カモスタット
Japanese Journal
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
フオイパン錠100mg
組成
*成分・含量(1錠中)
添加物
- ヒドロキシプロピルセルロース、カルメロースカルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ポリオキシエチレン(105)ポリオキシプロピレン(5)グリコール、乳糖水和物
禁忌
効能または効果
慢性膵炎における急性症状の緩解には
- 通常1日量カモスタットメシル酸塩として600mgを3回に分けて経口投与する。症状により適宜増減する。
術後逆流性食道炎には
- 通常1日量カモスタットメシル酸塩として300mgを3回に分けて食後に経口投与する。
慎重投与
過敏症を有する患者
- 〔過敏症を有していた場合、副作用が発現しやすくなる。〕
重大な副作用
ショック、アナフィラキシー様症状
- ショック、アナフィラキシー様症状(いずれも頻度不明※)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、血圧低下、呼吸困難、そう痒感等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
血小板減少
- 血小板減少(頻度不明※)があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には減量又は投与を中止すること。
肝機能障害、黄疸
- AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTP、Al-Pの著しい上昇等を伴う肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明※)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
高カリウム血症
- 重篤な高カリウム血症(頻度不明※)があらわれることがあるので、血清電解質検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
薬効薬理
作用機序
- 本剤は経口投与ですみやかに生体のキニン生成系、線溶系、凝固系及び補体系に作用し、その酵素活性をすみやかに阻害し異常亢進を抑制することにより、慢性膵炎の炎症症状と疼痛の緩解並びにアミラーゼ値の改善に効果が認められている。また、術後食道内に逆流する消化液中のトリプシンを阻害することにより、術後逆流性食道炎の改善に効果が認められている。
薬理作用
蛋白分解酵素阻害作用
- トリプシン、血漿カリクレイン、プラスミン、トロンビン、C1r-、C1エステラーゼに対して強い阻害作用を示す(in vitro)。10) 一方、パンクレアチン、膵臓カリクレインに対する阻害作用は弱く、α?キモトリプシン、ペプシン、ブロメライン、セミアルカリプロテアーゼ、セラチオペプチダーゼに対しては阻害作用を示さない(in vitro)。11)
また、経口投与時の血中活性代謝物4?(4?グアニジノベンゾイルオキシ)フェニル酢酸も、ほぼカモスタットメシル酸塩に匹敵する阻害活性を有する(in vitro)。12)
- ラットに50?500mg/kgを経口投与すると、用量依存性に血中の抗トリプシン、抗プラスミン活性のすみやかな上昇が認められる。13)
また、健康成人に200、600mgを経口投与すると、用量依存性に血中抗カリクレイン活性の上昇が認められる。2)
キニン生成系に対する阻害作用
- 46℃の温水中に浸したラット後肢の灌流実験において25、100mg/kgを経口投与すると、キニン様物質の遊離をそれぞれ32?41%、70?80%抑制する。14)
凝固・線溶系に対する阻害作用
- 線溶亢進状態にあるウサギに50?200mg/kgを経口投与すると、Clot lysis、FDP上昇及びトロンビン時間の延長を用量依存性に抑制し、出血を減少させる。15)
実験膵炎に対する作用
- 逆行性に胆汁酸とトリプシンを膵管内に注入して作成した実験膵炎ラットに25?100mg/kgを経口投与すると、用量依存性に死亡率を低下させる。16)
- 十二指腸閉塞ループにより作成した実験膵炎ラット(5mg/kg)及びイヌ(10mg/kg)に十二指腸内投与すると、膵浮腫像の出現を抑制するとともに、血中蛋白分解酵素活性の上昇を抑制し、死亡率を低下させる。17)
- コリン欠乏食で飼育したマウスにエチオニンの投与により作成したエチオニン膵炎に20?300mg/kgを1日2回経口投与すると、膵臓内の蛋白分解酵素活性の上昇を抑制し、死亡率を低下させる。18)
術後逆流性食道炎モデルに対する作用
- ラット術後逆流性食道炎モデルにおいて、100mg/kgを1日2回術後2日目から5日間経口投与すると、食道粘膜潰瘍形成を抑制する。19)
- イヌ術後逆流性食道炎モデルにおいて、50mgを1日3回術後14日目から14日間経口投与すると、食道のびらん及び出血等の内視鏡的所見を改善し、治療的効果を認める。20)
- ラット術後逆流性食道炎モデルにおいて、100mg/kgを経口投与すると、モデルより採取した消化液中のトリプシン活性を81.8%抑制する。19)
有効成分に関する理化学的知見
*一般名
- カモスタットメシル酸塩(Camostat Mesilate)
*化学名
- Dimethylcarbamoylmethyl 4-(4-guanidinobenzoyloxy)phenylacetate monomethanesulfonate
分子式
分子量
*性状
- 本品は白色の結晶又は結晶性の粉末で、水にやや溶けにくく、エタノール(95)に溶けにくく、ジエチルエーテルにほとんど溶けない。
*融点
★リンクテーブル★
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商品
[★]
- 英
- camostat
- 化
- メシル酸カモスタット camostat mesilate カモスタットメシル酸塩
- 商
- アーチメント、カモエント、カモスタール、カモステート、カモストン、カモタット、カルモザシン、パンクレール、パンルーク、フオイパン、メシタット、メシルパン、モスパン、ラインタット、リーナック、リビリスター、レセプロン
- 関
- 他に分類されない代謝性医薬品
作用機序
- フオイパン錠100mg
- 本剤は経口投与ですみやかに生体のキニン生成系、線溶系、凝固系及び補体系に作用し、その酵素活性をすみやかに阻害し異常亢進を抑制することにより、慢性膵炎の炎症症状と疼痛の緩解並びにアミラーゼ値の改善に効果が認められている。また、術後食道内に逆流する消化液中のトリプシンを阻害することにより、術後逆流性食道炎の改善に効果が認められている。
効能又は効果/用法及び用量
- フオイパン錠100mg
- 1. 慢性膵炎における急性症状の緩解
- 2. 術後逆流性食道炎
添付文書
- http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/3999003F1297_1_05/3999003F1297_1_05?view=body