- 英
- ricin ≠ lysine
- 関
- 植物性毒素
WordNet
- a toxic protein extracted from castor beans; used as a chemical reagent; can be used as a bioweapon; "one milligram of ricin can kill an adult" (同)ricin toxin
- an essential amino acid found in proteins; occurs especially in gelatin and casein
Wikipedia preview
出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2012/04/24 21:36:23」(JST)
[Wiki ja表示]
|
この項目では、アミノ酸のリシン (lysine) について記述しています。蛋白質のリシン (ricin)については「リシン (毒物) 」をご覧ください。 |
リシン |
|
|
|
別称
2,6-diaminohexanoic acid
|
識別情報 |
CAS登録番号 |
70-54-2, 56-87-1 L, 923-27-3 D |
PubChem |
866 |
ChemSpider |
843 , 5747 L |
KEGG |
C16440 |
ChEMBL |
CHEMBL28328 |
IUPHARリガンド |
724 |
|
- InChI=1S/C6H14N2O2/c7-4-2-1-3-5(8)6(9)10/h5H,1-4,7-8H2,(H,9,10)
Key: KDXKERNSBIXSRK-UHFFFAOYSA-N
InChI=1/C6H14N2O2/c7-4-2-1-3-5(8)6(9)10/h5H,1-4,7-8H2,(H,9,10)
Key: KDXKERNSBIXSRK-UHFFFAOYAY
|
特性 |
化学式 |
C6H14N2O2 |
モル質量 |
146.19 g mol−1 |
特記なき場合、データは常温(25 °C)・常圧(100 kPa)におけるものである。 |
リシン(英: lysine)は、α-アミノ酸のひとつ。タンパク質構成アミノ酸で、必須アミノ酸である。側鎖に 4-アミノブチル基を持つもの。略号は Lys あるいは K である。リジンと表記あるいは音読する場合もある。
側鎖にアミノ基を持つことから、塩基性アミノ酸に分類される。必須アミノ酸であるが、植物性蛋白質における含量が低く、動物性蛋白質摂取量の少ない地域での栄養学上の大きな問題となっている。3大穀物である米、小麦、トウモロコシともリシン含有量が少ないので、リシンを豊富に含む副食(肉、魚、豆など)を必要とする。リシンは、クエン酸回路に取り込まれてエネルギーを生み出すケト原性アミノ酸である。
WHOによるリシンの成人向け1日当たり推奨摂取量は2.1グラムである[1]。
穀物中には豊富には含まれないが、豆類には豊富である。肉、魚にも多く含まれる。多量のリシンを含む植物には以下のようなものがある。
- バッファロー・ゴーアド(Buffalo Gourd, ウリ科の植物)の種 — 10,130–33,000 ppm
- クレソン(オランダガラシ) — 1,340–26,800 ppm
- ダイズの種 — 24,290–26,560 ppm
- イナゴマメの種 — 26,320 ppm
- インゲンマメの芽 — 2,390–25,700 ppm
- モリンガの芽 — 5,370–25,165 ppm
- レンズマメの芽 — 27,120–23,735 ppm
- シカクマメの種 — 21,360–23,304 ppm
- アカザの種 — 3,540–22,550 ppm
- レンズマメの種 — 19,570–22,035 ppm
- ルピナスの種 — 19,330–21,585 ppm
- キャラウェイの種 — 16,200–20,700 ppm
- ホウレンソウ — 1,740–20,664 ppm
リシンは蛋白質分子に対してメチル化やアセチル化による翻訳後修飾を行う。コラーゲンはリシンの誘導体であるヒドロキシリシンを含む。細胞から分泌が行われる際に、小胞体またはゴルジ体におけるリシン残基の O-グリコシル化が特定の蛋白質に印を付けるのに使われる。
