アレンドロン酸
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Japanese Journal
- 骨粗鬆症治療薬 (新薬展望2008) -- (治療における最近の新薬の位置付け<薬効別>--新薬の広場)
- 骨粗鬆症治療薬アレンドロネート週1回投与製剤(フォサマック錠35mg/ボナロン錠35mg)の薬理学特性と臨床効果
- 内田 真嗣,東 由明,谷口 忠明,有薗 宏教,清水 隆史,岡庭 雅彦,中村 圭介,太田 知裕
- 日本薬理学雑誌 : FOLIA PHARMACOLOGICA JAPONICA 130(4), 305-312, 2007-10-01
- … イタリアで承認されたのをはじめ,2006年1月までに95ヵ国以上で許認可を受けている.本邦においても骨粗鬆症に対するアレンドロネート5 mg1日1回投与製剤の有効性および安全性が確認され,2001年8月よりフォサマック錠5(万有製薬),ボナロン錠5 mg(帝人,現帝人ファーマ)の販売名で販売されている.また,アレンドロネートの週1回投与製剤は,海外においてその有効性・安全性が証明され80ヵ国以上で承認されて …
- NAID 10020167559
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- フォサマック,ボナロンとは?アレンドロン酸の効能,副作用等を説明,ジェネリックや薬価 も調べられる(おくすり110番:薬事典版)
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
フォサマック錠35mg
組成
剤形・色調
有効成分の名称
含量: 1錠中アレンドロン酸として
添加物
- 無水乳糖、結晶セルロース、クロスカルメロースナトリウム、ステアリン酸マグネシウム
禁忌
- 食道狭窄又はアカラシア (食道弛緩不能症) 等の食道通過を遅延させる障害のある患者〔本剤の食道通過が遅延することにより、食道局所における副作用発現の危険性が高くなる。〕
- 30分以上上体を起こしていることや立っていることのできない患者〔「用法及び用量に関連する使用上の注意」の項参照〕
- 本剤の成分あるいは他のビスホスホネート系薬剤に対し過敏症の既往歴のある患者
- 低カルシウム血症の患者〔「重要な基本的注意」の項参照〕
効能または効果
- 本剤の適用にあたっては、日本骨代謝学会の診断基準等を参考に、骨粗鬆症との診断が確定している患者を対象とすること。
- 男性患者での安全性及び有効性は確立していない。
- 通常、成人にはアレンドロン酸として35mgを1週間に1回、朝起床時に水約180mLとともに経口投与する。
なお、服用後少なくとも30分は横にならず、飲食 (水を除く) 並びに他の薬剤の経口摂取も避けること。
- 本剤は水のみで服用すること。水以外の飲み物 (Ca、Mg等の含量の特に高いミネラルウォーターを含む)、食物及び他の薬剤と一緒に服用すると、吸収を抑制するおそれがある。
- 食道及び局所への副作用の可能性を低下させるため、速やかに胃内へと到達させることが重要である。服用に際しては、以下の事項に注意すること。
- 起床してすぐにコップ1杯の水 (約180mL) とともに服用すること。
- 口腔咽頭部に潰瘍を生じる可能性があるため、本剤を噛んだり又は口中で溶かしたりしないこと。
- 本剤を服用後、少なくとも30分経ってからその日の最初の食事を摂り、食事を終えるまで横にならないこと。
- 就寝時又は起床前に服用しないこと。
慎重投与
- 嚥下困難、食道炎、胃炎、十二指腸炎、又は潰瘍等の上部消化管障害がある患者〔上部消化管粘膜に対し、刺激作用を示すことがあるので基礎疾患を悪化させるおそれがある。〕
- 重篤な腎機能障害のある患者〔使用経験がなく安全性が確立していない。〕
重大な副作用
食道・口腔内障害
- 食道障害 (食道穿孔 (頻度不明)注1)、食道狭窄 (頻度不明)注1)、食道潰瘍 (0.05%)注3)、食道炎 (0.42%)注2)、食道びらん (頻度不明)注1)があらわれ、出血を伴う場合がある。)、口腔内潰瘍 (頻度不明)注1)があらわれることがある。観察を十分に行い、徴候又は症状 (吐血、下血、貧血、嚥下困難、嚥下痛、胸骨下痛、胸やけ、口腔内異和感、口内痛の発現・悪化等) に注意し、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
