出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2013/09/05 15:25:14」(JST)
単純ヘルペス脳炎(たんじゅんヘルペスのうえん,Herpes simplex encephalitis)とは単純ヘルペスウイルス1型(HSV-1)によって引き起こされる脳炎である。
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日本では年間300〜400例程度発生している。男女比は3:2でやや男性に多い。9歳以下と20〜50歳という2つのピークがある。
母親の性器ヘルペスから産道感染することが最も多いとされているが、母親にヘルペス病変を認めないでも発生する事も多い。家族、医療従事者を含めて、他の単純ヘルペスウイルス感染症の口唇ヘルペスやひょう疽も感染源となり得る。
潜伏期は2 ~12 日(平均6日)で、海馬を含む両側頭葉が出血壊死することもあり、進行は比較的急速である。
これらの症状が急激に起こる。
抗ウイルス剤としてアシクロビルが第一選択で、点滴静注で投与期間は、3週間。無効であればビダラビンを投与(併用)する。その他、脳浮腫や痙攣に対症療法が行われる。但し、抗ウイルス剤投与中止後の再発には十分な注意が必要。
治療終了時には、必ずPCR法によるHSV DNA の陰性化を確かめる。
抗ウイルス剤が導入される以前は、致命率は30〜50%と高かったが、導入後は10%以下に下がっている。しかし、健忘症やせん妄などの後遺症が残る可能性が約35%ある。
感染症法、5類感染症全数把握疾患
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ヘルペスウイルス亜科 ヘルペスウイルス亜科 ヘルペスウイルス亜科 |
ヘルペスウイルス | 潜伏部位 | 初感染における 顕性感染率 |
主な疾患 | |
α | 単純ヘルペスウイルス1型 | HSV-1 | 知覚神経節 | 低 | 口唇ヘルペス、口内炎、角膜ヘルペス、ヘルペス脳炎、性器ヘルペス、新生児ヘルペス |
単純ヘルペスウイルス2型 | HSV-2 | 低 | 性器ヘルペス、新生児ヘルペス、ヘルペス?疽、殿部ヘルペス | ||
水痘・帯状疱疹ウイルス | VZV | 高 | 水痘、帯状疱疹、ラムゼイ・ハント症候群 | ||
β | サイトメガロウイルス | CMV | 顆粒球/マクロファージ前駆細胞 | 低 | 先天性巨細胞封入体症、輸血後CMV単球症、臓器移植後間質性肺炎、肝炎 |
ヒトヘルペスウイルス6型 | HHV-6 | マクロファージ | 高 | 突発性発疹、脳炎 | |
ヒトヘルペスウイルス7型 | HHV-7 | 唾液腺? | 低 | 突発性発疹 | |
γ | エプスタイン-バーウイルス | EBV | 骨髄Bリンパ球 | 低 | 伝染性単核症、バーキットリンパ腫、上咽頭癌、日和見リンパ腫 |
ヒトヘルペスウイルス8型 | HHV-8 | Bリンパ球 | 低 | カポジ肉腫、キャッスルマン病 |
[★] ヘルペス脳炎、単純ヘルペス脳炎 herpes simplex encephalitis
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