- 英
- ventricular tachycardia, VT
- 同
- 心室性頻拍,
心室頻脈, 心室性頻脈
[show details]
概念
検査
[show details]
ガイドライン
- 不整脈薬物治療に関するガイドライン(2009年改訂版)
- http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2009_kodama_h.pdf
治療
- DCショックによる再同期 cardioversion
-
- 血行動態不安定な心房細動 unstable AF 120-200J
- 血行動態不安定な単型心室頻拍 unstable monomorphic VT 100J
- その他循環動態不安定な上室性頻拍/心房粗動 other unstable SVT atrial flutter 200J
- 循環動態不安定な心室頻拍 polymorphic and unstable VFとして扱う。
- PALS:初回0.5-1J/kg 2回目以降2J/kg
国試
Wikipedia preview
出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/10/01 06:45:31」(JST)
[Wiki ja表示]
心室頻拍 |
分類及び外部参照情報 |
|
ICD-10 |
I47.2 |
ICD-9 |
427.1 |
DiseasesDB |
13819 |
eMedicine |
emerg/634 med/2367 ped/2546 |
MeSH |
D017180 |
プロジェクト:病気/Portal:医学と医療 |
テンプレートを表示 |
心室頻拍(しんしつひんぱく、VT: Ventricular Tachycardia)は、心室の一部から連続して起こる異所性刺激によって頻脈を呈する病態。心室細動に移行する恐れがあるため、危険である。
目次
- 1 病態
- 2 治療
- 3 脚注
- 4 関連項目
- 5 参考文献
病態
心電図
心電図所見では、頻拍を示し(100拍/分以上)、QRS波は幅広く(0.12秒以上)、RR間隔は一定である。また、持続時間とQRS波形によって細分類がなされる。
- 持続性と非持続性
- 発作の持続時間が30秒以内か否かで、持続性心室頻拍(SVT)と非持続性心室頻拍(NSVT)とに分類される。また、NVSTが数拍の洞性心拍をはさんで出現する反復型心室頻拍もある。SVTは自然停止しないため、薬物やペーシング、電気ショックなどの治療を必要とする。
- QRS波形による分類
- QRS波形が単一の単形性、2種類以上の多形性、またその派生型としてtorsade de pointes、2つの異なった波形が交互に出現する2方向性がある。torsade de pointesは、QRS軸が時間とともにねじれるように周期的に変化するもので、心室細動に至る危険が高い。
- 診断
- QRS幅が0.14秒以上であればVTの頻度が高い。特に右脚ブロック型で0.14秒以上、左脚ブロック型で0.16秒以上であればVTの可能性が高い。[1]
- 心室頻拍では、QRS電気軸において、左軸偏位や、左脚ブロック型を伴う右軸偏位を示すことが多い。
- 現時点(2013)ではブルガダ・アルゴリズムを使って診断する頻度が増えてきた。ACCアルゴリスムも使われる。J Am Coll Cardiol 2003 Oct 15; 42(8) 1493-531.wide QRS tachycardiaの鑑別手順を示している。すなわち、ventricular tachycardiaであるかsuperventricular tachycardiaのwide QRSか鑑別する。治療法が異なる点も多いので重要となる。
臨床像
心室頻拍は重症不整脈と位置づけられるが、経過観察でよいものから緊急措置を要するものまで幅広い。その重症度は、
- 症状: 特にAdams-Stokes発作の有無
- 基礎心疾患の有無とその重症度
- 心機能低下の有無: 左室駆出率40%以下となると危険信号
などによって総合的に評価される。一般的に、もっとも重篤と見なされるのは、血行動態の破綻をきたすSVTである。
治療
治療法は、脈拍が触れるか否か、触れる場合には血行動態が安定しているか否かによって変化する。これらの治療は、頻拍発作の停止と予防、頻拍による突然死予防に大別される。
- 頻拍発作の停止
- (一般的) ボーン・ウイリアムス分類 I群 (Naチャネル遮断薬)の薬剤
- (基礎心疾患を有する場合) リドカイン、プロカインアミド
- (心機能低下を伴う場合) ニフェカラント
- (右脚ブロックと左軸変位) ベラパミル
- (右脚ブロックと右軸変位) ATPとβ遮断薬
- (先天性QT延長症候群) β遮断薬、マグネシウム、イソプロテレノール、心臓ペーシング
- 電気的除細動: カルディオバージョン(QRS波同期による電気ショック)
- 心臓ペーシング
- 頻拍予防
- (基礎心疾患のない場合) Ia群薬 (活動電位持続時間を延長させるNaチャネル遮断薬)
- (ベラパミル感受性VT) IV群薬 (カルシウム拮抗薬)
- (先天性QT延長症候群) β遮断薬
- (心機能低下を伴う場合) III群薬、とくにアミオダロン
- 頻拍による突然死予防
安易な抗不整脈剤の治療は薬剤自身が催不整脈性があるため致死的になる。また、不整脈を誘発する可能性がある薬剤も多いため注意が必要となる。
脚注
- ^ Ann Intern Med 1988; 109: 905-12.
