- 英
- drug-induced hypersensitivity syndrome DIHS
- 同
- drug rash with eosinophilia and systemic symptoms DRESS,drug-induced delayed multiorgan hypersensitivity syndrome DIDMOS
- 関
- 薬疹
概念
- 高熱と臓器障害を伴う薬疹で、医薬品中止後も遷延化する。多くの場合、発症後2-3週間後にHHV-6の再活性化を生じる。(参考1)
病因
原因薬物
- 原因薬物としては芳香族抗てんかん薬とスルホンアミド系抗菌薬が最も多い (参考2)
- 参考3
病態
- 特定の薬剤を服用した2-6週間後に突然の発熱と紅斑を来たし、ついには紅皮症を呈する。
- リンパ節腫脹、血液学的異常、肝機能障害を伴う。
- 肺炎、腎不全、心筋炎、甲状腺炎、神経学的症状を呈することがある。(参考2)
症状
身体所見
検査
- 血算:白血球増多、異型リンパ球有り、好酸球増多
- 血清学的検査:IgM-抗HHV-6抗体陽性
検査異常の出現頻度
- 参考2
- 肝炎:51%
- 間質性腎炎:11%
- 血液学的異常(好酸球増多、異型単核球):30%
診断基準
- 参考1
- 1. 限られた薬剤投与後に遅発性に生じ、急速に拡大する紅斑。多くの場合、紅皮症に移行する
- 2. 原因薬剤中止後も2週間以上遷延する
- 3. 38 ℃以上の発熱
- 4. 肝機能障害
- 5. 血液学的異常:a、b、c のうち1 つ以上
- a. 白血球増多(11,000/mm3 以上)
- b. 異型リンパ球の出現(5%以上)
- c. 好酸球増多(1,500/mm3 以上)
- 典型DIHS:1 - 7 すべて
- 非典型DIHS:1 - 5 すべて。ただし4 に関しては、その他の重篤な臓器障害をもって代えることができる。
治療
- 薬剤の中止、全身ステロイド療法(要するに静注ということか)。(参考1)
予後
- 完全に治癒する。重症例では生命予後不良。(参考1)
参考
- 1. 重篤副作用疾患別対応マニュアル 薬剤性過敏症症候群
- http://www.mhlw.go.jp/topics/2006/11/dl/tp1122-1a09.pdf
- 2. [charged] Drug eruptions - uptodate [1]
- CLASSIC DRUG REACTION PATTERNSの1項目として記載。
- www.eiken.co.jp/modern_media/backnumber/pdf/MM1012_01.pdf
国試
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- S10-3 薬剤性過敏症症候群の診断と治療(S10 薬疹の臨床と薬学的アプローチ,シンポジウム,第23回日本アレルギー学会春季臨床大会)
- 症例 著明な胸水を伴ったサラゾスルファピリジンによる薬剤性過敏症症候群の1例
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- 薬剤性過敏症症候群 (DIHS)Drug-induced hypersensitivity syndrome. DIHS. 「 皮ふの広い範囲が赤くなる」、; 「高熱(38℃以上)」、; 「のどの痛み」、; 「全身がだるい」、 ; 「食欲が出ない」、; 「リンパ節がはれる」. などがみられ、その症状が持続したり、急激に ...
- 重篤な皮ふ症状などをともなう「薬剤性過敏症症候群」は、抗てんかん薬、痛風治療薬、 サルファ剤などでみられ、また総合感冒薬(かぜ薬)のような市販の医薬品でもみられる ことがあるので、何らかのお薬を飲んでいて、次のような症状がみられた場合には、 ...
- 薬剤性. やくざいせい. 過敏症. かびんしょう. 症候群. しょうこうぐん. とは? 薬剤性過敏 症症候群は、重症の薬疹であり、高熱(38℃以上). をともなって、全身に赤い斑点がみ られ、さらに全身のリンパ. 節(首、わきの下、股の付け根など)がはれたり、肝機能障害 ...
