- 英
- procaterol
- 化
- 塩酸プロカテロール, procaterol hydrochloride、塩酸プロカテロール水和物, プロカテロール塩酸塩水和物, procaterol hydrochloride hydrate
- 商
- エステルチン、エプカロール、カプテレノール、スタビント、ブリージン、プロカプチン、マーヨン、メチレフト、メプチン、レンブリス
- 関
- 気管支拡張剤
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/07/06 22:41:04」(JST)
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プロカテロール
|
IUPAC命名法による物質名 |
(±)-(1R,2S)-rel-8-hydroxy-5-[1-hydroxy-2-(propan-2-ylamino)butyl]-1H-quinolin-2-one |
臨床データ |
胎児危険度分類 |
|
法的規制 |
?
|
投与方法 |
吸入、経口 |
識別 |
CAS番号 |
72332-33-3 |
ATCコード |
R03AC16 |
PubChem |
CID 4916 |
KEGG |
D08424 |
化学的データ |
化学式 |
C16H22N2O3 |
分子量 |
290.36 g/mol |
プロカテロール(procaterol)は短時間作用性β2アドレナリン受容体刺激剤であり、気管支喘息、慢性気管支炎、肺気腫などの慢性閉塞性肺疾患の対症療法に使われる。
概要
プロカテロールはβ2刺激剤の一種であり、定量噴霧式吸入器(MDI)、経口(錠剤、シロップ)の形で投与される。プロカテロールはβ2アドレナリン受容体を活性化し、気管支平滑筋を弛緩させる(気管支拡張剤)。副作用として振戦、動悸、吐気、頭痛、頻脈、など起こることがある[1]。
商品名
塩酸プロカテロールは以下の商品名で販売されている。
メプチンMeptin (大塚製薬)
ほかに多数のジェネリック医薬品が各社から販売されている。
メプチンエアー(大塚製薬)はかつて添加剤としてCFC(特定フロン)が使用されていたが、HFA(代替フロン)に転換された。また、ドライパウダーのメプチンクリックヘラーもある。
脚注
- ^ http://database.japic.or.jp/pdf/newPINS/00056333.pdf
Japanese Journal
- 臨床研究・症例報告 急性肺炎の治療中に気管支拡張薬の関与が推測される不完全尿閉を来した15歳男児例
- MW5-4 R-837による好酸球活性化に対する塩酸プロカテロールとブデソニドの抑制作用(MW5 小児喘息と気道感染,ミニワークショップ,第60回日本アレルギー学会秋季学術大会)
- 平口 雪子,谷田 寿志,細木 興亜,長尾 みづほ,徳田 玲子,藤澤 隆夫
- アレルギー 59(9・10), 1348, 2010-10-30
- NAID 110008083844
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
メプチンドライシロップ0.005%
組成
有効成分
添加物
- 精製白糖、アスコルビン酸、無水クエン酸、軽質無水ケイ酸
禁忌
効能または効果
- 下記疾患の気道閉塞性障害に基づく呼吸困難など諸症状の緩解
- 気管支喘息、慢性気管支炎、肺気腫、急性気管支炎、喘息様気管支炎
- 通常、成人にはプロカテロール塩酸塩水和物として1回50μg(ドライシロップとして1g)を1日1回就寝前ないしは1日2回、朝及び就寝前に用時溶解して経口投与する。
- 6歳以上の小児にはプロカテロール塩酸塩水和物として1回25μg(ドライシロップとして0.5g)を1日1回就寝前ないしは1日2回、朝及び就寝前に用時溶解して経口投与する。
- 6歳未満の乳幼児にはプロカテロール塩酸塩水和物として1回1.25μg/kg(ドライシロップとして0.025g/kg)を1日2回、朝及び就寝前ないしは1日3回、朝、昼及び就寝前に用時溶解して経口投与する。
- なお、年齢、症状により適宜増減する。
- <参考>メプチンドライシロップ0.005% 1回投与量換算表
(6歳未満の乳幼児)
体重 |
1回投与量 |
4kg |
0.1g |
6kg |
0.15g |
8kg |
0.2g |
10kg |
0.25g |
12kg |
0.3g |
14kg |
0.35g |
16kg |
0.4g |
18kg |
0.45g |
20kg |
0.5g |
慎重投与
- 甲状腺機能亢進症[甲状腺機能亢進症が増悪することがある。]
- 高血圧[血圧が上昇することがある。]
- 心疾患[動悸、不整脈、症状の増悪等があらわれることがある。]
- 糖尿病[糖尿病が増悪することがある。]
- 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人(「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)
重大な副作用
ショック、アナフィラキシー様症状(頻度不明※)
- ショック、アナフィラキシー様症状を起こすことがあるので観察を十分に行い、異常が認められた場合には本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと。
