- 英
- aerobe, aerobes, aerobic bacterium, aerobic bacteria
- ラ
- aerobie
- 関
- 細菌、嫌気性菌
分類
- 偏性好気性菌 obligate aerobes
- 通性好気性菌 fucultative aerobes
WordNet
- an organism (especially a bacterium) that requires air or free oxygen for life
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- 好気性生物(空中の酸素を必要とするバクテリア類)
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2016/04/02 04:29:35」(JST)
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好気性生物(こうきせいせいぶつ)、または好気性菌(こうきせいきん)は酸素に基づく代謝機構を備えた生物である。
細胞の呼吸で知られた過程の中で、好気性菌は、たとえば糖や脂質のような基質を酸化してエネルギーを得るために、酸素を利用する。またこれと対立した概念は嫌気性生物である。
- 偏性好気性生物は好気的な細胞の呼吸のために、酸素を要求する。
- 通性嫌気性生物は酸素を利用することができるが、嫌気的にエネルギーを産み出す方法をも備えている。
- 微好気性生物は酸素を利用することができる生物であるが、それはほんの僅かな濃度の酸素だけである。
- 耐気性生物は酸素が存在しても生き延びることができるが、しかしそれらの生物は終末電子受容体として酸素を利用しないという点から嫌気的である。
- いずれの好気性生物も細胞内外の多くの部分を嫌気的な成分が占め、酸素は特定の好気的な部分でしか存在しない。嫌気的な部分で酸素が存在することは生体に対して危険である。
好気性細菌は地球上に藍藻類が誕生し、大気中に酸素が増加してきたことによって誕生したとも考えられている。ある種の好気性細菌はミトコンドリアの祖先ともいわれている。
目次
- 1 エネルギーの獲得
- 2 好気性生物の主な例
- 3 関連項目
エネルギーの獲得
好気的呼吸における、ブドウ糖(単糖)の酸化は良い例である。
- C6H12O6 + 6 O2 + 38 ADP + 38 phosphate → 6 CO2 + 6 H2O + 38 ATP
- ブドウ糖 1分子 + 酸素 6分子 + アデノシン二リン酸 38分子 + リン酸 38分子 → 二酸化炭素 6分子 + 水 6分子 + アデノシン三リン酸 38分子
この化学式において放出されるエネルギーはブドウ糖1モルあたり約2,880 kJであり、このエネルギーは、ブドウ糖1分子につき38分子のアデノシン二リン酸から38分子のアデノシン三リン酸を再生することで保存される。これは糖1分子当たりから嫌気的反応によって産み出されるエネルギーの19倍も多いエネルギーである。真核生物(細菌をのぞくすべて)は、この好気的呼吸によって、膜透過のための能動輸送に必要となる分のエネルギーを除いて、アデノシン二リン酸からアデノシン三リン酸を正味36分子得ることができる。
この反応において、ブドウ糖の酸化には酸素が使われ、水が作られることがわかる。
この反応式は、3つの連続した生化学的反応として起こる反応を要約したもので、その3つとは、解糖系、クレブス回路(クエン酸回路)及び酸化的リン酸化である。
好気性生物の主な例
ほとんどすべての動物、ほとんどの真菌類、そしていくつかの細菌は偏性好気性である。ほとんどの嫌気性生物は細菌である。エネルギー的な観点からすると好気性であることは有利であるが、偏性好気性は絶対的に高い水準の酸化的ストレスに直面していることをも意味している。
通性好気性生物
酵母は通性好気性菌の例である。個々のヒトの細胞もまた通性好気性である。すなわちそれらは酸素が利用できない場合には乳酸発酵によりエネルギーを得るように切り替わる。しかし人間を生物全体としてみると、この状況は長く続けることができないので、人間は偏性好気性といえる。
偏性好気性生物
偏性好気性細菌の例は、Nocardia(ノカルディア属、グラム陽性菌)、Pseudomonas aeruginosa(緑膿菌、グラム陰性菌)、Mycobacterium tuberculosis(結核菌、抗酸菌)、Bacillus subtilis(枯草菌、グラム陽性菌)などがあげられる。
また、古細菌は嫌気性と思われがちだが、クレンアーキオータ門のAeropyrum、Sulfolobus、Metallosphaera、Sulfurococcus、ユリアーキオータ門のFerroplasma、Acidiplasma、Thermogymnomonas、Picrophilus、高度好塩菌綱の全ての属、タウムアーキオータ門の全ての属など、おおよそ4割が偏性好気性である(通性好気性は約3%、偏性嫌気性は約6割)。
関連項目
- 嫌気性生物
- 通性嫌気性生物
- 微好気性生物
- 好気呼吸
- 嫌気呼吸
- 発酵
翻訳元
