上とし ...
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
アミノフィリン静注2.5%「ミタ」
組成
成分(1管10mL中) 有効成分
添加物
禁忌
本剤又は他のキサンチン系薬剤に対し重篤な副作用の既往歴のある患者
効能または効果
気管支喘息、喘息性(様)気管支炎、肺性心、うっ血性心不全、肺水腫、心臓喘息、チェーン・ストークス呼吸、閉塞性肺疾患(肺気腫、慢性気管支炎など)における呼吸困難、狭心症(発作予防)、脳卒中発作急性期
アミノフィリン水和物として、通常成人1回250mgを1日1?2回生理食塩液又は糖液に希釈して5?10分を要して静脈内に緩徐に注入する。必要に応じて点滴静脈内注射する。小児には1回3?4mg/kgを静脈内注射する。投与間隔は8時間以上とし、最高用量は1日12mg/kgを限度とする。必要に応じて点滴静脈内注射する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
- 本剤を小児の気管支喘息に投与する場合の投与量、投与方法等については、学会のガイドライン※等、最新の情報を参考とすること。
※日本小児アレルギー学会:小児気管支喘息治療・管理ガイドライン2005
アミノフィリン水和物投与量の目安
初期投与量注1)注2)
- 年齢:6ヵ月?2歳未満
テオフィリン等が経口投与されていない場合:3?4mg/kgを30分以上かけて点滴投与
テオフィリン等が既に経口投与されている場合:3?4mg/kgを30分以上かけて点滴投与。
なお、テオフィリン等が投与されている場合は、その製剤の種類、投与後の時間、投与量などを考慮して、適宜、減量する。
初期投与量注1)注2)
- 年齢:2歳?15歳未満
テオフィリン等が経口投与されていない場合:4?5mg/kgを30分以上かけて点滴投与
テオフィリン等が既に経口投与されている場合:3?4mg/kgを30分以上かけて点滴投与*
維持投与量注2)
- 年齢:6ヵ月?1歳未満
投与量:0.4mg/kg/時
維持投与量注2)
維持投与量注2)
- 年齢:2歳?15歳未満
投与量:0.8mg/kg/時
- 注1)初期投与量は、250mgを上限とする。
注2)投与量は、標準体重で計算する。
注意すべき投与対象等
- 2歳以上の大発作又は呼吸不全の患児を除き、他剤無効又は効果不十分な場合に、患児の状態(発熱、痙攣等)等を十分に観察するなど適用を慎重に検討し投与すること。なお、2歳未満の熱性痙攣やてんかんなどのけいれん性疾患のある児への投与は原則として推奨されない。
慎重投与
急性心筋梗塞、重篤な心筋障害のある患者[心筋刺激作用を有するため症状を悪化させることがある。]
てんかんの患者[中枢刺激作用によって発作を起こすことがある。]
甲状腺機能亢進症の患者[甲状腺機能亢進に伴う代謝亢進、カテコールアミンの作用を増強することがある。]
急性腎炎の患者[腎臓に対する負荷を高め、尿蛋白が増加するおそれがある。]
肝障害のある患者[テオフィリンクリアランスが低下し、テオフィリン血中濃度が上昇することがあるので、血中濃度測定等の結果により減量すること。]
高齢者(「高齢者への投与」の項参照)
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人、産婦、授乳婦(「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)
小児
小児特に乳幼児は成人に比べて痙攣を惹起しやすく、また、テオフィリンクリアランスが変動しやすいのでテオフィリン血中濃度のモニタリングを行うなど慎重に投与すること。
なお、次の小児にはより慎重に投与すること。
(1)てんかん及び痙攣の既往歴のある小児[痙攣を誘発することがある。]
(2)発熱している小児[テオフィリン血中濃度の上昇や痙攣等の症状があらわれることがある。]
(3)6ヵ月未満の乳児[乳児期にはテオフィリンクリアランスが一定していない。6ヵ月未満の乳児ではテオフィリンクリアランスが低く、テオフィリン血中濃度が上昇することがある。]
低出生体重児、新生児に対する安全性は確立していない。(使用経験がない)
重大な副作用
ショック、アナフィラキシーショック(頻度不明):ショック、アナフィラキシーショック(蕁麻疹、蒼白、発汗、血圧低下、呼吸困難等)があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
痙攣、意識障害(頻度不明):痙攣又はせん妄、昏睡等の意識障害があらわれることがあるので、抗痙攣剤の投与等適切な処置を行うこと。