関連項目
参考文献
- 杉本恒明, 矢崎義雄 『内科学 I (第9版)』 朝倉書店、2007年、475-479頁。ISBN 978-4254322316。
心血管疾患 |
|
疾患 |
|
心疾患
|
不整脈
|
徐脈性
|
洞不全症候群 | 房室ブロック | 脚ブロック(右脚ブロック · 完全右脚ブロック · 左脚ブロック)
|
|
頻脈性
|
上室性
|
洞性頻脈(en) | 心房細動 | 心房粗動(en) | ブルガダ症候群 | 早期再分極症候群 | QT延長症候群 | WPW症候群
|
|
心室性
|
心室細動 | 心室頻拍
|
|
|
|
虚血性疾患
|
狭心症 | 心筋梗塞 | 急性冠症候群 | 冠動脈血栓症 | 心室瘤 | 心破裂 | 乳頭筋断裂(en)
|
|
弁膜症
|
僧帽弁狭窄症 | 僧帽弁閉鎖不全症 | 三尖弁狭窄症(en) | 三尖弁閉鎖不全症(en) | 大動脈弁狭窄症 | 大動脈弁閉鎖不全症(en)
|
|
先天性心疾患
|
心房中隔欠損 | 心室中隔欠損 | 心内膜床欠損症 | 動脈管開存症 | ファロー四徴症(極型ファロー四徴症) | 大血管転位(左旋性 · 右旋性) | 総肺静脈還流異常症 | 大動脈縮窄 | 左心低形成症候群 | 両大血管右室起始症 | 三尖弁閉鎖(en) | 単心室
|
|
心内膜・心筋
・心膜疾患
|
心内膜疾患
|
感染性心内膜炎
|
|
心膜疾患
|
心膜炎(急性心膜炎(en) · 慢性収縮性心膜炎) | 心タンポナーデ
|
|
心筋疾患
|
心筋症(虚血性心筋症・拡張型心筋症(en) · 肥大型心筋症(en) · 拘束型心筋症(en) · 特発性心筋症) | 心筋炎
|
|
|
心臓腫瘍(en) | 心臓性喘息 | 肺性心
|
|
|
血管疾患
|
大血管
|
大動脈瘤(胸部・腹部(en)・胸腹部) | 大動脈解離 | 大動脈炎症候群
|
|
動脈
|
閉塞性動脈硬化症 | 閉塞性血栓性血管炎 | 動静脈瘻 | 動脈硬化 | レイノー病
|
|
静脈
|
静脈瘤 | 血栓性静脈炎 | 静脈血栓塞栓症 | 脂肪塞栓症
|
|
|
|
|
病態・症候 |
|
心不全
|
左心不全 | 右心不全 | 両心不全(en)
|
|
血圧異常
|
高血圧
|
本態性高血圧症(en) | 二次性高血圧(en) | 高血圧性緊急症(en)
|
|
低血圧
|
|
|
心臓発作 | 心臓肥大 | 心停止 | 心肺停止
|
|
|
|
所見・検査 |
|
血圧計 | 聴診 | 心雑音 | 心電図 | 心電図モニタ | 心臓超音波検査 | 胸部X線写真 | 胸部X線CT | 心臓MRI | 心臓カテーテル検査(肺動脈カテーテル) | 心臓核医学検査 | 脈波伝播速度検査
|
|
|
治療 |
|
外科的治療
|
冠動脈バイパス術(CABG)
|
CABG | off-pump CAB(OPCAB) | MIDCAB(en) | TECAB(en)
|
|
弁膜症手術
|
弁置換術(en) | 弁形成術(en) | 弁輪形成術 | 交連切開術(en)
|
|
小児心臓外科
|
動脈管結紮術 | BTシャント | 肺動脈絞扼術(en) | ノーウッド手術 | グレン手術 | フォンタン手術 | ジャテン手術 | ラステリ手術 | ロス手術
|
|
心不全外科
|