哺乳類においてはα-ケトグルタミン酸によるアミノ基移動を経て代謝され、アセチルCoAを与え、クエン酸回路に入る。バクテリア分解によって脱炭酸を受け、カダベリンとなる。
目次
- 1 生合成
- 2 脚注
- 3 関連項目
- 4 外部リンク
|
生合成
リシンの生合成はアスパラギン酸→β-アスパルチルリン酸→アスパラギン酸セミアルデヒド→ジアミノピメリン酸の順に行われる。カビ類においては、α-ジアミノピメリン酸を経由する。
脚注
- ^ FAO/WHO/UNU (2007年). “PROTEIN AND AMINO ACID REQUIREMENTS IN HUMAN NUTRITION (PDF)”. WHO Press. 2009年12月3日閲覧。, page 150
関連項目
外部リンク
- リシン (リジン) - 「健康食品」の安全性・有効性情報 (国立健康・栄養研究所)
タンパク質を構成するアミノ酸 |
|
ヒトの必須アミノ酸 |
トリプトファン - リシン - メチオニン - フェニルアラニン - トレオニン - バリン - イソロイシン - ロイシン - ヒスチジン
|
|
ヒトの非必須アミノ酸 |
アラニン - アルギニン - アスパラギン - セリン - アスパラギン酸 - システイン - グルタミン - グルタミン酸 - グリシン - プロリン - チロシン
|
|
語句 |
アミノ酸合成 - アミノ酸の代謝分解 - アミノ酸発酵 - 必須アミノ酸 - ペプチド - コドン - GABA - ケト原性アミノ酸 - 糖原性アミノ酸
|
|
主要な生体物質
ペプチド - アミノ酸 - 核酸 - 炭水化物 - 脂肪酸 - テルペノイド - カロテノイド
テトラピロール - 補因子 - ステロイド - フラボノイド - アルカロイド - ポリケチド - 配糖体 |
|
UpToDate Contents
全文を閲覧するには購読必要です。 To read the full text you will need to subscribe.
Japanese Journal
- 恐るべき韓国の言論統制 : 『産経新聞』前支局長在宅起訴は政府の国策か
- きんようぶんか 本 淡々とした空気感の中でこそ人生の実感を摑まねばならない[『エヴリシング・フロウズ』津村記久子=著]
- Interview 時を駆ける(5)世界の航空機産業に参入、英・国際航空ショーに出展 : ラバトリーシンクで加工技術をアピール 有限会社 ステンレスアート共栄 代表取締役 永友義浩さん
Related Links
- リシン(英: lysine)は α-アミノ酸のひとつで側鎖に 4-アミノブチル基を持つ。リジンと表記 あるいは音読する場合もある。 タンパク質構成アミノ酸で、必須アミノ酸である。略号は Lys あるいは K である。側鎖にアミノ基を持つことから、塩基性アミノ酸に分類される。
- トウゴマ(ヒマ)の種子. リシン(Ricin)は、トウゴマ(ヒマ)の種子から抽出されるタンパク質 である。ヒマの種子に毒性があることは古くから知られていたが、1888年にエストニアの スティルマーク(en)が種子から有毒なタンパク質を分離し、リシンと名付けた。
Related Pictures
Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
※キョウミノチン静注5mL
禁忌
- 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
- アルドステロン症の患者、ミオパシーのある患者、低カリウム血症の患者[低カリウム血症、高血圧症等を悪化させるおそれがある。]
効能または効果
- 小児ストロフルス、湿疹・皮膚炎、蕁麻疹、皮膚そう痒症、口内炎、フリクテン、薬疹・中毒疹
慢性肝疾患における肝機能異常の改善
- 通常、成人には1日1回5〜20mLを静脈内に注射する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
慢性肝疾患に対しては1日1回40〜60mLを静脈内に注射又は点滴静注する。年齢、症状により適宜増減する。なお、増量する場合は1日100mLを限度とする。
慎重投与
- 高齢者[低カリウム血症等の発現率が高い(「高齢者への投与」の項参照)。]
重大な副作用
ショック、アナフィラキシーショック