急性脳症(頻度不明):痙攣、意識障害等に引き続き急性脳症に至ることがあるので、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、抗痙攣剤の投与等適切な処置を行うこと。
横紋筋融解症(頻度不明):横紋筋融解症があらわれることがあるので、脱力感、筋肉痛、CK(CPK)上昇等に注意し、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うとともに横紋筋融解症による急性腎不全の発症に注意すること。
消化管出血(頻度不明):潰瘍等による消化管出血(吐血、下血等)があらわれることがあるので、 このような症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
赤芽球癆(頻度不明):赤芽球癆があらわれることがあるので、 貧血があらわれた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
肝機能障害、黄疸(頻度不明):肝機能障害(AST(GOT)、ALT(GPT)の上昇等)、黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
頻呼吸、高血糖症(頻度不明):頻呼吸、高血糖症があらわれることがある。
薬効薬理
- 1.カフェイン及びテオブロミン等のキサンチン系誘導体のうちでは、利尿作用、心筋刺激作用、気管支拡張作用が最も強く、中枢神経興奮、骨格筋刺激作用は弱い。
- 2.心筋を直接刺激し、心拍出量を増大させる。
- 3.腎血流量の増大に伴う糸球体ろ過量の増加により、利尿作用を示す。
- 4.ヒスタミンによる気管支収縮に拮抗する。
有効成分に関する理化学的知見
一般名:
- アミノフィリン水和物 (Aminophylline Hydrate)
化学名:
- 1、3-Dimethyl-1H-purine-2、6(3H、7H)-dione hemi(ethylenediamine)hydrate
- アミノフィリン水和物は白色?微黄色の粒又は粉末で、においはないか、又はわずかにアンモニアようのにおいがあり、味は苦い。
水にやや溶けやすく、メタノールに溶けにくく、エタノール(95)又はジエチルエーテルにほとんど溶けない。
1gに水5mLを加えて振り混ぜるとき、ほとんど溶け、2?3分後、結晶が析出し始める。この結晶は少量のエチレンジアミンを追加するとき溶ける。
光によって徐々に変化し、空気中に放置するとき、次第にエチレンジアミンを失う。
★リンクテーブル★
[★]
- 17歳の女子。頭痛を主訴に母親に伴われて来院した。
- 現病歴: 2日前から頭痛と発熱とがみられていた。頭痛は後頸部が突っ張るような感じで、次第に増強してきたという。咽頭痛や咳はない。悪心や腹痛はなく、排尿時痛もない。
- 既往歴: 14歳時に虫垂炎で手術を受けた。薬物アレルギーはない。
- 家族歴:父親が高血圧症で内服加療中。
- 現 症:意識は清明。身長161cm、体重48kg。体温38.0℃。脈拍76/分、整。血圧116/70mmHg。呼吸数22/分。心音と呼吸音とに異常を認めない。項部硬直とjolt accentuationとを認める。
- 患者と母親は腰椎穿刺(髄液検査)に同意し、局所麻酔下での穿刺を希望した。リドカインによる局所麻酔を開始したところ、患者は悪心と呼吸困難とを訴えた。脈拍124/分、整。血圧76/48mmHg。呼吸数28/分。胸部全体にwheezesを聴取する。心音に異常を認めない。
[正答]
※国試ナビ4※ [106G060]←[国試_106]→[106G062]
[★]
- 60歳くらいの男性。山林横の道路で意識を消失し、呼吸困難の状態で発見され救急車で搬入された。
- 呼びかけに応答しない。顔面苦悶状。上半身に蕁麻疹と後頸部に径3cmの発赤腫脹とがある。結膜は充血している。対光反射はある。呼吸数28/分、不整。脈拍128/分、整。血圧70/40mmHg。胸部全体にwheezesを聴取する。喉頭浮腫を認める。
- 血液所見:赤血球450万、Hb15.5g/dl、白血球9,000。
- 血清生化学所見:総蛋白6.2g/dl、尿素窒素18mg/dl、クレアチニン1.1mg/dl、総ビリルビン0.8mg/dl、AST38単位、ALT33単位、ChE 600単位(基準400~800)、アミラーゼ100単位(基準37~160)、CK20単位(基準10~40)、Na140mEq/l、K3.6mEq/l、
- 動脈血ガス分析(自発呼吸、酸素5L/分投与下):pH7.30、PaO2 96Torr、PaCO2 48Torr、HCO3- 23mEq/l。心電図には洞性頻脈の他に異常なく、胸部エックス線写真にも異常を認めない。
