オールトランスレチノイン酸
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Japanese Journal
- その他のがん 造血器腫瘍の化学療法 (外科医に必要な がん化学療法の知識) -- (がん化学療法の実際)
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- レチノイン酸(英: retinoic acid)のうち、二重結合がすべてトランス型をとった、オール・ トランス異性体である(all-trans retinoic acid)。 スイスのロシュ社が1960年代に ビタミンAからスクリーニング・合成を行い、内用薬を開発している。 その過程の臨床試験 ...
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- 30歳の男性。貧血の精査のため来院した。昨年の健康診断では異常を指摘されなかったが、2週前から労作時息切れが出現したため自宅近くの診療所を受診したところ、貧血を指摘され精査のため紹介されて受診した。脈拍 88/分、整。血圧 122/78mmHg。眼瞼結膜は貧血様で眼球結膜に黄染を認めない。胸骨右縁第2肋間を最強点とする収縮期駆出性雑音を聴取する。呼吸音に異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。血液所見:赤血球 302万、Hb 8.3g/dL、Ht 28%、白血球 2,400(桿状核好中球 3%、分葉核好中球 28%、好酸球 2%、単球 5%、リンパ球 62%)、血小板 5万。血液生化学所見:総蛋白 7.4g/dL、アルブミン 4.2g/dL、総ビリルビン 0.5mg/dL、直接ビリルビン 0.2mg/dL、AST 27U/L、ALT 19U/L、LD 948U/L(基準 120~245)、ALP 476U/L(基準 115~359)、尿素窒素 12mg/dL、クレアチニン 0.9mg/dL、尿酸 8.5mg/dL、Na 140mEq/L、K 4.0mEq/L、Cl 102mEq/L、Ca 10.0mg/dL、P 6.0mg/dL。CRP 0.8mg/dL。骨髄血塗抹May-Giemsa染色標本(別冊No. 5)を別に示す。異常細胞のペルオキシダーゼ染色は陰性で、表面マーカー解析ではCD10とCD19が陽性で、CD20とCD33は陰性であった。染色体検査でPhiladelphia染色体が検出された。
- この患者に投与すべき薬剤はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [114D021]←[国試_114]→[114D023]
[★]
- 27歳の女性。咳と呼吸困難とを主訴に来院した。 1週前から前胸部の圧迫感を自覚していた。 2日前から息苦しくなり、昨日から咳が出始めた。自宅近くの医療機関を受診したところ、胸部エックス線写真の異常所見を指摘され、精査のために紹介されて受診した。既往歴に特記すべきことはない。体温36.8℃。脈拍96/分、整。血圧110/64mmHg。呼吸数20/分。 SpO2 95%(room air)。口腔内に点状出血斑を認める。眼瞼結膜は貧血様である。呼吸音は左胸部で減弱している。右肋骨弓下に肝を3cm触知する。血液所見:赤血球308万、 Hb9.2g/dl、 Ht28%、白血球24,000、血小板2.2万。胸部エックス線写真(別冊No. 23A)、骨髄血塗抹May-Giemsa染色標本(別冊No. 23B)及びペルオキシダーゼ染色標本(別冊No. 23C)を別に示す。
- 治療として適切なのはどれか。 2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ [106D053]←[国試_106]→[106D055]
[★]
- 38歳の女性。血液検査値異常の精査目的で来院した。1週前から37℃台の発熱と咽頭痛とがみられていた。昨日、自宅近くの診療所で実施した血液検査で異常がみられたため紹介されて受診した。既往歴に特記すべきことはない。意識は清明。体温37.6℃.脈拍92/分、整。血圧98/60mmHg。眼瞼結膜に貧血を認める。口腔粘膜に点状出血が散在し、咽頭発赤を認める。心音と呼吸音とに異常を囲めない。腹部は平迫、軟で、右肋骨弓下に肝を1cm触知する。脾は触知しない。両側下腿に点状出血を認める。血液所見:赤血球 330万、Hb 10.2g/dl、Ht 33%、白血球 1.800(桿状核好中球6%、分葉核好中球58%、好酸球2%、単球12%、リンパ球22%)、血小板2.8万。骨髄血塗抹May-Giemsa染色標本(別冊No.20)を別に示す。
- 初期治療として適切なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [105D047]←[国試_105]→[105D049]
[★]