心移植術 | 補助人工心臓装着術 | 左室形成術(Dor・SAVE・Overlapping)
|
|
不整脈外科
|
メイズ手術(en) | 心臓ペースメーカー | 植え込み型除細動器
|
|
大動脈手術
|
大動脈人工血管置換術 | 大動脈基部置換術 (Bentall, David) | ステントグラフト内挿術(en)
|
|
末梢血管手術
|
末梢動脈血行再建術 | 末梢静脈血行再建術 | 静脈抜去術(en) | 静脈血栓摘除術(en) | 内シャント作成術 | 肢切断
|
|
|
内科的治療
|
循環作動薬
|
抗不整脈薬
|
Ia群: プロカインアミド, キニジン
Ib群: リドカイン, フェニトイン
Ic群: フレカイニド(en), プロパフェノン(en)
II群: 交感神経β受容体遮断薬(プロプラノロールなど)
III群: アミオダロン, ソタロール(en)
IV群: カルシウム拮抗剤(ベラパミル, ジルチアゼムなど)
|
|
心不全治療薬(en)
|
利尿薬 | 血管拡張薬 | 強心配糖体 | 強心剤 | PDEⅢ阻害薬
|
|
狭心症治療薬
|
交感神経β受容体遮断薬 | 硝酸薬
|
|
高血圧治療薬
|
利尿薬 | 交感神経β受容体遮断薬 | レニン-アンジオテンシン系 (ACE阻害薬、アンジオテンシンII受容体拮抗薬、レニン阻害薬(en)) | カルシウム拮抗剤 | アドレナリン作動薬 | 脂質降下薬
|
|
|
血管内治療
|
経皮的冠動脈形成術
|
|
|
|
|
循環器系の正常構造・生理 |
|
UpToDate Contents
全文を閲覧するには購読必要です。 To read the full text you will need to subscribe.
Japanese Journal
- 心外膜操作中に冠攣縮によると思われる心室頻拍を来した1症例
- 見てわかる。みるみるわかる。 もっと!みるみる心電図(第13回)心室頻拍(VT)
- 臨牀研究 カルベジロールが著効した無症候性冠攣縮を合併した多形性心室頻拍の一例
- 心室細動,心室頻拍,トルサード・ド・ポアンツの前兆と関連病態 (特集 この波形を見逃すな! 循環器病棟の危険な不整脈)
- 橋本 賢一
- Heart : 基礎知識から最新トピックスまで!ナース・コメディカルのためのハートケア誌 4(5), 47-55, 2014-05
- NAID 40020217953
Related Links
- 心室期外収縮が引き金となり、突然、発作的に頻拍となる。QRSは幅広く、脚ブロック型となる。 P波は、ほとんどの場合、確認できない。 血圧は低下することが多く、頻拍状態が著しいほど、血圧は、より低下する傾向にある。
- 心室頻拍。心室頻拍とはどんな病気か 前述の心室性期外収縮(しんしつせいきがいしゅうしゅく)が3つ以上連続して現れた場合を心室頻拍(VT)といいます。もともと心臓に病気がなく、3連発程度の心室頻拍なら心配ないこと gooヘルスケア ...
- 心室頻拍とは?goo Wikipedia (ウィキペディア) 。出典:Wikipedia(ウィキペディア)フリー百科事典。 心室頻拍とは - goo Wikipedia (ウィキペディア) gooトップ サイトマップ スタートページに設定 RSS ヘルプ メニューへスキップ 本文へ ...