- 治療薬で適切でないのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [099F049]←[国試_099]→[099G001]
[★]
- 70歳の女性。山菜探りに出かけ、約30分前に多数のスズメバチに刺され、家族に伴われて来院した。スズメバチに刺された既往がある。意識レベルはJCS I-1。呼吸困難を訴える。全身の皮膚が紅潮し、頭部と四肢とに多数の刺傷がある。呼吸数30/分。脈拍120/分、整。血圧60/40mmHg。心音に異常を認めない。全肺野にwheezesを聴取する。動脈血ガス分析(自発呼吸, room air) : pH 7.45, PaO2 68Torr、PaCO2 36Torr、HCO3- 24 mEq/l。
- 処置として適切でないのはどれか。
[正答]
D
- イソプロテレノールのβ2受容体に対する作用により末梢血管(骨格筋など)の平滑筋が弛緩し、結果として血圧低下を招く。
- アドレナリンはα1, α2, β1 β2受容体に対する作用を有するが、特にα1, α2受容体に対する作用が強く、血管弛緩はそれほどでもない。
※国試ナビ4※ [104B048]←[国試_104]→[104B050]
[★]
- 5歳の男児。呼吸困難を主訴に来院した。3歳から風邪を引いたときに咳嗽が長引いたり、ゼーゼーしたりすることが時々あった。昨日から透明な鼻汁と軽度の咳嗽とを認めていた。夕方から「息が苦しい」と言いだし、呼吸に伴ってヒューヒューという音が聞こえるようになった。意識は清明。身長105cm、体重16.5kg。体温36.8℃。呼吸数36/分。脈拍124/分、整。チアノーゼはない。咽頭に発赤を認めない。心音に異常を認めない。全肺野で気管支肺胞音は軽度に減弱し、呼気性のwheezesを聴取する。胸部エックス線写真を以下に示す。
- まず行うのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [102I062]←[国試_102]→[102I064]
[★]
- 60歳の女性。右大腿骨頚部骨折のため入院して手術を受けた。
- 手術前は血圧122/78mmHg で、心電図と胸部エックス線写真とに異常はなかった。術後7日間臥床していたが、リハビリテーションのために歩行訓練を始めたところ、訓練の途中で、突然息苦しくなり、気分が悪くなってうずくまった。呼吸数36/分。脈拍128/分、整。血圧80/42mmHg。顔色は不良で発汗がある。胸部にII音の亢進を認めるがラ音は聴取しない。動脈血ガス分析(自発呼吸、room air):PaO2 48Torr、PaCO2 26Torr。マスクによる酸素吸入を行い、静脈路を確保した。まず投与するのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [099C014]←[国試_099]→[099C016]
[★]
- 7歳の男児。突然の咳と呼吸困難とを主訴に来院した。今朝から突然に咳が出始め、呼吸困難が次第に増強した。体温37.3℃。呼吸数40/分。呼気性喘鳴と胸骨上部の陥凹とを認める。血液所見:赤血球425万、Hb13.1g/dl、白血球15,400(桿状核好中球5%、分葉核好中球57%、好酸球12%、単球8%、リンパ球18%)、血小板23万。CRP0.9mg/dl。胸部エックス線写真を以下に示す。
- 治療として適切なのはどれか。2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [100F023]←[国試_100]→[100F025]
[★]
- 26歳の女性。呼吸困難を主訴に来院した。1週間前に咽頭痛、鼻汁および微熱が出現した。その後解熱したが本日の午前2時ごろから呼吸困難が著明となったため午前4時に救急外来を受診した。小児期に気管支喘息と診断されたが中学生時に寛解している。呼吸困難はみられるが会話はかろうじて可能である。SpO2 89%(room air)。両側の胸部全体にwheezesを聴取する。酸素投与を開始し、末梢静脈路を確保した。
- 直ちに行うべき治療はどれか。2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [111I072]←[国試_111]→[111I074]
[★]
- 45歳の女性。胸痛と呼吸困難とを主訴に来院した。農作業中に重いものを一気に持ち上げたところ左肩から背部にかけて痛みを自覚し、その後呼吸困難が出現した。既往歴に特記すべきことはない。意識は清明。体温36.6℃。呼吸数27/分。脈拍116/分、整。血圧106/66 mmHg。心音は減弱している。左肺野で呼吸音は消失している。胸部エックス線写真(別冊No.17)を別に示す。
