100D014

  • 58歳の男性。高血圧で通院中、自覚症状はなかったが不整脈が発見された。身長163cm、体重70kg。体温36.5℃。脈拍84/分、不整。血圧142/90mmHg。眼瞼結膜に貧血を認めない。頚部は視診と触診とに異常を認めない。心尖拍動は左鎖骨中線上第5肋間に認める。胸部聴診では心拍の不整を認めるが、呼吸音に異常は認めない。心電図を以下に示す。
  • この患者に必要な検査はどれか。


  • a. 下垂体機能
  • b. 甲状腺機能
  • c. 副甲状腺機能
  • d. 副腎皮質機能
  • e. 性腺機能



[正答]


※国試ナビ4※ 100D013]←[国試_100]→[100D015



★リンクテーブル★
国試過去問100D015」「100D013
リンク元心房細動

100D015」

  [★]

  • 54歳の男性。日中の眠気を主訴に来院した。営業で日中は車を運転することが多く、週に1、2日は夜11時まで勤務する。毎日ビール500ml缶を5缶飲む。元来健康で人一倍体力に自信があったが、最近身体がだるく、昼間の運転中によく居眠りしそうになる。妻から睡眠時いびきが大きく、時々息をしないことがあると言われている。身長165cm、体重92kg。脈拍84/分、整。血圧142/96mmHg。血清生化学所見:空腹時血糖132mg/dl、総コレステロール224mg/dl、HDL-コレステロール38mg/dl、トリグリセライド196mg/dl、AST37単位、ALT48単位、γ-GTP86単位(基準8~50)。安静時心電図は正常。
  • この患者への指導で適切でないのはどれか。
  • a. ポリソムノグラフィ検査
  • b. 長時間運転の制限
  • c. 睡眠薬の内服
  • d. 体重の減量
  • e. 禁酒

[正答]


※国試ナビ4※ 100D014]←[国試_100]→[100D016

100D013」

  [★]

  • 5歳の男児。発熱を主訴に来院した。3日前から38.5℃の発熱、咳、鼻汁、結膜充血および眼脂が出現した。初診時に口腔粘膜発疹がみられた。受診後いったん解熱傾向がみられたが、翌日から高熱が再び出現し、さらに全身に皮疹が出現した。口腔粘膜の写真と体幹の写真とを以下に示す。
  • 最も考えられるのはどれか。


[正答]


※国試ナビ4※ 100D012]←[国試_100]→[100D014

心房細動」

  [★]

atrial fibrillation, AF, AFIB
心房粗動心室細動

定義

  • 心房細動は心房が高頻度に、しかも同期せずに興奮する状態である。その結果、心房は心室に血液を送るための律動的な収縮を行えなくなり、また心室の興奮も不規則となる。 (参考2)

分類

参考2
  • 発作性心房細動
  • 自然停止する心房細動
  • 持続性心房細動
  • 停止に薬物などを必要とするものを持続性心房細動
  • 孤立性心房細動
  • 基礎心疾患を認めず,高血圧もない症例に出現した心房細動
  • 永続性心房細動

完全房室ブロックを伴う心房細動(EAB 135)

原因

  • 原発性
  • 加齢によるもの
  • 他の疾患に続発
  • 若年性の心房細動は要注意

心房細動を合併しやすい病態

医学大事典
  • 虚血性心疾患、高血圧症、リウマチ性心疾患、心筋症、呼吸器疾患、甲状腺機能亢進症、高齢者心房中隔欠損症、WPW症候群など
心房負荷で僧帽弁狭窄症を来しやすい

甲状腺機能亢進症

危険因子 QB.C-410

  • 高齢者(65歳以上)
  • 脳卒中の既往
  • 高血圧
  • 心不全
  • 心房・心室拡大

症状

  • 頻拍に因る:動悸、胸部圧迫感
  • 拍出量低下による:(器質的心疾患のある場合)心不全
  • 心房収縮低下による:心房内血栓形成 → 血栓塞栓症
  • 血栓塞栓症は心房細動の時と心房細動から洞調律に復帰させるときに起こりやすい。

心電図

  • 着目する誘導:P波 = II誘導、f波 = V1誘導
  • 1. f波の出現(400-700/分(EAB.160), 350-600/分(PHD.295))←多数興奮旋回 multiple reentry
  • 2. P波の欠如
  • 3. RR間隔が不整 ← f波が時々心室に伝わるため
絶対性不整脈

[show details]

治療

QB.C-410

  • 血行動態が不安定:電気的除細動
  • 血行動態が安定 :2-3週間抗凝固療法を行ってから薬物的な除細動Class Ia(APD↑), Class Ic(APD±)
  • 48-72時間以内に新規発症した心房細動では抗凝固療法不要
  • 経食道心エコーにより左房内血栓を認めなければ、除細動施行。
  • 慢性経過(6ヶ月程度)した慢性心房細動では除細動を行っても再発する率が高いので、除細動の適応にはならない????

概要

  • 薬物療法と抗凝固療法を施行する
  • electrical direct-current cardioversionによる洞調律の回復は、頻脈の時にすべき(心房の興奮が心室に伝導しているとき)
  • カテーテルアブレーションは症状があって、かつ他の内科的治療法が奏効しない特に行う
  • 外科治療はMaze手術がある


薬物治療

  • 心室への興奮の伝達を抑制:Class II, class IV, or digitalis
  • 除細動         :Class Ia(APD↑), Class Ic(APD±), Class III

薬物治療 (不整脈薬物治療に関するガイドライン Guidelines for Drug Treatment of Arrhythmias (JCS 2004))

心機能の低下 第一選択 第二選択
正常* Naチャネル阻害薬 Na チャネル遮断薬
slow drug intermediate
ジソピラミド プロカインアミド
シベンゾリン キニジン
ピルジカイニド プロパフェノン
  アプリンジン
軽度* Na チャネル遮断薬
intermediate
プロカインアミド
キニジン
プロパフェノン
アプリンジン
中度以上 Na チャネル遮断薬
intermediate
プロカインアミド
キニジン
アプリンジン

抗凝固療法

  • ワーファリンはINR 1.6-2.5に調節。欧米では2.0-3.0。 (QB.C347)日本人ではPT-INRを1.5-2.0に設定。 治療域が狭く個人差が大きいのでPT-INRをモニターする。
  • CHADS2
  • C cardiac failure
  • H hypertension
  • A age >75yr
  • D disbites mellitus
  • S2 prior stroke or TIA
  • score
0 LOW: aspirin 81-325 mg PO dialy
1 MODERATE: aspirin or warfarin
2 MODERATE: previous CVA/TIA/embolism? YES: warfarin/NO: aspirin or warfarin
3-6 HIGH: warfarin

外科的療法 (NSU.440)

  • 適応
  • 再発性の発作性心房細動で患者の社会生活に障害が生じているもの
  • 塞栓症の既往のある心房細動
  • 冠状動脈疾患、僧帽弁膜症、心房中隔欠損症などのため手術を受ける症例で、発作性あるいは慢性心房細動を有する症例
  • 右心房、心房中隔、左心房に切り込みを入れ一方向性の伝導しか起こらなくする。
  • Coxが創案し、手術法はMazeIII法と呼ばれる。

心房細動の存在により面倒くさくなること


参考

  • 1. 不整脈薬物治療に関するガイドライン(2009年改訂版)
[display][display]http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2009_kodama_h.pdf
  • 2. 不整脈薬物治療に関するガイドライン Guidelines for Drug Treatment of Arrhythmias (JCS 2004)

国試