- 76歳の女性。右膝痛を主訴に来院した。以前から時々右膝の腫脹と疼痛とがあったが、1週間程度で改善していた。10日前から右膝痛が出現し、昨日から増悪し歩行困難となった。体温38.7℃。右膝関節に腫脹、発赤、局所熱感および関節水症を認める。関節穿刺液は黄色半透明である。右膝関節エックス線写真(別冊No.4)を別に示す。
- 右膝痛の原因として最も考えられるのはどれか。
[正答]
B
- ときに全身症状(発熱、白血球増多、CRP上昇、赤沈亢進)を伴うらしい。
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★リンクテーブル★
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- 54歳の女性。顔と手足のむくみを主訴に来院した。10年前から疲れやすく便秘がちになったが、加齢によるものと思い、そのままにしていた。数か月前から指輪や靴がきつくて入らなくなったことを気にしていた。2日前、数年ぶりに帰省した娘から「顔が腫れている。声も以前はそんなにしわがれていなかった」と指摘され、心配になって受診した。身長156cm、体重58kg。体温35.0℃。呼吸数16/分。脈拍52/分、整。血圧124/90mmHg。皮膚は乾燥。下肢に指圧痕を残さない浮腫を認める。血液所見:赤血球 360万、Hb 12.6g/dl、Ht 39%、白血球 4,500、血小板 21万。血液生化学所見:空腹時血糖 96mg/dl、Na 142mEq/l、K 4.3mEq/l、Cl 103 mEq/l。
- この病態でみられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [105I038]←[国試_105]→[105I040]
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- 12歳の男児。右肘部痛を主訴に来院した。8歳から野球のリトルリーグに所属し、1日4時間の投球練習を毎日行ってきた。6か月前からボールを投げるときに右肘部の痛みを自覚し、2か月前から増悪してきた。身長167cm、体重64kg。右肘関節外側に軽度の圧痛を認める。関節可動域は屈曲125度、伸展0度である。屈曲伸展運動でひっかかる感じがある。右肘関節エックス線写真(別冊No.5)を別に示す。
- 最も考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [105I040]←[国試_105]→[105I042]
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- 英
- pseudogout
- 同
- 仮性痛風
- 関
- 軟骨石灰化、ピロリン酸カルシウム二水和物結晶沈着症
概念
疫学
- 高齢者に多い。
- 80歳以上の半数に認められる
- 65歳以上の高齢の女性女性に多い(REU.301)
- 加齢により軟骨石灰化の頻度は上昇し、65-75歳では10-15%、85歳以上では30-60%にみられる。症状を呈するのはその一部である。(REU.301)
病因
- ポケメ
好発部位
- 膝関節が最多。手関節の線維性軟骨、恥骨結合、関節唇、椎間板線維輪
症候
- 急性関節炎
- 関節液:白濁(白血球の増多による)
- 変形性関節症:多くの症例で合併が認められる。
- (ときに)全身症状:発熱、白血球増多、CRP上昇、赤沈亢進
経過
- 関節炎:数時間~1日でピーク。数日~2週間持続して軽快
検査
- 血液検査:白血球増多、CRP上昇、赤沈亢進が認められることがある。
- 単純X線写真:点状、線状の軟骨石灰化
- 半月板の石灰化
[show details]
- ピロリン酸カルシウム2水和物の結晶。偏光顕微鏡下で弱い正の複屈折性が認められる
- 小さい結晶は白血球に貪食されている。
国試