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 歯髄幹細胞を用いた臨床研究を目指した細胞加工施設への歯の輸送法の確立
- 庵原 耕一郎,中島 美砂子
- 日本歯科保存学雑誌 55(4), 272-277, 2012-08-31
- … た.結果:20μg/mlゲンタマイシン・0.25μg/mlアムホテリシンBを含有したHanks液を使用した場合,輸送12時間では生存率はほぼ90%であり,細胞接着率が高く,歯の輸送液として最適と考えられた.本SOPでは,歯輸送液中の好気性菌やエンドトキシンの値はやや高めであったが,最終的に凍結歯髄幹細胞では安全性試験項目すべてにおいて陰性となった.結論:以上のことから,本SOPを用いることにより,安全かつ安定的に歯を輸送できる可能 …
- NAID 110009596761
- 久留 ひろみ,玉置 尚徳,和田 浩二 [他],伊藤 清
- 日本醸造協会誌 = Journal of the Brewing Society of Japan 105(11), 741-748, 2010-11-15
- … ミキ中のバクテリアには乳酸菌の他に好気性菌も存在するが,ミキ培養の後半には好気性菌(CaCO3プレート上でのハロー非形成菌)の存在はなくなり,乳酸菌3(ハロー形成菌)だけでフローラを形成した。 … 乳酸菌のスターターを使用することにより,ミキ初期の好気性菌の存在を大幅に低減した。 …
- NAID 10027494709
- スポーツ競技施設の細菌の分離同定(II) : 塩濃度と細菌叢に関する基礎的研究
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- 栄養・生化学辞典 好気性細菌の用語解説 - 酸素の存在下で発育する細菌.偏性好 気性菌(obligate aerobe,strict aerobe)と通性嫌気性菌(facultative anaerobe)が あり,前者は発育に酸素を絶対に必要とする細菌,後者は酸素があった方がよいがな...
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★リンクテーブル★
[★]
- 英
- anaerobic bacterium anaerobic bacteria, anaerobe anaerobes, anaerobic bacteria
- ラ
- anaerobie
- 関
- 細菌、好気性菌。嫌気性培養法
概念
- 酸素の存在しないところで増殖する細菌。
- 酸素が存在していても酸化還元電位(Eh)が低い状態では増殖可能 → 還元的な環境(人体でいうと腸管、膿瘍などの閉鎖環境)
- 発酵によりエネルギーを得ている。
- 酸素、酸化物、および過酸化物をハンドリングする酵素を持たない:シトクロム系酵素、カタラーゼ、スーパーオキシドジスムターゼ
分類
臨床
嫌気性菌感染を考慮すべき病態、疾患
嫌気性菌をカバーする抗菌薬
[★]
- 英
- obligate anaerobe, obligate anaerobes
- 関
- 嫌気性菌、好気性菌、偏性好気性菌、通性嫌気性菌
- first aid step1 2006 p.137
- Clostridium, Bacteroides, and Actinomyces.
- catalase and/or superoxideを欠く
- アミノグリコシド系抗菌薬は無効。微生物の細胞内に薬剤が入るためにO2が必要だから
[★]
- 英
- facultative anaerobe
- 同
- 通性嫌気性細菌 facultative anaerobic bacteria
- 関
- 嫌気性菌、好気性菌
[★]
- 英
- gram-negative aerobic bacteria
- 関
- グラム陰性菌、好気性菌
[★]
- 英
- gram-positive aerobic bacteria
- 関
- グラム陽性菌、好気性菌
[★]
- 英
- obligate aerobe
- 関
- 好気性菌。偏性嫌気性菌
- first aid step1 2006 p.137
- Nocardia, Pseudomonas aeruginosa, Mycobacterium tuberculosis, and Bacillus
[★]
- 英
- Gram-negative aerobic bacteria
- 関
- グラム陰性好気性菌
[★]
- 英
- microaerophilic bacterium, microaerophile
- 関
- 好気性菌
[★]
- 英
- Gram-negative aerobic bacteria
- 関
- Gram陰性好気性菌
[★]
- 英
- temperament
- 関
- 気質
- 生まれながらの性質をいう。「次第に気性が荒くなってきた」という言い方は誤り。少なくとも精神医学的では。
[★]
- 英
- fungus、fungi、microbial
- 関
- 菌類、真菌、真菌類、微生物
[★]
- 英
- aerobic
- 関
- 好気性、好気的、有酸素、有酸素性
[★]
- 英
- aerobic
- 関
- 好気、好気的、有酸素、有酸素性