- 70歳の男性。全身の掻痒感と褐色尿とを主訴に来院した。 1週前から尿の濃染を、 3日前から皮膚掻痒感を自覚していた。意識は清明。身長160cm、体重58kg。体温35.8℃。脈拍72/分、整。皮膚は黄染、乾燥し、多数の掻爬痕を認める。眼球結膜に黄染を認める。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知せず、圧痛を認めない。血液所見:赤血球 454万、 Hb 12.1g/dl、 Ht 36%、白血球 5,500、血小板 12万。血液生化学所見:総蛋白 6.1g/dl.アルブミン 3.4g/dl、総ビリルビン 12.1mg/dl、直接ビリルビン 8.3mg/dl、 AST 233IU/l、 ALT 354IU/l、 LD 48S IU/l(基準176-353)、ALP 1.091 IU/l(基準115-359)、γ-GTP 825IU/l(基準8-50)、Na 141mEq/l、K 4.2mEq/l、Cl 107mEq/l。経皮経肝胆道ドレナージチューブからの造影と内視鏡的逆行性胆管造影とを同時に行った胆管造影写真(内視鏡は抜去後)(別冊No.6)を別に示す。
- 最も考えられるのはどれか。
[正答]
E
- 胆嚢、その右に膵内胆管が描出されており、その情報は肝門部で途絶。右肝内胆管、左肝内胆管は描出されている。
※国試ナビ4※ [105A030]←[国試_105]→[105A032]
★リンクテーブル★
[★]
- 5歳の男児。 1時間前から数分間持続する全身の強直性間代性けいれんを3回繰り返したため搬入された。 1年前から熱いものを食べたり激しく泣いたりしたときに右片麻痺あるいは左片麻痺を認めていた。片麻痺発作は10分程度で改善したが.このような発作は1か月に1回あったという。神経学的所見で両側の上下肢の軽度筋力低下、腱反射亢進およびBabinski徴候を認める。頭部単純MRlのT1強調像(別冊No.5)を別に示す。
- 最も考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [105A029]←[国試_105]→[105A031]
[★]
- 40歳の女性。頭痛と左眼痛とを主訴に来院した。 3週前から複視があった。視力は右1.0(矯正不能)、左1.0(矯正不能)。左眼の結膜浮腫、上強膜静脈の怒張および拍動性眼球突出を認める。左眼の内転障害と上下転障害とを認める。左眼膚外側縁で血管性雑音を聴取する。
- 考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [105A031]←[国試_105]→[105A033]
[★]
[★]
- 英
- cholangiocarcinoma CCC, bile duct cancer, bile duct carcinoma, cancer of the bile duct
- 同
- 胆管細胞癌 cholangiocellular carcinoma, primary cholangiocellular carcinoma
- ラ
- cholangioma
- 関
- 肝内胆管癌、胆道癌
概念
- 胆管に発生する癌腫の総称
- 胆管癌とは通常肝外胆管癌のことであり、肝内胆管細胞癌とは区別される。
部位による分類
- 肝門部胆管癌
- 上部胆管癌:肝外胆管中枢側と下部胆管中枢側を二等分したときの、その中枢側?
- 中部胆管癌:肝外胆管中枢側と下部胆管中枢側を二等分したときの、その末梢側?
- 下部胆管癌:膵臓内の胆管?
早期癌
早期胆管癌:組織学的深達度が粘膜(m)・線維筋層(fm)にとどまるもの。リンパ節転移の有無は問わない。
疫学
- 高齢男性
- 男女比=2:1。50歳代、60歳代に好発し60歳代が最多 (⇔胆嚢癌)
リスク因子
- 膵胆管合流異常、原発性硬化性胆管炎、炎症性腸疾患、肝吸虫症
症状
- 初発症状は黄疸(31%)、腹痛(13%)、全身倦怠感(11%)、食思不振(9%)、暗色尿(8%)、発熱(5%)、掻痒感(4%)、背部痛(4%)、嘔気・嘔吐(3%)、体重減少(2%)
検査
- 肝門部胆管癌
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治療
手術療法(ガイドラインより)
胆道癌の肝,肺,腹膜転移,遠隔リンパ節(大動脈周囲リンパ節,腹腔外リンパ節など)転移は切除不能
ガイドライン
資料
国試