- 1歳7か月の女児。脾腫の精査を目的に来院した。 1歳6か月児健康診査で脾腫を指摘された。出生後の発育と発達とは正常である。眼球結膜に軽度の黄染を認める。腹部で肝を1cm、脾を4cm触知する。血液所見:赤血球 347万、Hb 8.7g/dl、Ht 27%、白血球 12,100、血小板 36万。血液生化学所見:総蛋白 6.4g/dl、アルブミン 4.2g/dl、総ビリルビン 2.0mg/dl、AST 41IU/l、ALT 23IU/l、ALP 558IU/l(基準361-958)、ハプトグロビン 10mg/dl(基準19-170)。末梢血塗抹May-Giemsa染色標本(別冊No.17)を別に示す。
- 合併によって原疾患が急激に増悪する可能性があるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [105D042]←[国試_105]→[105D044]
★リンクテーブル★
[★]
- 67歳の女性。3か月前からの腹部膨満感を主訴に来院した。脈拍76/分、整。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部はやや膨隆し、右肋骨弓下に肝を3cm、左肋骨弓下に脾を5cm触知する。血液所見:赤血球 360万, Hb 10.5g/dl、Ht 32%、白血球 18,700(骨髄芽球1%、好中球58%、好酸球5%、好塩基球1%、単球5%、リンパ球30%、赤芽球4個/100白血球)、血小板65万、末梢血塗抹標本で巨大血小板を認め、骨髄穿刺はdry tapであった。骨髄の生検組織のH-E染色標本(別冊No.18A)と鍍銀染色標本(別冊No.18B)とを別に示す。
- 適切な対応はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [105D043]←[国試_105]→[105D045]
[★]
- 70歳の男性。大腸がん検診で便潜血反応陽性であったため、精密検査を勧められて来院した。既往歴と家族歴とに特記すべきことはない。腹部は平坦、軟で、圧痛を認めない。血液所見:赤血球 410万、Hb 3.2g/dl、Ht40%、白血球 7,200、血小板 19万。血液生化学所見:総蛋白 6.8g/dl、アルブミン 4.0g/dl、AST 20IU/l、ALT 18IU/l、LD 312IU/l(基準176-353)、ALP 275IU/l(基準115-359)。CRP 0.1mg/dl。注腸造影写真(別冊No.16)を別に示す。
- 対応として適切なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [105D041]←[国試_105]→[105D043]
[★]
[★]
- 英
- hereditary spherocytosis, HS
- 同
- 家族性溶血性黄疸 familial hemolytic jaundice、先天性溶血性黄疸 congenital hemolytic jaundice、ミンコフスキー・ショファー症候群 ミンコフスキー-ショファール症候群 Minkowski-Chauffard syndrome
- 関
- 溶血性貧血
概念
病因
- 赤血球の細胞の裏打ち蛋白(アンキリンなど)の障害により生じる。
疫学
遺伝
病態
- 臨床的なスペクトラムは広く、幼児に発症することもあれば成人後、あるいは妊娠を契機に診断されることがある。
- 血管外溶血をきたす → 脾腫
身体所見
検査
- 網赤血球:増加 → 造血の亢進
- 正球性高色素性貧血:MCHC高値
- 末梢血:球状赤血球の出現
[show details]
[show details]
- AST:上昇 → 溶血による
- LDH:上昇 → 溶血による
- 浸透圧に対する脆弱性 (the presence of osmotic fragility became the main diagnostic test for HS.)
- → (1)赤血球膜の物理的な脆弱性、((2)構造的に水分を取り込む余地がない(出典は???))
症状
合併症
参考
- 1. [charged] Hereditary spherocytosis: Mechanism of hemolysis and pathogenesis - uptodate [1]
- 2. [uptodate] Hereditary spherocytosis: Clinical features; diagnosis; and treatment - uptodate [2]
国試
-hereditary spherocytosis