- 78歳の男性。 2日後の胃癌の手術のため入院中である。主治医が両手の皮疹に気付いた。本人に聞くと、 1か月前から痒みが強く、市販の止痒薬を外用していたが軽快しなかったという。他の部位に皮疹はない。左手の写真 (別冊 No.14A)と鱗屑の苛性カリ〈KOH〉直接鏡検標本 (別冊 No.14B)とを別に示す。
- 皮疹に対する治療のほかに、対応として適切なのはどれか。
- a 手術を延期する。
- b 病室を閉鎖する。
- c 衣類を熱湯消毒する。
- d 病室に殺虫剤を散布する。
- e 接触した職員の皮疹の有無を確認する。
[正答]
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★リンクテーブル★
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- 63歳の女性。隣家とのトラブルを主訴に家族に連れられて来院した。大学卒業後結婚し、主婦として問題なく過ごしていた。 60歳ころから、明らかな誘因なく隣家の男性が家の中を覗いていると言うようになり、警察に相談することがあった。さらに、変な薬を家の中に送り込んで殺そうとしていると言うようになり、頻回に隣家に抗議し、隣家の前で罵倒することもあった。昨日は包丁を持って隣家に入り込み、警察沙汰になった。受診時、病識は欠如していた。身体的に明らかな問題は認められなかった。医療保護入院となり、一時拒薬がみられたものの抗精神病薬により約1か月で病的体験は軽減し、 2回の外泊でも問題となる行動は示さなかった。また家事を以前と同じようにこなすこともできたことから退院することになった。
- 退院時の家族に対する説明として適切なのはどれか。
- a 「精神病症状は再燃する可能性があります」
- b 「服薬は患者自身に任せておけば大丈夫です」
- c 「今後自閉的な傾向が現れてくる可能性が高いと思います」
- d 「妄想については、現実ではないと説得し続けてください」
- e 「リハビリテーションのためにデイケアに通所しなければなりません」
[正答]
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- 40歳の男性。乏尿と呼吸困難とを主訴に救急外来を受診した。既往歴に特記すべきことはない。意識は清明。冷汗と下腿浮腫とを認める。 III音と IV音とを聴取する。両側の胸部に coarse cracklesを聴取する。脈拍 108/分、整。血圧 72/50 mmHg。呼吸数 28/分。血液生化学所見:クレアチニン 1.8 mg/dl、Na 134 mEq/l、K 3.8 mEq/l、 Cl 100 mEq/l、脳性ナトリウム利尿ぺプチド〈BNP〉840 pg/ml(基準 18.4以下)。動脈血ガス分析 ( room air): pH 7.32、PaCO2 30 Torr、PaO2 62 Torr、HCO3 15 mEq/l。心エコー図 (傍胸骨左縁長軸像 )(別冊 No.15A、B)を別に示す。
- まず投与すべき治療薬で適切なのはどれか。
[正答]
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