- 重篤な血清カリウム値の低下(頻度不明※)が報告されている。血清カリウム値の低下作用は、キサンチン誘導体、ステロイド剤及び利尿剤の併用により増強することがあるので、重症喘息患者では特に注意すること。更に、低酸素血症は血清カリウム値の低下が心リズムに及ぼす作用を増強することがある。このような場合には血清カリウム値をモニターすることが望ましい。
薬効薬理
気管支拡張作用9〜13)
- イヌ、ネコ及びモルモットでの気道抵抗増大抑制効果でみると、プロカテロール塩酸塩水和物の気管支拡張作用はイソプレナリンと同等かそれ以上の強さで、サルブタモール硫酸塩及びオルシプレナリン硫酸塩よりは強いことが確認されている。
気管支拡張作用持続時間9〜11)
- イヌ、ネコ及びモルモットで検討したプロカテロール塩酸塩水和物の気管支拡張作用持続時間は、イソプレナリン、トリメトキノール、オルシプレナリン硫酸塩及びサルブタモール硫酸塩より長いことが確認されている。
β2受容体への選択性9〜12)
- 心循環系のβ受容体と気道系のβ受容体への臓器選択性をイヌ、ネコ及びモルモットで検討したところ、プロカテロール塩酸塩水和物はイソプレナリン、トリメトキノール、オルシプレナリン硫酸塩及びサルブタモール硫酸塩よりも優れた臓器選択性を示した。
抗アレルギー作用14〜19)
- モルモットあるいはラットでのレアギン性の気道抵抗増大、PCA反応及び肺からのヒスタミン遊離、成人気管支喘息患者での皮膚反応及びアレルゲン吸入誘発に対する抑制を指標としたプロカテロール塩酸塩水和物の抗アレルギー作用はイソプレナリン、オルシプレナリン硫酸塩及びサルブタモール硫酸塩より強いことが確認されている。また、プロカテロール塩酸塩水和物はアレルゲン吸入による気管支反応に対しては即時型のみならず、遅発型にも抑制作用を有することが確認されている。
気道分泌系に対する作用20)
- プロカテロール塩酸塩水和物はハトの気道繊毛運動を亢進する。
運動誘発喘息発作抑制作用21)
- プロカテロール塩酸塩水和物はトレッドミル負荷により誘発された気管支喘息患児の喘息発作を抑制する。
気道過敏性亢進に対する作用22)
- プロカテロール塩酸塩水和物はインフルエンザCウイルス接種によるイヌの気道過敏性亢進を抑制する。
血管透過性亢進に対する作用23,24)
- 各種起炎物質によるラット背部皮下の空気嚢内の血管透過性亢進及び浮腫の形成に対するプロカテロール塩酸塩水和物の抑制作用は、イソプレナリンとほぼ同等であることが確認されている。また、ヒスタミン吸入によるモルモット肺水腫の形成に対し、プロカテロール塩酸塩水和物は抑制作用を有し、その作用はサルブタモール硫酸塩より強いことが確認されている。
咳に対する作用25)
- プロカテロール塩酸塩水和物はサブスタンスP吸入による急性気管支炎患者の咳の誘発を抑制する。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
- プロカテロール塩酸塩水和物〔Procaterol Hydrochloride Hydrate(JAN)〕
化学名
- 8-Hydroxy-5-{(1RS,2SR)-1-hydroxy-2-[(1-methylethyl)amino]butyl}-quinolin-2(1H)-one monohydrochloride hemihydrate
分子式
分子量
性状
- 白色〜微黄白色の結晶又は結晶性の粉末である。水、ギ酸又はメタノールにやや溶けやすく、エタノール(95)に溶けにくく、ジエチルエーテルにほとんど溶けない。本品1.0gを水100mLに溶かした液のpHは4.0〜5.0である。光によって徐々に着色する。水溶液(1→20)は旋光性を示さない。
融点
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- short-acting β-agonists, SABA
- 関
- 長時間作用型β2刺激薬 LABA
[show details]
短時間作用型吸入β2刺激薬 : 78 件
短時間作動型吸入β2刺激薬 : 約 3,590 件
短時間作用型β2刺激薬 : 約 8,370 件
短時間作動型β2刺激薬 : 65 件
短時間作用型吸入β刺激薬 : 31 件
短時間作動型吸入β刺激薬 : 1 件
短時間作用型β刺激薬 : 約 71 件
短時間作動型β刺激薬 : 32 件
短時間作用型吸入β2刺激薬 SABA : 42 件
短時間作動型吸入β2刺激薬 SABA : 6 件
短時間作用型β2刺激薬 SABA : 74 件
短時間作動型β2刺激薬 SABA : 19 件
短時間作用型吸入β刺激薬 SABA : 2 件
短時間作動型吸入β刺激薬 SABA : 約 2,130 件
短時間作用型β刺激薬 SABA : 15 件
短時間作動型β刺激薬 SABA : 9 件
- 小発作から大発作の救急対応で反復吸入するkey drug
- 20-30分おきにネブライザーで吸入。脈拍が130/分以下を保つようにする。
[★]
- 英
- beta2 agonist, β2-receptor stimulant
- 同
- β2刺激薬 β2-stimulant、β2刺激薬、β2作用薬、β2アゴニスト
- 関
- アドレナリン受容体、β2受容体
[★]
プロカテロール、塩酸プロカテロール
[★]
プロカテロール、procaterol hydrochloride hydrate
[★]
プロカテロール, procaterol hydrochloride hydrate
[★]
- 英
- pro