- 英
- rosuvastatin
- 化
- ロスバスタチンカルシウム rosuvastatin calcium
- 商
- クレストール
- 関
- HMG-CoA還元酵素阻害薬
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/07/28 20:20:25」(JST)
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ロスバスタチン
|
IUPAC命名法による物質名 |
(3R,5S,6E)-7-[4-(4-フルオロフェニル)-2-(N-メチルメタンスルホンアミド)-6-(2-プロパニル)-5-ピリミジニル]-3,5-ジヒドロキシ-6-ヘプテン酸 |
臨床データ |
胎児危険度分類 |
|
法的規制 |
- AU: Prescription Only (S4)
- UK: POM
- US: ℞-only
|
投与方法 |
経口 |
薬物動態的データ |
生物学的利用能 |
20% |
代謝 |
肝臓 |
半減期 |
19 時間 |
排泄 |
尿、便 |
識別 |
CAS番号 |
287714-41-4 |
ATCコード |
C10AA07 |
PubChem |
CID 6439133 |
DrugBank |
APRD00546 |
ChemSpider |
393589 |
化学的データ |
化学式 |
C22H28FN3O6S |
分子量 |
481.539 |
SMILES
- O[C@@H](/C=C/c1c(nc(nc1c1ccc(F)cc1)N(C)S(=O)(=O)C)C(C)C)C[C@@H](O)CC(=O)O
|
ロスバスタチン(英: Rosuvastatin、商品名クレストール®)は、塩野義製薬が創成した医薬品。高コレステロール血症の治療薬で、日本ではアストラゼネカとの併売、他国ではアストラゼネカが販売している。
目次
- 1 禁忌
- 2 副作用
- 3 作用機序
- 4 用法
- 5 参考資料
禁忌
- 過敏症の既往歴の有る患者
- 肝機能が低下していると考えられる患者(急性肝炎、慢性肝炎の急性増悪、肝硬変、肝癌、黄疸)
- 妊婦又は妊娠している可能性の有る婦人及び授乳婦
- シクロスポリンを投与中の患者
原則禁忌
- 腎機能に関する臨床検査値に異常が有る患者へのフィブラート系薬剤との併用
副作用
添付文書に重大な副作用として記載されている項目は、横紋筋融解症、ミオパチー、肝炎、肝機能障害、黄疸、血小板減少、過敏症状(血管浮腫等)、間質性肺炎、末梢神経障害、多形紅斑である[1]。
作用機序
詳細は「スタチン」を参照
いわゆるスタチン系薬剤のひとつである。メバロン酸代謝を阻害するHMG-CoA阻害剤であるが、その薬効は他剤と比較して強力であり、「ストロングスタチン」のひとつとされる。
用法
日本ではクレストール 2.5mg/5mg錠が販売されており、一日一回一錠服用が基本となる。
参考資料
- ^ “クレストール錠2.5mg/クレストール錠5mg 添付文書” (2015年1月). 2015年4月12日閲覧。
|
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Japanese Journal
- 小池 雅人,林 周次郎,伊藤 幸恵 [他]
- 西日本皮膚科 = The Nishinihon journal of dermatology : 日本皮膚科学会西部支部機関誌 74(6), 627-629, 2012-12-00
- NAID 40019534417
- アトルバスタチンはロスバスタチンよりも急性冠症候群患者の腎機能低下を抑制する
- 桑原 昌則,近藤 史明,濱田 知幸 [他]
- 日本心臓病学会誌 : Journal of cardiology. Japanese edition 7(3), 194-198, 2012-10-00
- NAID 40019462657
Related Links
- クレストールとは?ロスバスタチンの効能,副作用等を説明,ジェネリックや薬価も調べられる(おくすり110番:薬事典版) ... 用法用量は医師・薬剤師の指示を必ずお守りください。 すべての副作用を掲載しているわけではありません。
- ロスバスタチン (クレストール ジェネリック) 錠は高コレステロール血症、家族性高コレステロール血症に効果のあるお薬です。気になる副作用などについてはこちらをご覧下さい。また、ロスバスタチン (クレストール ...
Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
クレストール錠2.5mg
組成
成分・含量(1錠中)
- ロスバスタチン2.5mg
(ロスバスタチンカルシウムとして2.6mg)
添加物
- 乳糖水和物,セルロース,第三リン酸カルシウム,クロスポビドン,ステアリン酸マグネシウム,ヒプロメロース,トリアセチン,酸化チタン,三二酸化鉄
禁忌
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
肝機能が低下していると考えられる以下のような患者
急性肝炎,慢性肝炎の急性増悪,肝硬変,肝癌,黄疸[これらの患者では,本剤の血中濃度が上昇するおそれがある。また,本剤は主に肝臓に分布して作用するので,肝障害を悪化させるおそれがある。](「薬物動態」の項参照)
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人及び授乳婦(「妊婦,産婦,授乳婦等への投与」の項参照)
シクロスポリンを投与中の患者(「相互作用」の項参照)
効能または効果
高コレステロール血症,家族性高コレステロール血症
適用の前に十分な検査を実施し,高コレステロール血症,家族性高コレステロール血症であることを確認した上で本剤の適用を考慮すること。
家族性高コレステロール血症ホモ接合体については,LDL-アフェレーシス等の非薬物療法の補助として,あるいはそれらの治療法が実施不能な場合に本剤の適用を考慮すること。
- 通常,成人にはロスバスタチンとして1日1回2.5mgより投与を開始するが,早期にLDL-コレステロール値を低下させる必要がある場合には5mgより投与を開始してもよい。なお,年齢・症状により適宜増減し,投与開始後あるいは増量後,4週以降にLDL-コレステロール値の低下が不十分な場合には,漸次10mgまで増量できる。10mgを投与してもLDL-コレステロール値の低下が十分でない,家族性高コレステロール血症患者などの重症患者に限り,さらに増量できるが,1日最大20mgまでとする。
クレアチニンクリアランスが30mL/min/1.73m2未満の患者に投与する場合には,2.5mgより投与を開始し,1日最大投与量は5mgとする。(「慎重投与」及び「薬物動態」の項参照)
特に20mg投与時においては腎機能に影響があらわれるおそれがある。20mg投与開始後12週までの間は原則,月に1回,それ以降は定期的(半年に1回等)に腎機能検査を行うなど,観察を十分に行うこと。
慎重投与
腎障害又はその既往歴のある患者[重度の腎障害のある患者では,本剤の血中濃度が高くなるおそれがある。一般に,HMG-CoA還元酵素阻害剤投与時にみられる横紋筋融解症の多くが腎機能障害を有する患者であり,また,横紋筋融解症に伴って急激な腎機能悪化があらわれることがある。](「用法・用量に関連する使用上の注意」及び「薬物動態」の項参照)
アルコール中毒患者,肝障害又はその既往歴のある患者[本剤は主に肝臓に分布して作用するので,肝障害を悪化させるおそれがある。また,アルコール中毒患者では,横紋筋融解症があらわれやすいとの報告がある。](「禁忌」及び「薬物動態」の項参照)
フィブラート系薬剤(ベザフィブラート等),ニコチン酸,アゾール系抗真菌薬(イトラコナゾール等),マクロライド系抗生物質(エリスロマイシン等)を投与中の患者[一般にHMG-CoA還元酵素阻害剤との併用で横紋筋融解症があらわれやすい。](「相互作用」の項参照)
甲状腺機能低下症の患者,遺伝性の筋疾患(筋ジストロフィー等)又はその家族歴のある患者,薬剤性の筋障害の既往歴のある患者[横紋筋融解症があらわれやすいとの報告がある。]
高齢者(「高齢者への投与」の項参照)
重大な副作用
横紋筋融解症(0.1%未満):筋肉痛,脱力感,CK(CPK)上昇,血中及び尿中ミオグロビン上昇を特徴とする横紋筋融解症があらわれ,急性腎不全等の重篤な腎障害があらわれることがあるので,このような場合には直ちに投与を中止すること。
ミオパチー(0.1%未満):ミオパチーがあらわれることがあるので,広範な筋肉痛,高度な脱力感や著明なCK(CPK)の上昇があらわれた場合には投与を中止すること。
肝炎,肝機能障害,黄疸(0.1%未満):肝炎,AST(GOT),ALT(GPT)の上昇等を伴う肝機能障害,黄疸があらわれることがあるので,定期的に肝機能検査等の観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。