- 24歳の女性。四肢の紫斑と歯肉出血とのため来院し、当日入院した。3日前に手足の紫斑に気付き、1日前から歯肉出血が止まらなかった。意識は清明。体温37.5℃。脈拍88/分、整。血圧106/56mmHg。上腕と下腿との皮膚に点状出血と径1cmの紫斑とが散在している。眼瞼結膜は蒼白。口腔内では歯肉の出血と頬粘膜の点状出血とを認める。腹部は平坦、軟で、肝・肺は触知しない。血液所見:赤血球290万、Hb8.7g/dl、Ht28%、白血球5,600、血小板1.2万、フィプリノゲン120mg/dl(基準200~400)、血清FDP34μg/ml(基準10以下)。血清生化学所見:総蛋白6.7g/dl、アルブミン4.3g/dl、尿素窒素22mg/dl、クレアチニン1.3mg/dl、尿酸8.8mg/dl、総コレステロール130mg/dl、総ビリルビン0.8mg/dl、AST38単位、ALT35単位、LDH520単位(基準176~353)。骨髄血塗抹May-Giemsa染色標本を以下に示す。
[正答]
※国試ナビ4※ [099G032]←[国試_099]→[099G034]
[★]
- 43歳の男性。健診で白血球増多を指摘され来院した。自覚症状は特にない。体温 36.5℃。脈拍 84/分、整。血圧 136/76mmHg。表在リンパ節を触知しない。左肋骨弓下に脾を3cm触知する。血液所見:赤血球 430万、Hb 12.8g/dL、Ht 42%、白血球 35,000(骨髄芽球 2%、前骨髄球 2%、骨髄球 5%、後骨髄球 7%、桿状核好中球 4%、分葉核好中球 60%、好酸球 8%、好塩基球 7%、リンパ球 5%)、血小板 35万。血清ビタミンB12 8,600pg/mL(基準 250~950)。骨髄血塗抹May-Giemsa染色標本(別冊No. 18A)、骨髄細胞染色体分析(別冊No. 18B)及び末梢血好中球bcr/abl遺伝子のFISH解析(別冊No. 18C)を別に示す。
- 治療薬はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [113D047]←[国試_113]→[113D049]
[★]
- 53歳の男性。健診で白血球増多を指摘され来院した。体温 36.5℃。脈拍 84/分、整。血圧 136/76mmHg。眼瞼結膜と眼球結膜とに異常を認めない。心音と呼吸音とに異常を認めない。左季肋下に脾臓を3cm触知する。表在リンパ節は触知しない。血液所見:赤血球 430万、Hb 12.8g/dL、Ht 42%、白血球 54,000(骨髄芽球 1%、前骨髄球 2%、骨髄球 5%、後骨髄球 7%、桿状核好中球 5%、分葉核好中球 60%、好酸球8%、好塩基球7%、リンパ球5%)、血小板 35万。血清ビタミンB12 8,600pg/mL(基準 250~950)。骨髄血塗抹May-Giemsa染色標本(別冊No. 7A)及びGiemsa染色による骨髄細胞染色体解析(別冊No. 7B、矢印は異常を示す)を別に示す。
- 治療薬として適切なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [112D020]←[国試_112]→[112D022]
[★]
- 50歳の女性。全身の皮下出血と鼻出血とを主訴に来院した。特に誘引なく右肩の紫斑が出現した。その後大腿や下腿にも紫斑が出現し、今朝から鼻出血が止まらないため受診した。5年前に乳癌に対して手術と抗癌化学療法とを受けた。血液所見:赤血球 278万、Hb 8.8g/dL、Ht 25%、白血球 700、血小板 5.1万、PT-INR 1.2(基準 0.9~1.1)、APTT 30.6秒(基準対照 32.2)、血漿フィブリノゲン 74mg/dL(基準 200~400)、血清FDP 110μg/mL(基準 10以下)、Dダイマー 9.6μg/mL(基準 1.0以下)。骨髄血塗抹May-Giemsa染色標本(別冊No. 2)を別に示す。
- この患者に対する治療薬として適切なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [112A015]←[国試_112]→[112A017]
[★]
- 41歳の男性。1週前から続く易疲労感と鼻出血とを訴えて来院した。
- 眼瞼結膜と口腔粘膜とに貧血を認め、歯肉にも出血を認める。腹部は平坦で肝・肺を触知しない。
- 体温37.6℃。脈拍88/分、整。血圧124/72mmHg。
- 血液所見:赤血球210万、Hb7.1g/dl、Ht23%、網赤血球2‰、白血球2,300、血小板2万。
- 血清生化学所見:総蛋白6.8g/dl、アルブミン4.2g/dl、総ビリルビン1.1mg/dl、AST25単位(基準40以下)、ALT19単位(基準35以下)、LDH680単位(基準176~353)。
- 骨髄血塗抹May-Giemsa染色標本を以下に示す。
- 適切な治療法はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [098D032]←[国試_098]→[098D034]
[★]
