- 英
- fluoxetine
- 化
- 塩酸フルオキセチン fluoxetine hydrochloride
- 商
- プロザック Prozac
- 関
- 薬理学
WordNet
- a selective-serotonin reuptake inhibitor commonly prescribed as an antidepressant (trade names Prozac or Sarafem); it is thought to work by increasing the activity of serotonin in the brain (同)fluoxetine hydrocholoride, Prozac, Sarafem
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2016/03/15 16:32:31」(JST)
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フルオキセチン
|
|
IUPAC命名法による物質名 |
(RS)-N-メチル-3-フェニル-3-[4-(トリフルオロメチル)フェノキシ]プロパン-1-アミン
|
臨床データ |
ライセンス |
EMA:リンク、US FDA:リンク |
胎児危険度分類 |
|
法的規制 |
|
投与方法 |
経口 |
薬物動態データ |
生物学的利用能 |
72%
6-8時間でピーク |
血漿タンパク結合 |
94.5% |
代謝 |
肝臓 |
半減期 |
1-3日(急性); 4-6日(慢性); 活性代謝物のノルフルオキセチンは4-16 日(急性、慢性) |
排泄 |
腎臓80%, 腸15% |
識別 |
CAS番号 |
54910-89-3 |
ATCコード |
N06AB03 |
PubChem |
CID: 3386 |
DrugBank |
APRD00530 |
ChemSpider |
56589 |
KEGG |
D00326 |
化学的データ |
化学式 |
C17H18F3NO |
分子量 |
309.3 g/mol (345.8 for •HCl) |
フルオキセチン (英: Fluoxetine) は、選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)に分類される抗うつ薬の1つである。商品名プロザック (Prozac) としてアメリカ合衆国のイーライリリー・アンド・カンパニー社から発売され、また後発医薬品も存在する。
なお日本では、未承認の処方箋医薬品であり、保険調剤としての販売はない。
主として、うつ病、強迫性障害[2]、摂食障害等に有効とされている。
世界保健機関の必須医薬品の一覧に収録されている。
1988年の発売当初はその効果(重症のうつ病患者には効果が劣るが、軽症から中等症の患者には、一般の抗うつ剤と同等またはそれ以上の効果が認められる)から、新世代の抗うつ薬、奇跡の薬とも言われ大変な人気を博した。主な副作用としては、吐き気 (21.1%)、頭痛 (20.9%)、神経痛 (14.9%) 、自殺リスク[2]など。
目次
- 1 適応
- 1.1 うつ病
- 1.2 強迫性障害
- 1.3 月経前症候群
- 2 環境への影響
- 3 研究事例
- 4 脚注
- 5 参考文献
- 6 関連項目
- 7 外部リンク
適応
うつ病
世界保健機関のプライマリケア従事者向けガイドラインでは、中等症から重症のうつ病への薬物療法の選択肢の一つとしている。 一方で12歳未満への投与は禁止、12歳以上児童青年では第一選択肢であってはならないとしている。
強迫性障害
英国国立医療技術評価機構の強迫性障害ガイドラインでは、成人に対して薬物療法を行う場合の選択肢の一つであり[2]、また児童青年に対しての第一選択肢であるが、その処方は児童青年精神科医の管理下でなければならないとしている[2]。
月経前症候群
月経前症候群にも有効なことから商品名サラフェム (Sarafem) として販売されている。
環境への影響
アメリカ合衆国では抗うつ剤の使用量が増加しており、一般的な下水処理水にも処理し得ない微量のフルオキセチンが含まれている。ポーツマス大学の生物学者、アレックス・フォードは、下水中に含まれる濃度のフルオキセチンがエビ類に与える影響を調査し、行動に変化が生じることを2010年に報告した[4][5]。
研究事例
性欲亢進。ゲッティスバーグ大学のピーター・フォングは、二枚貝Sphaerium striatinumにフルオキセチンを与えたところ、何も与えない対象群よりも10倍の繁殖力を示したという実験結果を発表している。なお、この実験によってフォングは、1998年にイグノーベル賞を受賞している。
マウスを使った実験で、大脳皮質において神経細胞の再生を促進する例が報告されている[6][7]。
脚注
- ^ a b c d CG31 - Obsessive-compulsive disorder: Core interventions in the treatment of obsessive-compulsive disorder and body dysmorphic disorder (Report). 英国国立医療技術評価機構. (2005-11). http://www.nice.org.uk/guidance/cg31.
- ^ Guler, Yasmin; Ford, Alex T. (2010). “Anti-depressants make amphipods see the light”. Aquatic Toxicology 99 (3): 397–404. doi:10.1016/j.aquatox.2010.05.019.
- ^ Ravilious, Kate (2010年7月20日). “排水中の抗うつ剤、エビの行動に影響”. ナショナルジオグラフィック ニュース. http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=20100720004 2011年2月14日閲覧。
- ^ Ohira, Koji; Takeuchi, Rika; Shoji, Hirotaka; Miyakawa, Tsuyoshi (2013). “Fluoxetine-Induced Cortical Adult Neurogenesis”. Neuropsychopharmacology. http://www.nature.com/npp/journal/vaop/naam/abs/npp20132a.html. accepted article preview 4 January 2013.
- ^ “抗うつ薬、脳細胞生成に効果 藤田保健大、マウスで実験”. 2013年1月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年1月6日閲覧。
参考文献
- mhGAP Intervention Guide for mental, neurological and substance use disorders in non-specialized health settings (Report). 世界保健機関. (2010). ISBN 9789241548069. http://www.who.int/mental_health/publications/mhGAP_intervention_guide/en/.
