出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2012/11/05 12:03:23」(JST)
ガラクトマンナン(Galactomannan)は多糖類の一群で、マンノースからなる直線状主鎖(β-(1-4)-D-マンノピラノース)にガラクトース(α-D-ガラクトピラノース)がα-(1-6)-結合したものをいう。一部の植物と菌類に含まれる。
豆類から得られるものが、食品の増粘剤・安定剤として用いられている。マンノースとガラクトースの比率は由来により異なる。代表的なものとして、ローカストビーンガム(イナゴマメ種子[キャロブ]由来;マンノース:ガラクトース比は約4:1)、グアーガム(グアー豆種子由来;2:1)、フェヌグリークガム(フェヌグリーク種子由来;1:1)などがある。ガラクトースが少ないものは熱水にのみ溶けるが、多いものは冷水にも溶ける。
ガラクトマンナンはアスペルギルス(コウジカビ属)やカンジダなどの菌類の細胞壁にも含まれる。アスペルギルスが体内で繁殖するアスペルギルス症ではガラクトマンナンが血中に出現するため、これを免疫化学的に検出する方法が診断に用いられる。
一方、ドライアイの治療のために潤滑剤としてガラクトマンナンを点眼する方法が研究されている。
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リンク元 | 「真菌」「galactomannan」 |
分類群 | 菌名 | 病名 | 出芽分裂 | 菌体 | 菌糸 | 胞子 | 発芽管 | 寄生性 | 感染経路 | 病原体の特徴 | 病型 | 検査 | 治療 |
不完全菌 | Candida albicans | カンジダ症 | 仮性菌糸 | 厚膜胞子 | 形成 | 常在菌→各所 | 日和見感染症 | ||||||
担子菌 | Filobasidiella neoformans | クリプトコッカス症 | 出芽 | 厚い莢膜 | 通性細胞内寄生体 | 鳩の乾燥糞→空気感染→肺(通性細胞内寄生体) | 日和見感染菌 | 肺クリプトコッカス症、 中枢神経クリプトコッカス症、 皮膚クリプトコッカス症、 全身性クリプトコッカス症 |
墨汁染色 | ( アムホテリシンB or フルコナゾール ) ± フルシトシン | |||
不完全菌 | Trichosporon asahii | トリコスポロン症 | 仮性菌糸 | 分節分生子 | |||||||||
子嚢菌 | Aspergillus fumigatus/ 'Aspergillus flavus |
アスペルギルス症 | 糸状菌 不完全菌 |
有隔菌糸 | 土壌や朽ちた植物、空気中の浮遊胞子 | ||||||||
Mucor/'Rhizopus/ Absidia/Rhizomucor |
ムコール症 | 無隔菌糸 | 血管に親和性 | 土壌や朽ちた植物、空気中の浮遊胞子 → 浮遊胞子の吸入 |
鼻眼脳型ムコール症 侵襲性肺ムコール症 全身播種型ムコール症 |
β-D-グルカン陰性。 喀痰、血培陰性 |
アムホテリシンB | ||||||
子嚢菌 | Pneumocystis jirovecii ('Pneumocystis carini) |
ニューモシスチス・カリニ感染症 | |||||||||||
子嚢菌 | Histoplasma capsulatum | ヒストプラスマ症 | 二形性真菌 37℃酵母型発育 25℃菌糸形成 |
空気感染。肺に一次病変を作り様々な臓器に播種 | AIDS患者に好発 | ||||||||
不完全菌 | Coccidioides immitis | コクシジオイデス症 | 二形性真菌 | 内生胞子 | |||||||||
不完全菌 | Sporothrix schenckii | スポロトリクス症 | 二形性真菌 |
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