- (頻度不明):ショック、アナフィラキシーショック(血圧低下、意識消失、呼吸困難、心肺停止、潮紅、顔面浮腫等)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
アナフィラキシー様症状
- (頻度不明):アナフィラキシー様症状(呼吸困難、潮紅、顔面浮腫等)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
偽アルドステロン症
- (頻度不明):増量又は長期連用により高度の低カリウム血症、低カリウム血症の発現頻度の上昇、血圧上昇、ナトリウム・体液の貯留、浮腫、体重増加等の偽アルドステロン症があらわれるおそれがあるので、観察(血清カリウム値の測定等)を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止すること。
また、低カリウム血症の結果として、脱力感、筋力低下などがあらわれるおそれがある。
薬効薬理
配合有効成分の薬理作用
・グリチルリチン酸一アンモニウム1),2)
- 甘草の有効成分で、グリチルレチン酸と2分子のグルクロン酸が抱合しており、解毒作用や抗アレルギー作用を示す。また、副腎皮質ホルモン様作用を有し、ステロイドホルモンの非活性化を抑制し、その作用を増強する。
・グリシン3),4)
- カルボキシル基をもった異物と抱合して解毒作用を示す。
・L-システイン3),4)
- 生体内においてシスチンと可逆平衡を保ち、その酸化還元反応によって新陳代謝を亢進する。また、活性-SH基に基づく解毒作用を有する。
有効成分に関する理化学的知見
※※グリチルリチン酸一アンモニウム
一般名
- グリチルリチン酸一アンモニウム
(Monoammonium Glycyrrhizinate)
化学名
- Monoammonium of 20β-carboxy-11-oxo-30-norolean-12-en-3β-yl-2-O-β-D-glucopyranuronosyl-β-D-glucopyranosiduronic acid
分子式
分子量
性状
- 本品は白色の細かい結晶又は結晶性の粉末で、においはなく、特異の甘味を有する。
水に溶けにくく、希エタノールにやや溶けにくく、クロロホルム又はジエチルエーテルに溶けない。
水溶液(0.2→20)を煮沸すると澄明な液になる。この液を放冷すれば粘稠なゲルとなる。
グリシン
一般名
化学名
分子式
分子量
性状
- 本品は白色の結晶又は結晶性の粉末で、においはなく、味は甘い。
水又はギ酸に溶けやすく、エタノール(95)にほとんど溶けない。
※※L-システイン
一般名
化学名
- (2R)-2-Amino-3-sulfanylpropanoic acid
分子式
分子量
性状
- 本品は白色の結晶又は結晶性の粉末で、特異なにおいがあり、味はえぐい。
本品は水に溶けやすく、エタノール(99.5)にほとんど溶けない。
本品は1mol/L塩酸試液に溶ける。
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- amino acid
- 関
- ケト原性アミノ酸、糖原性アミノ酸
定義
- L-アミノ酸、D-アミノ酸がある。一般的に生合成されるポリペプチドはL-アミノ酸を材料としている。D-アミノ酸は細菌が産生し、ごく短いペプチドとして特に、細胞壁に存在する。これはペプチダーゼによる分解を免れるためと言われている。D-アミノ酸を含むポリペプチドは、通常の翻訳経路で生合成されない。(FB.58)
- ケト原性:Leu, Lys
- 糖原性/ケト原性:Ile, Phe, Trp
- 糖原性:Met, Thr, Val, Arg, His
- ArgとHisは成長期に必要
- PriVaTe TIM HALL
一覧
分類
|
極性
|
電荷
|
名前
|
1
|
3
|
糖原性
|
ケトン原性
|
必須アミノ酸
|
分枝アミノ酸
|
|
pK1 α-COOH
|
pK2 α-NH2
|
pKR 側鎖
|
側鎖
|
疎水性アミノ酸
|
無
|
無
|
グリシン
|
G
|
Gly
|
|
|
|
|
|
2.35
|
9.78
|
|
―H
|
無
|
無
|
アラニン
|
A
|
Ala
|
|
|
|
|
|
2.35
|
9.87
|
|
―CH3
|
無
|
無
|
バリン
|
V
|
Val
|
|
|
○
|
○
|
|
2.29
|
9.74
|
|
―CH(CH3)2
|
無
|
無
|
フェニルアラニン
|
F
|
Phe
|