Related Pictures
★リンクテーブル★
[★]
- 60歳の男性。動悸を主訴に来院した。以前から時々脈が欠けるのを自覚していたが、症状が強くないので様子をみていた。2日前に熱めの湯船につかったところ、いつもとは違う持続する動悸を自覚した。動悸は突然始まり、脈を確認すると規則的ではなくバラバラに乱れて速く打つ感じだったという。洗い場の座椅子で休んでいたところ、約2分で症状は改善した。めまいや冷汗、眼前暗黒感などの症状は伴わなかった。このような症状は初めてで、その後繰り返すことはなかったが、家族が心配したため受診した。既往歴に特記すべきことはない。体温 36.6℃。脈拍 68/分、整。血圧 142/88mmHg。呼吸数 16/分。SpO2 98%(room air)。心音と呼吸音とに異常を認めない。
- 入浴時に生じた動悸の原因として最も可能性が高いのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [112A058]←[国試_112]→[112A060]
[★]
- 45歳の男性。動悸を主訴に救急外来を受診した。失神の既往はない。以前から2度にわたる心筋梗塞で入院加療を受けており、最近の心エコー検査による左室駆出率は20%であった。救急外来におけるモニター心電図所見(別冊No.17)を別に示す。
- 処置として適切でないのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [105I060]←[国試_105]→[105I062]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [097G078]←[国試_097]→[097G080]
[★]
- 心電図(別冊No. 2)を別に示す。正しいのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [114B019]←[国試_114]→[114B021]
[★]
- 英
- procainamide
- ラ
- procainamidum
- 同
- プロネスチール pronestyl
- 商
- アミサリン、Procan, Pronestyl
- 関
- 抗不整脈薬
分類
作用機序
- 活性化および不活性化状態の時にNaチャネルに結合することでチャネルをブロックする。
(低濃度)
- 自動能を有する細胞の拡張期脱分極を抑制
(通常)
- →閾値の増大
- →伝導速度の現象
- →不応期の延長
- →APD延長
禁忌
- 1. 刺激伝導障害(房室ブロック、洞房ブロック、脚ブロック等)のある患者[刺激伝導抑制作用により、これらの障害がさらに悪化するおそれがある。]
- 2. 重篤なうっ血性心不全のある患者[不整脈(心室頻拍、心室細動等)が発現又は増悪するおそれが極めて高い。]
- 3. **モキシフロキサシン塩酸塩、バルデナフィル塩酸塩水和物、アミオダロン塩酸塩(注射剤)、トレミフェンクエン酸塩を投与中の患者(「相互作用」の項参照)
- 4. 重症筋無力症の患者[筋力低下が亢進するおそれがある。]
- 5. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
効能又は効果
- 期外収縮(上室性、心室性)
- 急性心筋梗塞における心室性不整脈の予防
- 新鮮心房細動
- 発作性頻拍(上室性、心室性)の治療及び予防 上室性頻脈、心室性頻脈
- 発作性心房細動の予防
- 電気ショック療法との併用及びその後の洞調律の維持
- 手術及び麻酔に伴う不整脈の予防
- 陳旧性心房細動
- 2020 年改訂版不整脈薬物治療ガイドライン
- https://www.j-circ.or.jp/old/guideline/pdf/JCS2020_Ono.pdf
副作用
重大な副作用
- アミサリン錠125mg/アミサリン錠250mg
- (頻度不明)心電図上QRS幅の増大、心室頻拍、心室粗動、心室細動を起こすことがある。そのためQRS幅の異常な増大あるいは期外収縮の増加を認めた時は投与を中止すること。また、心筋収縮力を低下させ、心不全、血圧下降を起こすことがあるのでこのような場合にも投与を中止すること。
- (頻度不明)SLE様症状(発熱、紅斑、筋肉痛、関節炎、多発性関節痛、胸部痛、心膜炎、胸水等)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
- 3. 無顆粒球症(初期症状:発熱、咽頭痛、倦怠感等)
- (頻度不明)無顆粒球症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
その他の副作用
- アミサリン錠125mg/アミサリン錠250mg
- (5%以上又は頻度不明)悪心、嘔吐、食欲不振、下痢
添付文書
- http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/2121001F1025_2_04/2121001F1025_2_04?view=body
[★]
- 英
- idiopathic ventricular tachycardia
- 関
- 心室頻拍
- 明瞭な基礎心疾患が認められず、電解質・代謝・内分泌などの異常や薬物の影響が泣く、QT延長症候群やBrugada症候群などが否定された心室頻拍の総称である。
- ECGP.321
- 左室起原か、右室起原か?:QRSを見て左脚ブロック型か右脚ブロック型かを判別すればよい。
- 上方に伝導か、下方に伝導か?:II,III,aVFを見て判断。