血小板減少 (0.1%未満):血小板減少があらわれることがあるので,血液検査等の観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。
過敏症状(0.1%未満):血管浮腫を含む過敏症状があらわれることがあるので,このような場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。
間質性肺炎(0.1%未満):間質性肺炎があらわれることがあるので,長期投与であっても,発熱,咳嗽,呼吸困難,胸部X線異常等が認められた場合には投与を中止し,副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
末梢神経障害(0.1%未満):四肢の感覚鈍麻,しびれ感等の感覚障害,疼痛,あるいは筋力低下等の末梢神経障害があらわれることがあるので,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。
多形紅斑(頻度不明):多形紅斑があらわれることがあるので,観察を十分に行い,異常が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと。
薬効薬理
ロスバスタチンカルシウムは,肝臓内に能動的に取り込まれ,肝臓でのコレステロール生合成系の律速酵素であるHMG-CoA還元酵素を選択的かつ競合的に阻害し,コレステロール生合成を強力に抑制する。その結果,肝臓内のコレステロール含量が低下し,これを補うためLDL受容体の発現が誘導される。このLDL受容体を介して,コレステロール含有率の高いリポ蛋白であるLDLの肝臓への取り込みが増加し,血中コレステロールが低下する。本剤は,肝臓では主として能動輸送系を介して取り込まれ31),脂質親和性が比較的低いため,能動輸送系を持たない他の臓器には取り込まれにくく,肝特異的なHMG-CoA還元酵素阻害剤であると考えられる。
血中コレステロール低下作用
- ロスバスタチンカルシウムは,イヌ32),カニクイザル33),WHHLウサギ(ヒト家族性高コレステロール血症のモデル動物)34)において血清総コレステロールを,また,アポ蛋白E*3Leidenトランスジェニックマウス(高VLDL血症モデル動物)35)及びヒトアポ蛋白B/CETP(コレステロールエステル転送蛋白)トランスジェニックマウス(ヒトのコレステロール代謝に類似した脂質代謝環境を有するモデル動物)36)においては血漿中コレステロールを有意に低下させた。イヌにおいては,HMG-CoA還元酵素の反応産物であるメバロン酸の血中濃度を用量依存的に低下させた32)。
動脈硬化進展抑制作用34)
- ロスバスタチンカルシウムは,WHHLウサギにおいて,大動脈の脂質沈着面積,コレステロール含量の低下をもたらし,動脈硬化病変の進展を抑制した。
トリグリセリド低下作用35),36)
- ロスバスタチンカルシウムは,アポ蛋白E*3Leidenトランスジェニックマウス及びヒトアポ蛋白B/CETPトランスジェニックマウスの血漿中トリグリセリドを低下させた。
作用機序
HMG-CoA還元酵素阻害作用37)
- ロスバスタチンカルシウムは,ラット及びヒト肝ミクロソーム由来のHMG-CoA還元酵素及びヒトHMG-CoA還元酵素の触媒ドメインに対して阻害作用を示した(in vitro)。
肝コレステロール合成阻害作用37)
- ロスバスタチンカルシウムは,ラット肝細胞のコレステロール合成を用量依存的に阻害した。また,その阻害作用は,他のHMG-CoA還元酵素阻害剤に比べて長期間持続した。
LDL受容体誘導作用38)
- ロスバスタチンカルシウムは,ヒト肝癌由来HepG2細胞のLDL受容体mRNAの発現を濃度依存的に誘導し,また,LDL結合活性を増加させた(in vitro)。
有効成分に関する理化学的知見
一般的名称:ロスバスタチンカルシウム(JAN)
Rosuvastatin Calcium
化学名:Monocalcium bis((3R,5S,6E)-7-{4-(4-fluorophenyl)-6-isopropyl-2-[methanesulfonyl(methyl)amino] pyrimidin-5-yl}-3,5-dihydroxyhept-6-enoate)
分子式:(C22H27FN3O6S)2Ca
分子量:1001.14
化学構造式:
性状:白色の粉末である。