○
|
○
|
○3
|
|
|
2.2
|
9.31
|
|
―○C6H5
|
無
|
無
|
プロリン
|
P
|
Pro
|
|
|
|
|
|
1.95
|
10.64
|
|
αCとNH2の間に ―CH2CH2CH2-
|
無
|
無
|
メチオニン
|
M
|
Met
|
|
|
○2
|
|
|
2.13
|
9.28
|
|
―CH2CH2-S-CH3
|
無
|
無
|
イソロイシン
|
I
|
Ile
|
○
|
○
|
○
|
○
|
|
2.32
|
9.76
|
|
―CH(CH3)CH2CH3
|
無
|
無
|
ロイシン
|
L
|
Leu
|
|
○
|
○
|
○
|
|
2.33
|
9.74
|
|
―CH2CH(CH3)2
|
荷電アミノ酸
|
有
|
酸性
|
アスパラギン酸
|
D
|
Asp
|
|
|
|
|
|
1.99
|
9.9
|
3.9 β-COOH
|
―CH2COOH
|
有
|
酸性
|
グルタミン酸
|
E
|
Glu
|
|
|
|
|
|
2.1
|
9.47
|
4.07 γ-COOH
|
―CH2CH2COOH
|
有
|
塩基性
|
リシン
|
K
|
Lys
|
|
○
|
○
|
|
|
2.16
|
9.06
|
10.54 ε-NH2
|
側鎖のCH2は4つ ―-CH2CH2CH2CH2NH2
|
有
|
塩基性
|
アルギニン
|
R
|
Arg
|
|
|
○1
|
|
|
1.82
|
8.99
|
12.48 グアニジウム基
|
側鎖のCH2は3つ ―CH2CH2CH2-NH-C-(NH2)NH
|
極性アミノ酸
|
有
|
無
|
セリン
|
S
|
Ser
|
|
|
|
|
|
2.19
|
9.21
|
|
―CH2OH
|
有
|
無
|
スレオニン
|
T
|
Thr
|
○
|
○
|
○
|
|
|
2.09
|
9.1
|
|
―CH(CH3)OH
|
有
|
無
|
チロシン
|
Y
|
Tyh
|
○
|
○
|
|
|
|
2.2
|
9.21
|
10.46 フェノール
|
―CH2-φ
|
有
|
塩基性
|
ヒスチジン
|
H
|
His
|
|
|
○
|
|
|
1.8
|
9.33
|
6.04 イミダゾール基
|
―CH2-C3H3N2
|
有
|
無
|
システイン
|
C
|
Cys
|
|
|
|
|
|
1.92
|
10.7
|
8.37 -SH基
|
―CH2-SH
|
有
|
無
|
アスパラギン
|
N
|
Asn
|
|
|
|
|
|
2.14
|
8.72
|
|
―CH2-CO-NH2
|
有
|
無
|
グルタミン
|
Q
|
Gln
|
|
|
|
|
|
2.17
|
9.13
|
|
―CH2-CH2-CO-NH2
|
無
|
無
|
トリプトファン
|
W
|
Trp
|
○
|
○
|
○
|
|
|
2.46
|
9.41
|
|
―Indol ring
|
1 人体で合成できるが、不十分。
|
2 Cysが足らなければ、Metから合成することになる。
|
必須アミノ酸
参考
[★]
- 英
- lysine, Lys, K ≠ ricin
- 同
- リシン
- 関
- アミノ酸、アルギニン、ヒスチジン
-CH2-CH2-CH2-CH2-NH2
α β γ ε >εアミノ基を有する。即ち、側鎖には炭素が4つ含まれる。
- ヒストンにLysが豊富なこと、Lysのεアミノ基がアセチル化を受けると正電荷が失われる。-NH-CO-CH3
[★]
- 英
- ketogenic amino acid
- 同
- ケトン形成アミノ酸
- 関
- 糖原性アミノ酸
[★]
リシン、グリチルリチン、メチオニン、L-システイン、グリチルリチン酸
[★]
- 英
- lysine hydrochloride
- 関
- ヒマ毒、リシン、リジン、L-リジン
[★]
- 英
- -Enkephalin
- 関
- アラニン(2)-メチルフェニルアラニン(4)-グリシン(5)-エンケファリン
[★]
- 英
- glycine conjugation
- 同
- グリココール抱合 glycocoll conjugation
[★]
- 英
- dimethylglycine dehydrogenase
- 関
- ジメチルグリシン脱水素酵素
[★]
- 英
- glycine-tRNA ligase
- 関
- グリシルtRNA合成酵素