- 右室流出路起源心室頻拍:基礎疾患を合併しない。左室流出路を起原とする。持続することはなく、間欠的に出現する。
- QRS:左脚ブロック型
- 軸:II,III,aVFでR波が高い。下方軸であり、上から下に伝導
- 移行帯はV3-V4
- 自由壁側か?中隔側か?:IでRなら自由壁側(右→左)、IでrSなら中隔側(左→右)
- 左脚後枝起原心室頻拍:基礎疾患がない物がほとんど。左脚後枝プルキンエ線維内のCaチャネル依存性組織の緩徐伝導が形成するリエントリが原因と考えられる。左脚後枝の分枝が関与するためQRSが狭め。リエントリ回路にCaチャネル依存性の組織が含まれるためベラパミルが著効し、ベラパミル感受性特発性心室頻拍とも呼ばれる。
- QRS:右脚ブロック型。QRS幅は0.14秒と短め
- 軸:左軸偏位
- 鑑別:上室性頻拍+右脚ブロック左軸偏位
- 治療:ベラパミルが有効。リエントリ回路にCa依存の部位があるため。カテーテルアブレーションでも90%以上の成功率があるとされる。
[★]
- 英
- polymorphic ventricular tachycardia polymorphic VT, polymorphous ventricular tachycardia
- 関
- トルサード・ド・ポアンツ、不整脈、心室頻拍
概念
- 多形性心室頻拍は頻拍中のQRS波形が刻々と変化し、QRS波形が基線を中心にしてねじれているように見える。多くは非持続性で自然停止するが、時に心室細動に移行する。
分類
- QT延長を伴う:Torsades de pointes TdP → QT時間の延長を伴い、T波に続く心室性期外収縮によって誘発され、QRS波形が刻々と変化する多型性心室頻拍で、QRS波の振幅が基線の周りを捻じれるように変動する。
-
- 後天性QT延長症候群:薬剤(抗不整脈薬(Ia群、III群)、非心臓薬(向精神薬、抗生剤、抗アレルギー薬など)など)が多い。
- 心疾患有り:虚血、心不全、ショックなどの心機能低下に伴って起こる場合が多い
- 心疾患なし: → 特発性多形性心室頻拍
- Brugada症候群:胸部誘導(V1-V3)のST上昇が特徴。若年-壮年男性の突然死の原因
- カテコラミン誘発多形性心室頻拍:感情の高まり、運動、イソプロテレノールで誘発
- QT短縮症候群(SQTS)
- 明らかな誘因や心電図学的特徴が認められない特発性多形性心室頻拍・心室細動
治療
予防
参考
- 1. 不整脈薬物治療に関するガイドライン(2009年改訂版)
- [display]http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2009_kodama_h.pdf
[★]
- 英
- pseudoventricular tachycardia, pseudo VT
- 関
- WPW症候群、心房細動、心室頻拍 VT
概念
- WPW症候群において発作性の心房細動を合併した際、副伝導路を(順行性に)介して心室に伝わったことにより生じる心室頻拍
- ケント束の不応期が房室結節のそれより短い場合に生じる。
- 心室細動により突然死の可能性がある
- この用語は日本でのみ使われるらしい
治療
- 参考2
- 治療の目標は心拍数コントロールであり、治療の標的は副伝導路(ケント束)とすると、ナトリウムチャネル遮断薬、あるいはカリウムチャネル遮断薬による副伝導路の抑制が治療法としてあげることができる。
- 従って、治療薬は、ピルジカイニド、シベンゾリン、ジソピラミド、フレカイニド、プロカインアミドが上げられる。
- 根治療法としては、カテーテルアブレーションによる副伝導路の遮断である。
参考
- 1. これからカテーテルアブレーションを受ける人のために - 図説あり
http://www.s-more.net/sasaki/rfca/rfca.html
- 2. 不整脈薬物治療に関するガイドライン(2009年改訂版)
- [display]http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2009_kodama_h.pdf
[★]
- 英
- catheter ablation
- 同
- カテーテル・アブレーション、ablation、心筋焼灼術、カテーテル焼灼術
- 関
- [[]]
- 不整脈の治療に利用される
- 不整脈の原因となる心配の部位にアブレーション様カテーテルを挿入し、高周波で加熱することにより凝固壊死させる治療法
適応疾患
焼灼部位
[★]
- 同
- 無脈性心室性頻拍
[show details]
- 心停止の状態であり、非同期でDCショックを与える。
治療
予防
参考
- 1. 不整脈薬物治療に関するガイドライン(2009年改訂版)
- [display]http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2009_kodama_h.pdf
[★]
- 多形性心室頻拍(特発性)の一つ。
- 感情の高まり、運動、イソプロテレノールで多形性心室頻拍が惹起される
[★]
トルサード・ド・ポアンツ
[★]
トルサード・ド・ポアンツ
[★]
- 英
- ventricle (KH)
- ラ
- ventriculus
- 関
- 心房
生理学
- 循環血液量↑、心室拡張性↑ → 拡張期心室容量↑
- 循環血液量↓、心室拡張性↓ → 拡張期心室容量↓
- 末梢血管抵抗↑、心室収縮性↓ → 収縮期心室容量↑
- 末梢血管抵抗↓、心室収縮性↑ → 収縮期心室容量↓
[★]
- 英
- tachycardia
- 関
- 頻脈、頻脈性不整脈、頻拍症、頻脈症