- まず行うべき処置はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [105A048]←[国試_105]→[105A050]
[★]
- 40歳の男性。発熱と湿性咳嗽とを主訴に来院した。体温39.5℃、白血球 21,000(桿状核好中球 14%、分葉核好中球 62%)。CRP 14.2mg/dl。胸部エックス線写真で肺炎像を認める。抗菌薬の点滴投与を開始したところ、口唇のしびれ、皮膚の紅潮とそう痒感、冷汗および呼吸困難が突然出現した。意識は清明。脈拍124/分、整。血圧78/50mmHg。心雑音はない。両肺でwheezesを聴取する。
[正答]
※国試ナビ4※ [103D022]←[国試_103]→[103D024]
[★]
- 24歳の男性。呼吸困難と意識障害のため搬入された。本日、咽頭痛と高熱とを主訴に自宅近くの診療所を受診し、抗菌薬と解熱薬とを処方された。家に帰り処方薬を内服したところ、15分後に顔面の紅潮と呼吸困難とが出現し意識を失った。呼吸数24/分。脈拍120/分、整。血圧76/40mmHg。吸気時に喘鳴を聴取する。
- 直ちに投与するのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [105H023]←[国試_105]→[105H025]
[★]
- 22歳の男性。耳鼻科で中耳炎と診断され、処方された抗菌薬を服用した。30分後に顔面の腫脹感と全身の掻痒感とを自覚した。自力で来院したが、顔面の紅潮と腫脹、口唇部の腫脹および嗄声が認められ、胸内苦悶を訴えたのち嘔吐した。体温35.8℃。呼吸数24/分。脈拍110/分、整。血圧78/40mmHg。マスクでの酸素投与と静脈路確保とを行った。まず投与すべき薬剤はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [095F001]←[国試_095]→[095F003]
[★]
- アナフィラキシーショックにまず投与すべき薬はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [096E032]←[国試_096]→[096E034]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [102D007]←[国試_102]→[102D009]
[★]
- 英
- bronchial asthma
- 同
- 喘息 asthma
- 関
- 喘息発作(喘息の急性増悪)
概念
- 気道の慢性炎症、気道過敏性、可逆性の気道閉塞を呈する
疫学
病型
- アトピー型:小児に多く、60-70%は成人になる前に寛解
- 感染型
- 混合型
病態生理
- 遺伝子素因を背景とした気道過敏性が存在し、ある誘因により気道閉塞が起こる。これが喘息症状を引きおこす。
- ここに気管炎症が加わると、気道過敏性亢進、気道閉塞を直接引きおこすほか、気道リモデリングを促してさらに気道過敏性亢進・気道閉塞を亢進させる。
- この病態の中で、気道に起こっている変化は次のようにまとめられる。
- 可逆的変化 :気道上皮細胞の剥離、粘液栓、炎症細胞(好酸球など)の浸潤、粘膜・粘膜下の浮腫、うっ血
- 不可逆的変化:平滑筋の肥厚、気道上皮下の線維性肥厚、気道上皮での杯細胞の過形成、気道粘膜下の血管新生
気流制限をきたす機序
- 気流制限は4つの機序により成立
- (1)気道平滑筋収縮、(2)気管壁の浮腫、(3)気道粘液分泌、(4)気道壁リモデリング
気管炎症
- 好酸球性気道炎症:好酸球、肥満細胞、リンパ球などの炎症細胞がサイトカインと化学伝達物質などを介して炎症を惹起する。
- リンパ球
- 肥満細胞
- 好酸球
- 気道上皮細胞
- 気管支平滑筋
- 気管支分泌腺
気管壁リモデリング
- 慢性の炎症状態 → 永続的な気道壁の肥厚 → 不可逆的な気流制限
- (1) 基底膜下にコラーゲンが沈着 → 気道粘膜の線維化
- (2) 気管支平滑筋の肥厚、過形成
- (3) 粘膜下線過形成
気道過敏性
- 非特異的な刺激により気管支平滑筋が容易に収縮する状態
- ヒスタミン、アセチルコリン、メサコリンの希釈系列を投与してFEV1.0が20%以上低下する閾値を測定して評価
- 気道過敏性と喘息の重症度が相関する。
検査
- 高値であることが多く、その場合には抗原の同定を行う。
- IgEの値と症状には相関関係がない。
症状
身体所見
診断
成人喘息での診断の目安
- 参考1
- 成人喘息の診断基準はない
- 1.発作性の呼吸困難、喘鳴、咳(夜間、早朝に出現する傾向)の反復
