- 2歳の女児。意識障害のため搬入された。なかなか泣きやまないことに激昂した父親によって、肩を持たれ何度も強く揺さぶられた。しばらくするとぐったりして意識がなくなったという。意識レベルはJCS III-100で、全身に多数の熱傷瘢痕が散在し、新旧の皮下出血斑が多数認められる。
- この患児に認められる可能性が高いのはどれか。 2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [105D051]←[国試_105]→[105D053]
★リンクテーブル★
[★]
- 67歳の男性。人間ドックで血中PSA値の異常を指摘され来院した。既往歴と家族歴とに特記すべきことはない。身長167cm、体重65kg。体温36.2℃。呼吸数14/分。脈拍72/分、整。血圧148/80mmHg。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。直腸指診でクルミ大の前立腺を触知するが、硬結を認めない。尿所見:蛋白(-)、糖(-)、沈渣に赤血球と白血球とを認めない。血液所見:赤血球 480万、Hb 15.0g/dl、Ht 45%、白血球 6,600、血小板 23万。PSA 6.8ng/ml(基準4.0以下)。前立腺生検で高分化型の前立腺癌を認める。腹部造影CTでリンパ節腫大を認めない。骨シンチグラフィで異常集積を認めない。患者は治療を希望している。
- 治療法として適切なのはどれか。 2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [105D050]←[国試_105]→[105D052]
[★]
- 45歳の女性。多飲と多尿とを主訴に来院した。6か月前からコップ1、2杯の水を飲んでも、すぐにのどが乾くようになった。夜間に何度も尿意を催すため 睡眠不足になっているという。身長155cm、体重55kg。体温37.0℃。呼吸数20/分。脈拍72/分、整。血圧118/76mmHg。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝、脾を触知しない。尿所見:尿量4,500ml/日、浸透圧35mOsm/l(基準50-1,300)。糖(-)。
- 次に行う検査として適切なのはどれか。2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [105D052]←[国試_105]→[105D054]
[★]
[★]
- 英
- shaken baby syndrome
- 関
- 乳幼児鞭打ち様症候群、児童虐待、child abuse
概念
- 身体に外傷を認めることなく、揺さぶりによる症状(眼底出血、硬膜下出血・クモ膜下出血が認められるもの
虐待が疑われるときに行われる特別な診察
- 参考6
- 頭部・顔面に暴力が振るわれた時、もしくはその危険性がある時、揺さぶられっこ症候群の可能性がある時には必ず眼科的診察を行い、幼児以降では耳鼻科的診察も行う。また、性的虐待が疑われるときには婦人科的診察が必要となる。
-
- 網膜出血、その他の出血、網膜はく離、水晶体脱臼、白内障などの外傷性眼障害の有無を調べる
- 鼓膜破裂、耳小骨のずれによる難聴、鼻骨骨折、などの外傷による障害を調べる
- 妊娠の有無、性器の外傷、性器内の精液の存在の有無、その他の会陰部の外傷、性感染症のチェックなどの診察を行う。性器の所見は1週間-10日ぐらいで認めなくなってしまうため、早期に診察することが必要である。トラウマの再現にならないように、出来るだけ同性の医師が、子どもに十分な説明をして、診察を行う。心を打ち明けた児童福祉司や一時保護所の職員などが付き添う方が安心できることもある。
参考
- 1. [charged] 幼児および小児における虐待による頭部外傷の評価および診断 - uptodate [1]
- 2. [charged] 幼児および小児における虐待による頭部外傷の疫学、機序、および種類 - uptodate [2]
- 3. [charged] 幼児および若齢小児における虐待による頭部外傷:網膜出血の解剖学的評価および病因 - uptodate [3]
- 4. [charged] 幼児および若齢小児における虐待による頭部外傷:眼科的側面 - uptodate [4]
- 5. wiki ja
- 6. 厚生労働省:子ども虐待対応の手引きの改正について(平成19年1月23日雇児発第0123003号厚生労働省雇用均等・児童家庭局総務課長通知)
- http://www.mhlw.go.jp/bunya/kodomo/dv12/06.html
国試
[★]
- 英
- shaken baby whiplash syndrome
- 関
- 揺さぶられっ子症候群
[show details]
国試