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★リンクテーブル★
[★]
- 68 歳の男性。発熱と皮疹とを主訴に来院した。5日前から持続する38℃台の発熱と顔面、頸部および体幹を中心に紅斑が出現し、次第に拡大融合したために受診した。三叉神経痛に対し6週間前からカルバマゼピンを内服中であった。体温 38.6℃。脈拍 88/分、整。血圧 140/86mmHg。口腔粘膜と咽頭とに異常を認めなかった。頸部と鼠径部とに径2cmのリンパ節を2個ずつ触知した。肝・脾は触知しなかった。血液所見:赤血球 420万、Hb 14.0g/dL、Ht 43%、白血球 16,000(桿状核好中球7%、分葉核好中球 49%、好酸球 23%、単球6%、リンパ球 12%、異型リンパ球3%)、血小板 34万。血液生化学所見:総ビリルビン 1.0mg/dL、AST 110U/L、ALT 345U/L、γ-GTP 250U/L(基準 8~50)、クレアチニン 1.2mg/dL。免疫血清学所見:CRP 3.1mg/dL、VCA-IgG抗体 陰性、抗EBNA抗体 陰性、抗ヒトヘルペスウイルス6IgG抗体価 20倍(基準10以下)。体幹部の写真(別冊No. 30)を別に示す。3週間後の採血で、抗ヒトヘルペスウイルス6IgG抗体価は1,280倍であった。
- 最も考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [112D058]←[国試_112]→[112D060]
[★]
- 53歳の男性。発熱と全身の皮疹とを主訴に来院した。脳腫瘍術後に出現したてんかんに対し1か月前からカルバマゼピン内服を開始した。2日前から顔面と頸部とに紅斑が出現し、全身に拡大した。発熱もみられたため受診した。体温38.5℃。頸部リンパ節腫脹を認める。全身に紅斑を認める。口腔粘膜に異常を認めない。血液所見:赤血球420万、Hb 13.5g/dl、Ht 41%、白血球12,300(好中球59%、好酸球15%、好塩基球1%、単球7%、リンパ球11%、異型リンパ球7%)、血小板13万。血液生化学所見:AST 88IU/l、ALT 91IU/l、LD 425IU/l(基準176~353)。CRP3.3mg/dl。胸腹部の写真(別冊No.5)を別に示す。なお、初診時に比べ、週後の再診時には抗ヒトヘルペスウイルス6 IgG抗体価の有意な上昇を認める。
- 最も考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [107A024]←[国試_107]→[107A026]
[★]
- 68歳の女性。発熱と発疹とを主訴に来院した。6日前に淡い紅斑が出現したが、2日で消退した。昨日から39℃台の発熱と全身に点状紅斑とが多数出現している。てんかんのためカルバマゼピンを内服している。白血球 17,000(好酸球24%)。血液生化学所見: AST 80IU/l、ALT 98IU/l, CRP 3.5 mg/dl、粘膜疹を認めない。咽頭培養は陰性。血中抗HHV-6抗体の上昇がみられる。
- 考えられるのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [104I072]←[国試_104]→[104I074]
[★]
- 英
- hemophagocytic syndrome, HPS
- 関
- 血球貪食性リンパ組織球症, HLH、感染関連血球貪食症候群、家族性血球貪食性リンパ組織球症
病因
- 参考1 YN.G-67
- 頻度:悪性リンパ腫50%、ウイルス30%、細菌・真菌10%、数%膠原病
-
病態
- 血球を貪食した活性化マクロファージが骨髄、肝臓、脾臓、リンパ節で増殖。
症状
- 発熱、全身倦怠感、汎血球減少(少なくとも2系統)、DIC、肝脾腫、肝不全
検査
[show details]
治療
- 参考1
- HLH-2004 protocolに基づく治療を
- デキサメタゾン、エトポシド、メトトレキサート
- 造血細胞移植
診断基準
参考
- 1. [charged] 血球貪食性リンパ組織球症(HLH) - uptodate [2]
- 2. wiki ja
- http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A1%80%E7%90%83%E8%B2%AA%E9%A3%9F%E7%97%87%E5%80%99%E7%BE%A4
- http://www.nanbyou.or.jp/entry/722
国試
[★]
- 英
- human herpes virus, HHV
- 関
- ウイルス
[★]
- 英
- drug eruption, drug rash
- 関
- 薬疹検査法、薬疹の診方と対応
- アレルギー機序による薬疹
- 非アレルギー機序による薬疹
-
- 中毒性表皮壊死症~Stevens-Johnson症候群~多形紅斑
手掌、足底には出ない
[★]
- 英
- acute generalized exanthematous pustulosis、AGEP
- 関
- 薬疹。急性全身性発疹性膿疱症。スティーブンス・ジョンソン症候群、中毒性表皮壊死症、薬剤性過敏症症候群
参考
- http://www.mhlw.go.jp/shingi/2009/03/dl/s0325-10f_0002.pdf
[★]
- 英
- severe erythema exudativum multiforme
- 関
- 難病。中毒性表皮壊死症、スティーブンス・ジョンソン症候群、薬剤性過敏症症候群
参考
- 1. 重症多形滲出性紅斑(急性期)(公費対象) - 難病情報センター
- http://www.nanbyou.or.jp/entry/273
[★]
- 英
- syndrome, symptom-complex
- 同
- 症状群
- 関
- [[]]
- 成因や病理学的所見からではなく、複数の症候の組み合わせによって診断される診断名あるいは疾患。
内分泌
先天的代謝異常
高プロラクチン血症
- 分娩後の視床下部障害によるプロラクチン分泌抑制因子の分泌抑制のため、高プロラクチン血症を呈する。
- 分娩に関係なくプロラクチン分泌抑制因子の分泌抑制をきたし、高プロラクチン血症を呈する。
性腺機能低下
- 嗅覚の低下・脱出、低ゴナドトロピン性性腺機能低下症
- 肥満、網膜色素変性症、知能低下、低ゴナドトロピン性性器発育不全、多指症、低身長
性早熟
- 思春期早発症、多発性線維性骨異形成症、皮膚色素沈着
- 女性型の肥満、性器の発育障害の2主徴を示し、視床下部に器質的障害をもつ疾患群。
脳神経外科・神経内科
[★]
- 英
- drug、agent、pharmaceutical preparation、medicine
- 関
- 薬物、薬、作用薬、剤、ドラッグ、媒介物、病原体、麻薬、薬物、代理人、医薬品、薬品
[★]
- 英
- supersensitivity、irritation、supersensitive、irritable
- 関
- 過感受性、過感受的、刺激作用、被刺激性、易刺激的
[★]
- 英
- group
- 関
- グループ、集団、分類、群れ、基、グループ化
[★]
- 英
- drug-induced
- 関
- 薬物性、薬剤誘発、薬物誘発