- 38歳の女性。血液検査値異常の精査目的で来院した。1週前から37℃台の発熱と咽頭痛とがみられていた。昨日、自宅近くの診療所で実施した血液検査で異常がみられたため紹介されて受診した。既往歴に特記すべきことはない。意識は清明。体温37.6℃.脈拍92/分、整。血圧98/60mmHg。眼瞼結膜に貧血を認める。口腔粘膜に点状出血が散在し、咽頭発赤を認める。心音と呼吸音とに異常を囲めない。腹部は平迫、軟で、右肋骨弓下に肝を1cm触知する。脾は触知しない。両側下腿に点状出血を認める。血液所見:赤血球 330万、Hb 10.2g/dl、Ht 33%、白血球 1.800(桿状核好中球6%、分葉核好中球58%、好酸球2%、単球12%、リンパ球22%)、血小板2.8万。骨髄血塗抹May-Giemsa染色標本(別冊No.20)を別に示す。
- 初期治療として適切なのはどれか。
[正答]
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★リンクテーブル★
[★]
- 40歳の男性。小学校教諭。 5日間続く発熱と全身倦怠感とを主訴に来院した。2週前に林間学校から帰ってきた。林間学校では野外活動を引率した。帰宅して9日後から発熱と倦怠感とを訴え、自宅近くの診療所でセフェム系抗菌薬の投与を受けていたが、症状が改善しないため紹介されて受診した。意識は清明。体温38.5℃。脈拍92/分、整。呼吸数24/分。血圧122/76mmHg。右前腕に皮疹を認める。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、右肋骨弓下に肝を4cm触知する。脾を触知しない。血液所見:赤血球396万、Hb 12.0g/dl、Ht 38%、網赤血球1.2%、白血球7,800(桿状核好中球12%、分葉核好中球51%、好酸球2%、好塩基球1%、単球6%、リンパ球28%)、血小板8.1万。血液生化学所見:尿素窒素 18mg/dl、クレアチニン 0.6mg/dl、総ビリルビン 0.9mg/dl、AST 364IU/l、ALT 451IU/l、LD 736IU/l(基準176-353)。CRP 8.3mg/dl。皮疹の写真(別冊No.19)を別に示す。
- 病原体として考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [105D046]←[国試_105]→[105D048]
[★]
- 4か月の乳児。予防接種を受けた部位の変化を心配して来院した。 3日前に左上腕にBCG接種を受けた。昨日から接種部位の発赤を認め、接種痕が膿疱様になってきたという。体温36.8℃。身体診察所見に異常を認めない。哺乳力や機嫌に変化はない。接種部位の写真(別冊No.21)を別に示す。
- 説明として適切なのはどれか。
- a 「通常の反応であり、検査や処置は不要です」
- b 「1週後にまた受診してください」
- c 「黄色い膿を採取して顕微鏡で検査しましょう」
- d 「黄色い膿を採取して培養検査をしましょう」
- e 「ツベルクリン反応の検査をしましょう」
[正答]
※国試ナビ4※ [105D048]←[国試_105]→[105D050]
[★]
[★]
- 英
- acute promyelocytic leukemia, APL
- 同
- M3。急性前骨髄芽球性白血病?
- 関
- 急性骨髄性白血病 AML、白血病。前骨髄球
概念
- 急性骨髄性白血病の一病型
- 白血病細胞が前骨髄球の段階で成熟停止を起こした型
- FAB分類:M3
- アウエル小体が多く認められる。アウエル小体が集積した細胞(鳥の巣細胞、ファゴット細胞)がみられる。
- 免疫組織化学:MPO陽性(*ミエロペルオキシダーゼ活性はほぼ100%陽性)
- 異型前骨髄球がみられる。
- 染色体異常
- 95%以上の症例:t(15;17)(q22;q21)
- 全症例:PML遺伝子(chr.15)とRAR-α遺伝子(chr.17)の融合遺伝子の存在
M3と他のAMLを区別するポイント
検査
- 急性白血病に特徴的:高尿酸血症、LDH上昇
- 染色体異常:全例にt(15;17)を認め、PML遺伝子とRAR-α遺伝子が誘導したPML-RARA遺伝子を認める。
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合併症
- Auer顆粒を豊富に含み、この中にはトロンボプラスチン類似物質を含む。この物質の逸脱により凝固が亢進しDICにつながる
- 線溶亢進型DICを引きおこし、臓器障害より出血症状が前面にてくる。フィブリノゲン減少、Dダイマー・FDP増加が見られる。
治療
国試