関連項目
- 抗うつ薬
- 選択的セロトニン再取り込み阻害薬 (SSRI)
- セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬 (SNRI)
- ジフェンヒドラミン
外部リンク
|
ウィキメディア・コモンズには、フルオキセチンに関連するカテゴリがあります。 |
- 「Fluoxetine」 - Medpediaにある「フルオキセチン」についての項目。(英語)
抗うつ薬 (N06A) |
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再取り込み阻害薬 |
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選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRIs)
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フルオキセチン フルボキサミン パロキセチン セルトラリン エスシタロプラム
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セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬 (SNRIs)
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デュロキセチン ミルナシプラン ベンラファキシン
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ノルアドレナリン再取り込み阻害薬 (NRIs)
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アトモキセチン
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ノルアドレナリン・ドパミン再取り込み阻害薬 (NDRIs)
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ブプロピオン
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受容体拮抗薬 / 再取り込み阻害薬 |
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セロトニン2受容体拮抗・再取り込み阻害薬 (SARIs)
|
トラゾドン
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ノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性抗うつ薬 (NaSSAs)
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ミアンセリン ミルタザピン セチプチリン
|
|
ノルアドレナリン・ドパミン脱抑制薬 (NDDIs)
|
アゴメラチン フリバンセリン
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三環系抗うつ薬 と 四環系抗うつ薬 (TCAs/TeCAs) |
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三環系: アミトリプチリン クロミプラミン イミプラミン ノルトリプチリン アモキサピン 四環系: マプロチリン ミアンセリン ミルタザピン セチプチリン
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アザピロン と 5-HT1A阻害薬 |
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アリピプラゾール タンドスピロン
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サプリメント (ビタミン, ミネラル, アミノ酸など) |
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Japanese Journal
- セルトラリン及びフルオキセチンの慢性投与による転写因子Math2及びそのターゲット遺伝子Prg1のラット脳内発現誘導について
- ストレスと睡眠・情動障害 : 神経ステロイド・アロプレグナノロン系の関与
- 松本 欣三,GUIDOTTI Alessandro,COSTA Erminio
- 日本薬理学雑誌 : FOLIA PHARMACOLOGICA JAPONICA 126(2), 107-112, 2005-08-01
- … 原因の一つに脳内ALLO量の減少によるGABAA受容体機能の低下があることを示した.また脳内ALLO量の低下は隔離飼育雄性マウスに特徴的に現れる攻撃性亢進にも関与し,選択的セロトニン再取り込み阻害薬フルオキセチンは脳内ALLOレベルを回復させることにより攻撃性を抑制することを示唆した.PB誘発睡眠を指標に検討したALLOをはじめとする脳内物質の多くは睡眠調節にも関わることから,脳内ALLO系のダウンレギュレ …
- NAID 10019596297
Related Links
- ※この商品に関係するニュース記事へのリンクがページ最下部にあります。 「有効成分」 塩酸フルオキセチン/塩酸フロキセチン(Fluoxetine Hydrochloride) 「同一成分含有商品」 プロザック 20(塩酸フルオキセチン) (28カプセル) 3880 ...
- フルオキセチン(プロザック)は犬、猫の攻撃性、あるいは強迫性障害の治療や行動修正に使われます。 ... フルニル(プロザックのジェネリック) 1カプセル中フルオキセチン10mg/20mg メーカー:INTAS Pharma 価格はUSドル日本円換算で ...
- 「フルオキセチン」とは - fluoxetine。SSRIと呼ばれる医薬品化合物の一つ。抗うつ薬などとして使われる。日本では医薬品認可されていない。米国ではEli Lilly社が商品名PROZAC(プロザック)として発売している。
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★リンクテーブル★
[★]
- 英
- antidepressant, antidepressants
- 関
- 薬理学、そううつ病、精神疾患
作用機序
三環系抗うつ薬 tricyclic antidepressant
- 1. (急性作用)シナプス前膜におけるノルアドレナリン、セロトニンの再取り込み↓→シナプス間隙における薬剤濃度↑
- 2. (慢性作用)(2週間後)シナプス後膜における受容体の数↓
- 慢性作用はシナプス間隙のノルアドレナリン、セロトニン濃度が上昇した結果、シナプス後膜の受容体が減少したために出現すると考えられる。
抗うつ薬
- ミルナシプラン milnacipran
副作用
- Adams and s Principles of Neurology, Ninth Edition Allan Ropper p.1474
[★]
- 関
- QT延長症候群、QT間隔
原因
- 洞結節機能不全
- 房室ブロック:2度房室ブロック、3度房室ブロックアンドロゲン遮断療法(GnRHアゴニスト/アンタゴニスト療法または両側性精巣摘除術)
- 利尿薬:低マグネシウム血症・低カリウム血症の誘発による
- 鎮吐薬:
[★]
- 英
- selective serotonin reuptake inhibitor, SSRI
- 関
- 薬理学、向精神薬
特徴
- TCAと違いcaridiotoxicityがない。また、ムスカリン受容体、ヒスタミン受容体、アドレナリン受容体、ドパミン受容体に結合しない。
適応
副作用
- some degree of sexual dysfunction
- GI distress
- sertraline:diarrhea
- paroxetine:comstipation
- serotonin syndrome: rare but dangeraous elevation of 5HT: can occur when both an SSRI and a monoamine oxidase inhibitor are administered simultaneously.
- hyperthermia, muscle rigidity, myoclonus, and rapid fluctuations in mental status and vital signs.
[★]
フルオキセチン、塩酸フルオキセチン
[★]
フルオキセチン、プロザック