胃・十二指腸障害
- (出血性) 胃・十二指腸潰瘍 (0.32%)注3)、出血性胃炎 (0.02%)注3)があらわれることがある。観察を十分に行い、徴候又は症状 (吐血、下血、貧血、上腹部痛、心窩部痛、上腹部不快感の発現・悪化等) に注意し、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
肝機能障害、黄疸
(いずれも頻度不明)注1)
- AST(GOT)、ALT(GPT)の上昇を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
低カルシウム血症
(0.15%)注3)
- 痙攣、テタニー、しびれ、失見当識、QT延長等を伴う低カルシウム血症があらわれることがあるので、異常が認められた場合にはカルシウム剤の点滴投与等を考慮すること。
皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、中毒性表皮壊死症(Lyell症候群)
(いずれも頻度不明)注1)
- 皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、中毒性表皮壊死症(Lyell症候群)等の重篤な皮膚症状があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には直ちに適切な処置を行うこと。
顎骨壊死・顎骨骨髄炎
(頻度不明)注1)
- 顎骨壊死・顎骨骨髄炎があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。
薬効薬理
作用機序
- アレンドロン酸は骨のハイドロキシアパタイトに強い親和性を持ち、ラットでは破骨細胞が存在する骨表面に選択的に分布した。アレンドロン酸は破骨細胞に取り込まれた後その活性を抑制することにより、骨吸収を減少させる。13)、14)
骨量減少に対する作用
骨石灰化に対する影響
- アレンドロン酸ナトリウム水和物は、上記の骨量減少モデルにおいて1年以上の投与 (ラット: 1年、ヒヒ: 2年) を行ったとき、骨量減少を抑制する投与量では骨石灰化障害を示唆する結果が得られていない。16) 成長過程のラット (Schenk評価系) において、骨吸収を抑制する投与量は骨石灰化を障害する投与量の約1/6000であり、広い安全域が示されている。
骨強度、骨折治癒過程に対する影響
有効成分に関する理化学的知見
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- osteoporosis
- 同
- 骨多孔症、オステオポローシス
- 関
- 骨軟化症、くる病、老人性骨粗鬆症、若年性特発性骨粗鬆症、糖質コルチコイド誘発骨粗鬆症。骨粗鬆症治療薬
- 骨の絶対量の減少を生じているが骨の質的な変化を伴わない状態をいう。
- 骨はたえず吸収、形成されているものであり、したがって吸収率と形成率に差を生じ骨形成が負の平衡となれば骨粗鬆が起こる。
概念
- 骨量の減少(≒骨密度の減少)と骨組織の微細構造の破錠(骨質の劣化)により骨強度が低下して、骨折をきたしやすくなった疾患
定義
- WHO(1994)、骨量測定法,女性の骨粗鬆症:若年健常女性の平均骨量値から2.5SD以上減少したもの ⇔ 骨量減少:2.5<T-score<-1
- 日本:骨量が30%以上減少したもの
リスクファクター
- YN.D-156
- ガイドライン2
- 高齢、既存骨折(リスク1.9-4倍)、喫煙(リスク1.3-1.8倍)、飲酒(1日2単位以上でリスク1.2-1.7倍)、ステロイド使用(1日5mg以上の経口摂取でリスク2-4倍)、骨折家族歴(親の骨折でリスク1.2-2.3倍)、運動不足(大腿頚部骨折リスク1.3-1.7倍)、易転倒性
- 以下のリスクファクターを有する65歳未満か、65歳以上の女性は骨量測定によるスクリーニングの対象となる。