- 2.可逆性気流制限:自然に、あるいは治療により寛解する。PEF値の日内変動20%以上、β2刺激薬吸入により1秒量が12%以上増加かつ絶対量で200mL以上増加
- 3.気道過敏性の亢進:アセチルコリン、ヒスタミン、メサコリンに対する気道収縮反応の亢進
- 4.アトピー素因:環境アレルゲンに対するIgE抗体の存在
- 5.気道炎症の存在:喀痰、末梢血中の好酸球数の増加、ECP高値、クレオラ体の証明、呼気中NO濃度上昇
- 6.鑑別診断疾患の除外:症状が他の心肺疾患によらない
治療
-
-
- β2受容体に結合→Gsα活性化→[cAMP]i↑
- 副作用:振戦、動悸
- PDE阻害→[cAMP]i↑。抗炎症作用もあるらしい(T細胞、好酸球に対する作用(SPU.241))
- 安全域(有効安全治療濃度閾)が狭いので、血中濃度モニタリングが必要。5-15μg/ml
- 副作用:悪心、嘔吐、頻脈、不整脈
- M3受容体に拮抗して作用を発現。作用力、即時性ともにβ2作動薬より劣る。(SPU.242)
- β2作動薬と併用するらしい。
- イプラトロピウム
-
- 化学伝達物質遊離抑制薬、ヒスタミンH1機構薬、ロイコトリエン拮抗薬、トロンボキサンA2阻害薬。
薬物療法に用いられる薬剤
長期管理薬 (コントローラー)
|
・ステロイド薬(吸入、経口)
|
・テオフィリン徐放製剤
|
・長時間作用性β2刺激薬(吸入、経口、貼付)
|
・抗アレルギー薬
|
・ロイコトリエン受容体拮抗薬
|
・メディエーター遊離抑制薬
|
・ヒスタミンH1拮抗薬
|
・トロンボキサン阻害薬
|
・Th2サイトカイン阻害薬
|
発作治療薬 (リリーバー)
|
・ステロイド薬(注射・経口)
|
・短時間作用性β2刺激薬(吸入・経口・注射)
|
・アミノフィリン点滴静注
|
・短時間作用性テオフィリン製剤(経口)
|
・抗コリン薬(吸入)
|
ガイドライン
- 1. 一般臨床医のための喘息治療ガイドライン2007
- http://www.jaanet.org/medical/guide.html
国試
[★]
- 英
- cardiac stimulant、cardiotonic、cardiotonics
- 関
- 強心、強心性、強心薬、心保護薬
商品
[★]
- 英
- pulmonary edema
- 同
- 肺浮腫
- 関
概念
病型
病因
治療
- HIM.1706
- 利尿薬
- 硝酸薬
- モルヒネ
- ACE阻害薬
- その他の薬物:
- 処置:座位(HIM.1707)。semi-fowler位
- ジギタリス配糖体
- 大動脈内バルーンパンピング IABP
- 頻脈の治療と房室再同期
- 肺胞液体クリアランスの刺激:βアゴニストの投与
- YN.I-123
- O2、PEEP
- semi Fowler位
- アミノフィリン、モルヒネ、フロセミド、時北リス、ドパミン、水制限
国試
- 心筋梗塞→左心不全→肺水腫:100D39、100D40
[★]
テオフィリンエチレンジアミン、アミノフィリン
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アミノフィリン、ジプロフィリン
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- 英
- aminophylline hydrate
- 関
- アミノフィリン
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- 英
- phosphorus P
- 関
- serum phosphorus level
分子量
- 30.973762 u (wikipedia)
- 単体で化合物としてはP4、淡黄色を帯びた半透明の固体、所謂黄リンで毒性が高い。分子量124.08。
基準値
- 血清中のリンおよびリン化合物(リン酸イオンなどとして存在)を無機リン(P)として定量した値。
- (serum)phosphorus, inorganic 2.5–4.3 mg/dL(HIM.Appendix)
- 2.5-4.5 mg/dL (QB)
代謝
- リンは経口的に摂取され、小腸から吸収され、細胞内に取り込まれる。
- 骨形成とともに骨に取り込まれる。
- 腎より排泄される。
尿細管での分泌・再吸収
- 排泄:10%
尿細管における再吸収の調節要素
臨床検査
- 無機リンとして定量される。
基準範囲
血清
- 小児:4-7mg/dL
- 閉経後女性は一般集団より0.3mg/dL高値となる
尿
測定値に影響を与える要因
臨床関連
参考
- http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AA%E3%83%B3