シベレスタット
UpToDate Contents
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- 1. 急性呼吸窮迫症候群:新しい治療法 acute respiratory distress syndrome novel therapies in adults
- 2. 難治性川崎病 refractory kawasaki disease
Japanese Journal
- P-0581 注射用エラスポール100^[○!R]の届出制導入前後の使用量と生存率の変化(一般演題 ポスター発表,医薬品情報・データベース,Enjoy Pharmacists' Lifestyles)
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
注射用エラスポール100
組成
成分・含量(1バイアル中)
添加物(1バイアル中)
禁忌
効能または効果
- 本剤は下記の(1)および(2)の両基準を満たす患者に投与すること。
- 全身性炎症反応症候群に関しては、以下の項目のうち、2つ以上を満たすものとする。
- 体温>38℃または<36℃、
- 心拍数>90回/分、
- 呼吸数>20回/分またはPaCO2<32mmHg、
- 白血球数>12,000/μL、<4,000/μL
または桿状球>10%
- 急性肺障害に関しては、以下の全項目を満たすものとする。
- 肺機能低下(機械的人工呼吸管理下でPaO2/FIO2300mmHg以下)が認められる。
- 胸部X線所見で両側性に浸潤陰影が認められる。
- 肺動脈楔入圧が測定された場合には、肺動脈楔入圧≦18mmHg、測定されない場合には、左房圧上昇の臨床所見を認めない。
- *4臓器以上の多臓器障害を合併する患者、熱傷、外傷に伴う急性肺障害患者には投与しないことが望ましい。〔4臓器以上の多臓器障害を合併する患者、熱傷、外傷に伴う急性肺障害患者を除外せずに、ARDS Networkの基準に準拠して実施された外国臨床試験において、本剤投与群ではプラセボ群と比較し、Ventilator Free Days[VFD:28日間での人工呼吸器から離脱した状態での生存日数]及び28日死亡率で差は認められず、180日死亡率ではプラセボ群と比較して統計学的に有意に高かったとの報告がある。(「臨床成績」の項3.参照)〕
- *高度な慢性呼吸器疾患を合併する患者については、有効性及び安全性は確立していない。(「臨床成績」の項2.(2)参照)
- 通常、本剤を生理食塩液に溶解した後、1日量(シベレスタットナトリウム水和物として4.8mg/kg)を250?500mLの輸液で希釈し、24時間(1時間当たり0.2mg/kg)かけて静脈内に持続投与する。投与期間は14日以内とする。
- ・本剤の投与は肺障害発症後72時間以内に開始することが望ましい。(「臨床成績」の項1.(3)参照)
- ・症状に応じてより短期間で投与を終了することも考慮すること。なお、本剤投与5日後の改善度が低い場合には、その後の改善度(14日後)も低いことが示されている。
(「臨床成績」の項1.(4)参照)
- ・調製時:アミノ酸輸液との混注は避けること。
また、カルシウムを含む輸液を用いる場合(本剤の濃度が2mg/mL以上)や輸液で希釈することによりpHが6.0以下となる場合は沈殿が生じることがあるので注意すること。
(「適用上の注意」の項参照)
重大な副作用
呼吸困難
- 呼吸困難(0.2%)があらわれることがあるので、このような場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
白血球減少、血小板減少
- 白血球減少(0.2%)、血小板減少(0.2%)があらわれることがあるので、このような場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
肝機能障害、黄疸
- AST(GOT)・ALT(GPT)の著しい上昇等を伴う肝機能障害(0.2%)、黄疸(頻度不明※)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
薬効薬理
作用機序
- 好中球エラスターゼは蛋白分解酵素の一つであり、肺に集積した好中球から遊離される。好中球エラスターゼは肺結合組織を分解し、肺血管透過性を亢進させ、急性肺障害を誘発させる。また、好中球遊走因子の産生を促進し、炎症反応を増幅させ、全身性炎症反応症候群に伴う急性肺障害における重要な障害因子として注目されている。本剤は、好中球エラスターゼの選択的な阻害剤である。
薬理作用
好中球エラスターゼ阻害作用
- 本剤はヒト及び各種動物由来の好中球エラスターゼ活性を強力に阻害し、その阻害様式は拮抗型阻害である。また、他のセリンプロテアーゼやシステインプロテアーゼ、メタロプロテアーゼにほとんど阻害作用を示さず、好中球エラスターゼに選択的な阻害剤である(in vitro)。9)
- 生体内のエラスターゼ阻害因子であるα1アンチトリプシンは好中球より産生される活性酸素種により容易にエラスターゼ阻害作用を失うが、本剤のエラスターゼ阻害作用は活性酸素種による影響を受けない(in vitro)。9)
急性肺傷害モデルにおける効果
- ヒト好中球エラスターゼにより惹起したハムスター急性肺傷害モデルにおいて、静脈内持続投与により気管支肺胞洗浄液中への出血を用量依存的に抑制し、その抑制効果に相関した肺傷害抑制効果を示す。9)
- コブラ毒あるいはエンドトキシンにより惹起したハムスター急性肺傷害モデルにおいて、静脈内持続投与により血漿中あるいは気管支肺胞洗浄液中のエラスターゼ活性の上昇を用量依存的に抑制し、その抑制効果に相関した肺傷害抑制効果を示す。10,11)
肺機能の改善作用
- 塩酸により惹起したハムスター誤嚥性肺傷害モデルにおいて、静脈内持続投与により肺機能(動脈血酸素分圧)の低下を抑制し、生存率の改善効果を示す。12)
有効成分に関する理化学的知見
一般名
- シベレスタットナトリウム水和物
(Sivelestat Sodium Hydrate)
化学名
- Sodium N-{2-[4-(2,2-dimethylpropionyloxy)phenylsulfonylamino]benzoyl}aminoacetate tetrahydrate
分子式
分子量
性状
- 白色の結晶性の粉末で、メタノールに溶けやすく、エタノール(99.5)に溶けにくく、アセトニトリル又は水にほとんど溶けない。水酸化ナトリウム試液に溶ける。
融点
分配係数
- 0.2(pH8.0、n-オクタノール/緩衝液)
12.0(pH5.4、n-オクタノール/緩衝液)
★リンクテーブル★
[★]
商品
[★]
- 英
- sivelestat
- 化
- シベレスタットナトリウム水和物 sivelestat sodium hydrate
- 関
- エラスポール Elaspol
効能又は効果
- 注射用エラスポール100
作用機序
- 注射用エラスポール100
- 好中球エラスターゼは蛋白分解酵素の一つであり、肺に集積した好中球から遊離される。好中球エラスターゼは肺結合組織を分解し、肺血管透過性を亢進させ、急性肺障害を誘発させる。また、好中球遊走因子の産生を促進し、炎症反応を増幅させ、全身性炎症反応症候群に伴う急性肺障害における重要な障害因子として注目されている。本剤は、好中球エラスターゼの選択的な阻害剤である。
参考
- http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/3999422D1020_1_08/3999422D1020_1_08?view=body