- 高齢、低体重、骨折既往、骨粗鬆症による骨折の家族歴、白人・アジア人、アルコール(1日2杯以上)、カフェイン、喫煙、運動不足、カルシウム不足、ビタミンD不足、骨粗鬆症を起こす薬剤
原因による分類
内分泌性
栄養性
- 壊血病
- その他(蛋白質欠乏、ビタミンA過剰、ビタミンD過剰)
- 別ソース
遺伝性
薬物性
- 別ソース
不動性
- 全身性:長期臥床、宇宙飛行、対麻痺
- 局所性:骨折後
先天性
その他
- 別ソース
小児の骨粗鬆症
- Dent CE:Osteoporosis in childhood.Postgrad Med J 53:450-456,1977
男性の骨粗鬆症
原因
- 多:クッシング症候群、アルコール多飲、ステロイド使用(5mg, 3ヶ月以上)、性腺機能低下、カルシウム摂取量減少、ビタミンD欠乏、喫煙、家族の中で骨折しやすい人がいる、男性ホルモン異常
- 希:BMI<20, 運動不足、抗てんかん薬、甲状腺中毒症、副甲状腺機能亢進、慢性肝障害、慢性腎障害、吸収不良症候群、高カルシウム血症、リウマチ、脊椎関節炎、糖尿病、多発性骨髄腫、HIV、臓器移植、免疫抑制剤
病理
検査
-
- 躯幹骨DXA、末梢骨DXA、RA/MD、QUSなどで測定可能
- 椎体DXAと大腿近位部DXAの両方を評価することが望ましい。できなければ橈骨DXAで代替する。
- 椎体の骨折/変形、退行性変化、骨粗鬆症に類維持した疾患(腰背部痛、円背や低骨量を呈する疾患)の鑑別に必要
治療
薬物治療
薬物治療開始基準
- ガイドライン2
- 1. 脆弱性既存骨折有り
- 2. 脆弱性既存骨折無し
- 1) 骨密度が若年成人平均値の70%未満
- 2) 骨密度が若年成人平均値の70-80%で、かつ閉経後女性/50歳以上男性であって、次のいずれかを有する。
- a) 過度のアルコール摂取:1日2単位以上
- b) 現在の喫煙
- c) 大腿骨頚部骨折の家族歴
治療開始のトリガー
- 別ソース
- 骨粗鬆症による大腿骨骨折、椎骨骨折の既往
- Tスコアが-2.5以下
- Tスコアが-1~-2.5 FRAX
- FRAXにて10年後の大腿骨折リスクが3%、主要な骨粗鬆症性骨折リスクが15-20%を超えるなら治療。
腎機能障害がある場合の治療の選択肢
- https://www.kyorin-pharm.co.jp/prodinfo/useful/doctorsalon/upload_docs/150359-1-15.pdf
慎重投与となっており、禁忌ではないから
肝臓や腎臓で代謝されないから
検診
スクリーニング
- USPSTF
- 65歳以上の女性、64歳以下で骨折リスクが高い女性(脆弱骨折の既往、ステロイド内服など)
- 男性ではエビデンスがない
スクリーニング間隔
- DEXA:1.0~-1.5→15年
- DEXA:-1.5~-2.0→5年
- DEXA:-2.0~-2.5→1年
ガイドライン
- http://minds.jcqhc.or.jp/stc/0046/1/0046_G0000129_GL.html
- 2. <amazon mode="text" text="骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン(2006年版) ダイジェスト版">4897752329</amazon>
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参考
- http://www.richbone.com/kotsusoshosho/basic_shindan/tonyo.htm
[★]
商品
[★]
- 英
- alendronate, alendronic acid
- 化
- アレンドロン酸ナトリウム alendronate sodium、アレンドロン酸ナトリウム水和物 alendronate sodium hydrate AHBuBP ABDP
- 同
- アレンドロネート
- 商
- オンクラスト、テイロック、ボナロン、フォサマック
- 関
- 骨粗鬆症
[★]
- 英
- Fosamax
- 関
- アレンドロネート、アレンドロン酸ナトリウム
[★]
- 英
- Mac
- 関
- マッキントッシュ