- 23歳の男性。2週前から全身倦怠感と37℃台の発熱とが続き、昨日から歯肉出血が出現したため来院した。眼瞼結膜は貧血様。皮膚に紫斑を認める。血液所見:赤血球312万、Hb9.3g/dl、Ht28.4%、白血球2,300、血小板2.5万。血清生化学所見:総蛋白8.3g/dl、アルブミン4.5g/dl、クレアチニン0.9mg/dl、AST(GOT)で45単位(基準40以下)、ALT(GPT)30単位(基準35以下)、LDH680単位(基準176~353)。骨髄血塗抹May-Giemsa染色標本を以下に示す。適切な治療はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [096A032]←[国試_096]→[096A034]
[★]
- 24歳の女性。発熱と頸部腫瘤を主訴に来院した。2か月前から左頸部腫瘤を自覚していた。2週間前に発熱と寝汗が出現し、改善しないため受診した。6か月で7kgの体重減少があった。体温 37.8℃。脈拍 96/分、整。左頸部、左鎖骨上窩および両側鼠径部に弾性硬、圧痛のない径2~3cmのリンパ節を4個触知する。左頸部リンパ節の生検組織のH-E染色標本(別冊No. 6)を別に示す。免疫染色ではCD30陽性の細胞を認める。
- この患者に行う治療に含むべき薬剤はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [113C046]←[国試_113]→[113C048]
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [099E038]←[国試_099]→[099E040]
[★]
- 英
- acute myeloid leukemia AML, acute myelogenous leukemia, acute myelocytic leukemia
- 同
- 急性骨髄芽球性白血病 acute myeloblastic leukemia
- 関
- 骨髄性白血病、白血病、急性白血病。急性非リンパ性白血病、急性非リンパ球性白血病
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- see 白血病まとめ.xls
概念
- 骨髄で分化に異常をきたした白血球系の腫瘍性増殖により、末梢血に幼弱な細胞(未分化な細胞)が出現する病態である。このため、末梢血で幼弱な白血球と成熟した白血球のみしか観察されない(白血球裂孔)。骨髄では病的な白血球の増加により赤血球系、巨核球系の血球の増殖が抑制される。このような急性白血病の病態の中で、MPO染色において(leukemic blastの)3%以上が陽性の場合に急性骨髄性白血病と呼ばれる。
FAB分類
治療
- M3とそれ以外で異なる。
M3以外
化学療法
- 多剤併用化学療法による白血病細胞の完全な消失を目指す。寛解導入療法、地固め療法、維持療法/維持強化療法の段階に分けて治療を勧める。
造血幹細胞移植療法
対症療法
- 輸血(赤血球、血小板)、G-CSF、利尿薬、アロプリノール、ヘパリン、アンチトロンビン
M3
参考
- http://www.sysmex-tmc.co.jp/cd/rinsyou/demo/VI/HTML/6_2130.HTM
- http://ganjoho.jp/public/cancer/data/AML.html
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- 英
- all-trans-retinoic acid、ATRA, all-trans retinoic acid
- 同
- 全トランス型レチノイン酸
- 関
- トレチノイン tretinoin、レチノイン酸、トランスレチノイン酸、all-transレチノイン酸
- 関
- 分化誘導療法。急性前骨髄球性白血病
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[★]
- 英
-
- 関
- 形、機序、形式、形成、形態、種類、パターン、パターン形成、品種、編成、方法、モード、様式、タイプ標本、タイプ、フォーム、成立、形づくる
- 原型
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- 英
- retinoic acid RA
- 同
- ビタミンA酸 vitamin A acid
- 関
- レチノール retinol、vitamin A
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- 英
- acid
- 関
- 塩基
ブランステッド-ローリーの定義
ルイスの定義
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- 英
- trans、t-、(心理)trance = 催眠状態 = トランス状態
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ケノデオキシコール酸