アセトニトリル,テトラヒドロフラン,酢酸エチル及びN,N-ジメチルホルムアミドに溶けやすく,メタノールにやや溶けやすく,エタノール(99%)及び水に溶けにくく,1-オクタノールに極めて溶けにくい。
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- HMG-CoA reductase inhibitor
- 同
- ヒドロキシメチルグルタリルコエンザイムA還元酵素阻害薬 hydroxymethylglutaryl-CoA reductase inhibitor。スタチン statin
- 関
- 高脂血症治療薬、高脂血症、コレステロールの生合成。HMG-CoA還元酵素 HMG-CoA reductase
特徴
- アトルバスタチンの場合
- 血清TC低下率30%
- 血清LDL-C低下率41%
- 血清TG低下作用
- TG250-350mg/dl 380
- TG350-450mg/dl 470
- プラバスタチンは水溶性。(⇔脂溶性だとどこでも入っていく→全身性に作用する)
- プラバスタチンの輸送担体は肝臓にしかない→臓器選択性↑→安全性↑
- CYP3A4との相互作用がない
種類
CYP 代謝による 分類
|
薬物
|
商品名
|
性質1)
|
CYP代謝 2)
|
代謝物の活性 3)
|
排泄形態 3)
|
bioavailability (%) 3)
|
尿中排泄 (%) 2)
|
半減期 (hr) 2)
|
定性
|
定量(LogP)
|
非代謝型
|
プラバスタチン
|
メバロチン
|
水溶性
|
-0.47
|
ほとんどなし
|
ー
|
未変化体
|
18
|
20
|
1ー2
|
ロスバスタチン
|
クレストール
|
水溶性
|
|
ー 5)
|
未変化体 5)
|
29
|
10 5)
|
15~19 5)
|
ピタバスタチン
|
リバロ
|
脂溶性
|
1.49
|
ー
|
未変化体
|
60
|
<2
|
11
|
代謝型
|
フルバスタチン
|
ローコール
|
脂溶性
|
1.73
|
CYP2C9
|
なし
|
代謝物
|
10-35
|
<6
|
1.2
|
シンバスタチン
|
リポバス
|
脂溶性
|
4.4
|
CYP3A4
|
あり
|
代謝物
|
<5
|
13
|
1ー2
|
アトルバスタチン
|
リピトール
|
脂溶性
|
1.53
|
CYP3A4
|
あり
|
(データ無し)
|
12
|
2
|
14
|
1)Prog Med, 18:957-962,1998. 2)Heart, 85:259-264,2001. 3)PHarmacol Ther, 80:1-34 改変 4)興和(株)社内資料 5)添付文書
|
作用機序
- HMG-CoA reductaseはHMG-CoAからmevalonate産生を触媒
副作用
- 原因:メバロン酸合成↓→CoQ↓→ミトコンドリア機能異常。Cl-の細胞膜透過性の変化
- 薬物相互作用によりCYP3A4の働きが阻害されると、横紋筋融解症の引き金となりうる
- 脂溶性HMG-CoA還元酵素阻害薬は重篤な肝障害を起こす
- This was suggested by a study showing greater increases in post-marathon CK levels in individuals receiving statins; older runners receiving statins exhibited more susceptibility to CK elevations than younger runners. These elevations in CK were, however, mild and subclinical, which suggests that trained individuals need not discontinue statin therapy prior to a race.(uptodate)
- 軽度であれば(マラソンの)習熟者はレース前にスタチンを中止をする必要がないことを示唆する。
禁忌
[★]
商品名
ロスーゼット配合
会社名
MSD
成分
薬効分類
第2
薬効
高コレステロール血症、家族性高コレステロール血症を効能・効果とする新医療用配合剤
[★]
ロスバスタチン。Crestor
[★]
- 英
- (浴室)bath、(魚;低音)bass、bus
- 同
- 母線
- 関
- 槽、入浴、浴槽、ハス、シカクマメ属、シロツメクサ、モロネ属、オオクチバス属、ハス科
[★]
HMG-CoA還元酵素阻害薬